国土交通省の調べによれば、2015年には14万人のトラックドライバー不足に陥るという。
今朝の「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ)の「現場にアタック」でいっていた。
今の私たちの快適な生活は、高度に発達した物流システム、つまりトラックドライバーに支えられている。
コンビニなんて、店舗面積が小さく商品があまり置けないのに、ほとんど品切れが見られない。
これは、コンビニの自社トラックや食品卸会社のトラックが物流センターから1日に数回、商品を運んでいるからだ。
宅配便の翌日配送は普通だし、通販だって「注文後、翌日発送、翌々日お届け」が一般的。
ネット販売などでは「午前中注文、当日発送、当日お届け」なんていうサービスもある。
しかし、こういうことがトラックドライバーが不足してきたなら出来なくなる。
車のメーカーなどでやっている「かんばん方式」(ジャストインタイム)も難しい。
必要なとき必要な部品を必要な分だけ補充する生産方法で、部品などの在庫を減らすのに向く。
これだってトラックドライバーがいなければ出来ない。
昔、トラックドライバーが花形の仕事で収入も良かった。
菅原文太主演の「トラック野郎」なんていう映画もありましたね。
しかし今は、そんなことはない。
デジタコなんていうものがあり、トラックドライバーは自由ではなくなった。
デジタコとは、運行記録計の一種で車両の運行にかかる速度・時間等を
自動的にメモリーカード等に記録する装置だ。
事務所の読み取り装置でメモリーカード等を解析することでドライバーが法定速度、
休憩時間などを遵守しているかを容易に確認できてしまう。
昔だったら、トラックドライバーは自分の好きなように目的地まで行けた。
自分の体力に合わせてスピードの出せるところは速く行き、疲れたのならのんびり出来た。
それが今は、いつも法定速度を守り走らなければならなくなった。
2007年、改正道路交通法が施行されたことも、業界にとっては大きな衝撃だった、という。
改正までは、普通免許を持っていれば、トラックドライバーをやれた。
大型車両運転には大型免許が必要だが、それ以外のトラックは普通免許で運転できたからだ。
ところが改正以降、総重量5トン以上11トン未満、最大積載量3トン以上6.5トン未満の車両の運転には、
あらたに「中型自動車免許」が必要になった。
問題は中型免許の取得条件で、普通免許を取得して2年が経過していなければならないため、
高校の新卒者が運転できるのは限られた車両のみとなってしまった。
こんなことが影響してトラックドライバーが少なくなってしまうらしい。
まして今は、若者が運転免許を取らなくなった。
トラックドライバーが少なくなるということだけでも、この国が変わる。
これからの日本のことしっかり考えないといけないですね。