詠里庵ぶろぐ

詠里庵

今日14時過ぎ、家族で初詣

2012-01-01 17:11:51 | サイエンス
に行っているとき、あるマンションの傍らを歩いていたら人が飛び出して来て「いま地震があった」と携帯で電話をしていました。ウチの家族の一人は「やっぱり。歩いていても気づいた」と言うので、それなりの地震だったわけです。携帯で調べたら震度3というので、まあすぐ戻らず初詣を敢行してしまうことにしましたが、帰ってテレビを点けたら震度4,しかも関東を中心に本州の広範囲にわたっていました。不思議なのは、このような地震だったら事前に携帯に緊急地震速報が来てけたたましく鳴っていたはずなんですが、それが無かったのです。変だね、と家族で話題になりました。

ひき続きニュースを見ると震源の深さが370kmと大変深い。ははぁ、あまり深いと球面波が地上に到達する時刻にあまり差ができないから予測が間に合わないのかな、とか話していました。ところがニュースをよく聞くとマグニチュード7で震源の位置は鳥島とか言っています。これだと本州からの水平距離は370kmよりずっと遠いから到達時間を計算する時間はあるはずです。さらによく聞くと、伊豆諸島の震度は関東よりずっと弱かったりしています。ますます不思議。

そこで家族とネット検索したら、だいたい疑問が解消しました。以下検索した結果を要約しましょう。
ーーーーー
気象庁は、150km以深で発生したと推定される地震については
・震度5弱以上の揺れをもたらす可能性が低く、防災上の必要性が薄い
 (150km以深で発生した地震で震度5弱以上の揺れを観測した事例が無い)
・150km以浅で発生する地震に比べ、震度の予測が難しい(誤差が大きい)
 (深発地震では、距離辺りの地震波減衰率を一定と看做すモデルと比べて観測される震度の分布が大きく異なる現象がよく見られる)
として、当面は一般向け緊急地震速報の対象から除外している。

深発地震は岩盤を伝わる場合と液状のマグマを伝わる場合で速度や減衰率が異なる。だから到達時刻や震度を予想しにくい。過去の例を見ても、地中から斜めに走る岩盤を伝って遠くの地上に大きな影響を与える例がある(近畿日本海沖震源の深発地震の最大震度地点が北海道だったりしている)。
ーーーーー
というわけで、しばし地学を楽しみました。
それにしても一昔前に比べれば震源の位置や深さやマグニチュードの精度はずっと上がっています。計算も素早くなり、緊急地震速報なんて以前は考えられなかったこともできるようになりました。地震予知の科学技術は着実に進歩しています。
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1月1日:謹賀新年

2012-01-01 00:01:38 | 日々のこと(一般)
大変な年だった2011年から年が明けた今日、いつもの年より感慨深い正月を迎えました。

トップレベルの技術を持っていながら原発事故を防げなかったことは実に残念。また政治は将来を考えるより利益誘導が強くてうまく動いて来ませんでした。しかし一方で、被災地でも節電でも協力の精神が失われていないことが明らかになったことは誇らしいことでした。

2012年からはぜひ将来を考えた政治をしてもらい、またそれをめざす選挙権の行使をして行きたいものです。
そしてせっかく再認識した良い国民性を一層強固なものにして生まれ変わることを祈願したいと思います。
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