マンションでも戸建でも、窓ガラスには、透明ガラス、もしくは型板ガラス(模様が付いていて透けない)が取り付けられます。ガラスは1枚だけの単層、2枚使った複層ガラス(ペアガラス:2枚のガラスの間に空気層などを入れたもの、合わせガラス:2枚のガラスの間に薄いフィルムを密着させたもの)などがあります。最近は、住宅の高断熱化のため、複層ガラスを使う場合が多くなってきています。
写真は、マンションのリビングの窓ガラスをマンションの内覧会で撮ったものです。指の先を見て頂くと、このガラスに小さなキズが入っているのが分かります。ガラスのキズは稀ですが、あります。キズの種類として、工事中に、何かをぶつけてしまったもの、枠を取り付ける際の溶接の火花によるもの、こういうものです。窓ガラスのキズは戸建よりマンションの方が多く見られます。 キズか汚れかは判断しにくいのですが、汚れは拭けば取れますが、キズは取れません。
キズかどうかを確認する場合には、指の先の爪で引っかいてみるのが一番です。爪の先が引っ掛かればキズの可能性が高いです。ガラスのキズの補修は困難ですから、新品に交換してもらうのが良いでしょう。窓ガラスのキズは気になるものですので、内覧会では、特に透明ガラスにつきましては、表・裏を隅から隅までしっかりと見て下さい。(611)
写真は、戸建ての内覧会で、キッチンの調味料ラックを引き出してみたところです。引き出してみると、途中で、24時間換気の給気口のカバーにぶつかってしまいます。これでは調味料ラックをフルに利用することは出来ません。
内覧会では全ての扉や引き出しを開けたり、引き出して、様子を見る必要があります。実際に引き出してみないとわかりません。これは引き出しのケースですが、扉も同様で、扉もいっぱいに開いてみて、ちゃんと最後まで開くか、変なところにぶつからないかを確かめなくてはなりません。
写真のケースでは、給気口は壁を貫通していますので、給気口の位置を変更するのは簡単ではありません。そのような事情から、今回の場合は、引き出しがぶつからないように、もっと薄い給気口カバーに交換することになりました。(7928)
写真は一戸建ての内覧会で撮りました。ご覧頂きたいのは青い付箋が貼ってあるメールボックスです。下に脚立が見えますが、ここは駐車場となっています。実はこの駐車場の奥行きが少なくて、大きな車は駐車できません。ですので、僅かでも奥行きを取りたいところです。
そういう状況なのですが、気になるのは、このメールボックスの位置です。このような位置では、駐車場の奥行きを狭くしていますし、車があったら、人が前に来て、メールボックスを開けることも出来ないでしょう。
この家は建売りですが、事情を説明したら、納得してメールボックスを移動してくれることになりました。メールボックスは外壁にビス止めしてますので、ビス穴が残りますが、補修をすれば目立たなくなります。このような位置にメールボックスがあり、駐車などに問題が出る場合には、移動は出来ますので、売主に相談して下さい。(6116)
写真は、マンションの内覧会で撮りました。ご覧頂きたいのは、←部分で、網戸の虫除けゴムの切れているところです。虫除けゴムとは、網戸と窓ガラスとの細い隙間から、蚊などが入ってこないようにするためのもので、網戸の右側か左側についています。虫除けゴムの場合もありますし、虫除けモヘアの場合もあります。モヘアとは長さ1㎝程で、細い毛状のものです。
写真では、虫除けゴムが切れてしまっています。これでは、虫除けゴムの機能を発揮できません。相手は小さな虫ですから、僅かな隙間も出来ないように、上から下まで、ガラスや窓のサッシにぴったりと付かなければなりません。内覧会で網戸をチェックする場合には、こういう点も見てください。(11.9)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところは、バスルームの天井の点検口を開けて、天井裏の部分です。ここには、バスルームの換気をするために、ダクトが天井裏に設置されています。このダクト内を通って給気や排気が行われています。
このダクトは、天井の鉄筋コンクリートから吊らされて支持されています。赤の矢印部分を見て頂くと、ダクトを吊っているバンドがあるのが分かります。
ここでの不具合は、バンドがしっかりと緊結されていないことです。締めるナット部分に余りがあって、遊びがあるのがわかります。遊びがあれば、地震が来た時に揺れます。また、ナットからバンドが外れれば、ダクトはたわんでしまいます。このような状態を防ぐ必要があるので、このナットを更に締めるように指示しました。(4712)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/9a/8c186ec87352e8f84804f630c792a860.jpg)
ルーフバルコニー付きの部屋では、ベランダから出て、パラペットをまたぐことになります。パラペットの高さは、一般に40~50cm程あるので、ステップがないと、またぐのが大変です。ルーフバルコニーの使用料も売値にはちゃんと入っていますので、便利なように作られていなくてはなりません。ルーフーバルコニー付きの部屋を購入した場合には、内覧会で、ベランダからルーフバルコニーへの歩きやすさも確認して下さい。(11.5)
写真は、マンションのルーフバルコニーの隅にある樋の出口部分を撮ったものです。セットバックしているマンションでは、上の階のルーフバルコニーに降った雨は、ここに流れ出てきます。それぞれの写真をよくご覧頂くと赤い矢印部分が異なっているのがわかります。上の写真は内覧会の時で、下の写真は内覧会の2週間後の再内覧会の時のものです。
この部屋の内覧会に行って、ルーフバルコニーをチェックしてましたら、縦樋の出口が上の写真のようになっていました。これでは、雨が直接落ちてきてうるさいし、撥ねるし、最後の部分にエルボ(曲がっているパイプ)を最下部に付けるように言いました。
そして、再内覧会に来て、見ましたら、下の写真のようになっていたわけです。こうすれば、樋から流れ出る雨水の向きも排水溝の方になります。また、雨の落ちる衝撃も和らげられるので、水の撥ねも少なくなります。ルーフバルコニー付きのお部屋を購入された方は、内覧会の時には、バルコニーの隅に行って、樋の出口部分の処理も見て下さい。上の写真のようになっていましたら、下の写真のようにするように要望して下さい。(873,18)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところは洗面所の洗面器(洗面ボール)です。ご覧頂きたいのは、洗面ボールの下の赤い付箋が貼ってあるところです。ここの部分は、洗面器から水が流れてきた場合に、中に入って行かないように白いシーリング(コーキング)が打たれています。でも、よく見てみると、一部分、シーリングが切れているのがわかります。これでは、ここの隙間から水が中に入ってしまいます。
内覧会では、このような箇所もしっかりとチェックして下さい。写真のようにシーリングが切れてしまっている場合には、もう一度打ち直しとなります。写真のケースでは、切れている部分だけでなく、洗面器の周り全てを打ち直すように指示しました。(5517)