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暑すぎて記憶がなくなる前に寝る

2006-08-10 | 読書【未カテゴライズ】

 米山智美・文、古財秀昭・写真『スペイン巡礼の道を行く 世界遺産 カミノ・デ・サンティアゴ』(東京書籍)をちびちびと読み終える。巡礼の道は、この前、NHKで夜ずっと放送していたフランス特集ではじめて知りました。ホタテ貝がお守りだというのを聞いて、興味が湧いて、図書館でこの本を借りてきました。フランス南部のヴェズレーからピレネー山脈を越え、イベリア半島の先のサンティアゴまでの道のりを、断片的にではありますが、美しい写真と文で織ってあります。私は、建築物もいいと思ったのですが、やはり大西洋を臨む写真が壮大で、風と波と青色がgoodでした。本文は、宗教的なものに対して鈍感な、いわゆる『日本人』的な、写真を撮るだけの観光客という感じがしないでもないです。backgroundに対する視点や配慮を持たない『日本人』も、それを知識で隠して「私をあの『日本人』と一緒にしないで」と粋がる人も、ネイティブでないなら所詮気持ちのわからない同類なのです。(文中に出てきたパウロ・コェーリョの『星の巡礼』が少し気になる。)

 村上春樹『東京奇譚集』(新潮社)もせっせと読了。期限内にとっとと返さないと苦情の電話がかかってくるのが、ムラカミハルキを図書館で借りる時のいかん処デス。内容は、短編なのでもちろんライトタッチ。偶然の一致というのも、オースターのイメージが強すぎて、新鮮味を感じないのは、気のせいでしょうか。書評か何かにあった、映画のように遠くから観ているような、鳥瞰的な視点という意味が全く分からず。0109以降を期待していただけに、相変わらず金持ちと貧乏人しか出てこない話ばかりで少々辟易気味…。

 明日は、盆用に、図書館でまた借りてくるとします。