先週の「永六輔の土曜ワイド」(TBSラジオ)で、
永六輔が「冬の小鳥」という映画の話を泣きながらした。
その映画を観たくて、私は岩波ホールに行った。
午後2時前に着いた。
そこはなんかキドっていた。
“ここはその辺の映画館とは違うよ。あんたなんかの来る所じゃないよ”
そんなふうに映画館が私にささやきかける。
お客さんは、中高年の女性が多かった。
ちょっとお金に余裕のある方たちのようだった。
2時半に映画は始まった。
頭の良さそうな女の子が主人公。
お父さんに連れられていったところが、児童養護施設だった。
そこで暮らし成長する女の子の心の動きが丁寧に描かれていた。
ただ映画が終わったとき、(えっ、これだけ?)と私は思った。
あの永六輔がラジオで話したときの号泣が分からない。
私と永の感受性の違いかも知れない。
いい映画だと思う。ただ、
もっとストーリー性のある映画が観たい私にはものたりなかった。
今日、「永六輔の土曜ワイド」を聴いていたら、
永六輔が泣いて「冬の小鳥」の話をしたことで、
岩波ホールの客の入りがすごかったそうだ。
その中のひとりだったのかと思うと、私の心は微妙です。