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レムの森にさまよう

2009-09-13 | 読書【SF】

佐藤文隆「夏はなぜ暑いか」(岩波書店)を読みながら、

実は温室は温室効果で暖かいわけではない、という部分に納得。

温室効果(green house effect)という言葉はあくまで比喩であって

厳密には何~も説明したことにはなっていない。

こういう間違いは結構あるのかも。

昨今の健康ブームには、そういう誤解がたくさんありそうです。

科学的に考えることをやめてしまうと、単なる無知になってしまうようです。

とはいえそこまで科学的にすべて信用性がある(保証されている)かというと

「これこれは~であるということが、不明瞭であるという事実」については

信用できるかもしれませんが…。



売れているのかどうなのか、本屋を3軒はしごして、

スタニスワフ・レム「泰平ヨンの航星日記〔改訳版〕」(ハヤカワSF文庫)を購入。

レム(上・下)とブラウンの3冊同時に出たのが一年前か…。

(ふっ、2冊とも本棚の肥やしになっているぜ)

一年、早過ぎ、と思いきや、

その間に、ハヤカワ文庫は細長になっていた!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

新書サイズでもないし、なんて言うのか、よくわからん判型です。

ハヤカワ文庫はどれも絶版モノが多いだけに、

今までのものと本棚に並べてもものすごく違和感。

なんじゃこりゃ。

で並べていていつも思う、レムのハヤカワSF文庫のカヴァのナンバリング

【SF レ 1】

これ、いったいどうなっているのか、皆目検討が付きません。

というのも、

①ソラリスの陽のもとで
②宇宙創生紀ロボットの旅
③宇宙からの帰還
④エデン
⑤捜査
⑥泰平ヨンの航星日記
⑦金星応答なし
⑧砂漠の惑星
⑨⑩宇宙飛行士ピルクス物語 上・下
⑪泰平ヨンの航星日記〔改訳版〕

と思っていたのですが、どうも違うようです。

wikipediaやamazonによると泰平ヨンのシリーズは

ハヤカワSF文庫に全部で3冊あるらしいのです。

加えて、「ロボット物語」という本もあるのです。

結局、SF○○○のナンバーリングでは

①宇宙創生紀ロボットの旅SF203
②ソラリスの陽のもとでSF237
③宇宙からの帰還SF244
④砂漠の惑星SF273
⑤捜査SF306
⑥泰平ヨンの航星日記SF376
⑦金星応答なしSF417
⑧泰平ヨンの回想記SF456
⑨ロボット物語SF467
⑩泰平ヨンの現場検証SF532
⑪エデンSF745

のようになるはずなのです。

SFマガジン2004年1月号のスタニスワフ・レム特集にカヴァーは載っているのですが、

当然、帯までは写っていないので、どうしろと?

11冊(既存)+3冊(⑨⑩⑪)=計14冊存在するのでは?と思っていたら、

よーく考えると、昔のハヤカワSF文庫は著者別のナンバーリングがなかったので、

新しくカヴァに数字を打つ際には、その時、絶版のものは無視していたのでは

ないかという気がしてきた。

つまり、再版がかかり、新しいカヴァをつける際に、

新しい著者別のナンバリングを付けていったのではないかという疑いです。

手元にある金星応答なしや、宇宙創生紀ロボットの旅のカヴァー裏の既刊を見ると、

SF○○○の順番にしっかり並んでいるので、問題ありません。

ということは、現在判明している

①ソラリスの陽のもとで
②宇宙創生紀ロボットの旅
③宇宙からの帰還




⑧砂漠の惑星(新装版)
⑨⑩宇宙飛行士ピルクス物語 上・下
⑪泰平ヨンの航星日記〔改訳版〕

というのもあながち間違いではないのかも。

私の微かな記憶にある90年代終わり頃に復刊された「捜査」と

「泰平ヨンの回想記」「泰平ヨンの航星日記」「ロボット物語」の3冊は2000年に

復刊されてたらしいので不明な4という数は合うのですが、

う~ん、これ以上は手元にないので、わかりません。

こういったカヴァーが違うバージョンに固執してしまうあたりは、

すでに末期症状な気がして来ました…。

いつカヴァーが変わったかなんて、気にするぐらいなら、

早く読め!!と思うのですが、それとこれとは別の話なので…。


2012/12/29追記
①ソラリスの陽のもとで
②宇宙創生紀ロボットの旅
③宇宙からの帰還

⑤捜査

⑦エデン
⑧砂漠の惑星(新装版)
⑨⑩宇宙飛行士ピルクス物語 上・下
⑪泰平ヨンの航星日記〔改訳版〕

というところまで判明。
こっから先は手がかりすらなし…とほほ。