アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

エメラルド・タブレットの世界

2022-12-13 11:26:28 | 錬金術neo
◎古神道の世界観との類似

エメラルド・タブレットは短文過ぎてよくわからないという感想が多い。そこでその世界観を出口王仁三郎の神示の宇宙と比較してみる。

エメラルド・タブレットの世界観では、太陽と月と大地があらゆる生物、生物を発生せしめ、育成する元となっている。これは、神示の宇宙では、太陽と月(太陰)と大地が、他の天体とは一線を画したメインな天体として存在していることと似ている(天文学の天体とは全く異なることに注意)。そして、太陽は陽であり火であり高御産巣日神、月は陰であり水であり神御産巣日神。この神霊原子の水火が結びついて、万物が生成化々する。

更に神示の宇宙では太陽も水火の呼吸を行い、月も大地に対して水火の調節を行う。
これぞエメラルド・タブレットの「下なるものは上なるものの如く、上なるものは下なるものの如く」である。

昇降を繰り返し、あらゆる精妙なものに打ち勝ち、あらゆる固体に滲透するものとは、神霊原子が変じた流体である葦芽彦遅神(あしがひひこぢのかみ)と固体である常立神(とこたちのかみ)(霊界物語第6巻第一章 宇宙太元)を意識した表現であって、ここは宇宙太元なる「湯気とも煙とも何とも形容の仕難い一種異様の微妙のものが漂う」なる天御中主神のことを言っているのではないと思う。

さて昇降するものは、自分以外のものであれば、天地神明のこと。あるいは自分が昇降するのであれば、クンダリーニの昇降のことだろう。只管打坐の急速に対して、クンダリーニ・ヨーガは「ゆっくり」なので、この昇り降りはクンダリーニ・ヨーガでの昇降を言っているので間違いあるまい。

エメラルド・タブレット:
『≪こは真実にして偽りなく、確実にしてきわめて真正なり。唯一なるものの奇蹟の成就にあたりては、下なるものは上なるもののごとく、上なるものは下なるもののごとし。≫

≪万物が「一者」より来たり存するがごとく、万物はこの唯一なるものより適応によりて生ぜしなり。≫

≪「太陽」はその父にして「月」はその母、風はそを己が胎内に宿し、「大地」はその乳母。万象の「テレーム」(テレスマ Telesma≪意志≫)はそこにあり。≫

≪その力は「大地」の上に限りなし。≫

≪汝は「大地」と「火」を、精妙なるものと粗大なるものを、ゆっくりと巧みに分離すべし。≫

≪そは「大地」より「天」へのぼり、たちまちまたくだり、まされるものと劣れるものの力を取り集む。かくて汝は全世界の栄光を我がものとし、ゆえに暗きものはすべて汝より離れ去らん。≫

≪そは万物のうち最強のもの。何となれば、そはあらゆる精妙なものに打ち勝ち、あらゆる固体に滲透せん。≫
≪かくて世界は創造されたるなり。≫

≪かくのごときが、ここに指摘されし驚くべき適応の源なり。≫

≪かくてわれは、「世界智」の三部分を有するがゆえに、ヘルメス・トリスメギトスと呼ばれたり。「太陽」の働きにつきてわが述べしことに、欠けたるところなし。≫ 』
(ユタン・セルジュ/有田忠郎訳/『錬金術』/(文庫クセジュ)白水社から引用)
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