梅様のその日暮らし日記

その日その日感じた事や世間で話題の事について自分なりの感想や考えを書いていきます。

池上彰は信用できるか

2014-12-20 07:08:52 | 日記
   映画「アバター」の続編が制作されるそうです。あの映画は実に巧妙に仕組まれた「人種差別映画」なのですが、皆さんそのことに気づいているかどうか・・・・。最後にあるのは、少数の白人がそれ以外の人種を導いていくというメッセージなのです。次回作では、どういう展開になるのでしょうかね。

   では、本題に入ります。池上彰氏と、元外務官僚の佐藤優氏の対談をまとめた「新・戦争論」という新書版の本を読んでみました。歌舞伎町まで忘年会に出かけるのに、往復の時間つぶしに駅で買った物です。

   以前にも池上彰氏については批判しましたが、この本を読んで更に彼がしたたかな偽善者であることを改めて感じました。彼はマスコミの海の中で長年生きて来た人物ですが、年齢は私より一歳上なだけです。つまり、彼が生きて来た時代を私もリアル・タイムで生きて来たことになります。そして、私なりに様々な人の主張を読み漁り、それなりの知識を蓄積しています。

   彼は世界情勢や歴史について、客観的に自己の思想を交えずに解説しているように見えますが、実は明らかにマルクス主義の立場に立つ世界観、歴史観を持っていることは明らかに見て取れます。そして、マルクス主義のフィルターを通して日本という国を見つめた場合、自ずと日本と日本人を否定する立場に立つしかなくなってしまうのです。

   彼の解説は極めて冷静で客観的なようでいて、実は最も重要な部分が欠落しています。私は彼がそれを意図的に欠落させているのだと思っています。彼の解説は常に大きな問題について詳しく説明し、そこからの脱却方法をも指南しようとしているのですが、問題のそもそもの発端については一切判断を下していないのです。したがって、外国からの日本に対する非難を説明するにあたっても、その非難が不当であるということについては触れず、どうすれば非難を止めてもらえるか、つまり相手国の言い分を受け入れるという解説しかしようとはしません。中国や韓国の問題についても、中国や韓国を非難したりはしません。真実を知らないほどおバカではないはずですから、意図的にその部分は避けて通っているのです。

   一例として、チベット問題について考えてみます。この本の55パージにはこう書いてあります。

   「チベットに関しては、中国の各省が金と人を出し合って、チベットを助けましょう、という一大運動をやりました。・・・大変な苦労をしながら西部大開発ということで金と人をつぎ込んでいます。」

   チベットは一応独立国でした。そこに「農奴解放」を歌った中国が軍隊を送り込んで力ずくで中国の領土としたのは歴史上の事実です。その際にはチベット人の大量虐殺がありました。現在では、もともと産業の乏しかったチベットに大量の中国人が入り込み、全人口に対するチベット人の比率をどんどん減らしつつあります。これはウイグル地区でも行われている手法です。後は「民主的に」、つまり多数の原理で物事を進めていくことが出来るようになるのです。つまりチベット人の主張と権利は着実に奪われていくわけです。それにも拘らず、池上氏はそのことには全く触れていません。それどころか、中国人たちは慣れない高地で大変な苦労をしているなどと、侵略側である中国人の肩を持つような書き方をしています。

   また、日本と日本人を悩ませている、いわゆる従軍慰安婦問題についても、一体どこを向いているのだと叫びたくなるような論調で私たちを言いくるめようとしています。

   「日本は謝罪しているということを(アメリカで慰安婦像を立てている在米韓国人たちに)伝えることから始めるしかありません。慰安婦を強制連行した証拠は見つかっていないとだけ言っていると、謝罪していないと誤解されてしまうのです。」

   つまり池上氏は、日本人がやってもいないことに対して、謝罪しろと言っているのです。そもそもの発端は取りあえず韓国をなだめようとして罠にはめられた政治家たちの責任ではあるのですが、池上氏の言っていることは、そうした愚かな政治家たちと全く同じことなのです。やってもいないことを謝罪しろというのですから、彼には日本を守るために貴重な命を失った人々に対する哀悼の気持ちが無く、もっともらしい口調で韓国や中国の悪巧みに加担しているようにしか見えません。何よりも日本の子供たちが、「凶悪な変態集団の子孫である」と虚偽の教育をすることを奨励していることになるのですから、これは許すわけには行きません。

   これほどの人物が、事実関係を見誤るとは思えません。やはり、悪しきマルクス主義者として、日本そのものを貶めるたくらみに意図的に乗っているのだと考えざるを得ないのです。いずれにしても、彼の解説は現在韓・中が仕掛けている「悪巧み」を、彼らの意図に沿って完遂させようとしているに過ぎません。私たちはこれからも、彼の言動には十分な注意を払い、警戒心を失わず、見かけのスマートさに騙されないようにしていかなければならないと思います。