写真は、一戸建ての内覧会で撮ったものです。写した場所は、バスルームの天井に付いている点検口のカバーを開けて、浴室換気暖房乾燥機の上部です。左側の黒い器具が乾燥機で、銀色のパイプは排気ダクトです。このダクトを通して、中の空気を外に排出します。内覧会で、点検口のカバーを開けて天井裏を覗いてみたら、排気ダクトが外れているのでびっくりしました。このままの状態で使っていたら、屋外に排気できず、排気は浴室の天井裏に溜まるだけです。
排気ダクトが外れた原因は、乾燥機とダクトをつなぐ気密テープが十分でなかったことです。乾燥機とダクトとはアルミの気密テープで接着し、つなぎます。気密テープの巻きが、不十分であったため、抜けて外れたわけです。内覧会に行きましたら、浴室の天井に付いている点検口のカバーを開けて、中を覗いてみて下さい。その際には、乾燥機も運転させて、異音が無いかも確認して下さい。バスルームの天井裏、お住まいになったら、まず見る所ではありません。(412)
内覧会で洗面所に入りましたら、まず、床を見てみましょう。床の仕上げ材はいろいろありますが、CFシート(クッションフロアー・長尺ビニールシート)張りが一般的です。このシートは、台所、トイレなど、主に「水まわり」の床に使われています。CFシートとは、厚さ2㎜ほどのビニール製で、水をこぼしたり、汚したりしても、滲みにくく、サッと拭け、水まわりの床に適しています。また、クッションフロアーという名称から、柔軟性、保温性、防音効果にも優れています。ただ、難点は表面が柔らかいので、何かを落とした時などには弱いことです。
写真は、内覧会で、洗面所の床に貼られているCFシートにキズがありましたので、その箇所を撮りました(指先の箇所です)。このCFシートは床の下地が出来たら張られます。そして、洗面台や収納などは、このシートが張られてから、その上で取付工事を行います。ですので、工事によるキズが付きやすいわけです。
このようにキズが付きやすいものなのですが、更に難点なのはキズの補修が困難なことです。ですので、少しでも切れてしまえば、張り直す以外にありません。張り直すと言っても、洗面台などの下にありますので、もう一度、全てをどかして、張り直さなければなりません。
それでは、写真のようなCFシートのキズを内覧会で見つけた場合にはどう対応すれば良いのでしょうか?対応の仕方は、傷の程度にもよりますが、写真のように下まで切れてしまっている場合には、シートを新しいものに張り替えてもらうべきでしょう。切れてなくて、多少のへこみぐらいなら問題ないでしょう。(71)
写真は戸建ての内覧会で撮りました。写したのは、1階にあるトイレです。ご覧になって頂きたいのは、矢印で示した「間隔が狭い」というところです。私がトイレに実際に座ってみたところ、ほとんど足が開けず、両ひざを接したままになってしまいます。家族が毎日使うマイホームのトイレでは、ちょっとこれでは、となります。売主の担当者にも、実際に座ってもらいました。そしたら、「これでは確かに狭いですね」と言いました。
結局、手洗い器付の便器に変更するということになりました。トイレは、配管がいろいろとあるので、便器の交換も簡単ではありません。ですので、作ってしまってからでは、制約が出てきます。従い、設計の段階で三次元で考慮して、便器と手洗い器の位置関係を把握することで防ぐしかありません。(41220)
最近のマンションの傾向として、共用部に凝ったものが多くなっているように思います。ロビー、スポーツ施設、ゲストルームなど、部屋以外のところをPRする傾向にあります。ロビーに入ると、天井の高さが10m、冷暖房完備、明るい照明、エスカレーターでエレベーターホールへ、まるで豪華ホテルのようなマンションもあります。豪華なのは良いですが、この分、管理費もうなぎ登りに上がっていきます。
写真は、内覧会で訪れたマンションのロビーです。奇異に思ったのは、写真中央に写っている天井までの棚です。天井高は、7m程あります。天井まで棚になっていますので、何かを置くように考えたのでしょう。でも、人間の手が届くのは、せいぜい、2mぐらいまでです。高さ2m以上の棚の部分は使いようがありません。上部も棚ですから、何でも置けますが、地震でも来れば返って危険です。また、上の棚の部分に溜まったホコリは、どのように掃除をするのでしょう。この棚を見て、何を考えて?と思いました。
マンションの共用部のあり方、これは単純ではありません。パンフレットに豪華なロビー、スポーツジム等があれば、見栄えは良いですが、住み始めてみると無駄と思えるようになるものもあるでしょう。私は、共用部は、必要最小限、なるべく住民の負担も少なく、これで良いと思っています。(91)
写真は戸建の内覧会でお風呂を撮ったものです。ご覧頂きたいのは、バスタブの上のバスタブのフタです。このフタは、使わない時は、クルクルと巻いて写真のようにしまっておきます。バスタブのフタにはもう1種類、パネル状のものがあります。このパネル式のものとは、2枚もしくは3枚の板状のフタです。
同じようなフタですが、維持管理と耐久性とが違います。クルクル式は、巻くために側面が凸凹になっています。これを使っていると、まず、凹の部分が汚れてきます。ここの部分の掃除は歯ブラシなどで洗わねばならず面倒です。そして、クルクルと巻くので、そのうちに凹の部分から破れてきたりします。つまり、掃除も面倒、耐久性も悪いことになります。
一方、パネル式のタイプのフタは、平面ですから、掃除も簡単ですし、耐久性もクルクル式よりもはるかに強いです。最近は、このパネル式のフタに厚さが2㎝程もある保温性が極めて良いものも見受けられます。クルクル式とパネル式とでは、値段は少しパネル式の方が高いでしょう。でも、掃除の面倒さ、耐久性、これらを考えると、はるかにパネル式の方が優れています。マンションでも戸建でも、家の購入時に、どちらのタイプのバスタブのフタが付くのか、パネル式でなければ、売主またはメーカーにパネル式のフタがあるのか聞いてみると良いでしょう。(9927)
写真は注文戸建ての内覧会で撮りました。これは、リビングのエアコンです。ご覧頂きたいのは、矢印で指したコンセントの位置です。一般的には、エアコンのコンセントは壁の高い位置に付けますが、ここの家の注文者は、コンセントを目立たないように敢えて天井に付けました。
確かに、コンセントを天井付けにしますと、配線が目立たないし、エアコン本体の横がスッキリしますので、家具などがピタッと付けられることになります。アイデアだと思いました。(06)
そろそろ、うっとうしい梅雨の季節になります。この時期、気になるのは家の中のカビです。カビ予防について紹介します。数あるカビの中で、住宅を汚す代表的なカビは青カビ、コウジカビ、黒カビです。カビが増える条件は、温度、湿度、栄養、酸素があることです。温度は20~30度、湿度は90%以上で最も繁殖します。
カビは、温度や湿度が上がる6月に最も繁殖するので、梅雨の前に大掃除をするのが効果が上がります。これからの季節、部屋の中のカビを少なくなるポイントは以下の通りです。
・天気の良い日には窓を開けて換気する。
・扇風機を使用するなどして部屋の隅の通気を良くする。
・洗濯物の部屋干しは、浴室洗面所で換気扇や除湿機を使う。
・カビはホコリを好むので掃除機で取り除く。靴やかばんの汚れも取っておく。
・衣類はクリーニングに出し、通気のため、ポリ袋は取って収納する。
・布団は天日干しにし、押入れにすのこを敷いて収納する。
・お風呂の残り湯は、なるべくその日の内に処分する。
また、カビが生えてしまった場合、浴室なら、塩素系漂白剤を塗ってブラシでこする。壁紙は漂白剤を薄めた液で雑巾を湿らせてふき取る。畳の場合は、消毒用アルコールを染みこませた布でふき取るです。カビをゼロにすることは出来ませんが、換気、掃除、洗濯をこまめにしてカビを少なくすることが大事となります。
今使っている冷蔵庫が新居に入らない!これは困ります。モデルルームに行きましたら、冷蔵庫置場の幅と奥行き、そして、玄関から問題なく置場まで運べるかも確認しておいた方が良いです。
写真は、冷蔵庫置場の幅が、どうしても1㎝足りず、幅木(はばき)を両脇5㎜ずつ引っ込めて、必要な幅を確保したものです。写真をよくご覧頂ますと、幅木の出が、冷蔵庫置場とそうでない部分とは異なることが分かります。幅木の出は、冷蔵庫置場では2㎜、そうでない部分は7㎜となっています。幅木の出を両脇5㎜ずつ引っ込め、冷蔵庫置場の幅を1㎝大きくしました。
通常、幅木は内壁の石膏ボードの上に設置しますが、上の場合には、石膏ボードの下部を切り欠き、幅木を中に入れ込んだ訳です。1㎝の違いであれば、このような加工も可能です。ですので、モデルルームに行きましたら、冷蔵庫置場の幅を、下の幅木の位置で確認することが大事です。確認をして、万が一、手持ちの冷蔵庫が入らないと分かったら、売主に相談して下さい。2㎝以内の拡幅であれば、状況に応じて、工事が可能です。(102)