詠里庵ぶろぐ

詠里庵

食品の安全性

2007-06-26 00:36:26 | 日々のこと(一般)
の話を5月26日ブログに書いて「続きは後日」と書いたら、奇しくもミート事件勃発。書くことは決まっていたのでさっさと書いとくべきだった、といっても後の祭り。まあ、いま書きましょう。

まず、消費者が正しい知識を身につける努力をすることはもちろん必要ですが、個々の食品の安全性を確認して回るというのは、不可能です。金を出しあって消費者団体を作って分析研究所を作るにも限界があるでしょう。公的機関もあてにはなりません。

そこで参考になるのは、生協とか有機農産物購入の運動をしている人たちの態度です。親戚にもいますが、おおかた次のような考え方です。

「生産者と消費者の間に加工や流通などいろいろなものが入り、消費者から見て生産者の顔が見えなくなるにつれ、おかしなことが行われるようになるのは、自然な道理である。生産者・加工者だけ非難しても自衛策にならない。だから、生産者の顔がなるべく具体的に、できれば直接、見えるようにすることが肝心だ」

彼らは実際、収穫手伝い購入に行くなどの活動もしているわけです。生産者の顔が最も遠いのは、輸入ものでしょう。生産者が特定しやすい酒やチーズは違うかもしれませんが、肉・野菜・果物はどんなことになっているか、どんな農薬が使われているか、わかりません。(ワインもエチレングリコール事件ってのがありました。ちなみにエチレングリコールは色素レーザーの実験で溶媒としてよく使っていました。)

原材料からかけ離れた加工品も要注意ですね。ミンチ・ハム・ベーコン・ソーセージは運を天に任せるしかないかもしれません。

つまり、科学的検証は消費者だけでは限界があるから、自衛策としては信用とか流通の単純化に頼ることになるでしょう。国産ニンニクと輸入ニンニクで10倍ほど値が違います。歯磨きや土鍋みたいなことでは困るので、私は一応国産を買っています。食費そのものが10倍かかる場合はさすがに考えますが、ニンニクは食費のひとかけらなので。

これから芋づる式に他社もいろいろ発覚するのでしょうか?
ミートホープ社長の「なぜ半額で売れるか考えずとにかく安いものを買う消費者も悪い」というのは、暴言というより正しいかも。しかし社長が言うと暴言になりますね。
コメント
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