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西の善き魔女、読了

2005-12-21 | 読書【読了】

荻原規子『西の善き魔女』(中公文庫)、文庫版完結。
本当にキャラクターの濃~いお話でした。
でも、それぞれがちゃんとキャラが立っているので、
もう一度はじめから読みたくなってしまいます。

文庫版は、再編集したハードカバー版のとおりに収録されているので
時系列がしっかりしています。
ただし、細部の伏線を結構忘れているため、
ちゃんとすべてを読みきるには、まだまだ時間がかかりそう。

ただ、最終巻の巻末の解説は長過ぎるし、解説になってないし、何だかな。

沼地のある森を抜けて、読了

2005-10-16 | 読書【読了】

梨木香歩『沼地のある森を抜けて』(新潮社)を読了しました。
かつてないほどの、深い思索の末に出来上がった物語であると思います。
生物、命、進化。この物語には、そういったキーワードが挙げられます。

一読だけではすべてを理解できないため、
少々難しいところもあります。
また、いろいろと思うところもあるのですが、
本当にそうだろうか?、うむむっ…と唸らせられる所が多く、
もう一度深く読んでから感想を書きたいと思います。

いつかパラソルの下、読了

2005-10-07 | 読書【読了】

森絵都『いつかパラソルの下で』(角川書店)読了。
少し期待し過ぎていたのかも、展開があまりにすんなりと行き過ぎている
ような気がして、あれっ、これでいいのって感じで話がするすると進んで行く。

人はそれぞれ何かかっこいいものを持っているのかもしれないけど、
でも実はそれは何でもないものだったりするんだよ、
だからそれをいいわけにしてはだめなんだよ

っていうことは分かるのだが、本当にそうかな?
確かに、何でもないことでもすぐにいいわけをして逃げてしまうことがある。
でも、本当に逃げられないということはないのだろうか?
と思うのだが、そう考えること自体が何でもないこと、とも言えるが…う~ん。

キャラクターは、この短いページの中でよく書き分けられているだけに、
お話としてはボリュームがもう少し欲しかった、かな。
長編というよりは中篇といったところだし、タイトルとカヴァーの写真で
話の落ち所が分かるだけに、もうちょっと中身が…という読後感が残る。

エリクソンの『黒い時計の旅』(白水Uブックス)は、まだ見つからず。
はぁ~、県内にはないのかもしれないと思い始めている。