らじかのよかん

ふっ急になんかわかんないんですけど↑

キモ

2014年05月23日 | 放射線関係倶楽部
大飯判決のキモ。
----------------------------
平成24年(ワ)第394号(以下「第1事件」という。),平成25年(ワ)第63号(以下「第2事件」という。)大飯原発3,4号機運転差止請求事件
口頭弁論終結日平成26年3月27日

判決

当事者等の表示
別紙当事者目録記載のとおり

主文
1 第1請求1被告は別紙原告目録1記載の各原告に対する関係で,福井県大飯郡おおい町大島1字吉見1-1において,大飯発電所3号機及び4号機の原子炉を運転しではならない。

2 別紙原告目録2記載の各原告の請求をいずれも棄却する。

3 訴訟費用は,第2項の各原告について生じたものを同原告らの負担とし,その余を被告の負担とする。
------------------------------
この「2」、大飯原発から250キロメートル圏外に居住する23名の請求棄却、だな。

このロジックを崩すのは無理。(無視すれば別)

『判決要旨全文』 http://www.news-pj.net/diary/1001
判決全文PDF http://eforum.jp/2014-05-21-ooihanketsu.pdf

ぜひ全文を通して読んでほしい。
凄味が伝わってくる。


控訴/上告において
------------------------------------
10 結論
以上の次第であり,原告らのうち,大飯原発から250キロメートル圏内に居住する者(別紙原告目録1記載の各原告)は,本件原発の運転によって直接的にその人格権が侵害される具体的な危険があると認められるから,これらの原告らの請求を認容すべきである。
 原告らは,本件原発で大事故が起きれば,周囲の原子力発電所の従業員も避難を余儀なくされること等によりその原子力発電所が事故を起こし同様のことが繰り返される結果,日本国民全員がその生活基盤を失うような被害に発展すると主張している。また,チェルノブイリ事故においては放射性物質に汚染された地域がチェルノブイリから1000キロメートルを超える地点まで存在するから原告ら全員が木件請求をできると主張している(第3の7)。これらの主張は理解可能なものではあるが,ここで想定される危険性は本件原発という特定の原子力発電所の法的な差止請求を基礎付けるに足りる具体性のある危険とは認められない。したがって,大飯原発から250キロメートル圏外に居住する原告ら(別紙原告目録2記載の各原告)の請求は理由がないものとして,これを棄却することとする。

福井地方裁判所民事第2部

 裁判長裁判官 樋口英明

    裁判官 石田明彦

    裁判官 三宅由子
------------------------------------
これを論破しなければ原判決を覆せないゾ。

250Kmの根拠は
------------------------------------
理由
6 閉じ込めるという構造について(使用済み核燃料の危険性)
(2) 使用済み核燃料の危険性
 
 使用済み核燃料は,原子炉から取り出された後の核燃料であるが,なお崩壊熱を発し続けているので,水と電気で冷却を継続しなければならないところ(前提事実(5)イ),その危険性は極めて高い。 福島原発事故においては、4号機の使用済み核燃料プールに納められた使用済み核燃料が危機的状況に陥り、この危険性ゆえに前記の避難計画が検討された。原子力委員会委員長が想定した被害想定のうち、最も重大な被害を及ぼすと想定されたのは使用済み核燃料プールからの放射能汚染であり、他の号機の使用済み核燃料プールからの汚染も考えると、強制移転を求めるべき地域が170キロメートル以遠にも生じる可能性や、住民が移転を希望する場合にこれを認めるべき地域が東京都のほぼ全域や横浜市の一部を含む250キロメートル以遠にも発生する可能性があり、これらの範囲は自然に任せておくならば、数十年は続くとされた(甲31)。 
 平成23年3月11日当時4号機は計画停止期間中であったことから使用済み核燃料プールに隣接する原子炉ウエルと呼ばれる場所に普段は張られいない水が入れられており,同月15日以前に全電源喪失による使用済み核燃料の温度上昇に伴って水が蒸発し水位が低下した使用済み核燃料プールに原子炉ウエルから水圧の差で両方のプールを遮る防壁がずれることによって,期せずして水が流れ込んだ。また,4号機に水素爆発が起きたにもかかわらず使用済み核燃料プールの保水機能が維持されたこと,かえって水素爆発によって原子炉建屋の屋根が吹き飛んだためそこから水の注入が容易となったということが重なった(甲1・159ないし161頁,甲19・215頁ないし240頁)。そうすると,4号機の使用済み核燃料プールが破滅的事態を免れ,上記の避難計画が現実のものにならなかったのは僥倖ともいえる。
------------------------------------
こう書いてある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする