ところてん

一緒に札所廻りをした親方からところてんを頂いた。
頂き物大好き人間なのに、本当は困った。気が小さいので、ところてんがニガテなのだ。

少年時代、ところてんは家で作り、四角い筒からにょろにょろっと押し出し、酢醤油をかけて食わされた。にょろにょろが面白いだけで、ちっとも美味いとは思わなかった。

青年時代、出入業者のパジャマ氏が、ふるさと自慢を頻りにして案内する、というので仲間と一緒に千葉県佐原へ行った。広い水郷方面の景色は、素晴らしかった。

パジャマ氏は佐原神社の茶店で酢醤油のところてんをご馳走してくれた。
ささやかな接待に対するお世辞に、美味い美味い、と言ったらお代わりを出されてしまった。我慢して飲み込んでいるうちにキモチが悪くなってしまった。

それ以来ところてんを食ったことは無かった。
なんとしても酢醤油は避けたい。

親方から頂いたところてんを、さて、何を付けて食うべきか、ネットで検索したら、凄い地図が出てきましたよ。

　　　　　　「日本ところてん列島食べ方分布図」

である。わが同胞の美味求心への欲求は恐るべきものがありますですね。

結局、ありあわせの素麺汁に黒酢とフロストシュガーを加えた創作三杯酢で食うことに。
いろいろ調合をしているうちに三倍酢になってしまったが、へ～、結構いけますな。
味覚が熟年に達したのだろうけど、これ、お勧めできます。

ところがこの分布図の問題は、「一本箸で食する」、というお方が埼玉、群馬、栃木の３県におられることだ。
あんなにょろにょろを一体全体どういう風にして捕まえるのか、Ｙoutubeにも無い。
やってる方、教えて下さいね。