
■ ギリシャの財政決定権の一部を要求するドイツ ■
欧州国債危機が分かり難いのは、誰がギリシャを攻撃しているのか分からない事。
「ヘッジファンドに決まっているじゃないか」と意見もありますが、どうも話が纏まりそうになるとドイツが水を差します。
ギリシャ支援、ドイツが財政政策めぐる決定権委譲を要求(ロイター 2011.01.28)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE81K11520120128
要はギリシャに金を出す代わりに、財政決定権の一部をよこせという話。
ユーロは「拡大マルク」なので、PIGS諸国はドイツの威光で美味しい思いをしてきました。「そのツケを払う時が来た」のだと言わんばかりですが、これはかなりエゲつないやり方です。
「金をやるから財布を俺に預けろ」と言われて、財布を渡すバカはいません。ギリシャ問題の本質は、政権に腐敗や、公務員の汚職ですから、ドイツとしては、「盗人達に貸す金は無い」という事なのでしょう。
■ ポルトガルが後ろから追い上げてきた ■
ギリシャ問題が進展しているのか、進展していないのか分からない状態で、ポルトガルが後ろから猛ダッシュです。
10年債の金利が15%を超えています。
ギリシャに甘い顔をすると、ポルトガル、スペイン、イタリアの救済の負担が増えてしまいます。ですから、ギリシャには甘い顔が出来ないのです。
どうも欧州危機はネタが尽きない様です。