莫言自選短編集「白い犬とブランコ」(著…莫言、訳…吉田富夫 NHK出版)を読んだ。
先日、御代田の図書館に行ったときにあったので借りてきた。
ノーベル文学賞をとった人の小説を読んでみたかった。
この小説は、映画「故郷の香り」の原作なんですね。
いつかこの映画も観てみたいです。
学院(カレッジ)の教師をしているぼくが10年ぶりに故郷に帰る。
両親はほかの省の兄のところに移って故郷にはいない。
石橋の下でぼくが澄んだ川の水で顔を洗っていると、白い犬がうなだれて通りかかった。
橋のたもとに上がったぼくは、コーリャン葉を背に躰を曲げて歩いてくる人間に会う。
10数年前に、ぼくがブランコでの失敗で障害者にしてしまった暖(ヌワン)という女性だった。
白い犬は、暖のむかしから飼っていた犬です。
ぼくが19歳、暖が17歳で宣伝隊の中核だった。
ある晩、ぼくが暖を「ブランコが空いたよ」と誘った。
> 踏み板に立ったぼくが、両足できみと犬を挟みつけ、少しづつ力を入れると、
> ブランコは次第に慣性を生じた。
天まで漕いだブランコの縄が切れ、暖は右目を失明してしまう。
その後、暖は聾唖の男、唖巴(ヤーバ)と結婚して、子どもを3人産んだ。
最後まで書きたいのですがやめます。
これから読む人に申し訳ないですから、辛い話ですが、いい小説でした。
この映画が公開されたときに
観に行きました。ずいぶん前でしたが。
莫言氏の原作とは知りませんでした。
ヤーバを香川照之氏が演じていました。
切なくていい映画でした。
映画を観ましたか。
うらやましい。
ネットで映画のことを調べたら、こんなブログがありました。
「白い犬とブランコ」のリアリズムと「故郷の香り」のリリシズム
http://blog.goo.ne.jp/tomotubby/e/5e58deaf61037ea45300d11ea99f56d8
小説のほうが辛い話のようです。
わたしも映画を観てみたいです。