今から50年近く前 私の中学生時代は、第一次オーディオブームの真っ只中で 数多くの国産メーカーが乱立し 次々に新製品を発売しておりました。所詮中学生の財力ではオーディオ機器を買えるわけがなく、豪華なカタログを眺めては どんな音なのだろうか?と想像して楽しんだものでした。
そのオーディオの最新情報を得るのは本屋での立ち読みであり、それらステレオ雑誌の近くに『レコード芸術』誌があり多少気になる存在ではありましたが、、 一度くらいチラ見したかも?程度でクラッシクに特化した内容であり、小・中学校での偏った音楽教育によりクラッシクに全く興味を持てない中学生にとっては無縁の本となっておりました。また、そもそも『レコード芸術』とは何故そんな大袈裟なタイトルなんだろう? だってレコードってプレーヤーでかけるだけでしょ なんでそれが芸術なの?てな気持ちでおりました。
ところが、レコード+球アンプのドロ沼にドップリ身を沈めてしまった今、その意味が少し判ったような気がしております。 レコードに記録されている音を上手く再生できると、50年も60年も前にマエストロによって演奏された様子が、そのまま目の前に繰り広げられているかの様な錯覚に陥る感じがしてきます。この臨場感というのは、当初は全く予想もしておらず 新鮮であり、不思議でもあり、、 成るほど コレをもって『レコード芸術』と称しているのだろう と、ようやく少しだけ理解できた感じです。
これがデジタルになると、同じ音源を聴いても当時の録音機材のfレンジの狭さとかテープヒスノイズ等々、現状デジタルサウンドとの比較ばかりに気がいってしまい音楽に浸るどころではありません。もっともデジタルサウンドにしても6桁(百万)以上の機器でシステムを構築するならばレコード+球アンプに匹敵するか それ以上のアナログサウンドが楽しめるのかも知れませんが残念ながら判りません。
さて、肝心の『レコード芸術』誌ですが、、
試しにバックナンバーを数冊入手してみました。
創刊から70周年を迎えた超ロングセラー月刊誌なわけで、毎号これだけの記事をまとめるのは並大抵ではないでしょうねぇ~
ただ残念ながらアナログ(レコード)に関する記事は ほぼ見られず、CDその他のデジタルメディアの新譜紹介が中心になっております。願わくは、RIAAカーブの云々とかマトリクス番号等々のレコードに関する貴重情報を掲載して欲しいところですが、恐らくは既に散々特集されてきたのでしょーネー
多少はこのようなオーディオマニア向けの情報もありました。新譜CD等を評価する先生方が、どのようなオーディオ機器で試聴されているのかを紹介してます。
コチラは超高級ヘッドフォンの紹介です。そりゃ、勿論 これ程の高級器材ならば素晴らしいサウンドに違いないでしょう。何せヘッドフォンだけで約50万、更にこのままでは音が出せず専用のアンプが必要になり そのアンプが60万を超える価格ですわ~ 正に天文学的な価格です。
いやはや、一旦 垣間見てしまった『レコード芸術』の世界
もう後戻りは許されません!!
この ドロ沼に、更に、更に、深~く
沈み込んでゆくことでしょ~
恐 ろ し ~
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