人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

実効燃費でみた省エネ車

2009-10-12 05:01:00 | 温暖化問題




■ 実効燃費からみた省エネ車 ■

日本車のカタログの10-15モード燃費が実際の燃費から乖離するので、
実効燃費のデータが無いか探した所、見つけたので上に示します。
元データは http://response.jp/e-nenpi/rank.html を参照して下さい。

データは以下の方法で収集されたものの様です。

<参照>
ユーザーから寄せられる毎月数万回の給油情報をもとに、
いままでにない規模の車種別実用燃費データを集計、ランキング形式で発表しています。
<参照終わり>


これによると、3代目プリウスのカタログ燃費(10-15)は38Km/ℓですが、
実効燃費は22.5Km/ℓで、カタログ燃費の6割となっています。
この事からも日本に10-15モード燃費の測定方法事態が実態を反映出来ない事が分かります。


■ 軽自動車の燃費があまり良く無い ■ 

この表で見ると、軽自動車の燃費があまり良く無い事に気付きます。
軽自動車の燃費の良いものは、19Km/ℓとプリウスに比べそこそこの数字の様ですが、
ほとんどがマニアル車のデータです。
唯一、アルトラパンがAT車で上位に顔を出しています。

これは、衝突安全性の確保の為に、軽自動車の重量が増大し、
既に重量だけは軽自動車で無くなっているのに、
エンジンのレギレーションが660CCという事に起因します。
車重に対してエンジンが非力で、効率が悪い車になってしまっているのです。
燃費の上で有利の思われる軽自動車ですが、
パワーやトルクを確保しながらの省エネ化には限界があり、
省エネ車の本命とは言いがたいのでは無いでしょうか。
将来的に1300CCクラスの省エネ化が進んだ場合
軽自動車は税制の優遇のみが利点の、狭くてパワーの無い中途半端な車になりそうです。

■ CVT、AT車も健闘 ■

ミッションに関しては、軽自動車こそMT車有利ですが、
コンパクトカーに関してはCVTやAT車も上位に顔を出しています。
ATやCVT車でも、走行時にクラッチをロック出来れば、
それなりの燃費になる事が分かります。

コンパクトカーではヴィッツの1300CC、CVT、アイドルストップ付きが、
17.6Km/ℓと非常に健闘しています。
現行モデルの1000CCアイドルストップ機能付きの
カタログの燃費(10-15)が24.5Km/ℓですから、
こちらも約7割が実効燃費だとすると同等になります

フィアット500が1200CC,AT車で17.5Km/ℓと非常に優秀ですが、
多分これはサンプルが少なく、省エネ運転技術に優れた人のデータなのでしょう。
別のデータでは、13.93km/ℓで、一般的な日本車と大差はありません。
同様にデータは全般的に、希少車でのデータの誤差は大きいと思われます。


■ 省エネ車の本命はアイドリングストップ付きのコンパクトカー ■

ビッツのアイドルストップ付きと、2代目インサイトの燃費の差は、2.3Km/ℓです。
価格はヴィッツの1000CCアイドルストップ付きが、128万円。
2代目インサイトが、199万円ですから、その差は71万円。

インサイトは車体も大きく、ハイブリットシステムで重量もアップしていますから、
低速トルクを除けば、走行性能に大きな差があるとは思えません。
(ここら辺、実際運転した事が無いので説得力ありませんが....。)
ただ、以前レンタカーで借りたヴィッツはキビキビと良く走り、
先代マーチ(角目のやつ)に比べ、圧倒的に良く走ってビックリした記憶があります。

今後、環境意識の高まりから、アイドルストップが定番となれば、
コンパクトカーの燃費は、ハイブリット車に迫るものとなります。

■ エコディーゼルもハイブリットも贅沢車 ■

前回、ヨーロッパ車のエコディーゼルとハイブリットを比較して、
エコディーゼルの優位性を主張しまいたが、
実は、エコディーゼルも排気ガスのクリーン化の為に
エンジンの構造が複雑化し、大掛かりな触媒システムを搭載しています。、
高コスト化と、車重UP、資源の消費量のアップと言った点ではハイブリットと良い勝負です。
むしろ、触媒に使用される白金の高騰による価格UPの要素も大きくはらんでいます。

3代目プリウスも、エコディーゼルも、ある程度の走りを満足させながら、
省エネも両立したいという贅沢な発想から生まれています。
これは、ユーザーニーズとしては正しいですが、
省エネの観点から考えれば、大いなる矛盾をはらんでいます。

そもそも、エコディーゼルもハイブリットも高価ですから、
価格優先のコンパクト車に搭載すると、
車格に対してアンバランスな価格の車になり、市場性がありません。

走りを妥協すれば、安くて、環境性能が良くて、
省資源の車の選択肢がいくらでもあるのです。
ハイブリット=エコ、エコディーゼル=エコとは、
自動車メーカーがユーザーに植え付けたい幻想です。

■ 電気自動車を見据えたハイブリットと、バイオ燃料を見据えたエコディーゼル ■

ハイブリットに意味があるとすれば、電気自動車の技術開発に繋がるという事でしょう。
しかし、ハイブリットのノウハウの殆どは、エンジンとモーターの最適化にあります。
一方、電気自動車のモーターは制御も容易ですから、普通の自動車を作れるメーカーが、
優秀な電池と、優秀なモーターの制御系さえ手に入れれば参入は容易です。
家電メーカがいきなり電気自動車は作れませんが、
自動車メーカーは電池の技術さえ確立すれば、どこでも即参入可能です。
むしろ複雑なエンジン制御が不要にあんるだけ、中国車などの参入機会が拡大します。
競争力の主力は、いかに安くて高性能な電池を搭載するかに移って行くでしょう。

バイオディーゼルは、高度な技術を要しますから、
エンジンの技術の積み重ねのあるメーカーに有利です。
しかし、バイオ燃料の供給に未だ目処が立っていません。
欧州では菜種油を燃料にする計画が立てられている様ですが、
少量生産は逼迫した場合、限られた農地をバイオ燃料用に使用する事は道義的矛盾を感じます。

■ 時間軸や空間的広がりを無視した省エネ車論議 ■

省エネ全般に言える事ですが、時間軸や実態を無視した机上の理論がまかり通ります。

● 製造時の環境負荷を10年で返済するような技術が本当に省エネなのか?

● 利便性や性能を妥協する事は、省エネの選択肢では無いのか?

● 本当に温暖化を心配するならば、今後爆発的に増大する中国やインドで
  有効な省エネ技術で無ければ意味が無いのでは無いか?

● 先進国が高コストで節約したエネルギーは、新興国が使用するのでは無いか?

いろいろ考えると、複雑な省エネシステムよりも、
「利便性を犠牲にする」という、ちょっとした我慢が一番環境に優しいようです。

ちょっとそこまでの買い物にプリウスで出かける人が、一番エコからかけ離れています。


超低燃費車の逆襲

2009-10-08 10:10:00 | 温暖化問題

日産の電気自動車「リーフ」


■ モーターショーでも電気自動車は注目ですが・・・ ■

自動車に乗らない私が車の事を語るのは、どうも後ろめたいのですが、
東京モーターショーが近付いてきました。
・・・実は、私は一度も行った事がありあませんが・・・。

今回のモーターショーは各社、環境適応車を前面に押し出しているようです。
大きな流れとしては、電気自動車と、小型低燃費車。

電気自動車では日産が来年発売予定の「リーフ」と二人乗りコンセプトカーを出展する様です。


■ 日本車も低燃費化に本格的に舵を切った ■


マツダのコンセプトカー「清」

ダイハツ「e:S(イース)」

小型低燃費車は、ダイハツ、スズキ、マツダがガソリンエンジンで、
10-15モード燃費30Km/ℓを看板に掲げているようです。

ハイブリットや電気自動車とは別の動きとして、
超低燃費車の市場が活気付くかもしれません。

■ 省エネ車と言えばシャレード ■



そもそもダイハツのお家芸は省エネ車。
初代シャレードは初のリッターカーだったと思います。
10モード燃費が19Km/ℓと当時としては驚異的。
その後のリッターカー・ブームに先鞭をつけました。



そして、低燃費と言ったらコレ。
2代目シャレードのディーゼルターボ。
20年程前に、60Km定地走行 38Km/ℓは立派です。
91年に記録した、実走行36.54Km/ℓの燃費の世界記録は
2001年にフォルクスワーゲン・ルポに抜かれるまで、塗り替えられる事はありませんでした。
ちなみにルポの記録は、42.29Km/ℓと、驚異的です。

http://www.arealink.org/air/nenpi_report1.html

ダイハツやスズキが本気になって、高性能エンジンを開発すれば、
ハイブリット車並みの燃費は実現不可能では無いのでしょう。

本田もインサイトでハイブリットに方針変換した様に見えますが、
高性能ディーゼルエンジンを研究し続けています。

■ 儲かるハイブリット ■

低燃費エンジンの技術を有する日本のメーカーが、
ハイブリットを指向するには訳がありそうです。

シャレードの例を思い出すまでも無く、
ただの低燃費車は、「貧乏人の乗り物」というイメージが日本で強いのです。
確かに、従来、低燃費に反応するユーザーは、
ガソリン代を気にするユーザーでした。
中には環境指向の方もいらしたでしょうが、
あまり金持ちが、シャレードに乗っているなんて聞いたことがありません。

ですから、メーカーは二酸化炭素の排出規制が本格的に厳しくなるまでは、
低燃費車を市場投入するつもりは無かったのでしょう。

これは、近年、温暖化とは裏腹に、日本車の排気量が増大していった事と無縁ではありません。
売れる内は、利益の多く出る車を売りたいというのが、資本主義の原則です。
ハイブリットは研究費や、利潤率を考えると、小さなメーカーに利益があるとは思えません。
ホンダが2代目インサイトで勝負を掛けたのは、
低コスト化で、ハイブリットでも利益が見込める技術を確立したからです

高性能デーゼルよりもハイブリットの方が、環境イメージが高く、
よって車体価格も高く設定できるので、儲かる。
・・・このホンダの目論見は、プリウスの価格破壊によって脆くも崩れ去りましたが・・・。

■ 売れてナンボ ■

マスコミはメーカーとグルになって、
ハイブリットや電気自動車こそが、省エネの大本命というプロパガンダに余念がありません。
ですから、日本にはヨーロッパの省エネ車事情も正確には伝わりませんでした。

しかし、リーマンショック後の自動車需要の落ち込みで、
ダイハツやスズキやマツダの売り上げは大幅に減少します。
彼らとて、プリウスの一人勝ちを指を咥えて見ている訳には行きません。

そこで、彼らも今まで培ってきた技術、
即ち低燃費エンジンを市場に投入するのでしょう。

従来、大型化、高出力化のトレンドを推進して、
売り上げの向上を図っていたメーカーにとって
180度の方向転換ですが、
単価が仮に下がったとしても、全然売れないよりはマシです。

■ ハイブリットの催眠はすぐ醒める ■

今はマスコミの煽りもあって、ハイブリット=ECOですが、
他メーカーの超低燃費車が普及してくれば、消費者も暗示か解けるはずです。

以前は「貧乏臭く」て敬遠されていた超低燃費が、
ECOでオシャレな乗り物に変わってしまったのですから。

多分、女性向けの軽自動車から普及して行くでしょう。
彼女達は、多少のパワー不足なんて気にしません。
自分の車が、空気を汚していないという事が、オシャレなのですから。

次に満を持してホンダがECOディーゼルを投入してくるでしょう。
インサイトとプリウスでは決着が付いてしまいましたから、
低燃費でハイパワー、さらにクリーンな排気ガスを売り物に、
シビックあたりで、スポーティータイプの車種から展開するのではないでしょうか?

ディーゼルはトルクフルでハイパワーで環境に優しいというイメージを確立すれば、
充分、車格の高い車に搭載出来ます。

■ トヨタも無視は出来ない ■

「ハイブリット VS エコ・エンジン」 という図式が日本でも出来上がります。
ここで、ハイブリット車が、何か特別なメリットを提示出来ない限り、
ハイブリッドの一人勝ち状態もそう長くは続かないでしょう。
ハイブリッドが優位を確立する為には、
蓄電池の技術の革命を待つしかありません。

蓄電池の高容量化と充放電の高速化技術は、
現在、各国が凌ぎを削っている技術です。
この技術が確立すれば、ハイブリットを通り越して、
一気に電気自動車の社会が到来します。
もっとも、それまでには、未だ10年程の時間が必要でしょう。

次回は、電気自動車について考えてみたいと思います


<追記>

ホンダが小型ディーゼルエンジンの開発をストップした背景には、
厳しい排ガス規制をクリアーするコストが、高くなりすぎる点が問題になったようです。

日本でクリーン・ディーゼルと呼称されるのは
ポスト新長期規制に適応する、PMやNOxの排出量が少ないディーゼル車です。
このポスト新長期規制(平成22年排出ガス規制)の内容はかなり厳しく、
触媒や様々な排ガス浄化装置を用いる必要が生じます。

トルクが太く、加速がスムーズな最新のディーゼルエンジンは、
燃料噴射を細かく制御する事で、かつての振動や騒音と無縁のエンジンになっています。
ヨーロッパで高級車にでもディーゼルエンジンが採用される理由は、
むしろ走りの確かさと、静粛性を評価した結果とも言えます。

しかし、高性能なディーゼルエンジンは製造コストも高く、
ディーゼル=トラック的な発想の日本においては、
その付加価値を価格転嫁し難いという問題を抱えています。

「ハイブリッド=エコで先進的」というイメージの定着して日本では、
クリーンディーゼルよりは、ハイブリッド車の方が確実に利益を出せると
ホンダは考えたようです。

しかし、ハイブリッド=トヨタという図式が定着しつつある現在、
ホンダが再度、小型のクリーンディーゼルの開発を再開する日も近いのではないでしょうか?
少なくとも、ヨーロッパでの販売を考えれば、ハイブリットより有効な技術です。


トヨタは大丈夫か?・・・板ばさみのハイブリット

2009-10-07 14:59:00 | 温暖化問題



■ ハイブリットカーの真実 ■

私はハイブリットカーがどうしても好きになれません。
ガソリン自動車としても中途半端だし、
電気自動車としても中途半端な感じかしてなりません。

両方の良い所を取っているようで、
実は最適化が非常に難しく、
いろいろ複雑な装置や技術を使って、
綻びを修正している事を進化と勘違いしているように感じられてなりません。

3代目プリウスなんて、ここから1%、あそこから1%と効率化を積み上げて、
38Km/ℓという10-15モード燃費をようやく達成しています。

その為に、普通は必要としないパーツが随分と増え、
資源消費型の、エコとは言えない奇妙な車になってしまっています。

■ 「ハイブリットカーは本当にエコなのか」という本 ■

そんな私の疑問にぴたりの本がありました。

「ハイブリットカーは本当にエコなのか」 宝島新書出版 両角岳彦 著

とりあえず、これ1冊を読めば、ハイブリットの問題点が理解できます。

■ ドイツ車の環境性能の向上 ■

ガソリン車やディーゼル車に改善の余地が残されています。
フォルクスワーゲンを初め欧州の自動車メーカーは、
現在、この点をじっくりと研究開発し、実績を積み上げています。

① エンジンの高能率化
② ミッションの伝達効率の向上(機械式クラッチの性能向上)
③ 高性能ディーゼルエンジンの開発

この3点を地道に改善した結果が以下の数字です。

① フォルクスワーゲン ゴルフ 2ℓディーゼルターボ
  170馬力 最高時速 222km/h 18.9km/ℓ(欧州燃費テスト)
② フォルクスワーゲン ポロ 1.2ℓ ディーゼルエンジン
  30.3km/ℓ(欧州燃費テスト) 

何だ、3代目プリウスの38km/ℓには遠く及ばないじゃないかとお思いでしょうが、
この本によると、プリウスの燃費データは、実走行状態では7割程度まで落ちるそうです。
これは、10-15モード燃費テストが実走行状態から乖離している為です。

さらに、10-15モード燃費テストは車台の上で測定されますが、
車重の影響を考慮する為に、台車に車重相当の負荷を掛けて測定が行われます。
実は、この補正のステップが粗く設定されていて、250Kg刻みとなっています。
プリウスはエンジンルームの遮熱材や、床下マットの無い軽量化した車格でテストを受けています。
この車は車重は、250Kg刻みの上限値ギリギリだそうです。
悪く言えば250Kgのサバを読んで、好成績を収めた事になります。
3代目プリウスの燃費は、欧州試験では27km/ℓ程度で、ポロに劣ります。

■ プリウスは環境付加価値を高めて、環境負荷が大きい ■

プリウスは技術とコストと材料を投入して、環境付加価値を追及した車です。
しかし、結果的には資源を浪費そて、環境負荷の高い車になっています。

これは、日本のファミリーカーが「走る居間」と化していった経緯に似ています。
家族4人やその友人が快適に移動できる車を追求した結果、
日本のワンボックスカーは独自の進化を遂げて行きました。
様々なシートアレンジ、収納の数々・・・。
その結果、運転手を尻目に、子供と奥さんが菓子を食いながらDVDを見るという、
日本の家族の家庭内の姿が、外を走り回るという事態に到りました。

プリウスも省エネの本質を忘れて、
「ハイブリットはここまで出来る」という事を無駄に追求する奇形車と化しています。

■ 忍び寄る中国ハイブリット車 ■

ハイブリット車の技術的心臓部は蓄電池です。
プリウスはコスト面から、出来るだけ小さな容量の蓄電池を上手に使って
高い環境性能を実現しています。

しかし、大容量のリチウムイオン電池を大量に搭載出来れば、
プリウスのチマチマした技術など不要になります。

中国にBYDという電池メーカーがあります。
現在、リチウムイオン電池お生産量で世界一を誇る会社です。
潜水艦の電池の納入実績もあり、アメリカからの技術支援もあって、
今後が有望視される会社です。

このBYDに、ファンドの帝王バフェット氏が出資して、
10%の株を取得しました。
BYDは自動車メーカーを買収し、ハイブリット車市場に参入しています。

http://kunisawa.txt-nifty.com/kuni/2008/12/post-5c14.html

その性能は不明ですが、トヨタも市場投入していないプラフイン・ハイブリットです。

■ 安価な電池の脅威 ■

プリウスもプラフイン化の話はありますが、実現していません。
ニッケル水素電池の容量が小さいので、プラグイン化のメリットが少ないのです。

しかし、BYDのハイブリット車は、容量の大きなリチウムイオン電池を使用しています。
携帯電話や、三菱の電気自動車に利用される電池です。
リチウムイオン電池は、ニッケル水素電池よりも充電容量が大きく、小型化が可能で、
さらに、急速充放電の性能もニッケル水素電池よりも優れています。

しかし、電極に使用されるコバルトは算出量も限られており、
未だに高価な電池です。

このリシチウムイオン電池を大容量搭載して、
なんと日本円で200万円の価格だそうです。
日本では、電池だけでこの値段になってしまいます。

性能の程は不明ですが、(電池の性能によりますが)
大容量もリチウム電池は、回生ブレーキの電力を充分溜める事が出来、
充放電特性に優れる事から、容易に高性能なハイブリットカーを実現出来ます。

トヨタがテンコモリの技術で解決した問題を、
中国車は、電池の物量で解決してしまいます。
世界最大のリチウムイオン電池メーカーですから、
コストが採算ラインに乗るのも夢では無いでしょう。

■ 国内でこそ一人勝ちのプリウスだが ■

国内でこそワゴンRを抜いて一人勝ち状態のプリウスですが、
エコカー減税に支えられて売り上げ台数とも言えます。
さらに、破格のプライス設定で、薄利の商品となってしまっています。

トヨタは余剰生産力を抱え、プリウスのバックオーダーも抱えていますので、
既存ラインをプリウスのラインしたいのでしょうが、
電池の生産が追いつかないとも言われています。

しかし、私は、儲けの出難いハイブリットの増産に、
トヨタ社内にも危機感を持つ社員が多いのではないかと思います。

プリウスは欧州では、高性能ディーゼル車に対してメリットを主張出来ません。
アメリカは未だに、実体経済が地を這い、購買力は復活しません。
さらに、広大な土地を高速で移動するアメリカや、
アウトバーンを高速で移動するヨーロッパでは、プリウスが苦手とする使用状況です。

先の原油高騰の折、アメリカでもプリウスの販売は好調でしたが、
今、アメリカ人はもっと安くて燃費の良い車を求めています。

結局、私達はプリウスの国内販売をだけを見て、
トヨタは今は不調だけど、世界一のハイブリット技術で必ず復活すると思い込んでいます。
しかし、プリウスこそが、日本の携帯電話と同様に、車の技術のガラパゴスであり
進化の袋小道に陥った車ではないでしょうか?

トヨタはプリウスで危機に陥る・・・そんな予感がしてなりません。

「陰謀論」というレッテル

2009-10-06 16:49:00 | 危険なワクチン


■ 「陰謀論」・・・かくも甘美な響き ■

インフルエンザとWHO絡みで、「WHOの陰謀論」めいた書き込みを続けてきました。
「陰謀論」なんて、大の大人が口にすると、とても低能に思えてしまいます。
良識的な大人は、陰謀論などと口が裂けても言わないのです。

でも、「陰謀論」って、甘美な響きですよね。
「WHOがワクチンメーカーの利権を図って・・」と言うより、
密やかな感じがあってゾクゾクします。

■ 「陰謀論」は何かを隠す時に貼るレッテルとしては便利 ■

「陰謀論」という実に安っぽい言葉は、
世の悪を摘発しようとしている正義を陳腐なものに貶める為の言葉です。

ミラーマンと揶揄され社会的地位を剥奪された植草教授は、
「小泉ー竹中の陰謀」という説を主張すればする程、
社会の支持を失っているようにも思えます。
真相は闇の中ですが、
「誰かを陥れる為には、出来るだけ恥ずかしい罪を着せる事が効果的」
という見本の様な事件です。
あまりにバカバカしくて、反論の根拠としては「謀略」意外無い状態にしてしまうのです。
「陰謀論」を声高に叫べば叫ぶ程、一般の人々は醒めて行きます。
たとえ、それが真実であったとしても・・・。

■ 案外「陰謀論」の素顔は、「利権と保身」というシンプルな姿かもしれない ■

巷に流布する「陰謀論」には「ユダヤの陰謀」や「フリーメイソンの陰謀」など
ワクワクしてしまうものが沢山あります。
さらには「CIAの陰謀」や「ロスチャイルドの陰謀」など、世は陰謀に溢れています。

しかし、それらの陰謀論の発端は、意外とシンプルな事なのかも知れません。

「利権を得る為に、策謀を巡らす」
「同じ利権を有する物達が、集団を作る」
「敵対組織に勝るビジネスモデルを確立する」
「政府内部や官僚機構に浸透する」
「官僚達が保身の為に真実を隠蔽する」
「漏れ出す真実が、誇大妄想を掻き立てる」

多分、こんな過程で、「陰謀説」が出来上がって行くのでしょう。

■ ワクチン接種だって、裏はこんな感じ ■

最近、新型インフルエンザの対策としてワクチンの接種が話題になっています。
その中で、「水銀防腐剤不使用ワクチン」という記述が見られます。

実は、一本のビンから何人かにワクチンを接種する場合、
ビンの中のワクチンが細菌に汚染される可能性があります。
かつて、このような事故で、死亡した例も少なくありません。
その為、複数人数を単一のビンに収めたワクチンには殺菌剤としてメチル水銀の一種が使用されます。
1991年頃より、このメチル水銀が乳幼児の神経細胞に作用して、
自閉症の発症率を高めう可能性があるという研究報告がされました。
これに対して、アメリカ予防対策センターや食品医薬品局は、
製薬メーカーと共謀して、この事実を隠蔽します。
さらには、メーカーの足並みが揃うまで、
メチル水銀の入っていないワクチンの出荷を中止させる事までしています。

長いので、興味のある方は読んでみて下さい。
告発者は、ロバート・ケネディー・Jr、
故ケネディー上院議員の息子です。

http://d.hatena.ne.jp/bem21st/20090214/p1

これなども、「陰謀」の匂いを漂わせますが、
薬害エイズに似た、臭いものには蓋的な事件なのでしょう。

■ 陰謀は大々的に報道され、真実は隠蔽される ■

実は、私は「陰謀とは大々的に宣伝される事柄」だと考えています。
例えば、「CO2起源の地球温暖化」や「ダイオキシン問題」、
「オゾンホール」や「環境ホルモン」などがこれに当たります。
「北朝鮮の核開発と脅威」や、「イランの核開発疑惑」をこれに含めても良いでしょう。
「陰謀」とは、かくも堂々と、白日の下に晒されて、
常識として世間に流通し、日々新聞やニュースを賑わすものなのです。

一方、上に上げた記事の様に、「真実とは、こそこそと闇から闇に葬られる運命」にあります。

そこから照らし合わせるに、今回の新型インフルエンザ問題は「陰謀」の要素を満足しています。
誰かが筋書きを書いて、大々的にプロパガンダを行い、
既成事実化する事で、誰も疑わない状況を作り出す。

多くの「陰謀」がそうであるように、
目的を達成すると、メディアから知らず知らずのうちに消え去り、
決して検証のされる事は無いでしょう。
誰が得をして、何のメリットがあるのかは、誰を問う事も無く、
人々の記憶からフェードアウトしてゆきます。

世の「陰謀論者」達は、隠れた所に陰謀の影を追うのでは無く、
新聞の一面や、ニュースのヘッドラインにこそ陰謀の姿を見出すべきです。

「陰謀」・・・この甘美な響きにカモフラージュされて、
日々「謀略」が繰り広げられているのです。



新型インフルエンザの実体

2009-10-05 22:44:00 | 危険なワクチン
■ 致死率 0.045% 季節性インフルエンザ以下の毒性 ■

新型インフルエンザの正確な致死率の研究結果が報道され始めました。

http://mainichi.jp/select/world/news/20090930ddm012040169000c.html

<引用>

新型インフルエンザ:致死率、季節性並み 従来の10分の1--米チーム解析

 新型インフルエンザの致死率は毎年流行する季節性インフルエンザと同程度の0・045%とする分析を、米ハーバード大などの研究チームがまとめ、米医学サイト「PLoS Currents」に発表した。これまでは、1957年から流行した「アジアかぜ」並みの0・5%程度とみられていた。

 研究チームは、4~7月、米ミルウォーキーなど2市で入院した感染者、入院していない感染者のデータをもとに、通院しなかった人も含めた発症者を推計した。従来の解析では、確定診断を受けた患者に対する死者の割合を致死率として計算していた。【永山悦子】

<引用終わり>

■ 致死率 0.4%報道は何だったのか ■

もう一度この記事を思い出してください。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090425-436828/news/20090818-OYT1T00046.htm

<引用>

致死率0・5%…新型インフルは意外に強力
 新型インフルエンザが流行した米国とカナダでの致死率は0・5%程度で、1957~58年に世界で100万人以上が亡くなった当時の新型インフルエンザ「アジア風邪」並みだったことが、オランダ・ユトレヒト大学の西浦博研究員(理論疫学)らの研究で分かった。

 新型の致死率は、これまで世界保健機関(WHO)などが今年5月の流行初期にメキシコで調べた推定値(0・4%)しかなく、医療体制の不備で高めの数字になっているという指摘もあった。医療水準の高い国でも、同様の致死率が推定されたことで、秋冬の大流行に備え、改めて注意する必要がある。米科学誌に近く発表する。

 チームは、米国とカナダで今年5、6月までに新型に感染し、遺伝子診断を受けて確定した患者数と死者数を使い、独自の手法で計算。新型の致死率は、通常の季節性インフルエンザ(0・1%)より高く、世界で100万人以上が亡くなったアジア風邪(0・5%)並みと推定された。

 国内でも15日に、新型による死者が初めて確認されたが、西浦研究員は「医療体制を充実させ、犠牲をできるだけ減らすことが大切」と話している。

(2009年8月18日03時04分 読売新聞)

<引用終わり>

8月中旬と言えば、我々素人ですら、
新型インフルエンザが至って軽微な症状しか呈しない事に気付いたいました。
それなのに、新聞各社はユトレヒト大学の一研究員の論文を鵜呑みにして、
致死率がアジア風邪並みの0.5%であると大々的に報道しています。

この件は、新聞社も被害者と言えるようで、
西浦研究員は論文発表前に新聞各社に「0.5%致死率」を連絡しているようです。
西浦研究員は統計学による感染研究の専門化ですが、
我々でも疑問に思う研究結果を発表した背景には、いったい何があったのでしょうか?

科学に間違いは付き物ですから、「功名心の暴走」も多少は許されるでしょう。
問題は、ある仮定の提示に対して疑いを抱かないマスコミのレベルの低さです。
研究者が発表すれば、それが真実の様に報道し、
本来、報道に携わる人間がすべき検証を完全に怠っています。

何人かの感染症の研究者から裏を取れば、
少なくとも、無邪気に0.5%致死率を報道はしなかったでしょう。
尤も、この報道に異を唱えなかった多くの専門家も、同罪と言えますが。

■ 日本においてはアメリカの1/10以下の致死率 ■

しかし、弱毒性のインフルエンザに対し、
確定診断を受けた患者に対する致死率のみを計算していたというのは、
ほとんど、専門家とは言えないお粗末さです。
こんな事は、我々素人でも犯さないミスです。

西浦研究員は素人以下なのか、あるいは何か別の思惑があったのでしょうか?
例えば、彼の研究費がワクチンメーカーから出ていて、
この件で彼が失う信用よりも多くの利益を供与されていたとか・・・。
思わず、そんな疑いを抱いてしまいます。

日本の死者数も20人を越えたようですが、
感染者も爆発的に増えているはずです。
日本で報道される死者のほとんどが、持病の悪化による死者なので、
20人という死者数はほぼ超過死亡概念と考える事も出来ます。
今回のインフルエンザの症状は至って軽微で、
感染しても発症するのは5人に1人程度、
さらに、発症しても風邪だと思って病院に行かないケースも多いようです。

そうすると、日本の新型インフルエンザによる致死率はいったいどの程度になるのでしょうか?
統計的には限りなく0に近いと思われます。

私の与太話が信用できないなら、以下の専門的なページが参考になるでしょう。
9月中旬時点での日本も致死率を、0.002%と算出しています。
尤も、これとて、潜在的な感染者を含まない数字です。

http://www.asyura2.com/09/buta02/msg/349.html

むしろ日本の現状から比較すると、致死率0.045%のアメリカの実体が異常です。
もしかすると、アジア人は今回のインフルエンザに対するある程度の免疫
過去において既に持っていたのかもしれません。


■ 感染者2人で学級閉鎖 ■

息子の高校では、新型インフルエンザによる学級閉鎖が相次いでいます。
感染者が2人で学級閉鎖になってしまうので、
授業が進まないと、先生が嘆いていました。

そろそろ、市民の皆さんも声を上げる頃だと思います。
「ワクチンなど必要無い」と!!
大量在庫でワクチンメーカーが大打撃を被る事が、
今後、この様な馬鹿げた騒動を起さない、最善の策です。

そして、WHOにも疑いの目を向けるべきです。
いいえ、WHOのみならず、「世界○○機構」や「世界○○機関」の本当の狙いに
そろそろ気が付いても良いのではないでしょうか?

世界保健機関(WHO)も、世界食料計画(WFP)も、世界貿易機関(WTO)も、
全て先進国、特にアメリカを利する活動しかしてしていません。
名目は立派ですし、そこで働く方の理念も尊敬に値するものがあります。
しかし、結果的に世界の不均衡を広げ、途上国の人々を苦しめています。

WHOが推進した天然痘のワクチン接種が、
アフリカにエイズを蔓延させたという噂も広まっています。
噂なぞ信じるなとも言いますし、
火の無い所に煙は立たない、とも言います。

はてさて、WHOは正義の味方か、
それとも仮面を被った偽善者か・・・・。


■ 新型のワクチン接種は自己判断で ■

あまりWHOを批判してばかりいても能が無いので、
ワクチンの必要性をちょっと考えてみます。

今回のインフルエンザでハイリスクは5歳以下の幼児及び乳児。
そして妊婦の様です。

乳児の感染は、家族からの感染も多いでしょうから、
父母、兄弟の感染予防も重要になります。

「ワクチン」の接種に関しては、ワクチンの危険性とのバランスで、
自己判断で接種を受けるべきだと思われます。
従来のインフルエンザワクチンの接種でも、
あり一定の確率で子供達に「インフルエンザ脳症」を引き起こし、
それが原因で、学校での集団予防接種が中止になった経緯があります。

特に、今回のワクチンに関しては、
臨床が不十分な輸入ワクチンや、
瑕疵責任を負わないとするアメリカの製薬会社のワクチン接種には注意が必要です。

接種優先順位の高い乳幼児や妊婦は
国内産の安全なインフルエンザワクチンが手配されるでしょうから、
副作用の発生は、従来のインフルエンザワクチンと同等と考えられます。

後は、症状にいたって弱い今回のインフルエンザに対して、
ワクチンを必要とするかどうかの個人の判断になります。

■ 季節性インフルの香港型こそ注意が必要 ■

今回のインフルエンザは罹患しても症状は至って軽微です。
むしろ、香港で流行が始まった、最新型の「香港型」に注意が必要です。
どうやら、こちらには未だ有効なワクチンが無いようです。

既にワクチンメーカーは新型に生産力を傾注してしまいまいしたので、
香港型の新型のワクチン製造は遅れる事が予想されます。
「香港型」の新型は、従来の季節性インフルエンザですから
罹患して重症化する多くは高齢者の方々です。

WHOの過剰なプロパガンダによって、
毒性の弱い新型インフルエンザに対策が集中し、
本来、もっと注意を払うべき季節性への対策が後手になっています。
今年は、高齢者施設を中心に、高齢者の感染予防に最大の注意を払うべきです。

こんな所にも、WHOの弊害が顕著に顕れています。

■ googoleから垣間見える「WHO」 ■

そうそう、先日までgoogoleで検索可能だった「新型インフルエンザ WHO」が
「WHO」の部分を無視するようになりました。
「新型インフルエンザ 世界保健機関」の検索は健在です。

同様に「WHO 間違い」などの組み合わせでも、「WHO」が無視されます。
ところが「WHO 対策」では、両方の言葉で検索がヒットします。

どうやら、「WHO」とネガティブな言葉や、インフルエンザの組み合わせは、
googoleでは禁則となっているようです。
1ヶ月程前よりも、この禁則の組み合わせは着実に増えています。
逆に言えば、ブログなどネットの中に、WHOに対してネガティブな内容が増えているのでしょう。

googleはアメリカの企業です。
先日、中国でgoogoleやyahooが、検索に規制を掛けていると問題視したが、
中国だけでなく日本でも、検索エンジンは独自に規制が掛けられているようです。
何と、この禁則ワードの組み合わせは、yahooも全く同じ組み合わせのようです。
検索が規制されるという事は、知られたくない事があるという事で、
さらに、yahooとgoogleで同じ組み合わせという事は、
国からの行政指導か、アメリカから両社に圧力が掛かっているとも考えられます。

・・・・yahooとgoogle・・・分かり易すぎはしないか・・・?