白い犬とブランコ

2012年11月29日 | 健康・病気

莫言自選短編集「白い犬とブランコ」(著…莫言、訳…吉田富夫 NHK出版)を読んだ。
先日、御代田の図書館に行ったときにあったので借りてきた。
ノーベル文学賞をとった人の小説を読んでみたかった。
この小説は、映画「故郷の香り」の原作なんですね。
いつかこの映画も観てみたいです。

学院(カレッジ)の教師をしているぼくが10年ぶりに故郷に帰る。
両親はほかの省の兄のところに移って故郷にはいない。
石橋の下でぼくが澄んだ川の水で顔を洗っていると、白い犬がうなだれて通りかかった。
橋のたもとに上がったぼくは、コーリャン葉を背に躰を曲げて歩いてくる人間に会う。
10数年前に、ぼくがブランコでの失敗で障害者にしてしまった暖(ヌワン)という女性だった。
白い犬は、暖のむかしから飼っていた犬です。
ぼくが19歳、暖が17歳で宣伝隊の中核だった。
ある晩、ぼくが暖を「ブランコが空いたよ」と誘った。
> 踏み板に立ったぼくが、両足できみと犬を挟みつけ、少しづつ力を入れると、
> ブランコは次第に慣性を生じた。
天まで漕いだブランコの縄が切れ、暖は右目を失明してしまう。
その後、暖は聾唖の男、唖巴(ヤーバ)と結婚して、子どもを3人産んだ。

最後まで書きたいのですがやめます。
これから読む人に申し訳ないですから、辛い話ですが、いい小説でした。

コメント (2)
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