写真はマンションの内覧会で撮りました。写した場所は、ウォークインクローゼット中のハンガーパイプです。写真の右側がクローゼットに入る扉となっています。ここでご覧頂きたいのは、ハンガーパイプの位置です。現状では、奥の壁から30㎝の位置で設置されています。ここの壁の奥行きは奥の壁から52㎝となっています。これでは、洋服を掛けた場合に、洋服が扉の方向に出てきてしまうことになります。ウォークインと呼ぶからには、スムーズにウォークインしたいものです。
一般的なハンガーの幅は45㎝で、洋服を掛けると50cmほどになります。ですので、52㎝奥行きがあれば、どうにか壁の内側に収まることになります。でも、ハンガーパイプが30㎝の位置では、こちら側のスペースは22cmしかなくなりますので、その分、掛けた洋服が出てくることになります。ですので、このような場合には、52㎝の半分の26㎝の位置にハンガーパイプを設置すれば、僅か4cmですが、手前のスペースを有効に使えることになります。クローゼットのハンガーパイプの位置は、奥の壁から30㎝というのが標準となっています。でも、これは、クローゼットの奥行きが60㎝以上ある、というのが前提です。奥行きが60㎝以下の場合には、ハンガーパイプの位置も奥に入れた方が良い場合もあります。写真の例では、4cm奥にずらすように要求しました。(36)
写真は、マンションの内覧会でキッチンカウンターを横から撮ったものです。キッチンのカウンター下、ここには空間がありますので、オプションで収納棚を設けたくなります。ここにお皿やグラスが置ければ便利です。でも、そこで注意が必要となるのが、カウンター下の奥行き(← →部分)の寸法です。収納棚の扉がカウンターよりも前に出てしまうことは避けたいので、カウンターの奥行きで収納棚の奥行きも決まってしまいます。収納棚には、扉だけでなく、背板と呼ばれる板が奥に付きます。背板も扉も厚さが2㎝はあるので、その分も計算して、キッチンカウンター下の収納は考えなくてはなりません。
中に置くお皿類で、小皿の直径は15㎝ほど、中皿で25㎝ほど、大皿になると35㎝を超します。このような大きさになるので、例えば、大皿まで置こうとすると、背板と扉の厚みを考えると、少なくても奥行きが40㎝以上は必要となります。中皿までですと30㎝、小皿までですと20㎝は必要です。
カウンター下にオプションで収納棚を取り付けてしまって、内覧会で見たら、意外と奥行きが浅くて、これでは、グラスぐらいしか入れられない、失敗した、という人はいます。そういう失敗をしないように、収納棚を設置する場合には、キッチンカウンター下の矢印部分の寸法を確認して下さい。安全なのは、出来上がってから寸法を測って、それにあった棚を買うことだと思います。(712)
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