梅様のその日暮らし日記

その日その日感じた事や世間で話題の事について自分なりの感想や考えを書いていきます。

日本共産党に思う

2014-12-07 14:54:35 | 日記
  これでも昔は日本共産党に一定の共感を持っていたのです。党の機関紙である赤旗もしっかり定期購読しておりました。中途半端な日本社会党などよりよほど筋が通っていると思っていたのです。日本社会党はあまりにもテキトーな政党だったために、現在の社民党となり、はたして今度の選挙で議席を維持することができるのか危ぶまれるほどに衰退してしまいました。

   私がふと「おかしくないか?」と感じたのは、いつだったかの総選挙の総括を読んだ時でした。選挙前の赤旗の論調は、党の主張は正しいものだから、全党員が一丸となってこれを国民に理解してもらうように宣伝活動に励もうという趣旨のものでした。どことなく新興宗教の布教指示を思わせるものの、その時点ではあまりおかしいとは感じていませんでした。

   しかし、選挙後の総括を読むと、「党の方針や主張は正しかったのだが、末端の党員の宣伝活動が不足だったために選挙に勝利を収めることができなかった。」とあるではありませんか。これが自民党なら、時の総裁は責任を取って、間違いなく辞職します。この時私は、日本共産党もまた他の国々の共産党と同じく、上層部がピラミッド型に党を支配し、トップの人間には責任が及ばない構造となっているのだということを知りました。なんのことはない、国が変われど共産党の体制は少しも変わるところがなかったのです。

   党の根幹をなす主張が、いつの間にか180度変化しても、頬かむりして知らん顔をしていたこともいつしか知るところとなりました。以前も書きましたが、戦後日本がアメリカから再軍備を迫られたとき、政府は断固としてこれをはねつけたのに対して、日本共産党だけが再軍備を強く主張していたのでした。

   今回の総選挙に向けてのスローガンを見ると、やはり「憲法9条を守れ、東アジアに紛争を話し合いで解決する機構を作れ。」などと書いてあります。話し合いで中国の勝手な領土拡張を止められるくらいならとっく止めています。無意味なことを主張するのは、政権を取れる心配のない日本共産党だから言える寝言です。まして、不戦の誓いを込めた憲法9条が、今や日本の最大のウイーク・ポイントとなって、中国の意のままになりつつあることを意図的に無視しているように思えます。

   以前、沖縄の離島で、一人の女性がせっせとビラを作っているのをテレビで見たことがあります。それは、自衛隊がその島に進駐することに絶対反対するという趣旨のビラでした。その島の沖合では、すぐそこを中国の艦船が我が物顔に俳諧しています。中国はその気になればいつでも島に上陸し、島民を人質に取ることができます。中国がそんなことはしないと思ったら大違いです。彼らはただ何十年というスパンの中で、タイミングを狙っているだけなのですから。

   島には駐在所があり、お巡りさんが二人常駐していますが、それだけです。どこから見ても、警備強化が必要な場面です。そこで不測の事態が起こらないように、自衛隊を駐留させたいわけですが、地元自治体の反対があれば、自衛隊は入ることはできません。そこでその女性の活動にも力が入るのです。

   女性は言います。「自衛隊ががいなければ戦争は起こらない。この島にも敵は攻めてこない。」

   いったいどんな洗脳を受けたらここまで能天気な考え方が生まれるのでしょうか。彼女は沖縄戦があったのは、沖縄に日本軍がいたせいだと信じ込んでいます。そうではなく、米軍が南から順番に攻め上がって来る以上、当然次は沖縄の番になると予想されたために、日本軍が大量に投入されたのです。日本がいろいろなケースを想定していたことは、韓国の済州島に大規模な地下基地を建設していたことからも明らかです。「自衛隊ががいれば敵が来る。」のではなく、「敵が攻めてくる恐れがあるから、そこに自衛隊を置く。」のです。

   私の主張は、皆さんの思いとはかけ離れていると思います。

   「日本を戦争ができない国にしておいてはいけない。」

   それが私の主張です。うかつに手を出したら自分がひどい目に合うと思えばこそ、強い相手に対しては慎重になり、無法な仕掛けをしてこないのが世の習いです。国と国の関係もまた同じ、特に韓国や北朝鮮、中国に対しては特にそうなのです。また、東アジアの国々は、日本がそういう国になることを切に望んでいます。

   よく歴史の授業で、とんだ大嘘を教える人がいますが、日本は朝鮮や中国以外のアジアの国々と戦争をしたことはありません。(厳密に言えば、「中国」とも戦争なんかしていません。後日機会があればそれについて述べますが。)東南アジアに軍をすすめましたが、戦った相手はそこを植民地としていたオランダやイギリスやフランスです。ベトナムやインドネシアの住民を相手に戦って植民地にしたわけではないのです。

   要するに、こういうことです。
  
   「日本を戦争ができない国にしておいてはいけない。」
   「日本を自ら戦争を仕掛ける国にしてはいけない。」

   この二つを併せ持つ国になることが、独立国として日本が誇りを持って世界の中で生きていける最低条件です。くれぐれも「九条と共倒れしよう」という主張に騙されてはなりません。