写真は戸建ての内覧会で撮りました。写したものは境界標(きょうかいひょう)です。敷地の境界点を示すものを境界標と言います。境界標にはいくつかの種類があります。これは、境界点を矢印の先で示す貼り付けタイプのプレートで、最も単純なものです。そのプレートを手に持っていますが、これは簡単に取れてしまったからです。本来は、ブロックの真ん中に取れないように、しっかりと設置されていなければなりません。敷地の境界点を示す大事な標(しるし)を示すプレートが外れてしまっては困ります。こういうものは、個人が勝手に接着剤で付けられるものではありません。土地家屋調査士が敷地の広さや境界を確認して、設置したものだからです。
戸建ての内覧会では、自分の敷地が明確に分かるように境界標が設置されているか、また、その境界標はしっかりとずれないようになっているか、これらの点も確認して下さい。土地の境界は非常に大事で、隣家同士でもめると大変です。内覧会で、境界標が不明、もしくは境界標がしっかりと設置されていない、このような場合には、売主に不具合として指摘して下さい。(4810)
写真は一戸建ての内覧会で撮りました。写したところは、玄関ドアを開けて、外の状態です。この家に入るには、前面の道路から階段を上がらなければなりません。道路とこの玄関前のポーチの高低差は約2.5mあります。
ここで気になるのは前の手すりについてです。気になる点は、手すりの支柱の間隔です。手すりを支えている支柱が前に1本見え、写真には写っていませんが、左の支柱との間隔は1mほどあります。支柱の間隔が広いので、手すりに手を掛けるとグラグラし、ポーチに立つと怖さも感じます。玄関ドアを勢いよく開けて、つまずいたりしたら、下の道路に転落する可能性もあります。前面道路は幅も狭いし車も通るので危険です。
こういう状況ですので、売主に対しては、手すりの支柱を増やすように指示しました。支柱の間隔は、少なくても人が通り抜けられない間隔に配置すべきです。(7312)
写真はマンションの内覧会で、洗面所の三面鏡を撮ったものです。ご覧頂きたいのは、矢印部分、ここがすれます、と書いてある箇所です。三面鏡の鏡は、向って左側は反時計回り、右側は時計回りとなっていて、真ん中の鏡は、時計回りが多いです。この三面鏡もそうなっています。従い、左側の鏡と真ん中の鏡は、折るように開きます。折るように開きますので、一緒に開いた時に、真ん中の鏡の左下端の部分と、左側の鏡の右下端の部分とが、写真のように、擦れてしまうことがあります。これでは、一緒に開いた際に、お互いを擦ってしまうので、長い間には、蝶番も痛んでくるでしょう。
このような場合には、蝶番を調整してもらえば、簡単に直ります。一方、正面と右側の鏡は、同じ向きに開きますので、このように擦れる可能性はまずありません。内覧会に行きましたら三面鏡の鏡もそれぞれ開いてみて、スムーズに開くかを確認下さい。(7929)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したのは、洗面所内から廊下に向かってです。写真の左側には、洗面所の引戸があります。ここで、ご覧頂きたいのは、青い付箋が貼ってあるスイッチです。このスイッチは、洗面所内の天井に付けてある照明用です。スイッチをここに設置したことによって、折角の収納がふさがれ、本来なら左右対称となるべき収納棚の扉が左右非対称となってしまいました。
売主に「どうしてここにスイッチを付けたのですか?」と聞いてみると、「洗面所用のスイッチだから、洗面所内に付けたかった」との返事でした。このように付けたことによって、スイッチが付いている部分は収納できなくなってしまっています。収納が狭くなって、収納扉の見栄えも悪くなって、ここまでして、洗面所内にスイッチを設置する必要はなかった思います。このスイッチを洗面所の外側に付ければ、収納の全体も利用できたし、収納扉も見栄えが良かったと思います。確かに、洗面所内に付けた方が便利なスイッチですが、それは適度な設置スペースがある場合です。写真のケースでは、そのための適度なスペースが無いわけですから、洗面所の外側に付けた方が、全体的な設計としては良かったと思われます。洗面所は洋室やリビングとは違って、どうしても部屋内に照明スイッチがなければならない、ということはないでしょうから。(5428)
写真は、戸建ての内覧会で撮りました。写したところは、洗面台の下です。向こう側に見える2本の鋼管が給水と給湯のパイプです。手前の塩ビの太いパイプは排水管です。給水と給湯管は、家の外側から床下を通って、水とお湯を供給します。また、排水管は、床下を通って、使った水を外に排出します。
それぞれのパイプは、床下から来ますので、虫や外気の侵入を防ぐため、パイプの周りにはワン座と書かれているような座金を置きます。ですので、赤の付箋が貼ってある塩ビの排水管の周りにも、このような座金に相当するものが必要となります。写真のケースでは、半割りしたビニールプレートで、排水管の周りを防ぐように指示しました。(475)
写真は戸建ての内覧会で撮りました。写したところはリビングの窓枠のサッシ部分です。ご覧頂きたいのは、青い矢印部分で、ビスの締めが甘いと書いてあるところです。
窓のサッシは周りの木の枠(額縁と呼びます)にビスでしっかりと固定されねばなりません。ビスが緩んでいれば、サッシもしっかりと額縁に取り付けれていないということになります。また、ビスが十分に締めてなくて、ビスの頭が出ていると、サッシを閉めた時に、窓枠がビスの頭に当たることもあります。サッシがビスに当たりますと、サッシは傷つきます。
内覧会に行きましたら、ビスがちゃんと全てのビス穴に入っているか、ビスが十分に締められているか、ビスが曲がって締められていないか、こういう点をチェックして下さい。ビスの数は多いので大変ですが、大事な点です。(4511)