ONE DAY MORE

漫画家・村田順子の
美食と薔薇 華麗なものが
大好き人生☆。.:*・°☆

中華料理に絶望した日

2007年04月24日 | 美食
世にも不味い北京ダックを食べました
超~安価で北京ダック1羽をまるごと食べられることで有名なお店で。
在日チャイニーズがおすすめ&厳選した店特集の表紙まで飾ったことのある人気店なんだけど、この日も細長い店内はすごい熱気で大にぎわい、待っている人もたくさんいて、入り口からすでに異様な盛り上がりを見せていました。客層は若いグループやカップル、欧米人に加え、中国人も多いので、否応なく期待は高まります。でも、とにかく安いので、その分の覚悟はできていたつもりだったんだけど…。

まず、前菜で取った「サザエの冷製あえもの」にのけぞりました。だって、サザエはどう考えても海辺に売っている「珍味」!!いわゆる酒の肴の珍味を料理にしちゃったかんじ。すっごく甘じょっぱく煮てあるサザエを、さらにしょっぱい醤油ベースのたれであえてあるので、この世のものと思えない味に(T_T)。絶句。
北京ダックがボリュームあるので(だって1羽分!)、他のものは特に食べたくはなかったけど、焼くのに1時間かかると言われ、もう~やけくそでいくつかオーダー。そのたびに、どんどん舌の細胞が死んで行く。どうすれば、こんなてきとうな料理が作れるのか?と、肩を揺さぶって更正施設に入れたくなるほど、食べ物への愛のかけらもない料理に泣きました。
もう速攻帰りたかったけど、夫の取材のつき合いなので、涙をこらえじっと我慢。

店員さんの言った通り、オーダーしてからきっちり1時間で、やっと北京ダックが焼きあがり、切り分ける前にわざわざテープルまで見せに来てくれるんだけど、これがまた今まで見たことのない色と肌質。この料理特有のツヤとかテリとかハリとか、そういう「美味しそうな条件」が皆無。
思ったとおり、皮にうまみも香ばしさもなく、肉はすさまじくしょっぱい。そう、塩蔵の鴨なんです!!
きっと、バッチリ味付けされた質の悪い鴨の真空パックかなにかを、大陸から大量に輸入しているんでしょうね。肉には若干臭みもありました。
この肉ですから、いくらこれを煮たって良いダシが出るわけもなく、さらにおざなりな化学調味料がふんだんに使われているので、副菜で出て来たスープや炒め物も食えたモノではありませんでした。

ぐわぁ~~~~( ̄□ ̄;)。でも、両隣の中国人たちは、すごい勢いで美味しそうに食べてたんだよね。
そこで思い出したんだけど、大陸で本当に美味しいものを食べた記憶がほとんどない。この味の濃さは、北の方(特に田舎のドライブインとか)で食べた味かも。そうか、そういう意味では大陸の農村部出身者には懐かしい味と言えるのかもしれない。
中国人で活気あふれる池袋の「知音食堂」も、すさまじい味だったな。

台湾、香港、シンガポールは美味しいけど、最近の香港のヌーベル系は感心しないし。そろそろ心から美味しい中華が食べたい。