マンション管理会社が倒産した場合、写真のようにお先真っ暗になってしまうのでしょうか?特に、大きな問題となるのは、管理組合の管理費、修繕積立金等管理費等の預金名義が管理会社となっており、その管理会社が倒産した場合です。このようなケースで裁判になった例が過去に3件あり、その判例があります。平成8年及び10年の東京地裁は、管理費の所属を倒産した管理会社としました。しかし、平成11年の東京高裁では預金名義が管理会社でも預金は住民に属するという、判決を出しています。
要するに、判例の3件のうち2件は、管理費等は管理会社の財産としました。これではおかしい、という事で平成13年8月にマンション管理適正化法が施行されました。
この法律では;
①管理費等口座の名義は原則として管理組合または管理者とすること。
②管理業者が管理費等の預金通帳と印鑑を同時に管理することの原則禁止。
③管理費等が有価証券の場合は、管理業者は有価証券の預かり証を保管してはいけない。
と定めています。
従いまして、本来の姿が法律に反映され、紛争は減ってきています。この管理費の管理については、管理会社の倒産も困りますが、管理組合の理事長に横領されたなどの事例もあります。毎月の管理組合費及び修繕費を支払っているマンション管理組合員の一人として、通帳の名義と保管者、印鑑の保管者、これらがどうなっているのかも知っておくのは大事なことと思います。(71.24)
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