韓国語教室の同級生、元看護師のHさんとの雑談はなかなか有意義です。私とは得意分野が重ならないので、Hさんの方もそれなりに私の話を楽しんでいる様子。一方、職業柄ちょっと気取った女性たちとしか(生徒を除)接したことのない私にとっても、Hさんの裏話は大変勉強になります。
私も卒業生に看護師がいない訳ではありませんし、叔母さんが3人看護師という環境でしたので、全くの無知という訳でもないのですが、それでも出産に関わるHさんの話は、まさしく目から鱗というところでした。
この場でこんなことを書いて良いのだろうかという気もしますが、先日の雑談で登場した出産の話には興味深いものがありました。人口が増えている埼玉県三郷市の産院がどんどん大規模化しているなどという社会現象的な話から、分娩室の実況中継的な話まで、Hさん自身の体験も含めて、あからさまに話されました。それもこれも私がきっと男性を感じさせない境地に達したからなのです、きっと。
出産はある意味命がけで、私が中学生の時の音楽の先生は、初産で命を落としました。Hさんの言葉によれば、出血多量だったに違いないということです。出産時どうしても出血が止まらず、輸血を継続しているにも関わらず、そのまま亡くなる場合があるのだそうです。
しかしその先の話がHさんの面目躍如。内容が大変臨場感に飛んだものとなります。通常分娩でも、産道を広げてお産を楽にするために行われるのが会陰切開と言う施術。私もその術語くらいは承知していましたが、Hさんによると、なんとハサミでチョキンチョキンと切ってしまうのだそうです。昔のように自宅まで産婆さんが来て自然分娩するのとは違い、現代の出産はなかなかドライなものなのですね。ご自身の経験によると、切られる瞬間はもちろんわかるのですが、陣痛自体が絶叫し続けるほどの痛みを伴うものなので、ハサミで切られても、あ、今切られたな、という程度の感触しかないのだとか。
そして帝王切開の話。私たちが思っているよりメカニックなものなのです。もちろんお腹を切るわけですが、現在は縦に切らずに下の方で横に切るので、傷跡はまずわからなくなるのだそうです。恐らくは未だに縦に切っている産院もあると思われるので、後はどこに住んでいるかが運命の分かれ目になるのでしょう。
男の私が軽く仰天したのは、帝王切開といっても、お腹を裂いて赤ちゃんを取り出せばそれで万々歳ということにはならないのだということでした。車のエンジン・オイルの交換に、上抜きと下抜きの二種類があるのですが、エンジン下部のドレイン・コックを外して交換する方法だと、汚れたエンジン・オイルはほぼ完璧に抜くことが出来ます。しかし、上抜きといって、オイルを入れる口からチューブを入れてポンプで抜く方法だと、下の方に汚れたオイルが残ったままになってしまいます。
帝王切開も同じことで、一応子宮の内部等はきれいにするのだそうですが、これはあくまでオイル交換でいうところの上抜きにしかなりません。そこで、完璧に清潔に戻すために、下抜きに相当する作業をしなければならないそうです。その方法というのが、太さがS・M・Lと三通りあるステンレスの棒を下から突っ込んで、徐々に子宮下部の、本来なら赤ちゃんが通って開くはずの部分を広げていくのだそうです。こんな話はよほどの機会に恵まれないと聞ける話ではないので、私はとても真剣に耳を傾けたのでした。
また、高級な産婦人科に入院すると、食事はナイフとフォークのついた上等なものが毎食出るとか、出産後の処置、特に帝王切開後の傷口などは、産婦人科医ではなく整形外科医に交代して処置してくれるので、後に残る傷跡が全く違ってくるなどの話も、なかなか耳新しいものでした。
私が通う韓国語教室、授業は70分ということになっているのですが、最近Hさんの実力が上がって来たので、その日のレッスンがかなり短時間で終了してしまうことがあります。そんな時には時として脱線転覆事故?のような奇想天外な方向に話が進んでしまうことがよくあります。
まあ、それはそれでなかなか面白く聞けるので、あえてこだわらず、私も進んで脱線する列車に乗るのが通例となっています。
私も卒業生に看護師がいない訳ではありませんし、叔母さんが3人看護師という環境でしたので、全くの無知という訳でもないのですが、それでも出産に関わるHさんの話は、まさしく目から鱗というところでした。
この場でこんなことを書いて良いのだろうかという気もしますが、先日の雑談で登場した出産の話には興味深いものがありました。人口が増えている埼玉県三郷市の産院がどんどん大規模化しているなどという社会現象的な話から、分娩室の実況中継的な話まで、Hさん自身の体験も含めて、あからさまに話されました。それもこれも私がきっと男性を感じさせない境地に達したからなのです、きっと。
出産はある意味命がけで、私が中学生の時の音楽の先生は、初産で命を落としました。Hさんの言葉によれば、出血多量だったに違いないということです。出産時どうしても出血が止まらず、輸血を継続しているにも関わらず、そのまま亡くなる場合があるのだそうです。
しかしその先の話がHさんの面目躍如。内容が大変臨場感に飛んだものとなります。通常分娩でも、産道を広げてお産を楽にするために行われるのが会陰切開と言う施術。私もその術語くらいは承知していましたが、Hさんによると、なんとハサミでチョキンチョキンと切ってしまうのだそうです。昔のように自宅まで産婆さんが来て自然分娩するのとは違い、現代の出産はなかなかドライなものなのですね。ご自身の経験によると、切られる瞬間はもちろんわかるのですが、陣痛自体が絶叫し続けるほどの痛みを伴うものなので、ハサミで切られても、あ、今切られたな、という程度の感触しかないのだとか。
そして帝王切開の話。私たちが思っているよりメカニックなものなのです。もちろんお腹を切るわけですが、現在は縦に切らずに下の方で横に切るので、傷跡はまずわからなくなるのだそうです。恐らくは未だに縦に切っている産院もあると思われるので、後はどこに住んでいるかが運命の分かれ目になるのでしょう。
男の私が軽く仰天したのは、帝王切開といっても、お腹を裂いて赤ちゃんを取り出せばそれで万々歳ということにはならないのだということでした。車のエンジン・オイルの交換に、上抜きと下抜きの二種類があるのですが、エンジン下部のドレイン・コックを外して交換する方法だと、汚れたエンジン・オイルはほぼ完璧に抜くことが出来ます。しかし、上抜きといって、オイルを入れる口からチューブを入れてポンプで抜く方法だと、下の方に汚れたオイルが残ったままになってしまいます。
帝王切開も同じことで、一応子宮の内部等はきれいにするのだそうですが、これはあくまでオイル交換でいうところの上抜きにしかなりません。そこで、完璧に清潔に戻すために、下抜きに相当する作業をしなければならないそうです。その方法というのが、太さがS・M・Lと三通りあるステンレスの棒を下から突っ込んで、徐々に子宮下部の、本来なら赤ちゃんが通って開くはずの部分を広げていくのだそうです。こんな話はよほどの機会に恵まれないと聞ける話ではないので、私はとても真剣に耳を傾けたのでした。
また、高級な産婦人科に入院すると、食事はナイフとフォークのついた上等なものが毎食出るとか、出産後の処置、特に帝王切開後の傷口などは、産婦人科医ではなく整形外科医に交代して処置してくれるので、後に残る傷跡が全く違ってくるなどの話も、なかなか耳新しいものでした。
私が通う韓国語教室、授業は70分ということになっているのですが、最近Hさんの実力が上がって来たので、その日のレッスンがかなり短時間で終了してしまうことがあります。そんな時には時として脱線転覆事故?のような奇想天外な方向に話が進んでしまうことがよくあります。
まあ、それはそれでなかなか面白く聞けるので、あえてこだわらず、私も進んで脱線する列車に乗るのが通例となっています。