代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

温暖化対策をせねばならない四番目の理由

2009年06月02日 | 温暖化問題
 2008年10月16日の記事のコメント欄で以下のようなやり取りがありました。温暖化対策で貧困家庭はさらに困窮するという主張です。いまだに、こう信じておられる方が多いようです。そこで、以下のコメントに対する私の返信に加筆して新しいエントリーといたします。

***<いただいたコメントの引用(抜粋)>******

関さま (ワッショイ)    2009-05-30 21:28:12

CO2削減で、一般の家庭はかなりの金銭的負担を強いられるのは説明しなくてもおわかりになると思いますが、それに伴い貧困層は、ますます困窮を増し自殺者が、倍増する可能性が高い
温暖化で人が生きれなくなる前に、貧困で自殺なんてなったら本末転倒です

太陽工発電からの電力会社が電力を買い取り策も電力価格を押し上げます。
排出権取引でも日本の支払う額は1兆円とも言われています。
それも結局、国民資産から国外に流出する事になります。
それに、輪をかけて色々な原材料が高騰しています
そして、そのうち消費税増税もあります
年金で暮らしている方、生活保護で暮らしている方々は死ぬしかありません

***<引用終わり>**********


 CO2削減で自殺者が増加するという可能性は皆無です。CO2削減は雇用を増やし、所得を増やします。自殺者を増やすどころか、確実に自殺者を減らします。
 現在あるエネルギー資源の中で、石油はエネルギー密度がもっとも高いため、単位エネルギー生産あたりで必要とされる雇用量がもっとも少ないのです。アメリカでは、同じ額の投資に対して生まれる雇用量は、石油に比べて、太陽光や風力は4倍も多いと試産しています。つまり脱石油を進めれば進めるほど、雇用を増やして、有効需要を拡大することができるのです。

 また太陽光発電からの固定価格買取制度を導入することによって引き上げられる電気料金は、政府試算で、一般家庭で月平均260円程度だそうです。月260円で自殺に追い込まれる人なんて聞いたことがありません。

 石油の値段がちょっと上がれば、家計はたちまち月平均で数千円から1万円も余計な出費になりますが、それに比べれば微々たるものです。そのわずかばかりの出費で石油依存度を下げていけるなら安いものでしょう。資源価格が高騰しているからこそ、輸入石油に依存する必要のないよう自然エネルギーを振興する必要があるのです。
 
 また排出権取引に必要なお金は1兆円にもなりません。ひとつ桁が低いです。また排出権取引などしないでも済むようにこそ、日本国内で地道に自然エネルギーを振興せねばなりません。そうるれば、そんなお金を支払う必要もなくなるのです。
 
 エネルギーを輸入に依存し続ける限り、国民資産は海外に流出し続けるのです。自然エネルギーを振興すれば、国民資産はすべて国内に落ち、国内で雇用を生み出し、国内の所得になるのです。

 このまま資源枯渇によって石油価格が上がれば、物価は高騰する反面、新規雇用も生み出されないため、有効需要は増えず、スタグフレーションに帰結します。それに対して、雇用吸収力の高い自然エネルギーの振興は、それによって若干のエネルギー価格の上昇をもたらしたとしても、その負の効果を相殺してなお余りある雇用の増加によって有効需要が拡大し、逆に景気は活性化するのです。

 いま自然エネルギーの方が石油より割高だから家計を圧迫するみたいに言われますが、石油に依存し続けたら、いずれ資源枯渇によって石油の値段は現在の自然エネルギー価格よりさらに割高になります。家計からみたって長期的にはそっちの方が損でしょう。 
 
 私が思うに、石油消費を減らしてCO2排出を削減せねばならない理由は以下の四点です。

(1)気候変動の脅威を軽減するため。
(2)石油の枯渇によるピーク・オイルに備えるため。
(3)エネルギー安全保障と資源をめぐる戦争の防止のため。
(4)需給ギャップを解消して早く恐慌から脱却するため。

 地球温暖化懐疑論者の方々の中には、(1)や(2)の点に関しては、やれ陰謀だ、それ謀略だ、と思われる方も多いようです。しかし、(3)と(4)の点のみでも、CO2排出を削減しなければならないのに十分すぎる理由と思われます。懐疑論者の方々には、(3)と(4)のニ点をよく考えていただきたいと存じます。

 オバマ大統領は、自然エネルギー振興の理由として、(3)の点をとりわけ強調しているので、この重要性はよく認識されるようになってきました。
 しかし(4)の点に関しては、まだまだ一般的な認識は弱いようです。今朝の新聞でも紹介されていましたが、内閣府の発表によれば、日本の供給と需要のギャップは45兆円にまで拡大したそうです。この需給ギャップが存在する限り、不況のスパイラルは止まりません。

 サブプライム・ショック以降の世界経済は、基本的に総供給過剰の総需要不足の状態です。世界中の低賃金労働者と石油とが、「効率的」に生産していた過剰生産物を、借金をレバレッジで膨らませ、バブルを煽ってムリヤリに生み出していた超過需要によって吸収し続けていたのはアメリカでした。

 そのアメリカ経済が行き詰ったので、世界中で供給能力が過剰になってしまったのです。もはや日本および他の諸国の製造業は、これまでのような過剰供給を続けられません。それは不可能なのです。
 世界が供給過剰になっている原因は、低賃金もそうですが、他には石油のエネルギー密度が高すぎて効率がよすぎるので、人間の単位労働に対する供給力が過剰になりすぎてしまったという理由も大です。「効率的」なのは、新古典派の空想的世界ではよいこととされますが、現実の世界では需給ギャップを拡大させるので、良いことばかりではありません(ちなみに新古典派の教科書的モデルでは、需給ギャップは発生し得ないことになっているのです)。

 需給ギャップ解消の観点から必要なのが自然エネルギーです。世界的に石油から自然エネルギーへの転換が進めば、製品の製造は石油にやらせていたよりも「不効率化」します。その結果、製品の供給力を減らす一方で、雇用は増えて総需要は高まりますので、需給ギャップは解消されます。つまり供給と需要を均衡させることができるのです。

 麻生内閣の景気対策では、エコポイント制度などの導入で、何とか需要を増やそうとばかりしているのですが、それは間違いです。本当に力を入れるべきは、製造業部門で膨らみすぎた供給力の削減です。製造業部門の余剰労働力を、自然エネルギー部門などに配置転換することなのです。
 どんなに日本国民の消費を煽ったところで、アメリカで失われた超過需要を穴埋めすることなど到底不可能です。またエコポイントによる過剰消費を煽っても、ちっとも「エコ」じゃありません。

 今回の麻生内閣の補正予算の中で評価できるのは太陽光エネルギーの振興です。しかし、残念ながら太陽光ばかり「エコ」贔屓されていて、風力、マイクロ水力、地熱、木質バイオマス、さらにLRTなど公共交通には十分な予算が配分されていません。ですので、あの経済対策では、あまりCO2発生量・石油消費量を減らせそうもないし、需給ギャップも埋められそうにないのです。エコポイントなどよりも、太陽光以外の自然エネルギーに多くの予算を配分すべきなのです。
 
 石油資源の残存状況に照らしても、地球温暖化の深刻さに照らしても、失業と総需要不足の深刻さに照らしても、今後においてはエネルギー密度の低い自然エネルギーを敢えて使うように、政策的に誘導する必要があります。それが有効需要の観点から正しい政策なのです。
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31 コメント

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CO2による温暖化説は間違いです (もえおじ)
2010-06-05 17:38:57
クロップサイエンスさんと、全く同意見です。
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温暖化対策は不要 炭酸ガス原因説は誤り (クロップサイエンス)
2010-06-01 21:58:40
温暖化対策は不要です。炭酸ガス濃度上昇による温暖化はあり得ません。
人工衛星ニンバスからの観測によると、炭酸ガスが吸収可能な波長15μm(図では670付近)での地表からの地球放射は全て炭酸ガスと水蒸気に吸収されていて、宇宙空間に出て来ているものはゼロです。
http://www.warwickhughes.com/papers/barrett_ee05.pdf
220k付近に底があり、一見こことゼロとの間が不飽和のように見えますが、これははるか上空の-53℃の所の放射によるもので、地表から来た赤外放射ではありません。
従って、現在以上に炭酸ガス濃度が上昇しても、さらに吸収するための地球放射の赤外線はもともとありませんから、温室効果の増大はあり得ないことで、温度は上昇しません。
炭酸ガス濃度倍増による1.5~4.5度の気温上昇の予測はコンピューターシミュレーションによる仮想現実で、現実の世界とは違います。
その基礎となったのは真鍋氏のコンピューターシミュレーションによる放射対流平衡の理論ですが、図では炭酸ガスによる地球放射の吸収が未飽和であるかのような線が描かれていて、300ppmでも飽和している事実と異なります。
http://macroscope.world.coocan.jp/ja/edu/clim_sys/greenhouse/index.html
入力した式に誤りがあり、吸収可能な波長での地球放射が炭酸ガスと水蒸気に全て吸収されていることが計算に入っていなかったとしか思えません。その後の温暖化のシミュレーションは真鍋氏の方法を踏襲したものですから、その誤りが延々と受け継がれていると考えられます。
人工衛星が観測したことは動かし難い事実ですから、誤っているかもしれないコンピューターシミュレーションよりも信頼できます。
産業革命前の280ppmでも1000m上空では15μmの地球放射の赤外線は100%吸収されてしまっているので、過去100年の温度上昇0.7度も、その間の炭酸ガス濃度100ppm分の増加とは無関係です。
1980年代、1990年代の温暖化は1900年代後半の8000年ぶりの非常に活発な太陽活動(現代極大期)とPDO(太平洋十年規模振動)がマイナスからプラスに転じて海洋の広範囲の部分が高温になったことによるものです。
http://wapedia.mobi/ja/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E5%A4%89%E5%8B%95
http://www.data.kishou.go.jp/kaiyou/db/climate/pdo/pdo_month.html
京都のヤマザクラの開花日から復元した気温と太陽活動の関係からもわかるように、太陽活動と気温、降水量には密接な関係があります。
http://akumanosasayaki.blog.shinobi.jp/Entry/37/
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2557517/3681496
関係が生じるプロセスとしては太陽風速度によって大気圏に入る宇宙線が増減するスベンスマルク説が有力です。
http://stesun5.stelab.nagoya-u.ac.jp/study/sub8.htm
古生代、中生代の氷河期やスノーボールアースもスベンスマルク説の宇宙線の増大による雲量の増大と日射の減少できれいに説明できます。
http://file.akumanosasayaki.blog.shinobi.jp/43b86032.jpg
http://onkimo.blog95.fc2.com/blog-entry-77.html 
返信する
バイオマス発電 (philnews)
2009-12-21 22:47:33
フィリピンで10億ドルかけて、バイオマス発電所を建設する計画があると現地新聞Inquirerに記事「Firm to invest $1B in biomass plants 」が載ったのですが、これは環境負荷にはならないのでしょうか?

基本的には農業廃棄物(稲ワラ等と思われます)を原料に発電するみたいです。全国に12の発電所を作り、合計420MWの発電量になるそうです。

自分でも少し調べてみたのですが、バイオマス発電により発生するCO2はもともと大気中のCO2を植物が固定したものなので、問題ないというような説明がされています。

そんなものなのでしょうか?

もっと言うと、稲ワラ等は今後フィリピンでも普及すると見られる有機肥料(コンポスト)作りにも欠かせないと思うので、競合してしまうと思うのですけど・・・(これは別問題です)。

それとも、稲ワラ等は発電の原料にしなくても、どっちみち分解されてCO2が大気中に放たれるということなのでしょうか?

ところで、フィリピンでは一旦廃棄されたはずのバターンの原発を稼動させようという計画が動き出しつつありますから、それだけは食い止める必要があると思います。

ダムの一つさえまともに管理できない国で、原発なんかを稼動させれば、事故がおきたときの被害はサンロケの比じゃないですから。

それでは、バイオマス発電がクリーンかどうかについてご教示いただければ幸いです。
返信する
kamoさま ()
2009-12-16 23:02:16
>世界中がキューバになったら人類の生存は保証されません。

 こういう言明をする場合、その根拠を示さねばなりません。kamoさんの場合、根拠を示さずに断定口調で述べられるので、正直、議論の前提条件が成立しないのです。

 キューバは十分な石油資源を持たない中で、世界最先端の予防医療技術を発達させ、アメリカより低い乳幼児死亡率や、アメリカ並みの平均寿命を達成しているという厳然たる事実があるのです。

 エネルギーの大量消費をして、生産力の増強に邁進し、本当に人間は健康で幸せになっておりますでしょうか? アメリカのように国民の20%が肥満で不健康、日本のように極度のストレスでうつ病患者が100万人を超え、10年でうつ患者は2倍以上に増え、自殺者も1.5倍以上に増えるなんて、どう考えても異常です。およそ健康の達成からはかけ離れています。アメリカも日本も、多くの人々は安心でもないし、幸せでもないと思います。

>不効率は、常に悪です。
>デフレスパイラルに陥ったのは、消費が減退したからです。消費と生産の循環が高速で回れば回るほど、社会は豊かになります。それが原理です。

 それが原理だというのなら根拠を提示して下さい。
 消費と生産を高速で回そうとすればするほと、人間のストレスは増えていきます。
 効率を追及しすぎると、失業者は増え続けますし、賃金も圧縮されていきます。ですから、あり余る生産余力に比して、消費が追いつかないという「総需要不足」に帰結いたします。
 この病理は資本主義の原罪ともいえるもので、この病理を克服しない限り未来はありません。

 効率を追及し続けるとどうして経済がおかしくなるのか説明し出すと、とてつもなく長くなります。私のブログですと、「自由貿易批判」と「新古典派経済学批判」という二つのカテゴリーで論じていますので参考にしてください。

>バイオマスという発想は、人類が繰り返してきた自然破壊の歴史そのものです。
>森林回復を専門とする関様が、バイオマスを推奨する理由が全く理解できません。
 
 バイオマスの年間蓄積量以上に過剰に採取すると回復不可能になって自然破壊が起こります。ナイルもチグリス、ユーフラテスも過剰に使いすぎたのです。
 木材の年間伐採量も、それぞれの地域の生態条件の下で年間に蓄積される量と等しければ問題はないわけです。

>80%の化石燃料を半分にすることを考えなければ、量を確保してCO2を減らすことは出来ないのです。

 そのご意見には賛成いたします。当面、日本全体で2050年までに80%のCO2削減を目指すとしても、人口の自然減などによって10%減り、化石燃料利用の高度化で50%減り、あとの20%を自然エネルギー導入で減らすといった線を目標にしてよいのではないでしょうか。
 
 ただし燃料電池で使用する水素は、まずバイオマスから生成し、足りない分を天然ガスや石炭からつくられる水素で補うという戦略が、国内の雇用確保、地域循環経済の確立、内需拡大による需給バランスの均衡といった経済的観点から必要だと存じます。
返信する
関様 (kamo)
2009-12-11 21:09:21
貧しい国での生活体験なら、私も負けはしませんよ。一冬を、ジャガイモとキャベツとニンジンとタマネギと牛肉だけで過ごしました。工業生産が止まることの悲惨を目撃してきました。昔の話ではありません。現代です。で?あなたはその中国の奥地にどんな方法で到達しましたか?飛行機と車を乗り継いで、十分な食料と資材に囲まれて、衛星電話も持って行きましたか?病気になればすぐに帰国できたり、応急処置が可能な準備をしていったはずですね。
 それは、キューバでも同じ事です。産業革命以来の科学技術、医療などの成果によって今日の幸せや安心があるのです。世界中がキューバになったら人類の生存は保証されません。

>莫大なエネルギーを消費しながら夜中まで働かされて、家族の団らんもできず、家庭は崩壊、ひどい場合にはカローシするなんて日本の現状が正常なわけないでしょう。Kamoさんの原発否定の姿勢には共感しますが、日本経済の現状を賛美するような発言には共感できません。

 あなたの生存が保証されているのがその日本国の繁栄によるものであるにも拘わらずそれを否定なさるのですか?

> ですから、私は不効率なエネルギーをあえて使うことの方が内需拡大につながり、需給バランスを回復させることができ、経済的均衡を達成することができて良いのだと口を酸っぱくして言っているのです。

 不効率は、常に悪です。

>効率化しすぎてデフレスパイラルになっているのでしょう。

 いいえ違います。デフレスパイラルに陥ったのは、消費が減退したからです。消費と生産の循環が高速で回れば回るほど、社会は豊かになります。それが原理です。

>石炭だって元をたどればバイオマスです。分解して自然に循環する以外に、腐食せずにたくわえられたエネルギーが石炭です。つまり自然の循環で「持て余す分」が、それだけ大量にあるということなのです。

 さあどうでしょう。ナイル文明も、チグリスユーフラティス文明も、農地への過灌漑と、過放牧、人口爆発による森林の皆伐で消滅しました。サハラの南では、燃料にする伐採により毎年何十キロというスピードで砂漠が南進しています。
自然界に、「もてあます」ほどの余剰はありません。ところで、石油が、砂漠である中東や、寒冷であるべきロシアで大量に産出される理由何故でしょうか。文明が自然を破壊して砂漠化した中東と、寒くて文明が発達できなかった極北に大量の化石燃料が存在している事は、自然の歴史を語って居ますね。あの美しいローランの都が砂漠に埋まってしまったのも、人為ではありませんか。

>自然の光合成能力は、エネルギーの貯金をするだけのポテンシャルがあるわけです。ですから、使える範囲でバイオマスを優先的に使うべきなのです。どうしても足りなければ補完的に石炭・石油・天然ガスを使うというのが順序です。

 どうです。地上の、嘗て文明が栄えた地帯が砂漠化していることは注目に値しますよ。東南アジアの森林が失われ、回復することはありません。南米の切り開かれた放牧地に、森林が回復する見込みは有るのでしょうか。
 バイオマスという発想は、人類が繰り返してきた自然破壊の歴史そのものです。
 森林回復を専門とする関様が、バイオマスを推奨する理由が全く理解できません。
 人類の文明は、石炭を起点とする産業革命によってスタートしました。単にそれが石油に代わっただけです。その膨大なエネルギー消費を自然エネルギーで代替えすることは全く不可能です。80%の化石燃料を半分にすることを考えなければ、量を確保してCO2を減らすことは出来ないのです。それは、石炭を使わないことではなく、石炭を使って、その効率を倍にして使用量を半減する事なのです。
 次世代のエネルギーは、ガス化された石炭と、天然ガスです。それは同時に、固体から液体、気体へとの流れなのです。
 私の主張は、二酸化炭素をバンバン出しても良いという暴論ではありません。
返信する
kamoさま ()
2009-12-10 11:57:54
>そして、がっかりしました。現実離れした、あの、ロシアを目指したユートピアと同じ話です。

 あなたがエネルギー消費量が5分の1になれば「貧乏人は死ぬ」とおっしゃるので、「死なない事例」としてキューバをあげたのみです。実際に死んでないのです。Kamoさんは、それに対する反論をしないまま、頭ごなしに罵倒しているだけではないですか。これじゃ議論になりません。ちゃんと討論のマナーをわきまえて下さい。
 私自身、森林再生の研究をしていますので、これまでフィリピンや中国の山奥で長期滞在することが多かったのです。その間は電気もない生活してます。フロはなく小川で水浴び、水は井戸の水をツルベでくみ上げて使用していました。その間の消費エネルギーは、日本にいるのと比べて20分の1以下でしょう。しかし、思索する時間は多いし、ホストファミリーとの団らん、レク、コミュニケーションの時間が多くなり、精神的には充足した生活を送れます。別に問題ありません。そうなったら、そうなったで人間は簡単に適応できるものなのです。

 莫大なエネルギーを消費しながら夜中まで働かされて、家族の団らんもできず、家庭は崩壊、ひどい場合にはカローシするなんて日本の現状が正常なわけないでしょう。Kamoさんの原発否定の姿勢には共感しますが、日本経済の現状を賛美するような発言には共感できません。

>自然エネルギーなるもの、パレート管理の概念からすれば、切り捨てられるべき20%です。

>ならば原料を石炭にする方が遥かに効率がよろしい。

 ですから、私は不効率なエネルギーをあえて使うことの方が内需拡大につながり、需給バランスを回復させることができ、経済的均衡を達成することができて良いのだと口を酸っぱくして言っているのです。
 効率化しすぎてデフレスパイラルになっているのでしょう。その論点をkamoさんが全く理解しようとしないので、全く議論にならないのです。これ以上、同じこと繰り返して言わせないでください。人の言うことを理解しないで腹を立てているのはあなたでしょう。

>森林は、その生成物たる、落ち葉や、枯れて朽ちた樹木が倒れて、腐れて、微生物が分解して栄養分を生成することでその再生を循環しています。人間が横取りすれば間違いなく自然は破壊されます。

 石炭だって元をたどればバイオマスです。分解して自然に循環する以外に、腐食せずにたくわえられたエネルギーが石炭です。つまり自然の循環で「持て余す分」が、それだけ大量にあるということなのです。

 自然の光合成能力は、エネルギーの貯金をするだけのポテンシャルがあるわけです。ですから、使える範囲でバイオマスを優先的に使うべきなのです。どうしても足りなければ補完的に石炭・石油・天然ガスを使うというのが順序です。
 
 だいたいkamoさんほど自然の循環に配慮される方が、なぜ、二酸化炭素をバンバン出しても問題ないなどという暴論を展開できるのか、全くもって理解できません。一万歩譲って、「温暖化問題など大したことはない」といたしましょう。しかし化石燃料の二酸化炭素を海が吸収し続けることにより、海洋は確実に酸性化します。そして酸性化は、貝やサンゴなど炭酸カルシウムを合成する全ての海洋生物の生存を困難にし、海洋生態系を破壊するということは、実験的に確かなことです。
 なぜバイオマスを利用してはいけないというほど極端な生態系保全主義者のkamoさんが、海洋の酸性化を放置できるのでしょうか。
 
返信する
読みましたよ (kamo)
2009-12-06 22:08:13
http://www14.plala.or.jp/Cuba/Cubaene19970401.htm
 そして、がっかりしました。現実離れした、あの、ロシアを目指したユートピアと同じ話です。毎日100万トンタンカー一杯分の石油をがぶ飲みしている国の国民の手本がキューバですか。東京都民の一日分の食料をまかなうために必要なエネルギーはどれだけですか。その輸送に必要な燃料は?
 あなたの例に上げた、自然エネルギーなるもの、パレート管理の概念からすれば、切り捨てられるべき20%です。
 自然エネルギーなどでは、どれほどに頑張っても、本体の80%を埋めることなどできはしないのです。温暖化妄想と、自然エネルギー幻想の囚われて、閉鎖した循環にとらわれると、真実を見失いますよ。
 まず、この国の必要な熱量と、その熱源を正確に見積もって、どこにどう使われているかを分析してください。自然エネルギーなど、屁へみたいなものだとお分かりいただけることでしょう。

http://konarc.naro.affrc.go.jp/press/20040319/

 これも、読みましたよ。それで、このシステムは、すなわち、水性ガス反応であることをあなたは承知しておられますか?
 つまり、原料を、石炭にすれば、一昔前の、都市ガス製造法そのものです。ならば原料を石炭にする方が遥かに効率がよろしい。バイオマスなどと格好をつけて、今様にアレンジして目先を変えてごまかそうとするから実は、嘘つきになってしまう。石炭を原料にしても、生成されるガスの半分は炭酸ガスです。だから、生成ガスの熱量は、せいぜい2、3千キロカロリー止まり。そこで、増熱と称して、高カロリーの石油を混ぜるなどしていたものです。もっと原始的に簡単にすれば、発生炉ガス反応といわれる木炭自動車の原理と同じものです。
バイオマスなどと今様の飾りをつけるから、それらしくなりますが、元を正せばそんなものです。別に目たらしいものでも、何でもないのですよ。まして有り難がるようなものなどであろう筈もない。
 バイオマスは、ダメです。原料がサトウキビのかすであれ、雑草であれ、間伐材であれ、それは、すべて、自然界の取り分を横取りすることであるからです。
 森林は、その生成物たる、落ち葉や、枯れて朽ちた樹木が倒れて、腐れて、微生物が分解して栄養分を生成することでその再生を循環しています。余剰の栄養分は、水に溶けて、川に流れ、海にいたって、そこでの食物連鎖を活発にしています。
 自然界は、それ自体がすでに、完結した連鎖循環系を構築しています。それを、人間が横取りすれば間違いなく自然は破壊されます。
 人間が、その自然の循環の中で生存ができるのは、産業革命以前の水準です。つまり、平均寿命が40歳かそこいらで、夥しい乳児死亡率や、飢饉や流行病で容易く人が死ぬことが当たり前であった時代の水準です。
 人類が、現在の幸せを享受し続けるためには、温暖化などがどうあれ、過剰にエネルギーを消費しなければその生存を維持出来ないほどに,いびつにその存在を既に歪めてしまったのです。それが産業革命だったのです。
 それで人類は,幸せを手にしたのです。それを否定することは,取りも直さず,人類の自殺です。
 あなたが,今する消費をやめれば,その消費財を生産する生産者の生活が脅かされます。消費することによって,生産者の生活が担保されま。それだけが事実です。あなたが消費しなければ,生産者は生存することが出来ません。つまりそれは,エネルギーを消費することと同じことです。
 どっちみち,自然エネルギーで人類の生存を保証出来ないのですから、この際温暖化などうでもいいことです。
 いやあ、ここまで書いて、きっとあなたには理解出来ないでしょうねえ。それでまた腹を立てる。気に入らなければレスはもちろんいりませんよ。
返信する
オジンさま ()
2009-12-05 09:49:13
>緩和策のみではなく、むしろ適応策について早急なコンセンサスを見出す必要があると思います。

 はい。緩和策も適応策も両方必要だと思います。 世界規模の気候変動という不測の事態への適応策としては、やはり地産地消を進め、食料自給率とエネルギー自給率を上げていくことだと思います。その適応策は、そのまま緩和策でもありますので、一緒に進めていくことが可能だと存じます。
返信する
kamoさま ()
2009-12-05 09:21:59
 返信遅れて申し訳ございませんでした。

>後の80%をどうしますか。それを、文明の形態を変えて賄うなんて、貧しい弱者に死ねと言うのと同じ事です。

 キューバ人の一人当たりエネルギー消費量は、米国の10分の1以下です。しかしキューバの方が米国よりも乳幼児死亡率は低いし、平均寿命も米国と同じくらいなのです。
 キューバは、エネルギー消費が米国の10分の1以下で、エネルギーの多くを自然エネルギーに依存していますが、米国民よりもよほど健康状態はよいのです。ですからkamoさんの主張は誤りです。
 エネルギー消費が減ったって、高水準の医療や教育システムを維持し、国民が健康で文化的に生活することは可能なのです。

 例えば、吉田太郎さんの下記サイトをご覧ください。http://www14.plala.or.jp/Cuba/Cubaene19970401.htm

>それは、燃料電池です。それも、化石燃料を原料とするものです。

 はじめからこう言ってくれればややこしくならなかったですね。
 ご指摘のシステムを導入すれば、必然的に送電ロスもなくなりますし、コジェネで効率的な熱利用もできます。生活水準を落とさずともエネルギーの効率化によって、エネルギー消費量を半分程度に減らせるように思えます。当面、それでよいのではないでしょうか。
 私はいきなり化石燃料消費をなくせなんて一言もいってません。効率の上昇と自然エネルギーによる代替で、少しづつ減らしていけと述べているだけです。10%でも15%でも自然エネルギーに置き換われば、当面はそれでよいのです。

 kamoさんの言ううような方法で、燃料電池を普及させ、少しづつエネルギー消費量を減らしていけば、いずれは技術開発も進んで化石燃料に依存せずとも水素を取り出せるようになるでしょう。
 たとえば九州沖縄農業研究センターは、木くずや草などの廃物のバイオマスから水素とメタノールを取り出す仕組みを開発しています。下記サイトを参照してください。

http://konarc.naro.affrc.go.jp/press/20040319/

 理論的には、この仕組みの普及で日本のバイオマスから抽出される水素とメタノールで、現行の日本のエネルギー消費の8割を満たすことも可能なのだそうです。
返信する
Precautionary Approach (オジン)
2009-12-03 21:34:46
関様。 初めまして。オジンです。終わっているスレかもしれませんが・・・
地球温暖化問題に対する予防的対策・施策とは、どのような観点が求められるのでしょうか?
温暖化「非」懐疑論の立場の人は、CO2排出量削減こそが『予防的対策』と考えておられているのでしょうか?
過去の公害問題からの「教訓」は、「科学的に決着のついていない(つけられない)問題に対しては、複数の対策を用意する。『一の科学的判断』に過度に依拠することは過ちを惹起する。」ではないでしょうか。地球温暖化問題は「科学的に決着がついている」問題では無いと思います。私たちは、地球系・太陽系についてニュートン力学的には殆ど「正しい」解を得ていると思われますが、複雑系としての気候・気象システムに関しては、「まだ、わからないこともある(だらけ)。」というのが、偽りのない立場だと思います。
この様な状況の下、次の世代に大きな負担を残さない「予防的対策」とは、いかなるものであるべきでしょうか?人為起源の温室効果ガスの排出を削減することも大事ですが、人為起源温室効果ガス濃度の上昇以外の私たちがまだ認識できていない原因で温度上昇が起こる可能性があるのであれば、それに対応する策を取り入れることも、欠くことの出来ないものではないでしょうか。また、現時点では、ある程度の温度上昇は避けられないという状況もあると思います。
サイエンスの議論は置いておいて、生じうる災害の低減を目指す方針の提示こそが、社会を研究している者が行うべきものと考えます。
自然科学・工学的な議論の枝葉末節な揚げ足とりに陥らない立場で、社会としての利益を確保できるように大きな流れを提示していただければと思います。緩和策のみではなく、むしろ適応策について早急なコンセンサスを見出す必要があると思います。
返信する
解決策 (kamo)
2009-11-29 10:21:05
ありますよ。日本発のエネルギー革命。
それは、燃料電池です。それも、化石燃料を原料とするものです。
具体的には、 溶融炭酸塩形燃料電池 (MCFC)です。この特徴は、天然ガスや、石炭ガスを改質器無しで使用できる点です。
 お判りですね。燃料電池は普通改質器を使用して水素を取り出します。ところが、原料に含まれる炭素は、結局はどこかで炭酸ガスを出しているのですが、格好が悪いからそれを無視しています。そして、水素だからCO2は出さないとやるのです。これっておかしいですね。
何故か。CO2を出すことは悪いことだと決めつけてしまうからです。その結果炭素の発熱エネルギーを捨ててしまうのですから何とも勿体ない。
 溶融炭酸塩形の良いところは、本来、酸素移動形である点です。このことによって、燃料電池の排ガスは、炭酸ガスと水だけです。ものが燃えると金必ず発生するNOxも有りません。炭酸ガスだけを排出するのですから、そのまま回収して、深海底投棄でも、化学処理でも何でも可能です。
 然も、廃熱を利用するをやればコジェネを
やれば、総合効率は70から80%に及びます。一般家庭に分散配置することも、大規模工場向けの大システムを構築することも可能です。
 燃料は、石炭、天然ガスに限らず、プラスチック廃棄物や、可燃ゴミ、勿論森林からの間伐材など燃えるものなら何でも燃料になります。過去に埋め立てた、プラスチックゴミなども掘り起こして燃料にすることが出来ます。
あの厄介者が文字通り夢の島になるのですよ。
どうですか。
 これをやれば、電力会社も、送電線も配電線もいらなくなります。
 で?こんなすばらしいものが何故実現できないか。
 そうです。電力会社がいらなくなってしまうからです。原子力発電もいらなくなります。
 電力会社や、核を持ちたい政治家が困りますね。
 炭酸ガスが出るというイメージを悪用しているからです。
 もう一方で、炭酸ガスが出ることを意味もなく忌避する温暖化恐怖論者達がいるからです。
 炭酸ガスが出ても大丈夫なのですよ。
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Unknown (kamo)
2009-11-27 22:00:01
>おおせの通り、自然エネルギーで現在の文明の形を維持できるとは思えません。文明の形を変えればよいわけです。
 太陽、水力、バイオマス、風力、地熱を組み合わせれば、現在の日本のエネルギー消費量の5分の1程度はまかなえるでしょう。究極的には、地産地消社会に変えていく中で、そこまでエネルギー消費を減らせばよいのです。

 関様

 同意していただけましたね。そうです。どんなにがんばっても、自然エネルギーのトータルは、高々20%の話です。そのうち、9%は、水力ですね。で?後の80%をどうしますか。それを、文明の形態を変えて賄うなんて、貧しい弱者に死ねと言うのと同じ事です。
 尤も、その数値は、自然の摂理に値しています。つまり、自然の循環だけで人類が生存していた江戸時代の此の国の人口は、せいぜい3千万くらいですから、合ってますね。そうです。まさに、エネルギーがなければ、人は生きられないのです。それを、当てもなく、文明の形を変えるなど、無責任そのものと言うべきです。
 石油の代替エネルギーは、勿論ありますよ。
 当面、天然ガスです。石炭も使えます。もちろん、そのまま使うなどしません。ガス化したり、液化したり、更に、発生するCO2を回収したり、化石燃料によって生きられる方策は幾らでもあります。
 間違いは、化石燃料を否定することなのです。
 化石燃料を否定せず、化石燃料を上手く使う手法を編み出すことによってしか、人類の、或いは、地上の生物の安定を図ることは出来ないと考えることこそが、誠実で真摯なあり方なのです。
 問題は、5分の4のエネルギーをどうするかのです。
 自然エネルギーなど、金持ちの道楽、趣味みたいなものなのです。
 だって、そうでしょう。プリウスを買えるのは、間違いなく、お金持ちです。
 使えるテレビを捨てて、新しいテレビを買うなんて、お金がなければ出来ません。
 お判り頂けますか。

 デモね、原子力は駄目ですよ。絶対に。
 あんな恐ろしい毒物を使うなど狂気そのものです。
 安定した経済的基盤を背景に、苦労することもなく、生活の不安に怯えることもない人々が、趣味で温暖化を弄ぶことに反対はしません。お好きにどうぞ。
 でも、6万円の国民年金で、生存を支える普通の国民にとって、環境税など迷惑至極です。
 例え温暖化して地球が滅んでも、まっぴらご免です。解っていただけますか?
 
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kamoさま ()
2009-11-27 02:04:20
>現代の文明は、最早、温暖化が起きようと起きまいと、化石燃料というストックパイルを取り崩すこと無しには成立しなくなってしまっている
>自然エネルギーという幻想は、間違いです。

 ではどうすればよいと仰るのですか? このまま石油文明にドップリ浸かって、エントロピーを増大させ続けながら、文明崩壊を待てと仰るのですか?
 kamoさんは批判しているだけで、「こうすべき」という代替案がないので、何とも反応できません。
  
 それとも石油・石炭・天然ガスを主軸とする現在の文明を今後も維持可能だとおっしゃるのですか? 途上国も石油にドップリ浸かった先進国型文明を目指すべきと仰るのですか? 

>石油代替としても、石炭もあるし天然ガスもあります。それで、エネルギーの争奪戦争が起きるというのも荒唐無稽のような気がします。

 資源をめぐる戦争は世界中で起きています。典型的にはイラク戦争がそうでしょう。オバマが中東からの石油に頼らなくてすむようにと自然エネルギーを振興し、中東への軍事介入を終わらせるという目標を掲げるのが、なぜ途上国イジメの強者の理屈になるのですか?

 それによって石油価格の高騰も和らげることができれば、ずいぶん途上国も喜ぶとは思いませんか? 
 アメリカのような広い国は、日本と違って風力発電で騒音被害に苦しまずともすみます。安心して風力発電を建設できる余地が大きいです。
 残念ながら日本はそれほど風力に適した自然条件ではありません。その分、アメリカよりも地熱や水力は豊富にあります。それぞれの国が、その国の自然条件にあったエネルギーを選べばよいわけです。
 
 途上国の中で脱石油依存を実践した国の例としてキューバがありますが、先進国型の石油文明を目指している他の途上国よりも、よほど国民の教育水準や医療水準も高いです。平均寿命は先進国並みです。脱石油を実践してそれほど不幸せになっているとは思えません。

 私もデルタさんと同じように、「エネルギー消費抑制」が本筋だと思います。ただ自然エネルギーの導入も同時に必要だと思います。
 エネルギー消費抑制のために抜本的には、文明の形そのものを変えねばなりません。根本的には、自由貿易体制を終わらせて、地産地消型社会に変えねばならないと、これまでも書いてきました。例えば以下の記事を参照してください。
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/7665ec009312d4158ea5021fbfb9bd1e 
 
 ただいきなりのショック療法は衝撃が大きすぎるので、できることから始めねばなりません。私がこの記事で訴えたのは、当面の失業対策です。石油よりもエネルギー密度が低い自然エネルギーは、その分だけ雇用吸収力が高いのです。
 自然エネルギーを導入するだけで、これから失業し路頭に迷わんとしている人々をずいぶんと救えるのです。供給過剰の需要不足という、資本主義につきまとう病理をある程度は克服することができるのです。
 
 おおせの通り、自然エネルギーで現在の文明の形を維持できるとは思えません。文明の形を変えればよいわけです。
 太陽、水力、バイオマス、風力、地熱を組み合わせれば、現在の日本のエネルギー消費量の5分の1程度はまかなえるでしょう。究極的には、地産地消社会に変えていく中で、そこまでエネルギー消費を減らせばよいのです。
 
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re:先食い (kamo)
2009-11-26 21:33:48
レス有り難うございます。
 そうですね、先食いが問題と言うより、人間は、産業革命以来、太陽エネルギーの再循環による生存から離脱して、過去の蓄積である化石燃料を利用することにより、エントロピーの増大を図ってその生存を拡大してきたのです。
 その結果、人類は、幸せになりました。乳児死亡率は激減し、不老長寿が現実になりました。飢えや、生活のあらゆる不安から解放されました。科学技術の進歩が、生活のあらゆる利便を改善し、文明を開化したのです。
 その生活にどっぷり浸かって、利便の何物をも手放さず、やたらエネルギーを浪費している現状を顧みずもせず、太陽光や、自然エネルギーに幻想を抱くことが、間違いの始まりなのです。
 残念ながら、化石燃料に匹敵するエネルギー密度の提供するエネルギーは、化石燃料しかありません。
 その化石燃料を否定することは、即ち、人類の文明の否定そのものであり、高価なエネルギーを受容しうる強者の論理そのものです。
 そして、温暖化論争、脱化石燃料論争も、所詮は、途上国に石油を渡さないという強者(先進国)の論理そのものでもあるのです。
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「先食い」が問題なのでしょうね (デルタ)
2009-11-24 22:45:37
横合いから失礼します。
Kamoさんの意見に私も近いですが、
そのように論理展開すると、結局、自然エネルギーを使う使わないの判断よりも、もっと本質の問題があるというべきでしょうね。

人間が文明生活を維持するためのエネルギー消費E
地球上の生物圏が生命維持するためのエネルギー消費e
と書いたときに、
E+e<
 地球に届く太陽光エネルギー
  (+地熱エネルギー+潮汐力のエネルギー)
である限りは、再生性、持続可能性という意味で、維持可能な「活動」である。
けれど、現状見ると、
Eの超過のために、不等号が逆になっている。
その穴埋めを、化石燃料に頼っている。
けれど、化石燃料の定義から考えて、「再生」が追いつかない
というのが、実態で、かつ問題の本質でしょうね。
(死骸が石油化する時間に追いつかないというのもそうですけど、石炭・石油になりうる生命体の、実際上の成長速度よりも、化石化した”燃料”の消費が大きいという、エネルギー収支バランスが追いつかない、とのニュアンスです)

私は、以上の考えから、
自然エネルギーへのエネルギー転換よりも、
エネルギー消費抑制が本筋と考えているわけです。
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ハイ、 (kamo)
2009-11-23 23:16:25
承知しておりますよ。気に入らなければ、レスいただかなくて結構です。いいえ、決してケンカを売ろうというのではありませんよ。それが、ネットの常道だと申し上げているだけですから。
 で、私が申し上げているのは、現代の文明は、最早、温暖化が起きようと起きまいと、化石燃料というストックパイルを取り崩すこと無しには成立しなくなってしまっていると言うことを申し上げたいのです。
 ご専門であるようなのでお尋ねしますが、自然界の太陽光を基点とするエネルギー集積能と太陽光発電における、その装置の製造コストをもふくめ、実取得エネルギー量との収支は如何様になっているのでしょうか。
 或いは、間伐材をバイオマスとして利用したときの総熱量はいかほどになりますか?
 風力発電で得られる我が国のエネルギー総量はどれくらいになりますか?理論値じゃありませんよ。実効値でどれくらいになりますか?
 その為に、何処にどれだけの風力発電機を設置すればいいのですか。それで、例えば今問題になっている低周波公害や鳥類への害はどれだけ見積もりますか。
 自然エネルギーだけで此の国の生存を保証することは、実は全く出来ないだろう事は、容易に想像できます。原子力は駄目ですよ。
 原子力は、危険すぎます。
 此の国で、チェルノブイリクラスの事故が起きれば、間違いなく1千万人規模の人的被害が発生します。そして、原発がある限りその可能性から逃れることは出来ません。
 それでも比較として都合が良いから使いますが、100万キロワットの原発に相当する太陽光パネルは、1千万㎡必要です。それで、実効発電時間は、高々4,5時間、年間200日かそこいらです。後の不足を何で補うというのでしょうか。

 自然エネルギーという幻想は、間違いです。
 
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kamoさま ()
2009-11-23 01:08:14
>石油のエネルギー密度には、バイオも、太陽光も、風力も全く及びも付かないし、そのマスバランスで見ても収支は全く釣り合わない。

 私は、自然エネルギーは石油エネルギーに比べてエネルギー密度で全く及びもつかないから、あえて使用して需給ギャップを調整する必要があると述べているのです。

>エコポイント制度も、使える家電を廃棄して、その製造に必要な膨大なエネルギーを浪費させている。

 だから私は本文の中でエコポイント制には反対だと述べてるでしょう。いったい、どこで本文を読んで理解しているというのですか?

>自然界でそんなことは起こりえません。
 
 正のフィードバックは起こります。古生代の終わりに全生物種の90%が絶滅したのだって、メタンハイドレードの溶解による正のフィードバック効果によるものだという説が有力です。
 もちろん、中生代に再び生命が息を吹き返したように、最終的には負のフィードバックもかかりますが、それ以前の生物種の生態系とは全く異なるものになってからなのです。

>アメリカが、温暖化論に与したのは、実は、それで、穀物価格が安定化できて利益が上がることに気付いたからです。

 だから私は「穀物エタノール」なんて一言も支持していないでしょう。バイオマスは、間伐材など食料と競合しないものを、と主張しているのです。

>先進国が、石油権益を独占しつつ、太陽光パネルを後進国に売り込む。こんな具合の良い戦略は、温暖化論をおいてありません。

 今や太陽光パネルの競争力だって、中国やインドなど途上国のメーカーの方が先進国を凌ぐ勢いで猛追しています。温暖化対策は、途上国の方にむしろ利益が大きくなるでしょう。

 今後は、本文を読まない的外れなコメントにはいちいち返信しませんので、ご了承願います。
返信する
さあ、どちらが? (kamo)
2009-11-22 21:52:44
あ、失礼しました。決して本文を読んでいないわけでも、理解していないわけでもありませんよ。あなたが腹立たしく感じられたのは、私の発言が理解できなかったからかもしれませんよ。例えば。

>恐るべきは地球温暖化正のフィードバック効果が、暴走して止まらなくなることです。

 これはあなたの発言ですね。
 もしこの理屈が正しいとすると、例えば、炭酸ガスを充満した瓶の中心に、ヒーターをおいて加熱して、その後に、加熱を止めても、その熱はそこに止まって外に放出しないことになってしまいますね。とすると、加熱を続ける限り、ヒーターの熱は、無限に上昇を続け、ついには核融合に至ってしまう。
 自然界でそんなことは起こりえません。
 正のフィードバックが、熱暴走を引き起こすというのは、実はどこかに間違いがあるとお考えにはなりませんか。
 確かに石油は有限でしょうが、当面、差し迫った危機があるというわけではありません。
 石油代替としても、石炭もあるし天然ガスもあります。それで、エネルギーの争奪戦争が起きるというのも荒唐無稽のような気がします。
 人類は、過剰な生産力を得たから、過剰な消費を必要としてしまったのでしょうか。
 産業革命以来、人類は、化石燃料によって生存のエネルギーをまかなうという自転車に乗ってしまったのです。そして、科学技術は進化し、医療の進歩や食糧増産によって、あっという間にその人口を倍増させてしまったのです。
 それは、同時に、人類に、限りない幸せをもたらしたものでもあったのです。
 そして、森林の生成物によって生存を確保するという生存戦略を放棄してしまったのです。
 石油のエネルギー密度が高いから、有害なのではなくて、人類は、その高いエネルギー密度に、既に、その生存を委ねてしまったのです。最早、取り返しはつきません。自然エネルギーを人類のみのために使おうとすることは、つまりは、人類以外の有機的存在からエネルギーを奪うことに他なりません。
 それは、取りも直さず、地上の有機体系を破壊することであり、結果として、遅かれ早かれ、地上の有機体の存在そのものを破壊することに寄与するだけなのです。
 アメリカが、温暖化論に与したのは、実は、それで、穀物価格が安定化できて利益が上がることに気付いたからです。
 また、同時に、戦略物資である石油を途上国に渡さないことが出来油最終手段であることに気付いたからです。その最大の狙いは、中国でありインドです。
 先進国が、石油権益を独占しつつ、太陽光パネルを後進国に売り込む。こんな具合の良い戦略は、温暖化論をおいてありません。
 如何ですか。それでもまだ、あなたは、温暖化論に与しますか。
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kamoさま ()
2009-11-20 14:30:22
 お願いですから、本文を読んでからコメントして下さいね。よくもここまで本文の趣旨を全く理解しないままに的外れなコト書けますね。失礼です。
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温暖化 (kamo)
2009-11-18 20:57:04
温暖化ヒステリーそのものですね。
 まるで、温暖化で、地球は焦熱地獄と化して第2の水星か金星にでもなるかのような騒ぎ。
 それで居て、この大東京の、すさまじいネオンの大洪水、けたたましい交通機関の膨大なエネルギー浪費。空調機が作り出すヒートアイランドの猛暑。猛暑が冷房負荷をうみ、その熱が更に冷房負荷を高める限りないスパイラルはほっておいて、やれ太陽光だの、風力だの、バイオだのと全く桁も収支も合わない論争をけたたましく煽り立てている。
 山手線の一編成の電車を走らせるのに、どれだけの太陽光パネルや、何基の風力発電機や、どれだけの、食料になるべきトウモロコシが必要かを考えもしないで、自然エネルギーを語る暴挙。
 一体、毎日日本に運ばれる、100万トンタンカー一杯分の原油の熱量に必要な、太陽エネルギーや、風力発電のエネルギー量を、全く考えることもなく、イヤ、考えることも出来ないくせに、バイオマスだのと言う暴言の数々。
 これをヒステリーと言わずして何としょう。
 温暖化と言いながら、雲の挙動を全く考慮に入れず、海水温の挙動や、気温上昇に伴う、地上のバイオCO2発生量の動向すらも無視して、都合の良い論拠だけを声高に主張している。
 大体が、今日の文明の出発点は、石炭を燃料にした産業革命を出発点にしている。
 その結果生まれた、科学技術や、医療、食糧増産システムによって今日の人類の存在が実現している。
 その間の変化は、単に、石炭が、石油に代わったと言うだけのことであり、根本原理は何も変わっては居ない。
 その化石燃料を否定することは、即ち、産業革命以来の人類の科学技術も、文明そのものも否定することに他ならない。
 残念ながら、石油のエネルギー密度には、バイオも、太陽光も、風力も全く及びも付かないし、そのマスバランスで見ても収支は全く釣り合わない。原子力は、その毒性において、温暖化よりも遙かに深刻に危険であり、地上の生命の存在自体を危うくする危険を孕んでいる。
 バイオマスは、取り返しのつかない自然からの収奪である。何故なら、地上の全ての有機物は、生命を終えることによって、その体をバクテリアに分解させて、バクテリアを出発点とする食物連鎖の出発点として地上のあらゆる生命を支えているのだから、それを、微生物の介助無しに、燃やして分解してしまえば、確実に、本来、微生物が取り分とし、その微生物を補食する生物の存在を奪ってしまっているのだから。
 つまり、トウモロコシを燃料にすることは、トウモロコシの価格を高騰させることによって利益を得るものにとってのみ益あることなのだ。
 エコカーを推進する補助金は、まだ使える車を廃棄し、膨大なエネルギーを廃棄することを前提にしている。エコポイント制度も、使える家電を廃棄して、その製造に必要な膨大なエネルギーを浪費させている。
 エコを主張する事によって、本が売れて、発言の機会が増えて、その地位を確実にするものにとってのみエコは、常に有益である。
 嗚呼、常にエコもまた、学者にとっても飯の種。エコを語っていれば、食いはぐれることもない。めでたしめでたし。
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皆様コメントありがとうございました ()
2009-09-08 23:31:30
迎秀昌さま、他みなさま

 こちらに何の返信もしないで申し訳ございませんでした。

>エコ産業に補助金を出して雇用を増やし、総需補助金が途絶えたらアウトだとすれば、補助金という財政支出はいずれ増税なり将来負担しなければならないでしょう。
 
 この点は私も同感です。だから補助金によるテコ入れはあまり賢い方法ではないと、過去にもブログで述べ来ていました。価格が多少高くても、公共施設などに自然エネルギーやエコ製品を大胆に導入して、規模の経済を働かせて、価格を低減させていき、補助金なしで離陸するようにアシストするのがもっとも利口だと思います。

 ただし、補助金も最初のうちは多く出し、生産量の増加に応じて、だんだん学習曲線のカーブを考慮しながら、補助額を減らしていくような賢い出し方ができると、財政に負担を与えることなく成功に終わるでしょう。補助金の財政支出は、将来、その産業から得られる法人税で相殺されて余りあるものになりますので。

返信する
Unknown (ななし)
2009-08-21 13:41:17
全く無関係の話題で申し訳ないですが。

かつて米国政府のブレーンであったマイケル・ハドソン博士の警告

http://www.ashisuto.co.jp/corporate/totten/column/1176091_629.html

「何世紀にもわたり世界は戦争によって形成されてきた。それにもかかわらず、戦争や暴力がいかに歴史を作り、世界の国境を書き換えてきたかという現実を子供たちに見せないように導くことは賢明な方法ではない。」

「このことからもわかるように、歴史の流れを決めてきたのは公正な取引きにおける合理的な計算などではない。経済的な権力は、武力や威嚇、詐欺、公然と行われた窃盗によって手中に収められてきたのである。」

「しかし、経済学者は、正当な価格は公正な市場均衡点で落ち着くと説明し、……世界が架空のしかも「おとぎ話」のようなすばらしい世界であるかのように、公正な市場がいかに機能するかという研究を続けている。」

「一方、世界が実際にどう機能しているかの研究はなされていない。」

「世界がどう機能しているかを知らずして、日本を含む正直な国家が、自分達の国を操作し、威嚇し、騙そうとする世界規模の略奪者から自国を守ることはできないだろう。したがって、軍事的征服者や弁護士、煽動政治家、腐敗した政治家や官僚、財界の詐欺師が、いかに歴史を作り上げてきたかを学ぶことから始める方が得策である。」

「現実を形成しているのは、武力や他の圧力、または窃盗や詐欺行為なのである。さらに重要なことは、国家の支配によって権力が確立されるということである。国家支配のためには、不都合な政治ライバルが暗殺されたり、誘拐されたりすることもあり、それに協力した仲間には報酬が支払われる。」

「公費を使い労せずして利益を得ることこそ、最も熟練した経済の勝者が行っていることの本質である。土地や独占権、その他の資産を実際の価値よりも安い価格で購入すること、しかも自分の存在を可能な限り隠してそれを行うことは、裕福になるための最も確実な方法である。」

「今日、学生たちが受ける経済教育は、世界が実際にどのように機能しているかを示す学術的な描写ではなく、特別利益団体を擁護するための粉飾的理論にすぎない。」

「したがって日本が行うべきことは、米国の大学に送る学生の数を減らし、将来の日本の政治家や官僚に、世界的ゲームという認識への妨げとなる「おとぎ話」を学ばせないことである。経済モデルの構築より、世界に対する穿った見方を含み史実を理解することが必要なのである。」

「(アメリカが日本や他の国々に対して)惜しげもなく無料で提供される助言は、結局、自らの利益に資するためのものである。この教訓を学ばない限り、日本は自国の運命を自分達で決められるようにはならないであろう。」
返信する
ちょっと感想を (迎 秀昌)
2009-07-07 10:28:17
石炭や石油を使い出して、猛烈に生産効率が上がって、労働人口の2とか3%の農業でも、先進国では飽食の生活水準までになった。
余った労働人口は、例えばTVのお笑い番組に出て、人々を喜ばせ多額の報酬を満喫できるようになった。

石油より低い効率の資源だけを使って、生活水準を落とさずにということになると、多分もっと技術進歩が必要でしょう。

石油は、車が事故による殺人やら惹き起こしている不経済を考えれば、割安に過ぎたわけだから、もっと税金をかけた方がいいのかもしれない。
その上で他のエネルギー資源との競合とすべきでしょう。
民主党が近々政権をとって、税金を減らすそうですが、どうかと思います。
もっとも税金とって道路作っているよりましなのでしょうか。

物価水準を縦軸に、GDPを横軸に総供給と総需要を考えてみると、単純に石油を税金で社会的に適正価格にアップすれば、総供給は上方にシフトし、物価高の低GDPつまり不況になります。
(過去の石油ショックで実際そうでした。)
それだけ現在は不健全な生活なのかもしれませんし、低GDPでも生活の質がよいという価値観の人には望ましいのではないでしょうか。

では今の不況が総需要の一時的な下方シフトだとしてデフレだとしましょう。このときアニメの殿堂の代わりに、エコ産業に補助金を出して雇用を増やし、総需要を上方にシフトさせるのは、賢い方向かもしれません。
ただしエコ産業の実態によりますが、補助金が途絶えたらアウトだとすれば、補助金という財政支出はいずれ増税なり将来負担しなければならないでしょう。
温暖化対策への寄与よりか、財政破綻への寄与の方が現実には大きいかもしれません。

また石油を適正価格にして、高物価・低GDPとなったときに、総需要をエコ産業・補助金・雇用増加で上方シフトすれば、インフレになってデフレを克服するでしょうか?金融緩和がようやく威力を発揮するかもしれない?
しかし金融詐欺で萎縮した欧米や借金財政の日本には、上のような単純なはなしはトホホなのだろうと思っています。

小生は一度も経済学を受講したことがないので、初歩の教科書によるたわごとと、笑って読み飛ばしてください。
失礼しました。
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Unknown (続きの人間)
2009-06-26 06:23:44
ほぼ同感ですが、この1点だけは納得できません。

「(2)石油の枯渇によるピーク・オイルに備えるため。」

そもそも、石油になる原油の採掘可能埋蔵量は科学技術の進歩によって年々微増してます。原油は40年分、原油の代わりになる資源を含めると230年分と石油連盟は推測してます。
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追記 (バク)
2009-06-23 13:10:54
下記のサイトに各国のGNPの規模に合わせたマップが載っていました。日本は異常に大きすぎるような気がします。エネルギー消費もすごいのでしょうね。
でもその割には深刻な貧困問題があるのはやっぱり解せません。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4560.html
疑問はあってもCO2批判の前にこれを注目すべきでしょうね。
それと何よりも自分自身反省すべき点が多くあると思っています(^^;
返信する
お久しぶりです (バク)
2009-06-23 11:03:26
ご無沙汰してました
このところ忙しく、気持ちの余裕もなかったのでコメントを控えていました。
今も余裕がないのですが、少しコメントさせていただきます。
まず、前の記事にある米国債の購入論については理屈としては理解できますし、現実的な対応だとも思います。
しかし感情としては受け入れられません。それと気になるのは、最近長期金利が上がってきており、米国債を購入する力もあまりないのではないかという疑問もあります。米国債の購入を行うことは日本の冨を流出させることです。これは貧困層の拡大につながると思います。ただ、米国がデフォルトするような事態に陥ったらそれこそ大変なので、仕方ないと思いこむしか内のでしょうね。きっと…

私はCO2温暖化説には可能性として考えられるが、断定できないのではないかと考えています。従って昨今のCO2削減キャンペーンについても賛成しかねる気持ちがあります。関様の主張する(2),(3),(4)についてはもっともだと思います。マアジ分のライフスタイルを考えれば、反省しなければとも思います(汗)
私はCO2排出による温暖化防止を訴えるのではなく、資源を無駄に使わずに生活しよう。自然エネルギーの循後環をもっと重視しよう。というようなストレートな主張が大切だと思います。CO2温暖化説には何か押しつけエコの臭いがつきまとうのですが…
CO2温暖化説支持を除けば関様の主張は当然のことを訴えておられると思います。
私も批判の前に反省すべき点が多くあるのは確かです。
返信する
省エネ(省資源)が基本 (もえおじ)
2009-06-21 23:20:06
私は、CO2温暖化説には懐疑的ですが、化石燃料から自然エネルギーへの転換に関しては全面的に支持します。 
その理由は、

(1) 早かれ遅かれ枯渇する(特に、石油)
(2) 経済面や安全保障面の紛争の元になる
(3) NOx、SOx などによる大気汚染がある

当面の石油資源の減少分は、天然ガス(環境に与える負荷が少ない)へ移行することでまかなうことが可能です。 「陰謀」に関して言えば、原発推進の協力な根拠となっている点は否定できず、悩ましい問題です。

基本的には、太陽光、水力、風力、バイオマスその他すべての代替エネルギー開発を強力に推し進めるべきです。 当然、さまざまな省エネ技術の導入も必要です。( 私自身は常温超伝導送電・蓄電に期待しています。)
返信する
ありがとうございました。 (kimera25)
2009-06-10 00:43:20
関先生
エントリィとは異なりますが
コメントありがとうございました。
感謝いたしております。
本当にありがとうございました。
返信する
デルタさま、yattiさま ()
2009-06-06 21:37:18
 デルタさま、建設的なコメントありがとうございました。「エコひいき」是非、流行らせましょう。
 
yattiさま、
 
 地域循環型社会への転換がもっともエコという点に同意です。でも、いきなり一足とびには難しいので、少しづつですね。第一歩として、農産物関税は重要だですね。
 農・林・水産物は貿易自由化の対象としてはいけないのだということを、人類は早く理解する必要があります。この点に関しては、日本のマスコミ世論が世界で一番ひどいと思います。

>ちなみに木質バイオマスもあまり良くないと思ってます。

 江戸時代は木質バイオマス(薪炭)でエネルギーの95%をまかなっていましたが、江戸後記には山の土壌は痩せつつも定常状態を維持していましたので、あの程度の利用は許容範囲なのでしょう。いまは江戸期に比べれば、全然使えていませんので、使える余地はもっと大きいと思います。
 
>それらはすべて畑に還元して有機物肥料とするべきです!

 家畜の糞尿のエネルギー利用と有機肥料は両立しますし、両立させた方が良いと思います。
 家畜の糞尿も生ゴミも人糞も、発酵させてメタンをとり出したあと、残った液体は窒素、リン、カリが濃縮した非常に優秀な液肥になります。
 バイオガス(主成分はメタン)をエネルギーとして使い、かつ、残りの有効成分を肥料に使うがもっとも循環的に良いと思います。
 
返信する
エコひいきですかww (yatti)
2009-06-04 23:07:42
環境問題としての予算がたくさん使われるようですが、あまり良い政策とは思えませんね。
僕がもし本気で環境問題に取り組むとすれば極端に言うと鎖国ですね。
農産物や燃料にさらなる関税をかける。(まあまた勝手に上がってきますが)
消費税を上げる。
これで十分でしょう。
もちろん経済はぶっ壊れますがww
何かをやろうとお金をかける→結果燃料を使う。これの繰り返しだと思います。
誰かが言ってました。
一番のエコは何もやらないこと。
家で寝ているのが一番燃料を使わず、カロリーも使わない。
そして自給できるだけの作物を作る。
これが究極のエコだと思っています。
まあ行きすぎの案でしたが・・・

景気回復にお金を使う対策は必要かもしれませんが、その前に福祉・教育・医療・一次産業・年金にお金を使い、将来に不安をなくす政策が結果的に燃料を使わない雇用と経済安定をもたらすと思うのですがいかがでしょう。

ちなみに木質バイオマスもあまり良くないと思ってます。
効率もさることながら、山への窒素物還元まで考えるともったいない機がしますが素人の考えで申し訳ありませんがどうなんでしょうか?

ちなみに作物を使ったバイオマスはもちろん、稲藁や家畜糞尿、食品廃棄物、下水汚泥などのバイオマス産業には猛反対をさせていただきます。
それらはすべて畑に還元して有機物肥料とするべきです!
化学肥料は高騰をしていて、農業は古い時代に進化しなければいけません。
我が家では堆肥と下水汚泥、バーク(間伐材の木っ端)を混ぜて発酵させた有機肥料を使っています。
まだ実現できるとすればBDFくらいだと思います。
菜種油は輸入が99%ですので、菜種を播き廃棄油は軽油の代替に、絞りかすは肥料に、そして蜂箱を置けば高級蜂蜜の完成です。
我が家では2ha作付けしていますが、現在は花が満開でミツバチが大忙しです。
長文・駄文申し訳ありませんでした。
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「エコ」ひいき (デルタ)
2009-06-03 21:02:21
>「エコ」ひいき
流行させたい言葉です(爆)
私のBlogでも、この観点から技術者視点で書いてみることにします。

エコひいきされている対象といいますと(私的見解)
・自動車業界
電動「自動車」。電動カートをベースに新しい概念の乗り物ができるならば異議深いけれど、今の自動車業界は内燃機関自動車をベースにして考えるから、効率も悪くなるし、デザイン的にもパッとしない。おまけに高価になって、新興国で普及しないだろう……これは、日経Tech-onで業界関係者がコラムで書いておられた見解です。

・太陽光発電偏重
これは、関さんと同意見です。
なぜひいきされるかは、プラントとしてもっとも多額の投資が必要になるからと思われます(それだけ裾野が広いといえばその通りかも知れないけど。蓄電システムなんて、本当に重電メーカーにとってオイシイプラントになるはずです)

・CO2貯蔵技術
ドイツで巨額をはたき技術開発されていますが、本稿に挙げてある(1)の理由にしか対処できていない、非効率な投資です。

いずれにしても、一見需給ギャップを埋めるように見え、設備投資が圧倒的に主となります(公共交通については、別項にコメントしますね)。
一時的なバブルを産み、あとに残るのが過剰な製造設備……となる可能性が非常に大きく、私は警戒しています(特に太陽光発電システム)
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