ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

アップル本社詣で

2012-09-08 | アメリカ

帰国も近づき、息子のキャンプも終了したので、朝から公園に鳥を観に行った日、
「ここ、グーグルがあるんだよ」
とグーグルの本社の前を通過していたとき、息子が
「どうせならこのままアップルも行ってみない?」
と言いだしました。

「行こう行こう。クパチーノでナビ入れてみて」
「apple、と」
「だめだめ、アップルだとアップルストアに行ってしまうから」
「んー」

しばらく考えていた息子、
「オレ住所知ってる!」
と確信に満ちてアドレスを入力し始めました。

「Infinite Loop・・・・・・1」

「な・・・なんでそんなこと知ってるの?」

息子はマックユーザーですが、本社の住所を知っているほどのリンゴ信者だったとは聞いていません。

「だって、マックの製品に書いてあるもん」

わたしは今使っている(しかししょっちゅうブルーアウトするようになったので買い替えを決意した)
パソコン(パナソニック)の蓋に10個のアップルシールを貼り付けて、
それを見た通りがかりの人に苦笑されているほどアップル製品を買ってきましたが、
住所など目に留めたこともありません。

インターループ、というのはもともとおそらく何もない土地に社屋をいくつも建てるため、
アップルによって新しく考案された住所でしょう。
通りから入っていく道がループ状になっているので付いた名前だと思われます。

 

とか言ってたら、リンゴマークが、ブルー、ピンク、オレンジ、紫と。
「これ絶対に、あのピンクのところね、って内輪で認識するためだよね」
「でも、赤だけないね」
「赤は、アップルケア(アップルのカウンセリングが受けられる資格。販売している)だけよ」
「なんでだろう」
「多分、『ハート』って意味だと思う」

それにしても、グーグルと言いアップルと言い、どうしてこう「語るネタ」が尽きないのでしょう。



ここがうわさのInfinite Loop。
「終わらない輪」です。
洒落てるなあ。ジョブズの命名かしら。
広大な地域にたくさんの社屋があるにもかかわらず、なぜこの住所が製品に書かれているか。
それはここが、ビジターセンターであるからです。
この表示の字の左側、どうして広くスペースが取られていると思います?

 記念写真を撮るとき立つ場所。

そして、この緑色の部分、こちらから見ると分からないのですが、



この写真を撮っているときは気づかなかったのですが、数字の1の形をしています。
他の社屋にこのような配慮はありませんから、あくまでここは「観光客用」に作られている、
ということがわかります。

そしてアップルの計略通り、もうここはすでに「観光名所」となっています。
観光客は記念品を買いたがるもの。お土産屋さんが必要です。
そんなおのぼりさん達のために、アップルは素敵なお店を用意しています。

 

アップルストア。
アップルストアならどこにでもあるじゃないか、わざわざここで買うものなんてあるの?
と思われた方。
あるんですよ。



他のアップルストアには無い、アップルロゴの衣料品やグッズです。
考えの足りない企業なら、世界中にこの製品をバラまいて希少価値を無くしてしまうのでしょうが、
さすがはアップル、これらのTシャツは世界広しといえどもここでしか買うことはできません。

「アップルの本社に行った」ということを記念にしてもらうためのグッズで、
アップルはこれで儲けようなどと微塵も考えていないからでしょう。(たぶん)


我々も喜びいさんで、Tシャツをお土産の分も含めて6枚も買ってしまいました(笑)



息子が「どうしてもこれが欲しい」と言ったのだけで三枚。
夏の間キャンプでTシャツをもらいはしましたが、母親の服は何百枚と買っても、
息子にはそう言えばぼろぼろの靴を買い変えたきりです。
三枚とも買ってやりました。
何が違うのかというと、胸に付けられたロゴ。
背中はアップルマークです。



「我々の最も素晴らしいTシャツ」
これは、iphoneなどの製品を検索すると、必ず
「The most amazing iphone」という文句が出てくるでしょ?
あのパロディです。



「シリ、今日はTシャツ一枚では暑すぎるかな?」
シリとは、アップル製品に搭載されたボイスシステムのことで、
何かを話しかけると機械が答えてくれるという、夢のような商品。

息子がキャンプで似たようなシステムで遊んだことを報告していましたが、
「音楽をならせ」
というと音楽が始まり、
「頭が痛いんだけど」
と聞くと、近くの病院を表示してくれたりするのだとか。

「君って、美人?」ときくと、
「わたしは四角くて、メタルでカヴァーされたボディをしていて、液晶の顔で・・・」
と答えたそうです。
「いいもの買ったんだけど当ててみて」というと
「新しいiphone買ったの?」

アップル流に何かと洒落の効いているオモチャで、さびしい人のお友達にもなるでしょう。
そのシリに、こういうことを聞いているわけですね。



「わたしがアップル・キャンパスに行ったという噂がある」

カンパニー、ではなくなぜかキャンパス、というのですね。
彼らが自分の働くところを既成の会社のようにイメージしていないと言うことでしょうか。
このようなTシャツですから、ここ以外で売っては意味が無いというわけです。

 アップルマークのキャップ。

このほか、社員着用のブルーのダンガリーもありましたし、赤ちゃん用の衣料も豊富でした。
ロゴがサマになるって、こういう製品を作るのに非常に有利ですね。



ビジターセンターですから、ショップの横にあったこの立派な建物に入っていけば、
もしかしたらツアーなどやっていたのかもしれませんが、息子が
「違う!入っていくのはみなIDをつけていたから、社員だけだよ」
と強硬に言い張るので(彼はこういうとき実に小心者)写真だけ撮って帰ってきました。

 

平日の朝10時だと言うのに、駐車場は停めるところが無くて少し待ったほど、
ここは物見高い観光客でいっぱいでした。
わたしの後ろで物色していたのはイタリア人、どこにでもいる中国人、
スペイン語、ロシア語、日本語の飛び交う店内。

先日「グーグルの総本山」がここにある、という記事を書きましたが、ここはまさに
「アップルの聖地」。
あたかもメッカに信者が詣でるように、ここにも何もないのに(笑)人が集まってきています。
なるほど世界で最も有名なだけでなく、膨大な数の「信者」を世界中に持っている企業であると
あらためて感心した次第です。



オーガニックスーパー、「ホールフーズ」
いろんなホールフーズを見てきましたが、全米最大級です。
「こんなに大きなホールフーズ見たこと無いね」
息子もわたしもびっくりです。

このスーパーは「知的層、富裕層」の多く住むところのシンボルのようになっていて、
例えば中華街やヒスパニック村の周辺には決して出店しません。

「さすがアップルの近くのホールフーズだけのことはあるね」
「アップル社員もお昼はここでデリを買って食べたり帰りに買い物に来るんだろうね」

このあたりはまさに「アップルによって作られた町」のようです。









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