人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

このクオリティーは何なんだ・・・『除菌戦士ジョキンジャー』

2015-01-17 05:46:00 | 分類なし
 

先ずはこれを見て欲しい。

[[youtube:hySg5keNzVs#t=320]]

[[youtube:5-lAfj2OOHE]]



キャスティングといい、
怪人やジョキンジャーの戦闘の様子といい
特撮物の魅力が凝縮しています。

コマーシャル・ムービーとは思えないこのクオリティー
一番スゴイのは、音楽。
ショートムービーにこの曲数。それもクイオリティー高し!!


さらにスピンオフまである様です。
(ページが重くなるのでYoutubeで検索してみて下さい)

これ、『クレベリン』という空間除菌製品のネットCMみたいですね。
大幸薬品の製品です。


・・・まいりました・・・。

通貨という夢と、夢前案内人としての中央銀行

2015-01-15 01:33:00 | 時事/金融危機
 

労働人口が減り続け、年間1兆円ずつ社会福祉コストが拡大する日本において、もはや税収では財政は支えられません。間接的に日銀が国債を引き受ける事で財政の延命を図るのが「異次元緩和」です。

これ以上でも、これ以下でも無く、「デフレ脱却でゆるやかなインフレを実現する」というのは言い訳に過ぎません。

ただ、「王様は裸だ」と為替市場や国債市場が言うまでは、このシステムは上手く機能します。そして、誰かが「王様は裸だ」と言った瞬間、円が暴落して世界経済が崩壊します。ですから、市場も国内金融機関も「王様は裸だ」とは、最後の最後まで口にしません。

これは、意外に「皆んなハッピー」の数少ない例ですが、継続性は神のみぞ知るです・・・。

一方で、金利収益機会の損失によって国民の収益機会は国家と銀行に奪われています。さらにインフレが進行すれば、預金が実質マイナス金利となり国民資産が国家に付け替えられます。

どこかの時点で国民がその事に気付き、預金を引き出し不動産や現物によって価値を保全する事でインフレ率が上昇し始め、金融機関は手持ち国債が無価値化して行く事に耐えられずに国債を売却せざるを得なくなります。

この時点で誰もが「王様は裸だ」と気づくので、一気に円の価値が失われます。

多分、「ハッピー」な面だけを見れば、リフレ論者の主張となり、将来的な「アンハッピー」が気になる人から見れば不安になる・・・。

ニクソンショック以降、所詮は世界のどの通貨も「紙切れ」なので、人々が「ハッピーな夢」に浸る間は夢は継続し、夢から醒めれば通貨はただの紙切れに戻ります。

中央銀行は「夢先案内人」として重要な役割を担いますが、「自国通貨建ての内国債」という他人に干渉され難いアドバンテージが有る日銀は少々奔放に振る舞う事が出来ます。日本国民や国内の金融機関は、円の価値の喪失を積極的には望みませんから。

ただ、為替市場は冷静に状況を判断し、円の価値を決めて行きます。為替市場は両替商の様なもので、同じ額面の金貨でも金の含有量によって値踏みが違って来ます。

国内経済の規模が拡大しない中で、通貨だけが増えれば金の含有量が減る事と同じなので、通貨の価値は減少します。これが円安。

ただ、貨幣は金貨と違い「紙切れ」に過ぎないので、「円を持っていると損をする」と市場関係者が認識した時点で、円が極端に売り込まれ、円安の歯止めが効かなくなります。これも為替市場では日常的な事です。

三大通貨の一つであり、ドルの裏書とも言える円の信用喪失は通貨システムの崩壊をも意味するので、誰も円を本気で売り崩そうとはしません。

これも限度の問題で、あまり露骨に財政ファンナンスを実行すると為替市場も国債市場も、誰もが円や日本国債から逃げようとします。だから、ポーズだけでも増税で財政規律を守ろうとする必要があるのでしょう。

ただ、これだけでは?

宗教的不寛容と「文明の衝突」・・・日本人には理解が難しい

2015-01-12 13:58:00 | 時事/金融危機
 



■ 正月の成田山の門前で布教活動をするキリスト教 ■

毎年成田山に初詣に行くと、モルモン教徒(キリスト教の一派)が上の写真の様なプラカードを背負い、拡声器で「神はこう申されました・・・」って大音量で布教活動をしています。

周囲の日本人は、ちょっと嫌な顔はしますが、別に誰かが抗議する訳でも無く、真言密教の成田山新勝寺から僧兵の一団が現れる訳でも無く、彼らは淡々と参道を何往復かして行きます。

これが、イスラム圏や仏教の信仰が暑い国の寺院の前だったらどうなる事でしょうか・・・きっと無事では居られません。

■ 元旦の駅前で街頭演説をする共産党 ■

日本人は宗教的に寛容な民族ですが、それでも正月の三が日は神社やお寺に初詣に出かけ、日本人である事をを楽しみます。

今年の元旦の12時頃、東西線の浦安の駅前を通りかかると、何と共産党の方が街頭演説に立たれていました。人通りも少ない静かな元旦の駅前で、拡声器で政策を訴える姿は異様としか言いようが有りません。

本人にしてみれば、「元旦から街頭演説をしてやる気を示し」ているのでしょうが、正月気分を台無しにされる我々の事はチラっと考える事は無かったのでしょうか?

宗教を否定する共産主義ですが、日本でヨーロッパ程支持が拡大しないのは、「神の存在からの解放」という共産主義の目的の一つが日本においては機能しないからなのかも知れません。

■ 弱き者同士の争い ■

フランスで起きた新聞社襲撃事件が世界を震撼させています。原因は新聞社が掲載したイスラムを侮蔑した風刺漫画。内要はネットなどで見る事が出来ますが、「風刺」というにはあまりにも露骨で品が無く、さらにイスラム教徒の神経を逆なでする漫画です。

フランスは労働力不足を、旧植民地からの移民で埋めていた時期が長いので、国内に多くのイスラム教徒が住んでいます。彼らはイスラムの習慣を守って生活しています。

フランスでは2005年に学校でイスラム教の女生徒がサリー(スカーフ)を巻く事を禁じています。これは政教分離の原則を守る事を理由にしていますが、イスラム教の生徒や親の神経を逆撫でする様な法律です。

文化の異なる人達が同じ国で暮らす事は難しい事です。特にヨーロッパの様に階級が固定化され、キリスト教的世界感が浸透した世界で、イスラム教徒の移民が社会に溶け込む事は容易では有りません。

特に移民と仕事を奪い合う貧困層は、移民排斥運動で精神的ストレスを発散しています。フランスの極右政党を率いるルペンなどは、この様な貧困層の怒りを支持拡大に利用しています。

今回のフランス誌の風刺画とも言えない下劣な漫画は、こういった人々を対象としたもので、スポーツ新聞のエロマンガ宜しく、政治的な志というよりは、単純に貧困層の不満に迎合して部数を伸ばす手段に過ぎません。

そもそも紙面で度々イスラム教徒やその指導者をオチョクれば、こういう事件に発展する事は目に見えています。


■ 日本も無縁では無い ■

今回日本人の多くがイスラム教徒の容赦無い行為を非難すると同時に、彼らの尊厳を傷付けた風刺漫画にも嫌悪感を抱いている事でしょう。

しかし、日本国内に目を転じると、中国や韓国を題材にした同様の表現が溢れている事に気付くはずです。

SAPIOに連載されている業田良家氏の4コマ漫画などは、韓国や中国人が見たら怒り心頭ではないでしょうか?(業田氏は『自虐の詩』や『空気人形』などの作品で知られており、政治4コマ漫画からは一番遠い存在のハズなのですが・・・『世直し源さん』があったか・・)

確かに表現の自由は憲法にも保障されていますが、「自由」とは「責任を伴って」初めて成立する概念で、「風刺だから」とか「漫画だから」という言い訳は相手によっては通用しません。

今回亡くなったフランスのマンガ家の方達は、イスラム教徒をオチョクって飯を食っていた訳で、それなりの覚悟は当然あったのでしょう。




まあ、エラそうな事を書いてしまいましたが、かつては風刺画もどきこのブログでも色々と描いていました。あまりにも「似てねーーー」というご意見が多いので、最近ではめっきり描いていませんが・・・。




こんなのもアメリカのオバマ支持者には不快なんでしょうね・・・。
反省!!

ドルとユーロと円・・・補完し合う通貨

2015-01-12 10:05:00 | 時事/金融危機
 

■ FRBが資金供給を減らすと攻撃されるユーロ ■

ヨーロッパ経済の低迷やギリシャ問題でユーロ安が進行しています。

これに絡んで少し面白いグラフを見つけたので拝借します。


青線=ユーロ/ドル  赤線 金価格(一応ドルの指標として?)

http://www.m2j.co.jp/market/european_report.php?id=36より

リーマンショックの後、世界ではドル基軸体制の継続性に疑問が持たれ、フランスや中国を中心にIMFの特別引き出し(SDR)をドルに変わる基軸通貨として活用する方法が検討されました。

しかし、アメリカがQE1を発動すると市場は沈静化に向かったので、ドルの信用は回復して行きます。一方、これと入れ替わるかのごとく注目を集めたのがギリシャ問題とユーロ危機です。

問題の大元はギリシャがユーロの基準を誤魔化して過剰な国債を発行していた事にありますが、ギリシャ国債をデフォルトするとCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の支払い義務が生じる事で金融界に影響が拡大する可能性が有りました。しかし、ギリシャの国債はCDSの支払い義務が生じ無い様に非デフォルト扱いで圧縮され、2011年11月3日のEC政策B理事会で期間3年の長期リファイナンス・オペ(LTRO)の新設が決定し、2012年9月6日のECB理事会で、市場から国債を買い取る新たな対策を正式に決定した事でユーロ危機は収束して行きました。

無力化された金融核兵器・・・ギリシャ国債のCDSが消えた!?(2012.02.23 人力でGO)




ユーロは元々通貨統合だけ行って財政統合をしていない欠陥通貨なので、南欧諸国で経済不安が広がれば資金は国境を越えてドイツなどに集まる傾向が有ります。一方、財政が各国バラバラなので、ドイツなどから南欧諸国に資金還流するルートが確立されていません。

上のグラフで注目すべきは、ギリシャ危機や南欧債危機が深刻化していた時期は、FRBがQE1やQE2を終了して資金供給を低下させた時期に当たります。この時期、アメリカ国内では資金量が減少するので金融市場が過大な圧力が掛かりますが、一方で資金供給を減らす事で為替はドル高に傾きます。

この時、ヨーロッパではギリシャ国債や南欧債が攻撃され、ユーロ危機が演出されていましたので、資金は安全を求めて米国債に集まって来ます。QEが終了して本来金利上昇圧力が生じる米国債を、ヨーロッパの資金が買い支えていた事になります。

■ 円高と為替介入、そして異次元緩和 ■

同じ時期、日本は80円台の円高に苦しめられます。
民主党政権は為替介入を実行していますが、これは間接的な米国債購入に他成りません。

アメリカは2013年に入ってからQE3を終了するテーパリングを模索します。同時に日本ではアベノミクスが始まり、日銀が2013年4月に異次元緩和に突入します。これは、テーパリングで資金供給を減らすFRBのバックアップの意味合いが大きかったと思われます。

日銀はFRBがQE3を終了した2014年10月には追加緩和に踏み切るなど、FRBが資金供給を絞るタイミングに合わせて資金供給を拡大しています。

■ 利上げで資金供給を減らすFRBと、それを補完する日銀とECB ■

現在ECBのドラギ総裁は景気の失速とギリシャ危機を受けて、量的緩和に前向きな姿勢を示しています。しかし、財政規律を重視するドイツなの反発が強く、なかなか量的緩和には踏み切れていません。

日銀の異次元緩和の口実がアベノミクスのリフレ政策であった様に、ヨーロッパの量的緩和の目的もユーロ圏のデフレ阻止が主目的にされるはずです。

ところで、ヨーロッパの景気減速の原因は何かと言えば、ロシア制裁の与えた影響は小さくありません。ヨロッパへはロシアから大量の投資資金が流入していましたし、ドイツは工業製品を、フランスは農産物をロシアに輸出していました。ロシア制裁実行後に一番ダメージを受けたのはドイツの輸出産業でした。

ウクライナ危機は歴史的な地域紛争を利用したヨーロッパへの経済攻撃だという事が分かるかと思います。ギリシャも同様で、臭い物に蓋をして誤魔化していたその蓋を、タイミングを見計らって取っただけとも言えます。同時にアメリカの金融機関がギリシャ国債や南欧債を売り浴びせて危機を演出します。

こうして、ジリジリと財政重視派の退路を断ってECBを量的緩和に追い込んでいます。

■ 表面的には反発し、裏では繋がっている通貨マフィア ■

「通貨戦争」などと言葉が有る様に、通貨はそれぞれ反発し合う様に見えます。一国の通過が値上がりする反対で、他国の通貨が値下がりするのでそう見えてしまいます。

実際に世界的に需要が落ち込んでいる時は、「通貨安戦争」という言葉が用いられ、輸出を増やす為に自国通貨を安く誘導していると指摘されます。

しかし、これは表面的な事に過ぎません。実際にリーマンショック後に起きた「通貨安戦争」は各国中央銀行が資金供給を拡大して金融市場の穴埋めに奔走した結果で、通貨安による輸出の拡大は付帯的事柄に過ぎません。

実際の上のユーロチャートを見ても分かる様に、為替レートはドルを巡る環境によって動く傾向が強い様です。

各国の中央銀行は「通貨マフィア」と呼ばれる様に裏ではベッタリ結託して、阿吽の呼吸で行動します。

1985年のプラザ合意が良い例ですが、為替レートは自由市場で決まるルールのはずなのに、G5各国の「合意」によってドル/円レートは235円/ドルから1年で150円/ドルまで円高が一気に進行しました。

■ 「アメリカの一人勝ち」では無く「終末の始まり」 ■

アメリカが利上げに成功すると、世界の投資資金はアメリカに集まって来ます。これをして「アメリカの一人勝ち」と評される事が多くなっています。

「アメリカの経済指標は強く、リーマンショックから一番早く立ち直った」などと宣伝されます。

しかし、その実態はジャブジャブの緩和マネーによってサブプライムローンの様なリスク無視の融資が拡大しているに過ぎず、その土台は既に腐っています。FRBが利上げに成功すれば、腐った土台の上でバブルが膨らむ事になります。これは「一人勝ち」では無く、「終末の始まり」です。

■ ショックドクトリンと利益確定としての金融危機 ■

1929年の「世界恐慌」は、NYの株式市場の暴落で幕を開けます。この時NY株式市場はバブル状態になっていましたが、その原因は金融機関が個人などの投資家に提供していた「コールローン」という短期資金です。

コールローンは返済を要求されてたら24時間以内に返済しなければならない短期ローンで、多くの金融機関がコールローンの返済を迫った事で投資家達が持ち株を投げ売った為に株価が暴落しました。

暴落した株やロックフェラーやロスチャイルド系の金融機関がタダ同然で手に入れます。こうして、アメリカ人が苦労して築いた企業の多くが金融資本家達の手に落ちる事になりました。

さらに世界恐慌によって帝国主義各国は保護主値に走り、やがては第二次世界大戦へと繋がって行きます。

第二次世界大戦の結果、戦場になったヨーロッパは停滞し、アメリカが世界の覇権を握りますが、そのアメリカの資本を握っていたのは大英帝国でした。

第二次世界大戦以降、世界の植民地は相次いで独立しますが、資本を握っていたのは旧宗主国です。住民の反乱などで経営コストの掛かる植民地経営は表面的には無くなりますが、資本による植民地は現在も続いており、アメリカとて大英帝国の植民地から脱しては居ません。

イギリスは世界の覇権をアメリカに譲り、基軸通貨もドルに譲りましたが、アメリカは「世界の警察」としての汚れ仕事を引き受けて国民が血を流すうっぽうで、金融機関を通してドルの収益は効率的にイギリスへと吸い上げられます。

そして最近では、タックスヘブンを通して、アメリカ企業の収益は闇へと吸い込まれて行きます。

この様に、世界のシステムが大きく変革される時、その引き金として「金融危機」が使われます。「戦争になったのは、あの金融危機が原因だ」という理由付けにされるのでしょう。

■ 既に次の世界の輪郭が見え始めている ■

昨年からロシアと欧米の対立が先鋭化していますが、その原因は「ウクライナ危機」のでっち上げでした。これは欧米が悪いとか、ロシアが悪いとかいう問題では無く、双方の共同謀議だと私は考えています。

ウクライナ危機以降、ロシアと中国はさらなる緊密度を増し、BRICs諸国がそれに追随しています。世界銀行やIMFに対抗してBRICs銀行も立ち上げられ、ロシアと中国の間では両国通貨による貿易決済によってドルが占め出されています。BRICs諸国間でも相互通貨による決済が拡大しています。

欧米が中露を追いつめれば追い詰める程、中露の結束は高まり、独自の経済圏を形成して行きます。

一方、アメリカはヨーロッパから米軍の撤退を発表しています。表面的理由は「財政削減」ですが、米軍の駐留は「力による地域支配」の隠れた姿でしたから、ヨーロッパにおけるアメリカの影響力は徐々に低下していくものと思われます。

一方、米軍の「トランスフォーム」と呼ばれる長期再編計画で縮小が予定されているアジアですが、安倍政権は武器輸出の基準を緩和したり、集団的自衛権の解釈を変更するなど、着実に「自衛」できる軍隊の設立を進めています。

日本から米軍が撤退する事は考えられませんが、沖縄を始めとした中国に近過ぎる在日米軍基地が縮小される一方で、自衛隊がその役割を拡大する事でしょう。

この流れはフィリピンやオーストラリアなどを含む米国中心の環太平洋軍事同盟の様な物に発展すると思われます。南米諸国もアルゼンチンやブラジルなどが中露側に付けば、その他の国はアメリカ中心の同盟に参加するはずです。

■ 国家の主権が縮小して行く時代 ■

この様な地域連合は軍事だけでは無く、TPPの様な形で経済面でも進展し、域内での関税や非関税障壁がどんどん取り払われ行くはずです。「地域連合 VS 地域連合」という分かり易い対立が、国家の主権を制限する事に使われるはずです。

EUやユーロはこの様な地域的な国家連合の実験だったと考えられます。

■ ユーロは失敗したのか ■

「ユーロは失敗した」との意見も散見されますが、この様な国家連合の時代にEUやユーロが消失する理由は見当たりません。

ユーロの最大の問題は「財政統合が出来ない」事ですが、中露という分かり易い敵が出現したり、ユーロの存続性に重大な危機が訪れた時、ドイツ国民は「財政統合」か「ユーロ離脱」かを問われる事になります。

これもショックドクトリンの一種で、ドイツ国民が「自国の利益」を手放す為には、相当の危機が必要になるのかも知れません。





ユーロ問題から話題がだいぶそれてしまいましたが、ユーロやEUという国家統合の試みは、これからの日本の有り方を占う為にも注目すべき事では無いでしょうか。

ユーロ圏は域内の労働市場と人の往来、資本の往来を自由化する事で、労働力不足の問題を解決しました。そのしわ寄せがギリシャ問題として現れていますが、ユーロの導入無くしては今のヨーロッパ諸国に発展は無かったのです。

ヨーロッパへのエネルギー覇権競争・・・シリア・ウクライナ・ギリシャ

2015-01-07 08:09:00 | 時事/金融危機
 

前の記事のオマケ程度のラフな考察です。


■ ウクライナとギリシャ問題はパイプライン? ■

EUから見捨てられそうになっているギリシャですが、中露との繋がりが深まりつつあります。

シリア問題も、ウクライナ問題も、ギリシャ問題も、その根本的な原因として、ヨーロッパへの石油やガスのパイプラインの問題に行き付きます。

シリアやトルコは中東からヨーロッパに繋がるパイプラインの通過点として重要です。
ギリシャはロシアから南欧に伸びるサウス・ストリーム・パイプラインの中継点です。



さらにギリシャはイラン、イラク、シリアを経由してギリシャに伸びるイスラムパイプライオンの建設予定地です。シリアのアサド大統領はこの計画を2011年に承認していますが、シリアの内戦の原因はこのパイプラインに有るとも言われています。

イランの天然ガスはトルコを経由してヨーロッパに供給されていまたが、イラン制裁でトルコがこのパイプラインを閉鎖していました。しかし、イラン制裁が緩和されたので、現在このルートは復活していると思われます。

トルコはギリシャと歴史的に対立しており、トルコのEU加盟はギリシャが阻止していました。今回ギリシャがユーロから離脱しそうですが、中露にそそのかされてEUからもから離脱した場合、トルコがEUに加盟すいるハードルは大きく下がります。

現在のウクライナとギリシャで起きている事は、ヨーロッパへのエネルギー供給の覇権争いであると私は邪推しています。