ゲリラライブは、
雨のため中止という連絡が夕方あった。
この雨じゃやれないよな、と
朝から私と女房は話していた。
晩ご飯を食べ終わり、
のんびりしていた8時過ぎ、
女房のケータイがなった。
先生からの電話だった。
今からライブをやるということらしい。
誰も来ないけど、
ギターの男と2人でやるという。
女房は「私も行く」といっている。
私も九想話に書いた責任上ついていくことにした。
所沢駅には9時前に着いた。
改札を出るとギターの音が聴こえた。
左のほうにいました先生とギターのNクンが。
しかし、5分ほどしたら駅員が来て、
「ここではやめてくれ」という。
われわれは折りたたみのイスを持って移動した。
プロペ通りのデパートの前でやることにした。
デパートのシャッターの前に
先生とNクンがイスに坐り演奏を始めた。
女房と私は道路を挟んで傘を差して立っていた。
女房はパルマ(手拍子)を叩き、
ハレオ(かけ声)をかける。
プロペ通りを歩く人たちは、
ギターを伴奏にカンテをうたう2人を見、
こっち側でハレオをかけ、パルマをたたく女房を見る。
私といえばときどきデジカメを撮る。
沢山の人が通るが立ち止まる人はいない。
かなりの雨が降っているので無理もない。
1人の女の子がパルマをたたきながら通った。
フラメンコを知っているのか。
そのうち、3人の男の子が立ち止まった。
聴いてるのか休憩しているのか?
先生が「もうやめて帰る」というと、
その男の子たちが、
「もっとやって」などという。
先生は気をよくしてやることにした。
すると女房も踊り始めた。
先生はうたいながら踊った。
男の子たちが手拍子をしてかけ声をかけている。
先生はフラメンコのカンテのプロだ。
何もこんなところでうたわなくてもと思う。
面白い先生だ。
一度中止となっても呼ばれると来る
女房もおかしな女だ。
それについてきた私もバカな亭主です。