言い訳

物事には必ず原因があります。勿論、偶然に由来することも多々ありはしますが、人間の営みに関することには、大抵の場合その結果をもたらす原因がどこかにあるものです。結果を人為的に変えていこうとするなら、その原因を精査し、対処法を考えることが近道に繋がります、キット。

ただ、物事の「原因」を求めることと、「言い訳」というのは基本的に異なっています。厄介なことは、言い訳をしている多くの場合、自分の中で、自分を正当化する気持ちがとても強く働くために、自分ではそれを「言い訳」だと冷静に考えることができなくなってしまい、それこそが「原因だ」と責任転嫁をしてしまいがちな事です。

「できない」「わからない」ことの原因が、自分の内にあるということを認めたがらない人は多いものです。そして、ともかく他のところにその原因を押しつけて、そうでさえなければ巧くやれるのだと、自分を納得させて、自分のプライドを守ろうとします。他でもない、自分に対して自分のプライドを守ることに必死になっていることが、傍から見ているとどれだけ滑稽で、どれだけみっともない事なのかは、渦中にいると何一つ見えはしません。

そうはならないように、常に、自分自身の中にその因があるのではないか？と、自分を省みることが必要です。現代人は、精神力がトテモもろくなってしまっているような気がします。度の過ぎた愚かな根性ものでない、本物の精神力は、大切だと思わなければ育たないし、育てられないのかも知れません。


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