内覧会に行きまして、悩ましいのが、フローリングです。フローリングの不具合と言えば、キズ、ワックスの塗りムラ、フローリングの隙間、床鳴り、などです。このように比較的種類が多い不具合なのですが、それぞれの規準が明確でないため、不具合として指摘するかどうかの見極めが難しくなります。
今回はフローリング間の隙間について考えてみます。 フローリングは、部屋の一方から他方へ、名刺一枚分ほど間隔を開けて、張っていきます。名刺一枚分ですから、0.5㎜ほどです。これは、温度や湿度による伸縮を吸収するためです。夏のように温度も湿度も上がればフローリングは伸びますし、冬は逆に縮みます。伸びてせり上がったり、逆に縮んで隙間が開き過ぎないように、伸び縮み代として名刺1枚分程度空けるわけです。
写真は、内覧会でフローリングの張り方の不具合を指摘したものです。緑のテープを貼ったところの隙間は、3㎜近く開いてしまっていて、下地まで見える状態でした。この場合には、フローリングの張り直しを要求しました。フローリングは、部屋の端から一枚ずつ、張っていきます。そして、最後の端に来た時に、調整します。写真では、その調整がうまくいかなかったわけです。 フローリングの隙間をチェックするのは、季節、位置、隙間の間隔などが関係し、単純ではありません。チェックの目安として隙間が2㎜以上開き、下地材が見えるなど、気になると思えば、不具合として指摘すべきです。(712)
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