ONE DAY MORE

漫画家・村田順子の
美食と薔薇 華麗なものが
大好き人生☆。.:*・°☆

竹宮惠子先生の新刊

2016年01月31日 | ブログ

我が師匠:竹宮惠子先生から新刊が届きました。

「少女漫画に革命を起こした漫画家の半生記」

『少年の名はジルベール』

こ、これは!?と、息をするのも忘れるくらい、

一回も手を止めることなく4時間かけて一気読み。

感動巨編でした

作家が描きたいもののために、どんな困難を乗り

越えるのか、どんな葛藤があるのか、いかに先生

が少女漫画のタブーをやぶったか!

すべてが赤裸々に綴られています

そして、みんなが知っていても言えなかった最大

のもう一つのタブーは、同じ時代に同じように革

命を起こした天才漫画家:萩尾望都先生との奇跡

のような共同生活

「大泉サロン」ができたいきさつと、解消にいた

るまでの竹宮先生側から見た苦悩

漫画家デビューして、上京、孤独なひとり暮らし、

運命に導かれるように萩尾望都という同じ年齢の

新人漫画家と出会い、同居することに…。

ドキドキが止まらない

先生はどう書く気なんだろう??

熱気を帯びた若い才能が集うサロンの話から、そ

こを飛び出すまでのことを。

 

涙が出た

まさか先生がこんな本を書くとは夢にも思っていな

かったので、心の底から驚きました

大泉サロンのことはいつか誰かが歴史に残さないと

いけない!と思っていて、でも当事者の竹宮先生と

萩尾先生が書くわけがないから、と、ふたりを結び

付けたもうひとりの当事者NONさまこと増山法恵

さんから40年に渡りモレ聞いた話を覚えておいて、

いつか私が…なんて、冗談で言っていたのですが、

御大自ら記する日が来るなんて~

聞いてなくても感じていたことや、気が付いていた

こともありましたけど、知らなかったこともいっぱい。

 

光栄なことに、私の名前も出て来ました

高校1年生の夏、日本橋三越の屋上に駆け上ったあの

日。それは竹宮惠子という雲の上の存在の漫画家に会

える夢のようなサイン会

そこで私の運命が変わり、3ヶ月後には公認ファンク

ラブを設立し、2,000人以上の会員さんのトップ

に立っていました(好きだとすぐに会いに行き、応援

団を立ち上げてしまう、どうしようもない「ファンク

ラブ体質」)。

時が流れ、2012年に萩尾先生が、

2年遅れて2014年には竹宮先生が紫綬褒章を受賞。

あまたいる少女漫画家でこの賞を受賞したのは、今の

ところ、このおふたりだけです

少女漫画界に革命を起こすことを夢見て、若き日共に

同じ屋根の下に暮らしたおふたりが、少女漫画で初め

て男の子同士の恋愛を描き、教育的にけしからん!と

言われたことも多々ありながら、国から勲章をもらい、

そしてついに竹宮先生が自ら当時の気持ちを告白した…。

あ~~長く生きてるとこんな日も来るんだなぁ~

1970年代、24年組の漫画に熱狂した人は、絶対

に読んで欲しい

心から思います