林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

梅雨入り

2012-06-13 | 林住期

とうとう梅雨入りした。

雨が降っては作業はできぬ。3月末から始めた猫額亭庭園改修工事は未完のまま一先ず終了としよう。
親方ひとりで始めた工事。施主と職人が同一人物。中途半端で終わっても苦情はこない。お楽しみは来年に、だ。

この2ヶ月、暮らしの方がなおざりになった。人付き合いは途絶えがちだった。
しゃもじぃがさくらんぼを手土産にして様子を見にきたけれど、邪魔になるからと昼飯を食って直ぐ帰っていった。


栄養を付けなければならない。家の中の整理整頓をしなければ探し物が増え、少なくなった残り時間の無駄遣い。
暖房器具を仕舞い扇風機を出さなくちゃな。簾は去年の夏から吊るしっぱなしで、猫額亭は侘び寂びの佇まい。

 

雨の中、久し振りに高麗川駅前にあるスーパー百貨店へ行った。
ブログネタは落ちていなかったし、売ってもいなかった。

月並みに紫陽花。
気分は湿りがちですぅ。

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伸びるチカラ

2012-06-12 | 庭いじり

先日の紅梅を丸坊主にした写真
「そんなにしても大丈夫?」、と心配されたようだった。

      はい、大丈夫▼このとおりです

猫額亭庭園の多くの木々はまだ30歳以下。青年の伸び盛り。
亭主の森生は百歳近く、最盛期(そんな時期、あったろうか?)から1センチ縮み169センチだわさ。

定年退職直後、整形外科病院に入院中に「じじぃの骨折原因は脚立からの転落が多い」と聞かされた。
猫額亭庭園の地面は凸凹で、木々草花が混み入っているので四つ脚である脚立は立てにくく極めて不安定である。
といっても明日をも知れぬわがイノチ。これから三本脚の梯子を買うわけにはいかないもんね。

      そうだ! 木に小さくなってもらうのがいちばんだ。

という経緯があって、十年前から木々のてっぺんを切り詰めはじめた。
桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿。梅は芽吹きが頗るよく、今年は再々切り詰めだったんでした。

あれから3週間。
紅梅からは早くも新芽がにょきにょき。亭主が元気なら、今後3年くらいかけて枝振りを調整するつもりです。

紅梅のあと、黐、藪椿、夏椿、杉、金木犀、花水木、さんしゅゆ、その他あれもこれも。
わが猫額亭庭園は修羅場と化して、花は到底期待できない状態です。

 

上から、藪椿、紅梅、黐、夏椿、かりん、杉です。

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首相の過剰介入

2012-06-11 | 床屋放談

福島第一原発事故を検証する国会事故調査委員会は、政府の初動対応を、

  1.責任回避に主眼がおかれ、住民の健康と安全は顧みられなかった。

  2.当時の菅首相らの介入も混乱の原因だった。

と認定し、菅と官邸を批判しているそうだ。

1.について、この一行の後半部分はそのとおりだったと思う。前半部分は分からない。
しかし2.については、結果的にはそうだったかもしれないが、やむを得なかったのではないだろうか。
過剰に介入しなかったら、東電は事故現場から逃げ出していたに違いない。

なにしろ.....
安全保安院院長は経済官僚のため原発については知識が無いことがバレ、菅に無視され、官邸に行かなくなった。
安全委員会斑目委員長は水素爆発後、自ら創り出して信じていた安全神話が崩壊し、パニックに陥り役立たず、以後のデタラメ(斑目)迷走発言はご存知のとおり。

東電猪俣会長から後日国会で「当時の責任者」と名指された清水前社長は高血圧で雲隠れ、自殺説があったほど。
原発担当だった武藤前副社長は、TVでご存知、あんにゃもんにゃ。発言は不明瞭、意味不明。

菅を支える連中は、誰もがおろおろするばかり。
重大な事故対応だ。菅に問題があれば、怒鳴られても羽交い絞めにして「暴走」を阻止する信念が周囲になかった。
東電に「撤退の気配」まであっては、イラ菅としては現場に介入せざるをえなかったのではないだろうか。



森生はあの時「こん非常時に大将が最前線に出かけるなんてもってのほか」と思っていたが、その後、当時の情況が明らかになるにつれ、菅の行動に対する見方が変わってきた。

  あの時、菅が動かなければ、誰もが腰を抜かしたまま炉心大爆発が起きていたかもしれない。

原発はゼッタイ安全だと当事者たちは信じ、われわれ国民の大多数もそう教えられていたのだから、事故対応策などあるはずがなく、うろたえる他はなかったのである。

菅前首相は人格的に大きな欠点があるようで人気がなく、現在、原発事故に関しても悪く言われっぱなしである。
他方、東電は経団連米倉会長はじめ応援団が大勢いるようだ。
東電のカネで潤っていた御用学者どもは、悔い改めず原発依存派であり、「脱原発依存は神経症」としているとか。

あの鳩山は時々マスコミに出てきて寝言を言っている。菅だって、持論や反論をもっとして欲しい。
野田は消費税増税だけに「政治生命」を賭けている。
このままでは、原発事故対策や電力不足対策は他人任せだった
野田の原発依存体質が太るだけである。

それにしても、野田首相は、

  ・大童でまとめた暫定的な基準に照らして、とりあえずに安全に見え、

  ・免震重要棟や排気弁など重要な施設や装置が現在は無くても、設置計画があれば良く、

  ・周辺住民の避難計画もないまま、

大飯原発の再稼動を前のめりになって推進する。
脱原発依存は精神論であり、国民の生活は成り立たない」ノダそうだ。

事故が起きたら責任をとるつもりらしいが、原発事故に対する責任とは一体全体どういうことなんだろうか。
国会議員の言う「責任」とは極めて限定的であり、仮に切腹死するにしても、そんな生易しいことでは追い付かない。

福島原発事故は昨年12月に収束したそうだ。

しかし、使用済み核燃料を収用する4号炉のプールを見て、慄然としないのは泥沼の鯰と東電の屑だけだろう。
この1年3ヶ月消費税増税しか頭に無かった野田が、突然過剰介入を始めたようである。

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瓦礫受け入れ

2012-06-10 | 高麗便り

わが日高市は、震災瓦礫の受け入れを表明した。
急逝した前市長の後、静かな選挙戦で選ばれた新市長は、

  「安全性は確保されており、市民の理解をいただけると判断した」

そうである(6月5日朝日新聞朝刊)。

市長の言葉どおりならば、森生は日高市民であることを誇りに思う。
放射性物質が基準以下なら、震災瓦礫を受け入れることは結構なことだ。

しかし、本当は市民は行政に殆ど関心がない。
たまにブツブツ言うだけで、市役所の言いなりなのである。

特に森生が住む買物難民団地ではそうで「自分たちは東京都民だ」と思っているかのようだ。

新市長は前市長の路線を継承する由。
急逝した前市長も、その前の市長の路線を引き継ぐと明言し、低調な選挙戦で選ばれた。
新しい家が大分増えたが、都民が住んでいては、市政は当分の間、変わらないだろう。

 

これまでの市長たちより随分若い新市長。
来年3月まで市長給与を半減し、42万9千円にしたい由。
ただ、市議会は「前例がない、とんでもない」と拒否するかも。

わが日高市はあれこれ望まなければ、住み良いまちです。

なお、震災瓦礫は岩手県の、安全性が確保された木屑2000トン。
市役所隣の太平洋セメントで、セメントの原料にする。

写真は上は東急・武蔵台団地。下は西武・横手団地の遠望です。
日和田山南麓から撮影しました。

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お~い お茶

2012-06-08 | 重箱の隅

その日は朝から強い日射しのため、気象予報士に言われなくても熱中症対策が必要だった。
そこで、森林公園手前、大病院隣りにある馴染みのファミマで、ペットボトルに入ったお茶を買った。

日陰でもそれなりに労働をすると、かなり汗をかき、喉が酷く渇いてきた。
休み時間にリュックからPBを取り出し、ラッパ飲みを........。

   ん? お茶が無い!

揺するとごろごろと音がした。
お茶は、な・なんと完全に凍結していたのだった。

   常温

   暖かい

   冷たい

までは分かるけれど、PB入りで「完全凍結」とは一体どういう使い方をするのだろうか?
仲間たちは、苦情だ、クレームだ、と嬉しそうに森生を嗾けた。

だがレシートが無ければ、「じぃさん、万引きしたんじゃないの?」、と逆ねじを食わされる恐れがある。
で、レシートを調べると、そこには「冷凍ボトル」と明記してあった▼(部分です)

      

う~む。
これは常温・暖かい・冷たいを確かめずに、選んだ森生の落ち度だった。いやはや、便利は不便ですな。

それにしても、冷凍したペットボトルのお茶って.................。
あっそうか! 飲むよりアタマを冷やせ、ってことかいな。

昼飯の時間になっても、凍ったお茶は殆ど溶けず、僅かにぽたぽたと喉に入っただけだった。

   お~いお茶。

その日、熱中症にならなかったのは幸運であった。

森生は常温で一向差し支えありません。
冷えたのをそのままリュックに入れると周りのものを濡らすので、銀色のペットボトルホルダーに入れておきました。
これにはもともと保冷・保温機能は殆どありませんが......。

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泥沼

2012-06-07 | 床屋放談

一期一会だの乾坤一擲だのと言ってた野田泥鰌が、平行線なもんで一期二会に及んだ。

情報通が入れ替わり立ち代り二人のこれからを揣摩臆測している。

バカバカしくって見てらおれんわ。

で、チャンネルを変えた。
こっちは高嶋政伸・美元(ミオンと読みます)御夫妻の離婚騒動だった。

ま、内づらはともかく、いっぱしの美男美女である。
バカバカしさは政治屋どもに負けないけれど、泥沼のゴタゴタならこっちの方が見栄えがする。

野田クンは政治生命を、高島クンは俳優生命を賭けてる、とか。
結構、結構。

いま、泥鰌や鯰や妖怪がバッコするTVを見なくなった友だちが多い。
ご同輩はいかですか?

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しらいとそう

2012-06-07 | お節介

作業中、野草コースで「しらいとそう(白糸草)」を見つけた。
数年前には気が付かないほど目立たなかったけれど、こんなに増えたのは山野草班のお手柄ではないだろうか。
(ここにあった笹藪を切り開いたのは、われわれ雑木林班ですけどね)

森林公園ボランティアの山野草班はおじぃよりもママやおばぁが多い。
作業は慎重さが必要で、雑木林班のおじさんたちは、山野草の連中は軟弱だわぃ、とやや見下ろしている。

今日の雑木林班を支えているサスペンダーじぃは活躍盛り。山野草班にも加わっている由。
あっちで嬉しいことは、ママ自慢のクッキーや、おばば手塩の漬物などを休憩時間に振舞ってくれることだ、とか。
森生が10年前、やはり圧倒的にママが多かった植物園班にいた頃より、豪華な差し入れになっているらしい。

雑木林班としての杭換え作業は終わりが見えてきた。
森生はズルをして現場を抜け出し、白糸草を撮りに行った。

大童で撮影を済ませ、現場に戻ってきたら、あらら、リュックもろ共だ~れもいないのね。
全員消えちゃった。

泡食って朝の集合場所へ駆けつけたら、8個のリュックだけ。誰もいない林。
一般入園客が立ち入る場所に不用心な話である。森生は自発的に見張番業務に就いて汗を乾かした。

暫くしてサスペンダーじぃを先頭に6人と現場監督青年が帰って来た。
時間が余ったから山野草班が次に作業する場所の土留め工事をして来たんだとさ。
サスペンダーじぃの株がまた上がるだろう。

白糸草のいろいろな写真は、グーグル画像一覧をご覧下さいね。
国営武蔵丘陵森林公園ボランティアについての正しい情報はこちらをどうぞ。

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今ごろ午後の遺言状

2012-06-06 | 重箱の隅

新藤兼人監督が亡くなり、朝日新聞6月1日の天声人語は新藤監督のことを書いた。
その中で映画「午後の遺言状」は名作の誉れが高い」としているけれど、不肖森生は異議がある。
天声人語氏は本当に遺言状を見たのだろうか。怪しいものである。

映画「遺言状」が公開された時、大きな話題になった(というよりもマスコミが話題にした)。
森生は生老病死を考え始めた頃だったから、早速観に行った。
あれ、駄作ですな。少なくとも「名作」ではない。

映画の完成前に亡くなった乙羽信子は演技もへちまも無く桜島大根。台詞は棒読みだった。
強盗事件、婚礼初夜の裸踊り、老夫婦の心中、担がれて海底から上がってくる棺、倍賞記者の事後解説、その他無理筋が多く、滅茶苦茶。大マジメで荒唐無稽な映画だった。

若者の新婚旅行が「シベリア経由コルホーズ巡りヨーロッパ行きオートバイ旅行」とはいかにも朝日新聞好みだった。
映画は脚本次第。これは新藤イデオロギーが空回りした駄作だった。

高齢にも拘わらず映画作りを計画し、その計画を実現させた新藤監督は偉い。
末期癌を押して夫の映画に出演した乙羽信子も偉い。
舞台裏の美談は映画の完成度とは無関係だ。

  ところで、朝日新聞は、大学入試に天声人語が何度も出題された、と自慢する。
  それって、文章のイミがよく分からない、ってことじゃないかい? 誰もが正しく理解できるなら試験に出さないよ。
  とはいえ、天声人語はブログネタが見つかるので、困った時に重宝しますな

因みに朝日新聞6月1日夕刊に掲載された映画評論家品田雄吉氏の追悼文には、
「裸の島」と遺作・「一枚のハガキ」のことは書かれているが、「午後の遺言状」については触れていない。

120606


定例作業日

2012-06-05 | お節介

6月3日は森林公園の定例作業日だった。
参加した人数は僅か8人。雑木林班は明らかにじり貧である。
古参会員は作業が億劫になり、何かと不参加の理由を考え出す。
新参おじぃは3K作業が嫌いなようだね。

作業は、園路沿いに延々と繋がる立入り禁止柵の腐りかけた杭の交換だった。
以前は、あの可愛い舞ちゃんがはにかみながら、じじたちにお願いしてくれた。
今期からは西武連合から公園へ出向して来た青年が、じじぃたちに指示を出す。

青年は立派なガタイの快食快便な好青年だが、いかんせん初体験の仕事。
しばしば立ち往生する。
今時の若い人に共通し、段取りや進行を予測してない。
必要な道具が揃っておらず、時間を無駄にしますな。

しかし、説明会でずけずけと意見したあの赤いサスペンダーおじぃ。
今日はつなぎにブーツ姿で、的確に助言した。

快眠青年、大分助かったはずである。だから高嶺者を敬えよ、な。

杭の交換は難しい。こういう作業は嫌いだ。
杭を繋ぐロープを腐った杭から、結び目を崩さないように慎重に外す。
次に新しい杭に結び目を嵌めなければならない。

新しい杭が古い杭より細ければ問題はないが、同じか太いのでこの作業が困難を極めた。

実はこの森生はロープの結び方を知っている。
そこで後輩おじぃの前で実演してやろうとしたら、結び方を習得したのは5~6年も前。
イザ、となったら役立たず。
注目の中、尊敬の眼差しはいっとき。........結局、赤っ恥をかいた。

作業が前もってから知らされていれば、過去記事で、結び方を復習しておけたのである。
悔いが残った定例作業日になった。

  結ぶの難しいねとおじぃが言ったから六月三日は定例作業日 
                                ...............森生                                     

あの舞ちゃんは、この度の財団撤退を機に寿退社した。
ガッカリだけど幸せにね。

120605


初夏の小川

2012-06-04 | 高麗便り

東京は代々木八幡にあったご本家のように、コンクリートの蓋をされないだけましである。

ここは高麗の里、栗坪。農村らしさは少し残っている。
えびやめだかは、とっくに流されてしまった。

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ちがや

2012-06-01 | 知ったかぶり

埼玉県比企郡を走っていると、車が起こす風にそよぐ、白い穂の群落を見かける。
森林公園の生き字引さんが「噛むと甘いちがや(茅・茅萱)です」と教えてくれた。

ウィキペディアを隅から隅まで読んでみた
ふ~ん、なるほど。タメになり、茅が一層好きになった。

茅は手強い野草で、昔は相当蔓延っていたらしい。
しかし今では(特にわが町・日高では)あまり見られない。

農村近代化や都市の洋風化で、薄・笹・背高泡立草・コスモスなどに押されて、減っている由。

白い穂は叙情的で、華やかな罌粟畑に負けず、初夏の風景を引き立ててくれる。
茅に気付いたのは数年前である。

人間、歳をとって気付くことが多い。

  野田も橋下も、懸念していたとおり、ニセモノだった。
  
滅びに向かう頭が白い者を、もう少し大切にしてくれてもいいのではないか。

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