飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

多く蔵する者は厚く失う

2017年11月01日 20時07分33秒 | 人生論
ミニマリストや断捨離が広がり、一般化している。
確かに、物を少なくすることは心も軽くなることは実感できる。
また、エコや無駄遣いもしなくなることも経験的に納得できる。
この前半生で身につけた大きな荷物と装飾は徐々に脱ぎ捨てていかなければならず、今問われているのは物の多さではなく、足ることを知るという心の豊かさです。
このことは菜根譚にも書かれている。

多く蔵する者は厚くうしなう。
故に富は貧の慮無きに如かざるを知る。
高く歩む者は疾く顛る。
故に貴は賤の常に安きに如かざるを知る。

いっぱいに抱えんこんでいる者は、失うものもまた大きい。
だから、富んでいるものは、貧しいものがそうした心配をしなくてすむには及ばないということを理解すべきである。
また、足高に歩むものは、躓き倒れることも早い。
だから、身分が貴いものは、賤しいものが常に心安らかにしているのに及ばない、ということを理解すべきである。 
後集53

saitani


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