写真はマンションの内覧会でキッチン吊り戸棚の扉を開けたところを撮ったものです。ご覧頂きたいのは、白い矢印の部分です。これは、あおり止めと呼ばれるもので、扉をこれ以上開かなくするための金具です。キッチンの吊り戸棚の横には、冷蔵庫やレンジフードなども来ますので、扉を開けた時、ぶつからないようにしています。
金具を付けないで、ぶつかるの衝撃を防ぐ方法として、バンポン(通称:なみだ目)と呼ばれる直径5mm程の半球状の透明なクッションゴムを、ぶつかるところに貼っておくこともあります。バンポンの方が、安上がりだし、簡単なので、この方法が一般的ではあります。でも、このバンポンの難点は、接着剤で貼ってあるだけですので、長い間には、取れてしまうこともありますし、透明と言えども、光るので、見た目が少し気になります。
写真のように、金具を使っている方が、高級感があって、格好はいいな、とは言えるでしょう。ただ、ぶつからないように金具を付けるので、付け方によっては、もっと開きたいのに止められてしまう、こともあります。その際は、金具を付ける位置を少しずらして、目一杯扉が開くようにすれば良いでしょう。
モデルルームに行った際には、戸棚などの建具類の扉も開けてみて、扉の対処がどうなっているのかもチェックして下さい。特に冷蔵庫など、後から持ち込む器具にもこのような扉がぶつからないように注意が必要となります。この金具はホームセンターで売ってますので、自分で取り付けることも出来ます。(719)
内覧会の日が迫ってきますと、何を調べたりしておけば良いのか心配になってきます。内覧会情報はいろいろありますが、これだ!と言うのはなかなかありません。いろんな情報を知ることは大事ですが、時間もかかります。また情報を沢山得ても、整理されていないと、有効に使えません。そこで、内覧会までに、ここだけはしっかりと再確認しておくべき要点を、以下書き出してみます。
➀パンフレットや契約書類をもう一度、隅から隅まで目を通しておく。大事な点はマークしておく。
➁オプションについて、その内容を把握する。自分が頼んだものの再確認。
➂モデルルームの状況を再認識する。デジカメや動画があれば見直す。
内覧会では、キズやヨゴレもチェックしますが、より大事なのは、部屋の作り方です。部屋の作り方はパンフレット及びモデルルームに遵守していなければなりません。買主はパンフレットとモデルルームを見て、購入の契約をしているからです。従い、パンフレットとモデルルームは契約条件となります。それらと相異している箇所があれば、売主は、原則、無条件で、その部分を直さねばなりません。
しかしながら、建物と言うのは納まりの関係から、設計書通り作れないこともあります。作って行くうちに、変更せざるを得なくなるのです。そのような変更があれば、内覧会の冒頭、売主からパンフレットとの変更点が説明されます。その際は、必ず現場を見ながら説明を受け、変更箇所の確認及び変更の理由を明確にしておくべきです。説明がなければ、パンフレットからの変更はありませんでしたか?と尋ねてみて下さい。(08)
マンションの内覧会は、何をして、どれぐらい時間がかかるものなのでしょうか?内覧会の進め方は、不動産会社によって多少異なります。通常、内覧会では、受付で、売主から、予定の説明を受け、内覧シートをもらいます。この予定というのは、1.専有部(自分の家の中)のチェック 2.共用部(駐車場など)の説明、の2項目です。売主が、専有部のチェックは30分ぐらいでお願いします、なんて言う事もあります。1の専有部のチェックが30分で終われば、2は説明を受けるだけですので、全部で1時間もあれば終わってしまいます。
しかし、引渡し直前のマイホームの最終確認を30分で終える、というのも簡単過ぎます。どのくらいの時間をかければいいのか、部屋の大きさもあるし、気構えあるし、定まったものがあるわけではありません。しかし、室内の内装仕上げの状態、建具の状態や動き、お風呂やキッチン等の設備機器などをゆっくりと全て見て周ることは必須となります。こうなりますと30分では無理です。出来れば2時間ぐらいは見てもらいたいと思います。長いローンで返却していく高額な資産です。その資産の最初で最後のチェックと思えば、ゆっくりと時間をかけて部屋の隅から隅まで見てみる、ことが必要となります。
業者が横に付いている場合には、自分のペースで観察することが出来ないので、少し自分達だけで見せて下さい、とお願いするのが良いでしょう。自分のペースで、ゆっくりと観察していくと、それまでに気が付かなかった不具合が見えてきます。そして、気になるところがあれば、何でも遠慮なく、指摘することです。世界に一つの高価なマイホームですから。(881)