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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

ゆうちょ株の上場・・・今年最大のイベント

2015-01-06 04:40:00 | 時事/金融危機
 
■ ゆうちょ銀行と日本郵政の上場が今年の注目点 ■

世界の資本主義が色々と行き詰りを見せている中で、「中心」であるアメリカが「周辺」である日本から富を吸い上げるやり方も露骨になっています。

「異次元緩和」には色々な目的が有ります。

・財政ファイナンス・・・財務省の目的
・円安・・・安倍政権と経団連の目的
・円安による日米実質金利差の拡大・・・アメリカの目的
・日本の金融機関の資金を日本国債から切り離す・・・アメリカの目的


こう考えた場合、日本国債の最大の保有者である「年金」と「ゆうちょ」の資金をいかに「日本国債から切り離す」かは重要な課題になります。「年金」はGPIFの運用枠の変更が実現して米国債に数兆円が流れるはずです。

問題は「ゆうちょ銀行」の176兆円の資金です。

「ゆうちょ銀行」は独自の運用ノウハウを持っていませんので、民営化した所で「巨大な不良銀行」が出来上がるだけです。特に日本国債の金利が極端に低下して「マイナス」になる事態が発生している状況では預金金利との逆ザヤが拡大します。そこで、日本国債よりも金利が高くて安定した投資先として「米国債」に資金の多くを移す事になります。

「ゆうちょ銀行」の民営化は小泉改革の目玉でしたが、小沢一郎が民主党政権時代にストップを掛けました。安倍政権は小泉政権に酷似しているので、「ゆうちょ」の民営化をとうとう実現するでしょう。

本来、「ゆうちょ銀行」は日本国債の安定需給に欠かせない存在でしたが、「異次元緩和」で日銀がその役を担うようになったので、ゆうちょ資金は安心して?アメリカに流出させる事が可能になりました。

■ 「ゆうちょ」株が第二の「NTT株」になるのか? ■

「日本郵政」と「ゆうちょ銀行」の株式上場が今年の日本の株式市場のメインイベントです。公共大型株の公開としては「NTT株」の上場が有りましたが、「NTT株」の上場をピークに先の大バブルは崩壊しています。

現在の日本株式市場がバブル状態であるならば「ゆうちょ株」上場を契機に株価が暴落する可能性も有り得るかも知れません。逆に言えば、それまでは何が何でも日銀とGPIFが株高を維持するとも考えられます。

「ゆうちょ銀行」や「日本郵政」株が上場後大きく値下がりすれば、その時は外国人投資家の出番となるかも知れません。底値で買い漁って、「ゆうちょ銀行」の経営に影響を及ぼす可能性も有ります。

財務省としては「金融機関」に「ゆうちょ銀行」の株を持たせたい所ですが・・・はたして・・・。

アメリカの年末の株安を受けて2015年は値下がりから始まった日経平均株価ですが、後場で日銀マネーの流入があったのか、42円安で引けています。

今年前半は外国人投資家が高値で利確し、それを日銀やGPIFが買うという展開が続くのでしょう。「ゆうちょ株」公開までは外国人投資家も安心して売り抜けられる・・・。

こうして「周辺」である日本のお金は少しずつ「中心」へと吸い上げられていくのです。

個人としてはこの流れに上手く乗れば儲かりますが、結果的に日本の富が失われます。「合成の誤謬」はこんな所にも存在する様です。




注目すべきブログ・・・「池田信夫blog」と「闇株新聞」

2015-01-06 03:38:00 | 時事/金融危機
 

■ 「陰謀論」を否定しながら「陰謀論」の本質を語る池田信夫氏 ■

年頭に当たり様々な方がブログで情報発信されていますが、その中で面白かったのは「池田信夫blog」。彼は孫崎氏などを「陰謀論者」と批判されていますが、彼の書かれる記事の中で「資本主義の本質」や「民主主義の本質」、そして「日米関係の本質」についての記述は「陰謀論の本質」そのもので、「イルミナティーの陰謀が~」なんて書いている薄っぺらな陰謀論ブログより、余程い世界の支配構造の本質に迫るものがあります。

著名の方々の多くが「日米関係の本質」や「民主主義の本質」に触れる事を避ける中で、彼程の著名人がこれらの事を書くのは意外な感じですが、多分、池田氏は正直な方なのかなと妄想しています。彼は構造としての陰謀論を否定していませんが、それぞれの事件や事象についての具体的な陰謀の存在を否定するので孫崎氏に否定的です。「学者」なんですね。

・植民地支配で利益を出したのは大英帝国だけである
・イギリスの発展は産業革命の結果では無く、植民地からの収奪によって成された。
・日本の主権者はアメリカであるが、民主主義はそれを誤魔化して国民が主権者と見せかける方便である。
・アメリカの日本支配は、日本の自主独立よりも合理的であった。


最近の記述の中から私なりに記憶に残っている内要ですが、「現実論」と「陰謀論」の違いは「欧米の支配構造を肯定するかしないかの違い」なのだと思います。私は「欧米の支配構造を、ある程度評価はしているが、知らず知らずの内に支配されているのはシャクに触る」というスタンスで自らを「陰謀論者」だと思っています。

■ 「闇株新聞」さんの注目される「中心」と「周辺」 ■

野村証券の有名なOBさんだと噂される「闇株新聞」さんも、今年最初のブログで「資本主義の終焉」と「中心」と「周辺」というテーマで興味深い事を書かれています。

・資本主義の本質は常に「中心」が「周辺」から富を吸い上げる事にある。
・中国が「周辺」から自ら「中心」を目指した事で、世界は吸い上げる対照を失ってしまい経済成長が止まった。
・そこで「中心」の国々は自らの国の中に「周辺」を作る事で富を吸い上げ始めた。
・サブプライムローンはその典型で、貧しい者からさらに吸い上げるシステムであったが長続きしなかった。
・日本の「消費税増税」や「法人税減税」も国内の「周辺」から吸い上げるシステムだ。
・国内の「周辺」から富を吸い上げると消費が減退するのでやがて行き詰る。
・日本は「中心」の国であると同時に、欧米にとっては「周辺」の国である。
・「異次元緩和」は結果的に日本国内の富をアメリカに流失させて終わる。


簡単に要約するとこんな内要になります。

「闇株新聞」さんは日本の財政破綻は無いと以前は主張されていましたが、昨年の「追加緩和」以降は、財政破綻も有りうると書かれる様になりました。