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焦げたトースト

2024年11月14日 | 暮らし

今朝7時20分、ウォーキングを終えてダイニングにいた女房に「ただいま」という。
「食事する?」
「うん」
汗かいて濡れたTシャツを洗濯機のある部屋で着替えて、ダイニングに戻った。
トースターの中を見ると真っ黒に焦げた食パンがあった。

「私、トースターの時間間違えちゃったかな?」
「大丈夫、おれ焦げたの好きだから」
「私、前にいったことあるけど、お焦げって嫌いなんだな」
「おれは、焦げたごはんが好きだったな」
「私は嫌い」
女房は子どものときから、焦げたごはんが嫌いだったという。

私が子どもの頃は、竈に釜を載せて薪を燃やしてごはんを炊いていた。
たいがい炊き上がったごはんには、焦げがあった。
それを私たちきょうだいは、奪い合って醤油をかけて食べていた。
茨城の百姓の家のごはんのおかずは、少なかった。
畑でとれた白菜やキュウリのお新香ぐらいしかなかった。
私の家では鶏を飼って卵を産ませていたが、
それはよそのうちに売っていたので、私たちは食べられなかった。
たまに卵1コを兄と分けて、卵かけごはんを食べられるときがあった。
そんな私たちに、ごはんのお焦げは嬉しかった。

そういうことを女房に話しても、理解できないと思う。
といって東京の都営住宅の女房の家も、けっして豊かではなかったようだ。
それと比べても私の家は貧しかった。
私はいつも、ごはんに醤油をかけて食べていた。
そのせいか栄養が足りないためか、よく身体の具合が悪くなった。
学校には海苔の佃煮の瓶詰めを置いておいて、毎日それで弁当を食べていた。
弁当にはごはんだけしか入っていなかった。
それも麦飯でした。
子どもの頃、白いごはんが食べたかった。

それを思うと今は幸せです。
毎日、女房が作ってくれる料理を食べています。

 


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