goo blog サービス終了のお知らせ 

ガンプラ秘密工場(仮)

ガンプラ他、プラモデルを限られた環境下(ノンシンナー)で楽しもうというブログ
 

パーツに合わせた型紙の作り方

2007年02月15日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 今回はポテチンさんからのリクエスト、「切り紙工作で『光の翼』を再現!」の型紙の採寸についての補足です。光の翼に関しては、かなり情報量を圧縮して(というか切り詰めて)お送りしたので、説明不足になっているなぁと思っていました。特にパーツの形状に合わせて型紙を作るところは写真1枚分ぐらいしか用意していなかったので、「やっぱり分かりにくかったなぁ…(汗)」と反省しています。
 それでは、型紙の作り方について、詳しく説明いたします。


 実験台になってもらったのは、ストフリvsデスティニーの時にゲスト出演のHGシグーです。シグーは光の翼を持たない機体ですが、ウイングの部分がちょうど良かったので出てきてもらいました。
 ウイング内部にスラスターノズルがあって、意外と複雑な形になっています。


 プラモのパーツの外形を紙に写し取ろうとしても、パーツが立体であったりペンの太さがジャマになったりするので、うまく写すことは出来ません。でも、アバウトで良いのでとりあえず写してみます。


 コピー用紙に適当に写し取るとこんな感じです。写真左側のギザギザは、光の翼の端の部分を適当に描いたモノです。この時点では形は本番用ではなく、ダミーです。


 とりあえずハサミやカッターで線の通りに切り抜きます。この時点では、ウイングと型紙はぜんぜん合っていません。特にノズル付近は…(汗)。


 型紙の、パーツと接するべき部分を補っていくのですが、作業しやすいように型紙をパーツにマスキングテープで固定します。固定するポジションは、光の翼のどの部分にするかで違ってきます(光の翼の中心部分にするならウイングの厚みの中央に、外側の透明な部分を作る場合は、片面のウイングのパーツの裏側に…説明しにくいですが、何となく分かります?)。
 これから行う作業は細かい作業になります。マスキングテープで固定するのは、自分の利き手で作業しやすい向きの逆の面を使うと良いでしょう。


 コピー用紙に両面テープを長めに切って貼り、カッターで両面テープ付きコピー用紙を3ミリ幅ぐらいの帯状に切ります。何本か用意しましょう。


 帯状の両面テープ付きコピー用紙を適当な長さに切って、型紙の足りない部分を補っていきます。出来るだけパーツに沿って貼っていきましょう。この作業を丁寧に行うと、高い精度の型紙が出来ますよ!


 ウイングの先端から型紙がはみ出しています。こういう場合は、都合が良くなるように型紙を切ってしまいましょう。

 ウイングから光の翼が放出されているように見えるよう、つじつまを合わせます。


 ウイングから型紙を外すとこんな感じです。


 別のコピー用紙に本番用の光の翼の端のギザギザを描き、先に作った型紙と合わせます。型紙には帯状の両面テープが付いていますので、コピー用紙に固定できます。この型紙の、ウイングとの接点部分と本番用のギザギザを合成するのです。
 型紙の、ウイングとの接点部分の通りにコピー用紙をカッターで切り抜いていきます。

 ウイングのパーツに合わせて作った型紙と本番用のギザギザが合成され、1枚の型紙になりました。


 ウイングにピッタリの型紙が出来ました。とりあえずピンクに塗ってあります(笑)。オーロラ折り紙などに型紙を乗せて切る時は、型紙を暗い色に塗っておいた方が見やすいと思います。


 小ウイングの先端部分との合わせがかなり甘いですが、ノズルの部分はキッチリ合っているのが分かると思います。

 この方法が基本になりますが、複数の部分に分けた型紙を合成する方法をうまく使うと、いろんな型紙が作れると思います。例えば、デスティニーのウイングの開き角度を変えたものも作れますよ!

 今回の記事がポテチンさんが知りたかった部分かどうかはあまり自信がないのですが、参考にしてみてくださいね!
 今後も記事の中で分かりにくい部分がある場合、コメント欄でリクエストしていただければ、記事やコメントでお答えしますので、よろしくお願いします!



切り紙工作で「光の翼」を再現!(最終回)

2007年02月02日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 昨日は内容のほとんど無い記事で誠に申し訳ありませんでした。献血からまる一日経って体力が回復したオッサン・かめっチです。

 今回はややボリューム過多ですので、いきなり始めます。

 今回使用した「光の翼」外周部の型紙、原寸の1/2サイズ(17インチモニターの場合)です。ブログの画面サイズと容量の関係で、やむを得ず縮小してあります。画像を保存して画像閲覧ソフトなどで200%に拡大するとほぼ原寸大の画像になると思います。
 ピンクで示した部分は2枚を貼り重ねる際、両面テープで貼り付ける「のりしろ」部分で、グリーンの斜線部分辺りにはウイングへの取り付け用パーツが付きます。 

 この型紙をクリアーホルダーのピンクにマスキングテープで貼ります(2ヶ所ほど固定すれば充分だと思います)。クリアーホルダーは2枚重ねの構造になっていますが、2枚重ねのまま切り取りました。クリアーホルダー1枚で左右の光の翼(2枚重ね、計4枚)が充分取れます。

 クリアーホルダーはポリキャップ(ポリエチレン製)に似た材質(ポリプロピレン)ですが、2枚重ねとなると意外と切りにくいです。時間が掛かっても1枚ずつ切った方がケガをしにくいと思います。


 クリアーホルダー製光の翼の表面に、オーロラを織り込んだ布を貼るために透明両面テープを片面の全体にすき間無く貼り込んでいきます。
 クリアーホルダーの翼が両面テープで作業台に貼り付けられた状態になりますので、ゆっくりとはがしていきます(クリアーホルダーに貼った両面テープがハガレないように!)。

 作業台から解放された両面テープ付きクリアーホルダー翼の剥離紙をはがし、オーロラ布を慎重にクリアーホルダー翼の上にかぶせ、シワにならないように上から押さえて貼ります。翼からはみ出した両面テープの扱いには充分注意が必要です。
 オーロラ布の代わりにオーロラフィルムを使っても良いですねぇ!


 翼からはみ出たオーロラ布は、デザインナイフなどのカッター類で刃を引くように切ると、布の繊維が引っ張られてほつれてしまう危険性があります。ハサミを使って切ると安全性が高いです。
 切る時は1本でも布の繊維が切れていないと、切り抜いた後に余り部分を引っ張った時に布がぐちゃぐちゃになってしまうので、確実に切る必要があります。


 クリアーホルダー+オーロラ布の翼を取り付けるとこんな感じです。


 ウイングへの取り付け用パーツの原寸大画像です。ひし形(?)の部分に両面テープを貼り、白い線を光の翼の外周に合わせます。中央の細くなっている部分に開いているスリットはウイングのノズルパーツ取り付け部にはめ込むための穴、薄く微妙に付いている横線2本は山折り線です(ナイフで軽くなぞると折りやすいです)。この線2本の間隔はノズルパーツ(D21)の幅とほぼ同じ(やや広い)です。


 取り付け用パーツをクリアーホルダー翼に貼り付ける時は、クリアーホルダー翼ウイングに取り付けた状態を想定しながら(光の翼中心部も取り付けると位置決めがやりやすいです)位置決めして透明両面テープで貼ります。


 この記事の一番最初の画像の縮小図でピンクで示した部分を透明両面テープではったら、クリアーホルダー+オーロラ布の翼の完成です。


 取り付け手順1:ウイングをいっぱいに開き、ノズルパーツを外します。
         2:クリアーホルダー翼の、ウイングへの取り付け部分をウイングにはめ込み、ノズルパーツを再びはめ込んで固定します。


 3:クリアーホルダー翼のすき間に光の翼中心部を通し、小ウイングに取り付けます。取り付けたらウイングをちょうど良いポジションまで閉じます(水色の矢印)。

 4:各部を調節して取り付け完了です。


 光の翼、ようやく完成です。まだまだ改良の余地はありますが、今回はここまでにしておきます。
 この方式は「かめっチ式」ではなく「秘密工場式光の翼」と命名したいと思います。みんなで知恵を絞って作ったものですからね!

 あ、もう片方も作らないと…(汗)。
   

切り紙工作で「光の翼」を再現!(その4)

2007年01月31日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 今日は久しぶりに2本立てです。材料買ってきました~!


 100円ショップ「ダイソー」のクリアホルダーです。イエロー・ピンク・グリーンが各2枚、ブルーが3枚入って105円!
 材質はポリで、薄くて扱いやすい硬さです。


 オーロラ折り紙を中に入れてみると、オーロラの光はやや減衰してしまいます。おおっ!「ビームかく乱幕」!(笑)。
 でもこの材質は加工しやすそうです。読者の皆様、情報ありがとうございます!(子持ちさん、残念ながら「PP厚版シート」は入手できませんでした:汗。また別の店で探してみます)

 続いて姉からの情報:「布で、そういうのにちょうどええやつあるで~♪」
 それでウエディングベールとかリボンとかを調べてみると、「シフォン生地」というのがどうもソレっぽい!
 …またしてもオッサンは手芸店に行って来ました。

 発見しました。オーロラフィルムの細切りが織り込まれた布地、しかも透けてます。さらに波状の凹凸が…!「デュアルオーロラ・ウェーブ!!」←違うって!(笑)。

 新たな材料を手に入れたオッサンは、再び闘志を燃やしたのでした…。
 

切り紙工作で「光の翼」を再現!(その3)

2007年01月30日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 「策士、策に溺れる」という言葉があります。今回、筆者は策士でもないのに策に溺れてしまいました(←慣れない事するから…:汗)。溺れる者はドツボにハマる…。
 結果から先に申し上げますと、色セロハンを使った光の翼の実験は失敗に終わってしまいました。かなりガッカリな実験結果ですが、失敗もまた今後の糧になりますので、そのままお送りします(泣)。

 完成を楽しみにしていた読者の皆様、大変申し訳ございません! m(- -)m

 とりあえずオーロラ折り紙製の光の翼中心部のディテールアップから…。

 オーロラの部分にも変化を付けたかったので、ダイヨ製のツルツル表面のオーロラ折り紙も使ってみることにしました。裏面全面に両面テープをすき間無く敷き詰めて、光の翼中心部のさらに中心の部分を切り出しました。

 上の写真の波状になっている部分をギザギザにカットし、光の翼に貼り付けます。

 貼り付けたら、不要な部分を裏面からナイフでカットしました。この作業を裏面にも行います。


 さらにダメ押しで、前々回の光の翼を切った残りの部分を細く切って貼り、ウイングのノズルから何か出ているような感じにしてみました。

 少しはノッペリ感が薄れたかなぁと思います。

 さて、ここからが問題の色セロハンを使った部分です。

 色セロハンは細い筒状に巻かれた状態で売っていたので、作業台にマスキングテープで貼り付けて、その上に型紙を貼り付けてからナイフで切り抜いていきました。


 光の翼の形に切り抜くと、やっぱりクリクリと巻いてしまいました(汗)。もうちょっと真っ直ぐになるのを期待していたんですが…。
 切り抜いた色セロハンは、2枚重ねにして一部を透明両面テープで貼り合わせるのですが、巻いた筒状のセロハンの外側の面同士を貼り合わせて、巻く力で引っ張りあわせることによって真っ直ぐ平面に近くできるのではと思いました。


 ここは重要部分です。ウイングのノズルで光の翼を固定するためと、2枚の色セロハンを重ねて貼る部分になります(写真は型紙ですが…)。


 その重要部分を透明両面テープで貼り合わせているところです。わ、分かりにくい…(汗)。


 光の翼の先端部分を貼り合わせるため、鋭い形に切った透明両面テープ(白い部分)を貼っているところです。このあたりから、自分が何をやっているのかワケが分からなくなってきました。セロハンがピラピラと動いて、思うように貼り合わせられないんです。難しい……!!
 う~ん、当ブログのモットーである「手軽に」とはかけ離れた作業になってしまいましたねぇ…。


 一応、形にはなりましたが、実物はクニャクニャでとてもアップでお見せできるものではありません(汗)。

 クニャクニャ、ピラピラです(汗)。

 コピー用紙ぐらいのコシがある材質なら、予定していた形になったと思うのですが、そんな都合の良い材料って無いかもしれません。
 今回はスケジュールの都合で色セロハンからは撤退しますが、いずれ機会があればリベンジしたいと思います。


 失敗したからといって完成させないのはマズいので、プランBとして、別のオーロラ折り紙で光の翼の先端部分を長く継ぎ足しました。予定していたモノと別物になってしまいましたが、仕方ないですねぇ。

 光の翼の表現はまだまだ研究の余地があります。今後もスキを見てはやっていきたいと思いますので、読者の皆様もお付き合いくださいね!

切り紙工作で「光の翼」を再現!(その2)

2007年01月29日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 いよいよ新ライダー「電王」が始まりました(放送日がズレる地域にお住まいの方、ゴメンなさい:汗)。
 「これはちょっと…」と思ったライダーのデザインでしたが、動いてみるとカッコ良く思えてきました。まるで∀ガンダムです。どんなお話になるか楽しみですわぁ(とか言いながら、録画に失敗すると観なくなってしまうんですけどねぇ…)。

 さて、光の翼の続きです。

 前回制作した光の翼の中心部の、ほぼ原寸大(17インチモニターの場合)の写真です。型紙よりもこちらの完成品の方が精度が高いので、こちらにしました。
 良かったら印刷して型紙として使ってみてくださいね~! このサイズで印刷できれば良いのですが…。


 光の翼の外周部分は、透明感が欲しかったので色セロハンを使いました。写真は文房具店で見つけたサンタモニカ社製「クリスタルラップ(ピンク)」です(写真は全体の中のごく一部です。定価200円) 100×75センチと、たっぷり入ってこの値段! これさえあればV2ガンダムの光の翼も…(笑)。
 お店に置いてなければ取り寄せになると思いますが、他社製品でも同じようなモノがある可能性が高いと思いますので、気になる方はぜひ調べてみてください。


 包装を開けた際に端を切ってしまったので、ついでにオーロラ折り紙の上において色や質感を確認しました。ほぼ思ったとおりの色で、意外とコシがあり、強度的にも大丈夫そうです。
 オーロラ折り紙の上に被せた場合、オーロラの輝きはやや弱くなりますが、透明感が加わることで質感は高くなると思います。


 ウイングのパーツと光の翼中心部を組み合わせたモノをコピー用紙の上に置き、外周部の型紙を作っていきます。
 この時、ウイングへの固定方法や、ウイングとの接点についてよく考えながら線を引いていきます。写真の外側のギザギザは、この時点では適当です。修正を繰り返しながらウイングとの接合部分を煮詰めていきました。
 ウイングへの固定方法は、大ウイング内部のノズルをいったん外して、ウイングとノズルの間に光の翼を挟み込み、ノズルをはめ込んで固定する方式にしました。


 型紙を修正する時は、紙を貼り足して形を出していきます。


 ウイングへの固定部分やウイングとの接合面が出来たら、今度は外周部分の形状を作っていきます。
 ビデオでデスティニーの活躍シーンを観て、光の翼が印象深いシーンを静止画像にしてイメージを頭に刷り込んでいきました。大きく広がった光の翼は、アゲハ蝶の羽根のような感じがしたので、その雰囲気で行くことにしました。
 こういう作業って、絵心を要求されるので非常に難しいっす(汗)。後の作業が楽になるように、フリーハンドで最初に引いたヨレヨレの線を、定規を使って直線に修正しました。
 写真中央よりやや右上、舟のような形の部分は、大ウイングのノズルの部分です。

 
 接合部分の図と外周部の図を組み合わせて型紙の完成です。ちょっと前のガンプラの開発では「機構試作」と「外観試作」の2つを組み合わせるようにして設計されていたそうですが、この方式は理にかなっていると実感しました。
 写真ではアングルがまずかったため、上下同じような感じの翼ですが、実際にはもうちょいアゲハ蝶の羽根っぽくなっています。

 さて、これを色セロハンにうまく置き換えることが出来るでしょうか…。続きは次回!

切り紙工作で「光の翼」を再現!(その1)

2007年01月28日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 身の回りにある品物で、およそプラモデルとは関係なさそうなモノの中にも「ひょっとしたらプラモに使えるのではないか?」というものはけっこうありますねぇ。日用品やお菓子の包装とか、探せばいくらでも出てくると思います。プラスチックを侵したり(輪ゴムはヤバいです)、塗料や接着剤が使えないモノ(塗料や接着剤が乗らなかったり、使ったら化学変化してしまいそうなモノ)以外は実験してみる価値があると思います。

 今回はそんな品物の中から「折り紙」を使って「光の翼」の中心部を作ってみようと思います。
 以前、記事に書いた「恐竜折り紙」は、この計画の材料探しの途中で見つけたモノでした(笑)。
 先日ウイングのパーツから採寸した型紙(?)を元に、適当に切り出した紙をウイングのパーツに当てて様子を見ます。小羽根の周辺は入り組んでいるので、はじめからピッタリ合う型紙は作れません。最初の紙はホンマに適当です。

 小羽根の周辺をキッチリとした型紙にするために、コピー用紙の裏面に両面テープを貼り、細い帯状(太さ3ミリぐらい)に切ったモノを小羽根の形状に合わせ、型紙に貼っていきました。
 大羽根と接する部分は、ノズル部分を避けて大羽根内部に入り込むようにしました。
 型紙の外側のギザギザは、これまた適当です。

 こうして出来た型紙を別のコピー用紙に重ねて、そのコピー用紙を切り抜き、本番用の型紙にしました。

 雰囲気をつかみやすくするためにピンクに塗りました(笑)。


 ウイングに取り付けるとこんな感じです。今作っている部分は「光の翼」の中でも特に光の粒子が多い中心部で、これが全体というわけではありません。

 
 これが光の翼の中心部に使用する材料「オーロラ折り紙」です。写真の左と手前のモノがミドリさんに仕入れてもらった(店長、エプロンさん、ありがとう!)ダイヨ製のモノで、右がダイエーで購入したトーヨー製のモノです。どれも定価は200円です(税抜き価格?)。
 ダイヨ製のモノは表面がツルツルのモノと凹凸のエンボス加工されたモノの2種類があります。トーヨー製は、ダイヨ製の凹凸のモノとほぼ同じモノです。

 材料として選んだポイントは、
 1.入手しやすいこと(価格も取り扱い店も)。
 2.加工が楽なこと。
 3.ノンシンナー対応であること。
 …の3点です。ホンマは「オーロラフィルムで出来たラッピング用のフィルム」を探していたのですが、どこにも売っていませんでした。東急ハンズぐらいに行かないと無いのかも…(汗)。入手困難なモノは、「誰でも手軽に」をモットーとする当ブログの趣旨に反するので、オーロラ折り紙の登場となりました。

 今回は、入手しやすいと思われるトーヨー製のモノを使用します。ピンク・オレンジ・ブルー・イエローの4色が2枚ずつ(15㎝角)入っています。

 写真はピンクのモノですが、光の当たり具合によって「メラメラ~ん」と輝きます。凹凸の加工によって光の粒子が舞っているような感じがしますねぇ。


 折り紙の上に型紙を置いて、寸法を見ています。翼1枚あたり表裏の両面が必要です。できるだけ安上がりにしたいので、折り紙1枚で翼1枚に出来るよう、型紙を調節しました。
 折り紙は対角線で1度山折りに折って、三角形になるように折り線を付けます。


 両面がオーロラ色になっているシートを作るため、先ほど折った対角線の折り線に沿って両面テープを貼り、すき間が無いように次々と両面テープを貼って折り紙の半分の三角形を粘着式にしてしまいます。 


 両面テープの剥離紙を全てはがし、両面テープが付いていない方の三角形を両面テープが付いている側に重ねて貼ります。気泡やシワが入らないように、慎重に…。これで両面オーロラシートが出来ました。
 作業台にも両面テープの端が残っていて、シートが固定されています。両面オーロラシートの外周で両面テープを切り落として、作業台から解放してあげました。


 オーロラシートに型紙(見やすいように色を塗り替えました:笑)をマスキングテープで貼って、定規を当てながらナイフで丁寧に切っていきます。
 型紙がかぶさっている部分が使用する部分です。定規でキッチリガードしながら切ります。
 切る時は、1度で切ろうとせず、最初の1度目は力を抜いて、その後3~4回なぞって切ります。オーロラ折り紙2枚+両面テープは意外と屈強です。切ったつもりが切れていなかったという場合がありますので、しつこくなぞりました(切れたかどうかは音で判断できますよ!)。
 筆者はデザインナイフを使いましたが、定規に沿って切る場合は普通のカッターナイフ(キチキチ鳴るヤツ)の方がやりやすいと思います。

 ギザギザのカドの部分は、折り紙表面のフィルムが切れていないことが多いので、確認しながら切ります。マスキングテープで固定している部分を最後に切って…。
 切り終わったらこんな感じになりました。

 なんかマンガのフキダシみたいですが…(汗)。

 光を当てると派手に光ってくれます!

 中心部だけだと小さいですねぇ。

 切り取った残りのシートは捨てずに取っておきます。今の状態だとただのペラペラ1枚ですから、残りの部分を使ってボリュームを出していきます。
 さて、光の翼の外側は…これまた文房具店で入手可能なモノです。さて何でしょう…?

 

接着しない合わせ目消しは有効か?

2007年01月04日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 たいやきとか回転焼き(←この呼び名は関西だけかも?)とかが美味しい季節ですねぇ。金型に小麦粉を水で溶いたモノを流し込んで、アンコを入れてもう一枚の金型でサンドして焼いたお菓子、プラモデルとよく似た原理ですねぇ。
 今回は「なぜプラモの合わせ目は目立つのか?」という話と、以前からチラッと記事に書いている「接着せずに合わせ目を消す方法」について考えていきたいと思います。

 もう10年以上前の話ですが、「機動武闘伝Gガンダム」が放映されていた当時のバンダイプラモデルのカタログをの先代の店長からもらいました。
 その小冊子の表紙には旧(その当時は最新ですが:笑)1/100シャイニングガンダムのキットの「金型」の写真が使われていました。プラモデルの金型というものを初めて見た筆者は感動しました(ちなみに、その次のカタログの表紙には1/60Gガンダムの図面が使われていたかと思います)。
 この金型の写真を見て、プラモデルがどのようにして作られているかのごく一部を垣間見たような気がしました。

 話は変わりますが、パチ組みをしたプラモって、どうしても合わせ目が目立ちますねぇ。最近のキットは金型の精度が上がったり、デザイン上の工夫がなされてはいますが、それでも気になる部分があります。
 なぜ合わせ目は目立つのか? それは、こういうことだと筆者は想像しています。

 図の一番左はパーツの表面側の金型を表したモノです(断面図)。赤い矢印の部分が、パーツ同士を接着する場合の合わせ目に近い部分になります。
 この矢印の部分ですが、金型の製造過程で金型を磨く時にどうしても削れてしまうんだと思います。キットを作っている時に、ペーパー掛けをしたらエッジの部分が余計に削れてしまいますもんねぇ。
 
 図の真ん中で、パーツの裏側の金型と組み合わされ、間に溶けたプラスチックが注入されます。そうして出来たパーツが図の右側のモノです。
 金型を磨く段階でヘタッてしまった金型のエッジが、パーツのフチがめくれたような形になって現れるのです。

 さらに厳密にいうと、パーツの抜き方向(ランナーの面に対して垂直方向)の面は垂直ではなく、金型からランナーが外れやすいように微妙な角度が設けられています。プリンの形を思い出していただければ分かりやすいと思います。
 こうして成形されたパーツを貼り合わせると、下図の左側のような状態になります。合わせ目が目立つのは、フチがめくれたようになっているパーツ同士が隣り合わせになることによって、合わせ目周辺の表面がうねってしまうのが大きな原因だと思います。
 ヤスリで削るなどして合わせ目を消すと、合わせ目周辺の表面が平らになります。図の右側の状態です。

 「パーツの合わせ目を消す」ということは、パーツが合わさった部分の表面を平らに整えるということも兼ねているんですねぇ。


 接着剤を使わずに組み立てたMGストライクフリーダムガンダムのレールガンのパーツです。よく見ると、合わせ目のある面がかすかに逆V字型に角度が付いています。

 ここからは接着をせずに合わせ目を消すことについての話になります。完全に合わせ目を消すわけではありませんので、厳密にいうと「合わせ目を目立たなくする」という作業です。

 合わせ目がある面を平らにするため、デザインナイフの刃を横方向に動かしてパーツ表面を削る「カンナ掛け」を行った後の状態です。この時点でかなり合わせ目は分かりにくくなっています。


 耐水ペーパーを掛けると、どうしてもパーツとパーツのすき間に削りカスの細かい粉が入って、合わせ目が白くなります。特に濃い色のパーツの場合はよく目立ちます。

 パーツを分解してみると、フチの部分に白いプラスチックの粉が溜まっています。これを取り除いて再び組み立てると…

 こんな感じに仕上がります。パーツを分解してしまわずに、少しすき間を開けて筆などで粉を取り除くという手もあります。
他のプラスチックの表面とツヤが違いますが、パーツ全体を目の細かいスポンジヤスリでこすると均一なツヤ消し表面になります。
 ペーパー掛けをした面を、していない面と同じようなツヤにしたい場合は、ペーパー掛けでツヤ消しになってしまった面をツマヨウジの真ん中あたりでこすってやると、けっこう良い感じになりますよ(以前は爪でこすっていました。ツマヨウジの先だと時間がかかります)。

 
 かなり段差がある合わせ目でも、丁寧に処理するとけっこうイケます。


 パーツを接着していないと、合わせ目を横切るスジ彫りなどにスミ入れをした場合に、毛細管現象でパーツとパーツのすき間にマーカーのインクなどが入り込んでしまいます。パーツのすき間に黒い線が入っているとみっともないので、パーツにすき間をある程度開けた状態でスミ入れすると良いですよ!

 合わせ目を消すのは、接着剤を使って接着した後に行うのがベストですが、接着剤が使えない製作環境の方、接着剤が乾くのを待っていられないという方、パチ組みからちょっとグレードアップしてみたいとお考えの方、後で分解したいけれども、合わせ目はなんとかしたいという方にはオススメです。
 塗装せずにキットの成型色のまま完成させたい場合は、接着剤を使って合わせ目を消すよりも目立たないこともありますよ!ヒケたり変色したりすることがありませんからねぇ。

 作業中はプラスチックのカスや粉が出ますので、後片付けをきちんとしましょうね。(←自分はやってるか、オッサン?)…や、やります(汗)。

ランナータグから複数・同形のパーツを切り出す方法

2006年12月20日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 「ツインピークス」を観ていて…
 アメリカンポリスといえば水野○郎…もとい、ドーナツが付き物ですが、なんでドーナツなのかを姉としゃべっていました。
 あちらはパンが主食だから説、こっちでいうと「おにぎり」に相当する説とかが出ましたが、姉の一言「日本の刑事ドラマの張り込みシーンでアンパンと牛乳が出てくるやん、あれが向こうではドーナツとコーヒーなんちゃう?」う~ん、納得!
 ならば、日本の刑事ドラマの取調べ室で出てくるカツ丼に相当するものは何なんでしょうねぇ?(笑)。

 さて、今までの製作記事で、プラ板から同じ大きさ・形のパーツを切り出す方法というのをやってなかったので、今回詳しく取り上げます。
 ジム・ストライカーの肩関節カバーは以下のようにして作りました。


 ランナーのタグ部分です。キットの成型色で約1ミリ厚のプラ板という、貴重な材料です。捨てるにはもったいないですよ!


 この板部分をランナーから切り取るのには、新しい刃のデザインナイフを使うのが早いです。エッチングノコで切るよりも手っ取り早いです。ランナーの棒状部分とタグの板の境目を何度もナイフでなぞります。両面とも切れ目を入れると早いです。


 板厚の半分以上切れ目が入ったかなぁという状態になったら、ランナーをバッキリ折ります。棒の部分を持ちにくい時はペンチで持つと良いです。


 板の部分だけになりました。


 両面には文字のモールドが入っていますので、デザインナイフの刃を寝かせてタグに当て、文字をそぎ落としていきます。
 文字を削り落としたら、片面だけヤスリで表面を整えておきます。


 まず必要なサイズより大きめにニッパーで切り出します。肩関節カバーを作るので、2枚切り出しました。

 そのうちの一枚を、必要なサイズに近付けていきます。ヤスリで削って整形するので、必要なサイズより約1ミリずつ大きめに切った方が良いです。

 垂直や平行を保つためには、ノギスで挟んだり、直角の部分に当てたりして確認すると良いと思います。

 こうして必要なサイズに近付けたタグ板を、もう1枚の板に瞬間接着剤で貼ります。接着剤の量は1滴で充分です。
 接着する面は、ヤスリで整えた方の面です。接着しない方の面(表面になります)は、後で耐水ペーパーでならすことになります。
 「えっ! 取れなくなるのでは!?」と思われるでしょうが、案外大丈夫です。両面テープで貼ると、ヤスリなどで整形する時にズレてくるんです(汗)。
 削る部分が少なくて済むように、うまく貼り合わせましょう。

 はみ出た部分をニッパーで切り落とします。切る時の衝撃で接着がハガレてしまうことのないように、慎重に切ります。
 これで「2枚の板」から「1枚の厚手の板」になりました。これを必要なサイズと形状にするため、ヤスリで整形していきます。

 少し削ってはノギスでサイズと平行・垂直を確認します。これの繰り返しです。一番重要なのは、削った断面が表面(板の広い面)に対して垂直になっていることです。垂直になっていないと、2枚の板のサイズや形が違ってきますよ!


 HGUCジム・ストライカー用の肩関節カバー、完成状態です。サイズは約4.9ミリ×6.8ミリです。このサイズをどうやって割り出したかというと、肩関節軸パーツのサイズを測った後、適当に決めました(←オッサン……:汗)。
 動かした時にボディー外装と干渉するのを防ぐために、四隅を削ってありますが、特に腕側・後ろ側のカドは多めに削ってあります。胸を張った状態の可動範囲を多めに確保するためと、カバーの形にメリハリを付けるためです。
 *写真のポリキャップの位置は、パーツを撮影しやすくするために取り付けたもので、実際の取り付け位置とは違います。


 ヤスリでカドを落としました。この時も断面が広い面に対して垂直になるように気を付けましょう。


 肩カバーの首側の辺は、肩を上げた時にエリの部分に干渉しないように、斜めに削ってあります。ここら辺はMGキットを大いに参考にしています。
 この斜めカットは、2枚貼り合わせ状態の時にやってしまうと角度を合わせやすいです。

 それにしても、字が汚い…!(汗)。

 あとは、全ての面を耐水ペーパーでならします。ややエッジを落とし気味にすると、ボディーとなじみやすいです。


 接着部分の境目にナイフの刃を入れ、ゆっくりと割ります。


 これで同じ大きさ、同じ形(鏡像対称ですが)の2個のパーツが出来ました。
 裏面についている瞬間接着剤の残りカスは、耐水ペーパーで削り落としておきましょう。そのままだと、パーツに接着する時に接着強度が弱くなりますよ!

 肩関節軸(ABS樹脂製のため、接着には瞬間接着剤を使用します)に接着する時は、ゼリー状瞬間接着剤を少量付け、じっくり位置決めをします。左右のパーツの接着位置が決まったら、普通の瞬間接着剤を肩関節パーツと肩カバーのすき間に流し込んで、ガッチリ接着します。

 あと、本体側の加工の補足です。
 
 赤く塗った所が、パーツを削った部分です。動かした時にパーツ同士が干渉する部分を、少しずつ様子を見ながら削っていきました。
 水色の矢印は、コトブキヤの「モビルパイプ」4.5ミリ径を厚さ約1ミリ強にスライスしたものを貼ったことを示しています。これをやるとポリキャップが安定するのでオススメです。

 今回はジムストの肩関節カバーを例に、タグ板から複数の同形パーツを切り出す方法をお送りしました。タミヤのプラ板を使う場合も同様です。その場合は、ツルツルの面に瞬間接着剤を付けて貼り合わせると、後でハガす時にやりやすいと思いますよ!
 それではまた…。

水性ペンキでプラモを塗装する実験←ちょっと不安…

2006年12月17日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 最近、全話録画に成功したので「ツインピークス」を観ています。いやぁ、面白いですわ。WOWOWでの本放送当時、かなりのブームになっていたわけが分かりましたよ(当時は「そんなに面白いんかいな?」と思っていました)。
 それはそうと、主演のカイル・マクラクランと、「チャングムの誓い」のイ・ヨンエが「兄妹か!?」と思うぐらい似ています。クーパー捜査官がチャングムに見えて仕方がないオッサン・かめっチです。

 さて、今回はアサヒペンさんから頂いたカタログに載っている塗料の実験をお送りします。

 カタログに載っているデータを見て、「プラモにも使えるかも」と思った「水性スーパーコート(高性能シリコンアクリル樹脂塗料)」です。
 ニオイが無い、耐久性バツグン、紫外線にも強く、渋めの色が揃っているとなると気になるのも当然でしょう!
 なんでも「シリコン架橋システム」という、文系の筆者にはさっぱり理解不能の特性(分子構造?)で、通常のペンキの約2倍の耐久性(ツヤの維持)があるそうです。スゴい!

 ホームセンターを4軒回ってようやく入手した水性スーパーコート、写真のモノはいちばん小さい缶で、容量は1/12リットル、約80ミリリットルです(プラモデル用塗料の約8倍)。タップリです。500円でお釣りが来ます。
 色は、今後の展開を考慮して「空色」にしました。この実験が成功したら、いよいよ小学生時代のトラウマ「ランバ・ラルのグフ」に決着を付けようと思っていたので…。

 さっそくランナーに塗ってみました。濃度は濃い目の「飲むヨーグルト」ぐらい、普通のペンキと同じような感じです。
 ペンキなので、ボテッとした塗り具合になるのかなぁという心配はありましたが、大丈夫でした。以前使ったことのあるアクリル絵の具(「セラムコート」というアメリカ製のモノ)と似たような雰囲気です。
 
 垂れることもなく、サラサラと塗れます。隠ぺい力は期待したほどではなかったのですが、重ね塗りは楽にできそうです。
 ニオイは全くといって良いほどありません。ほぼ完全な無臭塗料です。

 さて、いよいよパーツに塗ってみます。今回実験台になってもらったのは、半額で売っていた「1/144スラッシュザクファントム」です。水色の機体にガトリング砲、う~ん、カッコイイぞぉ!! バンダイさん、そろそろHGで出してくださいよぉ! HGザクファントムを水色で成型して、コレクションシリーズのスラッシュウィザードをグレー成型したものをセットすれば出せるんですから…。

 まずはサラッと軽く塗りました。パーツを塗る際も問題無さそうです。モールドが埋まってしまう心配もありませんでした。
 横から見ると、CE(コズミック・イラ)ザクのヘルメットって、イザークの髪型に似てますねぇ(笑)。ヘルメットをシルバーで塗って、ボディーを赤と黒で塗り分ければ「メカ・イザーク」ですよ(笑:スネから下はシグーのものを移植すればブーツっぽい?)。

 
 しばらく置いた後、2度目を塗りました。先に塗った色がベロッとハゲてしまうこともありませんでした。
 う~ん、筆者的にはちょうど良い「グフ色」です。ちょっと筆の跡が目立ちますねぇ(汗)。
 このペンキ、ツヤありの色とツヤ消しの色とがあるそうですが、どの色がツヤありなのかツヤ消しなのか、塗ってみないと分かりません(カタログにも商品にも売り場にも書いてありませんでした)。これは困ったもんです。空色はツヤありでした。

 仕上げ塗りとして、少量の水で薄めたペンキを軽く塗ってみました。

 筆の跡がかなり目立たなくなりました。

 筆は使い終わった後すぐに水で洗えばキレイに落ちます。


 塗った感じとしては、充分プラモにも使えそうです。あとは塗膜の強度と、ベト付かないかどうかのチェックです。
 塗膜はかなり強いです。塗装した後、3時間ほど乾燥させてから、ランナーに塗った塗膜を爪で引っかきましたが、強く「ギュリィィ…」と引っかいたらハガレるぐらいでした。ラッカーほどではありませんが、かなりの塗膜強度です。
 
 ただし、塗ってから3時間以上経った今でもベト付きます(汗)。軽く触るとサラッとした感じなのですが、長時間指で触るとヤバそうです。水性ホビーカラーに似たような感触です。
 もともとこのペンキ、建物の外壁用の塗料なので、ベタ付いて当然なのかもしれません。ペンキ塗りの建物の外壁って、何となくベタ付きません?
 そういえば、以前「MGクロスボーンガンダムX-1」の時に塗った水性ホビーカラーの部分を最近になって触ってみたら、ベタ付きがマシになっていました。もっと時間をかけて乾かすと良いかもしれませんねぇ。

 乾くのを待っているうちに、缶に印刷されている「取り扱い上の注意」を読んでみると「発泡スチロール・アクリル・硬質塩ビ以外のプラスチックには適しません」と書いてありました…(汗)。
 え? 発泡スチロールが良くて、なんでスチロール樹脂がアカンのん? ABS樹脂もアウトなん?
 なんか不安になってきましたが、これからもこのペンキについての研究を続けていこうと思っています。せっかく手に入れた塗膜の強い無臭塗料です。そう簡単にあきらめませんよ!

 話は変わりますが、前回「カラーパレット」で塗ったジム・ストライカーの薄いグリーンですが、ガンダムマーカーで塗る場合は…

 「DESTINYライトグリーン」をベースに「ファントムグレー」と「ガンダムブルー」を少量混ぜると、キットの成型色に近い色が出来ます。
 ただし、ガンダムマーカーは乾くのが早く、せっかく作った色がすぐに固まってしまう場合がありますので、「消しペン」の溶剤で薄めて使う方が良いと思います。途中で足りなくなったら難儀ですので、量は多めに作りましょう。

 それではまた…。

アサヒペン「カラーパレット」についての詳細

2006年12月14日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 昨日ギリアンさんから頂いたコメントを読んで、重大な事に気が付きました。筆者が多用しているアサヒペンの「カラーパレットマーカー」(正式名称は「カラーパレット水性マーカー」だそうです)について、単に紹介しているだけで詳しいことはあまり書いていないという事です。
 そこで、プラモ業界ではあまり知られていないこのカラーパレットについてのレポートをお送りすることにします。今まで記事に書いた事と重複することもありますが、ご了承ください。

 筆者は以前、ホームセンターの塗料コーナーで、アサヒペンの「クリエイティブカラースプレー」という缶スプレーを発見しました。それは、プラモデル用の缶スプレーには無いような微妙な色合いの色がたくさんある、非常に使えそうな缶スプレーでした。
 ガンプラ的には「MGガンダムGP-01」の青の成型色に似た色や、ザクの薄い方のグリーン(MGザクの成型色より薄いグリーン)にちょうど良さそうな色など、「ガンダムカラースプレー」にも無いような色でした。
 しかも缶のサイズは大小2種類あります。小さい方で試してみて、「使える!」と思ったら大きい方の缶を買うという方法も取れます。大きい方の缶なら1/60スケールのキットでも塗れそうです。
 試しにGP-01の青のような色(サファイヤブルー)を買ってみたのですが、思ったとおりの色でした。ただ、最近のプラモデル用缶スプレーに比べてちょっと表面の仕上がりが粗いようにも感じました。ジオンMSにはちょうど良さそうな感じです。
 なお、このスプレーを使ったPG・Zガンダムの製作記事がホビージャパン誌に出ていました。

 さて、「HGUCパワード・ジム」発売の情報を聞いた時、むしょうにHGUCのGP-01を作りたくなりました。でもHGUCのGP-01にはシールドの塗装の問題があります。あのシールドがパーツ分割で色分けされていれば、今のレベルで見ても最高クラスのキットですよ!
 ラッカー系塗料や缶スプレーが使用不能となった製作環境下で、どうすればシールドの青を塗ることができるかなぁと考えながら、フラッと近所のホームセンターに立ち寄った時…

 発見しました! あの「クリエイティブカラースプレー」と同じような色のマーカーを!!

 それが「カラーパレットマーカー」との出会いでした。店には20色弱ほど陳列してありましたが、全部で39色あるそうです。価格は筆者が購入した店では1本250円弱でした。ネット通販なら全39色、1本210円ぐらいで手に入ると思います。
 プラモデル用塗料と比べてやや割高感はありますが、ケチで有名な筆者がけっこう買っているという事実から、その性能のほどを推察してください(笑)。
 詳細はアサヒペンのホームページに出ています。全色ツヤ消しです。

 シールドに塗ってみると、こんな感じです。ニオイはほとんどありませんので、安心してゆっくり塗れました。
 
 最初は「二度塗りは無理かなぁ」と思いましたが、思い切ってやってみると、先に塗ったインクが溶けることもあまりなく、キレイに塗り重ねることができました。
 また、乾燥時間は少し長いものの、その分ムラができにくいことが分かりました。
 隠ぺい力は非常に高く(色にもよりますが)、黒の上に塗っても発色します。
 塗膜強度はプラモデル用の水性カラーに比べると少し弱く、爪でガリッと引っかくとハゲます。その代わり、はみ出た部分の修正が楽です。

 ペン先はかなり太い(ガンダムマーカーの数倍:汗)ので、インクを塗料皿などに出して、筆で塗ると細かい所も塗れるので良いです。筆の毛はペン先よりもはるかに柔らかいので、重ね塗りにも有利だと思います。

 塗装面はツヤ消しですが、完全に乾燥した後にティッシュペーパーなどで軽くこすってやると、微妙にツヤが出ます。プラモデルの無塗装表面と同じぐらいのツヤです。

 アサヒペンのホームページやネット通販などの画面で見られる色見本は、実際の塗装色とはかなり違うモノもありますので、ここからは筆者が持っている12本について詳細を書いていきます。

 コンディションによって本来の性能を発揮できていないモノもありますが…。

 左から、「サファイヤブルー」「スチールグレー」「マットブラック」「マットホワイト(写真では全然分かりませんねぇ:汗)」です。

 「サファイヤブルー」は、ガンダムGP-01やver.Ka系のブルー成型色に近い色です(成型色よりもやや赤みが強いです)。使い始めてから数ヶ月が経ちますが、現在でも安定した性能を発揮しています。「当たり」の1本です。
 「スチールグレー」は、当ブログで最も活躍している色です。メカ部分やシールド裏をこれで塗っています。ガンプラでよく見るメカ色のグレー成型色よりやや薄いグレーです。HGUCザクスナでは塗装ハゲのダメージ表現にも使えることが分かりました。
 「マットブラック」はツヤ消しの黒です。インクの分離が激しくて透けるので、下塗りとして油性ペンの黒で塗った上から塗るようにしています。パワード・ジムの足首の黒いライン等に使用しました。
 「マットホワイト」は、「ガンダムマーカー」の「ガンダムホワイト」同様、かなり透けるので使った事はありません。


 左から「エメラルドグリーン」「ルビーレッド」「ライトカーキー」「サンフラワー」です。
 
 「エメラルドグリーン」は「MGガンダムF91」付属のラフレシアの触手やSPTレイズナーのコクピット内装などに使用しました。グリプス戦争時代のMSに使えそうな色です。マラサイやガブスレイの動力パイプ、ジ・オのバーニア内部とか…。
 「ルビーレッド」はクセの無いキレイなツヤ消し赤です。今のところインクの分離もなく、安定した性能です。パーツ分割で色分けされていない部分の赤に使っています。ガンプラの赤の成型色(RX-78などの深い赤)に近い色です。
 「ライトカーキー」は「ダークイエロー」などの砂漠色といった雰囲気の色です。記事ではレイズナーのシート表皮に使用しましたが、そのうち大戦末期のドイツ戦車をこの色で塗ってみようかなぁと思っています。
 「サンフラワー」は、ハズレを引いてしまいました…OTL いくら振ってもインクが混ざりません(泣)。キャップの色から推測するに、かなり鮮やかなオレンジ色で、MSではR・ジャジャとかグレミー専用バウ、ガルグイユ(キットが無い…)の機体色に近い色かと…。


 左から2番目から、「カントリーブルー」「サンド」「ミスティーグリーン」「コロラドグリーン」です。

 「カントリーブルー」は写真ではインクが分離してしまっていますが、ネービーブルーとグレーの中間のような色です。製作記事ではゲルググのシールド裏やレイズナーのライフルの一部に使用しました。ガンプラ的には、たまにこんな色の成型色があったかと思います。MGグフあたりに…。
 「サンド」は名前の通り、砂漠色です。ザクⅠ・スナイパータイプの薄い方の色の成型色とほぼ同じ色です。他にも砂漠系の色の機体は多いので、活躍しそうな色ですねぇ。
 「ミスティーグリーン」は、そのまんま「ノイエン・ビッター少将専用ザクF2」に使えそうな色です。HGUCジム・ストライカーに使用する予定です。HGUCザクやザクウォーリアなどの薄いグリーンよりやや濃い色です。
 「コロラドグリーン」は、ザクの濃いグリーンのような色ですが、かなり「深緑」な感じです。むしろロシア戦車に使った方が…。インクの性質は安定しています。フルアーマーガンダムにも使えるかもしれませんねぇ。

 「カラーパレット」にはボトル入りのモノもあります。アサヒペンさんに問い合わせたところ(総合カタログを送ってくださるそうです。「お客様相談センター」の方、ありがとうございます)、マーカーとは成分が若干違うそうですが、色はほとんど同じだそうです。色数はマーカーの倍以上! ただ、値段は張りますが…(汗)。
 あとクリエイティブカラースプレーもカラーパレットの同名の色とは近いそうです。

 以上で今回のレポートを終了しますが、新情報が入り次第、追加報告しますよ~。
 

 
 

トミカのタイヤを手軽に大きく見せる方法

2006年12月05日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 「トミカ」う~ん!懐かしい響き! 筆者が幼児の頃にはすでに存在していた名門ブランドの低価格ミニカーですねぇ。現在でも毎月新車が発売されるロングセラーです。
 普通乗用車から作業用車両、パトカーなど、いろんな車種がラインナップされているうえに、入手しやすいのが魅力ですね。筆者も気になる車種があれば時々買っています。出来の方は子供用のアイテムとは思えないほどのモノも多く、あなどれません。最近では「軽装甲機動車」が傑作といえます。
 昔のトミカは細かい彫刻が見事でしたが、最近はタンポ印刷による鮮やかな表現のものが多いようです。

 トミカは幼児の手の大きさにちょうど良いサイズでモデル化されているので、スケールが車種によってまちまちなのが悩みどころですが、それは仕方がないとしても、もっと気になることがあります。
 ほとんどの車種で共通化されているタイヤ(数種類が存在)が貧弱に見えることです。

 「それがトミカのアイデンティティーだろ!」と、生粋のトミカファンの方々からはお叱りを受けそうなことを書いてしまいましたが、邪道派モデラー系ポッと出トミカファンの筆者としては、特に最近のタイヤ径の大きな車種の実車とのギャップが気になるんです~(泣)。
 トミカは本来のユーザー層である幼少年男児の正式な遊び方である、立体駐車場とか高速道路のようなコースのレール上を走らせるために、摩擦の少ないプラスチック製の細いタイヤを使用しているようです。このレール、ずっと同じ規格のモノが昔から使われているのでしょうね。ひょっとしたら、このレールの幅に合わせて縮尺がそれぞれ決定されているのかもしれません。

 トミカを改造している方々のサイトを見てみると、車体を分解して(これが実際にやってみるとけっこう大変!:汗)他のミニカー(「ホットウィール」など)のタイヤを移植するという技を見ることができます。
 筆者もマネしようかなぁと思いましたが、タイヤのサイズやトレッド(左右のタイヤ間の幅)が合うものを見つけることが困難であることが分かり、断念しました。

 当ブログとしては、「お手軽に楽しめる方法」というのをどの分野でも大事にしていきたいですので、お手軽な方法でタイヤを大きく見せることにします。

 今回実験台になってもらうのは、先月の新車「マツダMPV」です。以前「ミニバンに興味が持てない独身のオッサン・かめっチです」と書きましたが、マツダファンとしては見逃すことはできません! なんせスポーツカーの心臓を持つミニバンですから…。

 写真は加工後です(汗)。

 用意するもの
 トミカ:好きな車種(普通のタイヤのモノ)
 ガンダムマーカー「メッキシルバー」
 デザインナイフ
         …以上です。


 これがノーマルの製品状態です。大柄な車体(実車はホンマにデカい!)に対してタイヤが小さく見えます。この形のタイヤがトミカの中ではいちばんポピュラーなものではないでしょうか?


 加工後です。ホイールの径が大きくなったので、タイヤも目の錯覚で大きく見えると思います。
 本物の車もホイールを大きなモノに交換すると、カッコ良く見えますよねぇ!「車のドレスアップの基本は足元から」という言葉はホンマですね。

 作業は簡単です。ガンダムマーカー「メッキシルバー」のペン先をタイヤとホイールの境目のミゾに当て、タイヤを回して塗ります。

 多少ハミ出しても気にせずグリグリ塗ります。その方が均一にインクが回るからです。
 ハミ出した部分は、インクが完全に乾いてからデザインナイフの刃先を使いカンナ削りの要領でこすり落とします。


 左:使用前、右:使用後です。14インチホイールぐらいから一気に17~18インチぐらいになりました。

 スチールホイールみたいな雰囲気にも見えますが、非常に簡単で時間も10分あれば充分ですのでオススメです。ぜひお試しくださいね!
 
 最近の車はコストダウン(どのボディ色にも関係なく使えるため)と高級感の演出のためか、ドアハンドルなどメッキ使用部位が増えていますので、メッキシルバーが1本あれば気軽に低価格ミニカーをディテールアップできます。メッキシルバーはホンマに便利ですねぇ!

切れた動力パイプの修復実験

2006年11月06日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 今回は先日の記事で登場したF2ザクの切れてしまった動力パイプの修復です。だいぶ前に方法を考えていたのですが、ようやく作業に取り掛かることになりました。

 以前、久しぶりに初代「機動戦士ガンダム」を観ていたら、筆者のグフ好きが再燃し、「いつかラルグフ(ランバ・ラルのグフ)に決着をつけてやるからなー!!」と思ったのでした。
 筆者はわりと濃い目のデザインが好きなので、アニメそのままのグフよりもリファインデザインのグフカスタム(以下、「グフカス」)の方が好きなんですが、「ラルグフも実はグフカスと似たようなものだったことにしよう!」という結論に至りました(まあ、HGUCやMGのグフはグフカスと似たようなもんですが:汗)。
 ランバ・ラルのグフが「ランバ・ラル特攻!」の回でサーベルを抜き、シールドを捨てると、マシンガン指のはずの左手が普通の手に描かれていたり、ガンダムに斬られた上腕の断面が丸かったりすることにグフカスのデザインが当てはまるんですねぇ!
 で、MGグフカスをベースに頭部動力パイプや肩アーマーのスパイクなどをMGグフから流用して濃い青に塗ってラルグフにしようかなと考えていたわけです。
 しかし、MGグフ系の弱点として、ヒザ関節の強度不足という問題が浮上してきます。「ならばF2ザクのヒザ関節を流用してやるか! ついでにF2ザクの頭をベースにして小顔化や!」とか考えてパチ組みのグフカスとF2ザクとのパーツをいろいろと組み合わせていたんです(この話はまた別の機会に詳しくお送りします。結局、F2ザクのヒザ関節はグフカスにはサイズが合わないことが分かりました)。
 すると、動力パイプの芯のパーツが切れてしまいました…OTL

 動力パイプの修復には、PGザクの構造を参考にしました。ウェーブの「Aスプリング」太さ2.5ミリを使用します。F2ザクを3体分も交換できるだけの長さが入っていますよ!


 キットのパイプの穴は小さくてスプリングが通りません。細い棒ヤスリで穴を広げていきます。

 ヤスリに巻いているマスキングテープは、その部分の太さ(スプリングよりちょっと太め、約2.8ミリ)まで穴を広げるための目印です。
 この作業を片側10個のパーツにやるわけですが、指が痛くなりますので、何日かに分けてやった方が良いです。両脚ともやってしまうと指がボロボロになってしまいますよ!

 スプリングをペンチで切りました。約42.5ミリが適当かと思われます。間違ってもニッパーで切ることのないように! 刃が欠けてしまいますからねぇ。

 スプリングの下にあるのは動力パイプの芯のパーツの両端を切ったものです。


 芯のパーツの両端をスプリングに差し込んで瞬間接着剤で接着します。スプリングは瞬間接着剤ではくっつかないかも知れませんが、瞬間接着剤がネジ山のように固まるので、一応は固定できるようです(PGザクではスプリングの先にビスをねじ込むようになっています)。
 両端のパーツは、芯のパーツの元の状態と同じ向きに合わせます。


 パイプのパーツを通します。パイプの数や種類はキットのままです。これを脚に取り付けます。太もも側に取り付ける部分は鍵穴式で、差し込んだ後に回転させるようになっているのですが、回しにくいのでラジオペンチを使うと良いでしょう。


 写真の左側がキットのまま、右側がスプリングに交換したものです。パイプの上の方のカーブがちょっと不自然になっているのが残念ですが、ポジションを調節したらマシになりました。


 ヒザを曲げたところです。キットの芯のパーツは、アサフレックス製といってもかなり硬いので、力がもっともかかる一ヶ所だけで曲がる感じになります。右側のスプリングは非常に柔らかいので、ヒザを深く曲げてもキレイなカーブになっています。

 反対側は後日交換するとして、とりあえず切れた方のパイプの修復に成功しました。ああ、指が痛い…。


 この「MG ザクⅡF2型」は、現時点でのベスト・ザクキットだと筆者は思っています。ザクマシンガンが付属しないとか、肩付け根の前後スイングが出来ないとか、前腕が太すぎるとか問題点もありますが、とても気に入っています。
 「セイラ出撃!」の回あたりの作画のプロポーションのような雰囲気があります。かの名作トイ「可動戦士ザク」にもっとも近いプロポーションのキットでもあります。
 カトキ氏のシャキッとしたアニメ用設定画(オリジナルは「ガンダムセンチネル0079」版ザクですね)とは雰囲気が違い、やや「もっさり」した感じですが、そこが好きなんですよ。


 個人的には、さっき書いた問題点が改良されれば、タミヤの1/35ミリタリーミニチュアシリーズの同価格帯の戦車キットと同じくらいの魅力があるキットだと思うんですが、どうでしょう?(せめてザクマシンガンだけでもなんとかなりませんか、バンダイさん!) 

 それではまた…。

ガンプラお達者クラブ2(メンテナンスをしましょうね)

2006年11月03日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 今回はガンプラお達者クラブの第2弾! 昔組み立てたガンプラをメンテナンスしましょうというお話です。

 モノアイ製作法の記事の参考用に格納庫(MGジム改の箱)から引っ張り出してきたF2ザクですが、もう5年近くも前に組んだものなので、そろそろお疲れかなぁと思って点検してみました。
 ガンプラって、多くの可動ギミックを持つ、ある種のメカだと思っています。メカが正常に作動するにはメンテナンスが必要です。
 ガンプラに使用されているポリキャップやABS樹脂の可動部は、長年のノウハウが蓄積されていて磨耗などによるユルみが来にくいようになっていますが、完全とは言い切れません。
 完成してから時間が経つと、可動軸の凹凸によるポリキャップの削れや、ポリキャップが広がってくること、ABS樹脂の磨耗などによりユルみが来る部分が出てきます。
 せっかく作った大事なガンプラ、少しでも長持ちさせたいものですよねぇ。

 筆者はガンプラについては模型としての観点よりもアクションフィギュアとしての観点を重視(6:4ぐらいの割合ですが)していますので、関節部がユルんだ際のメンテナンスを後でやりやすいように、「ここは後で絶対ユルみが来るやろうなぁ…」と予想される部分は接着しないで、分解しやすいようにしています。
 最近のキットはパーツの分割ラインが工夫されているので、合わせ目を消す必要がある部分は少ないので助かりますが、合わせ目を消さなければ目立ってしまう部分は、接着しなくても耐水ペーパーでならしてやると目立たなくなります。その場合、どうしてもパーツとパーツの間に削りカスの粉が入って白くなってしまいますが、パーツを分解して粉を掃除してやればOKです。

 さてF2ザクですが、組み立て時に入念に可動部の調整をしていたおかげで、主な関節部分は大丈夫でした。ただ、指の可動部はかなりユルんでいたので分解してみました。

 MG初期から1年ほど前までのほとんどのキットでは、可動指の人差し指と親指のパーツは「アサフレックス」という名前の軟質樹脂で成型されています。ポリキャップの素材であるポリエチレンと違い、塗装と接着が可能な軟質樹脂なので助かりますが、ポリキャップと同様、広がったり破損したりすることが多く、ユルみが来やすいです。
 指の可動部の全てのピンや穴にごく少量の瞬間接着剤を塗り、完全に硬化させてから組み立てると、しっかりした保持力が復活しました。


 ちなみに、F2ザクのキットの小指の部分は、成型の都合で写真の赤く囲った部分が欠けているので、ランナーの板状部分を削り出して接着し、補ってあります。懐かしい…。

 モノアイ周辺には細かいホコリがかなり溜まっていましたので、綿棒で掃除しました。



 余談ですが、MGのF2ザクのモノアイは径が大きすぎる気がします。モノアイのスリットの高さとほぼ同じぐらいの径に削るか、市販のディテールアップパーツに交換すれば、精悍な顔つきになると思います。


 昔は基本塗装をしなくても、仕上げにはMr.カラー缶スプレーの30番、「つや消しクリアー」でツヤ消し仕上げにしていました。30番のツヤ消しクリアーは「スーパークリアーつや消し」のツヤ消し具合よりもマイルドな仕上がりになるのでお気に入りでした。
 写真の赤く囲った部分は、そのクリアーコーティングが腰スカートアーマーとこすれてハゲた部分です。
 これはメンテナンスではなく組み立て時の話になりますが、スカートアーマーなど、他の部分とこすれてしまう部分は、前もってこすれやすい部分のエッジを削っておくとマシになります。

 図はスカートアーマーを横から見た断面です。太ももとこすれると思われる部分のエッジをナイフのカンナ削りで落とします。外見にはほとんど影響はありませんよ! こうすると太ももとの間隔が0.1ミリほどでも広がり、こすれにくくなる上に、こすれてもエッジが取れているので塗装面に傷が付きにくくなります。

 メンテナンスの記事を書きましたが、症状が軽かったので、あまりたいしたネタにはなりませんでしたねぇ…(汗)。でも、こんな風にしてメンテナンスをしてやると、作品がスクラップになる日までの日にちが確実に伸びますので、ぜひやってみて下さいね。分解する際は、くれぐれも破損には気を付けましょう!

 蛇足ですが…。

 MGのF2ザク・ジオンカラーには、不人気と思われる連邦カラーが売れるようにという戦略的理由により(あくまで想像ですが…)、ザクマシンガンが付属していません(連邦カラーには付属しています。しかもご丁寧に対空砲弾用マガジンまで付属:汗)。
 仕方がないので、MGキャンペーン用景品のザクマシンガンを持たせていました。PG用デザインのマシンガンで、砲身が取り外し可能なスグレモノです。ドラムマガジンの裏側にも繊細なモールドが…! ちょっとサイズが小さいのが難点ですが(汗)。

 このパーツ、ガンダムのビームライフルとセットでも良いので売ってほしいなぁと思うのですが、どうでしょう、バンダイさん!

 さて、実は今回メンテしたザク、脚の動力パイプが切れています。そのうち修理して記事に書こうと思っていますが、はたして…


 

かめっチ式モノアイの作り方(後編)

2006年10月29日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
モノアイのディテールアップ後編です。ちゃんと終わるんかなぁ…。

 穴を開け終わったモノアイシールドにモノアイレンズのパーツを組み込み(外側からレンズをはめ込み、パーツの裏側からゼリー状瞬間接着剤を少量つけて固定。瞬間接着剤独特の白い曇りが出ないよう、接着剤を付けた部分をフーフー吹きます。ハーハー息を吐くと曇ります。湿度が関係しているようです)、頭部に装着しようとすると、なぜか入りません(驚)。
 「あれ? どうしたんや?」と、よく調べてみると、頭部下半分のパーツ内部の出っ張りにモノアイレンズの裏側が引っかかっていました。

 赤く塗った部分がその出っ張りです。ここを削るとモノアイシールドのパーツが入りました。このキット、モノアイを加工するのを拒むかのようにいたる所に引っかかる部分が設けてあります。トラップだらけのダンジョン(洞窟?迷宮?)を進む気分です。


 モノアイの位置はちょうど良いようで、良かった、良かった。

 モノアイシールドにレールを意識したスジ彫りを彫ります。キットの本来はこのパーツがモノアイの外装になるので、このパーツをレールにしてしまうのは実機(存在しませんが)の構造(レールがあって、それに沿ってカメラが移動する)と異なるからおかしいとは思いますが、レールではなくドラム状のパーツが頭部内で回るという解釈にすれば良いのでは?

 適当な厚みの板(筆者はノギスの柄の部分を使用)に両面テープでエッチングノコを貼って、平らな場所に置きます。モノアイシールドのパーツも近くに置き、ノコギリの刃にパーツを接近させ、滑らせます。パーツを回す感じです。横から見ると下図のようになります。


 この作業、思ったより簡単に出来ますので、ぜひお試しください。

 間を空けて平行なスジ彫りをしたい場合は、ノコギリを貼った板の下にさらに板を追加すれば、その板の厚みだけの間隔のスジ彫りが彫れます。


 モノアイに透明なバイザー(本来はこれを「モノアイシールド」と呼ぶんですが…)をかぶせます。
 キットのランナーを包装しているビニール袋のうち、透明度が高くてパリパリのモノを選びます。ザクヲの場合、Aランナーを包んでいたものです。
 モノアイシールドのパーツの厚み(高さ?)を測り、その分だけの幅でビニールを切って帯状にします。金属製の定規があればナイフで定規を傷付けることがなくて便利です。


 モノアイシールドパーツのモノアイレンズの反対側(後頭部側)に両面テープを貼ります。この時は剥離紙を貼ったまま作業するとやりやすいです。両面テープの大きさは貼ってからでもナイフでそっと切れば調整できますが、あまり大きいとモノアイを可動させた時にはみ出してしまいますので気を付けましょう。小さ過ぎるとビニールが安定しなくなりますけど…。
 そこに帯状のビニールを巻き付けて貼ります。

 ザクヲの場合、パーツの後頭部側に切り欠きがありますので、慎重にパーツを転がしながらナイフでビニール&両面テープを切り取りました。


 頭部下半分パーツに装着! 実はモノアイレンズが干渉した部分以外にも引っかかる部分があるので、頭部下半分のパーツの内部をあちこち削っています。なんというか、罠だらけです。


 これでようやく作業終了です。シールと違って表情が活き活きしているように見えますねぇ。


 MG(マスターグレード)F2ザクと似たもの同士で並んで記念撮影! MGキットの構造と違って奥行き感はありませんが、モノアイの輝きはMGのパーツより良いと思います。逆に言うと、MGのレンズパーツを市販ディテールアップパーツの組み合わせに交換すると、MGはさらに鋭い眼光になるわけですねぇ。

 ぜひ一度お試しください。

かめっチ式モノアイの作り方(中編)

2006年10月28日 | オッサンの秘伝公開&実験コーナー
 モノアイの続きです。前回裏面を平らにしたHアイズにラピーテープを貼ります。
 適当に切った(シワや傷やホコリや指紋が付かないように注意!)ラピーテープの粘着面(シルバーの面)に、Hアイズをそっと乗せ、上手く置けたら指でグリグリと圧着します。


 しっかり密着したら、周りをデザインナイフで切っていきます。

 何かのシンボルマーク、ではなく切り方(ナイフの刃の運び)です。クル~っとナイフを回して切ろうとすると案外難しいものです。少しずつ切っていく方が確実でしょう。


 切れました。
 今度はラピーテープと同じ要領で両面テープを貼り付けます。切るのも同様ですが、裏面に剥離紙(はくりし)が付いたままだと切りにくいので(意外と剥離紙は固いですので)、剥離紙をはがして、ガムテープを平らな場所に貼ったものの上で切ると楽です。


 両面テープが裏に貼れた状態です。ガンプラにたまに付いている「ジュエルシール(最近ご無沙汰ですねぇ)」に似たものが出来ました。モノアイもジュエルシールだと楽なんですけどねぇ~、バンダイさん!
 ラピーテープや両面テープが少しでもはみ出ているときれいに丸ノズルに収まらないので、切り残しが無いか確認しましょう。


 丸ノズルの方は、レンズのワク(「ベゼル」っていうんでしょうか?)らしくなるように質感を高めます。内側の壁の部分にガンダムマーカーの「メッキシルバー」のインクを綿棒に染み込ませて軽く塗ります。
 マーカーのまま塗ると厚塗りになってしまうので、軽く「メタリックになったかな?」程度で済ませます。
 丸ノズルパーツの透け(横から見るとHアイズのピンク色がうっすらと透けて見えるんです)防止と、Hアイズの色が反射して少し大きく見えるような効果を狙いました。
 外側はマッキー極細の黒で塗りました。


 丸ノズルの内側に、Hアイズを慎重に近付けて位置を見定めてから、そっと組み込みます。位置がズレないように注意しましょう。
 はまったら綿棒で押さえて圧着します。これでレンズは完成です。


 ここからが作業の最大の難関です。モノアイシールドのパーツにモノアイレンズが入る穴を開けます。逆に言うと、これが成功したら勝ったも同然です! 気合いを入れていきましょう。

 まず、顔面の下半分のパーツにモノアイシールドのパーツを組み込み、キットのモノアイシールを貼って穴を開ける位置を確認しやすくします。
 頭部の上半分のパーツも組みつけて、顔つきのバランスが好みになるように何度もシールの位置を調整します。

 「これでいいかな?」と思ったら、分解してモノアイシールの中心をデザインナイフの刃先で突いて、ナイフを軽く回し、目印の穴を軽く付けます。
 今回は、丸ノズルの直径4ミリに対し、シールの径が3・3ミリほどなので、目印をつける時にやや上の方に修正しました。ひさしがモノアイの上の方にかぶっている方が、目つきが悪くなってカッコイイですからねぇ!

 目印を付けると、もう一度頭部パーツを組み立てて、「この穴を中心に直径4ミリ(レンズは3ミリ)のパーツが入るけど、バランスはおかしくないか?」と何度も自問自答します。
 決心が付いたら、またパーツを分解し、シールごとピンバイスの1ミリドリルで穴を開けました。それが上の写真の状態です。シールの中心よりもやや上の方にドリルが刺さっているのが分かるでしょうか?
 位置をキレイに修正できるのはこの作業までです。

 1ミリの穴が開いたら今度は穴を広げます。いきなり大きな径のドリルを使うと穴の位置がズレたり穴の形がおかしくなったりします。2ミリのドリルで穴を広げましたが、ドリルの直径よりも広い範囲をえぐってしまう恐れがあります。
 ドリルの刃先が入りやすくなるように、前もって1ミリの穴を中心にナイフをグリグリ回してすり鉢状の穴にしておきましょう。


 穴の中心からズレないように、2ミリのドリルで穴を広げ、同様に3ミリのドリルでも穴を広げました。(あ~、また写真撮ってないよぉ:汗)

 3ミリではまだ穴の大きさが足りない(丸ノズルの外径を測ると実際には3.8ミリでした)ので、ドリルの刃の反対側(ただの棒の部分)に両面テープで耐水ペーパー400番を巻いたモノを使って、これまたグリグリと穴を広げました。
 回す方向は一定ではなく、左回転と右回転を同じくらい交互にやりました。こうしないと穴の位置がズレたり穴がゆがんだりします。
 穴が大きくなってきたら、ドリルに巻くペーパーの量を増やして太くしたモノを使います。

 穴あけの全ての工程は、モノアイシールドの垂直面に対し、工具が垂直になるようにしましょう。

 こうして穴の直径が約3.8ミリになりました。

 穴の上の方が欠けたようになっているのは、パーツの天井にドリルもしくはペーパーを巻いたドリルが当たると力のかかり方が一定ではなくなって穴の位置や形が変になるので、前もって天井をナイフで切り崩しておいたからです。
 ここはヘルメットで隠れる部分ですから完成後の見た目には影響ありません。

 さて、穴の位置は大丈夫でしょうか? 続きは後編にて…。最近毎日コメントが届くようになってとてもうれしいオッサンでした。