■ 色々な所で話題になっている記事ですが ■
ヘッジファンドのヘイマン・キャピタル・マネジメントの創業者、
カイル・バス氏なる人物が日本国債の先行きについて語った記事が
各所で話題になっています。
日本国債バブル「18カ月以内に崩壊する」米サブプライム危機を予見した男、「日本売り」公言 (日経 2011.01.29)
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819488E0E4E2E0E68DE0E4E2E3E0E2E3E099E3E3E2E2E2
内容的には目新しいものでは無く、
日本国債売りを計画するファンドのポジショントークですが、
全くもってその通りなので、カイル氏を批判はしません。
尤も、私は日本国債は内的要因では無く、
国外の金融危機が波及する中で崩壊を迎えると考えています。
ですから、海外の状況によっては、
カイル氏の予測よりも早い終焉も在りうるという立場を取ります。
■ 問題は日経が記事をきちんと読んでいない事 ■
ところでカイル氏は下記の様に語っています。
<引用>
「12年度に財政赤字のGDP比は約10%まで上がるでしょう。日本の人口は過去3年半で290万人も減りました。少子高齢化もいよいよ深刻になっています」
<引用終わり>
ところで、いつ日本の人口が3年半で290万人も減少したのでしょうか?
2011年の予測値は年末に報道されています。
・出生数は戦後最少の105万7千人
前年比1万4千人(1.3%)減少
・死亡数は126万1千人
東日本大震災の死者(昨年12月30日現在で1万5844人確認)の
影響もあって、同6万4千人(5.3%)増加、戦後最多を更新
約20万人、人口が減少して大きなニュースになりました。
3年半で290万人減少などとは、いったいどういう統計なのでしょう。
戦争でも起きたのでしょうか・・・・?
天下の日経新聞ともあろう者が、記事の査読もしていないのでしょうか?
重箱の隅をつつく様で申し訳ありませんが、
英語に翻訳されて海外にでも配信されると、
ビックリしたファンドが、日本国債を売り浴びせるかも知れないので・・・。