変態のナルシスト村上春樹はスルーしまして、東野圭吾「私が彼を殺した」を読みました。犯人の解明を重視した推理小説をフーダニット〔Who(has)done it?〕と言いますが、その範疇に入る小説だと思います。最後の最後まで犯人は明かされませんが、ストレートに読み解くと神林美和子でしょう。つまり推理小説のオチのひとつ、灯台下暗しってことですよ。それにしても、穂高誠の人物描写が際立っていて、殺されてもやむを得ないような鼻持ちならない感じがよく出ていました。浪岡準子と雪笹香織の2人にも堕胎させてる訳ですから。そういう点では、読者の溜飲を下げたと言っていいと思います。それにしても、神林兄妹の近親相姦は気色悪いですね。こう言っては元も子もないですが、普通は薬の管理を他人まかせにはしないでしょ。そして警視庁捜査一課を差し置いて、所轄(練馬署)の刑事ごときがしゃしゃり出るものなんですかねー。431ページは長過ぎるぐらい、ぐだぐだな感じがしました。
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