前回の記事で書き忘れたことなのですが、当初の予定ではひじ関節の丸い部分(通称「マルイチ」または「マイナスモールド」)の位置を変更したり、前腕を延長する改修プランがありました。
写真は右側が予定していた改修を行なった場合の完成予想画像です。
1.ひじ関節から「マルイチ」を切り取り、上側ひじ関節軸の中心と同軸の部分に再接着。
2.上腕部に「マルイチ」がはまるように、丸くえぐる。
3.前腕部を「MGゼータプラス」や「MG Sガンダム」のような前腕装甲の分割方式に切り分け、前腕の側面部を中央で切断し、2㎜~2.5㎜延長
……以上のような工作により、腕全体の長さを変えることなくひじ関節を上方向に移動させ、設定画のイメージに近付けるつもりだったのですが、時間が掛かる上に失敗した場合のダメージが大きいと予想したため、断念しました(汗)。
もう一つ、前々回の記事で書き忘れたことですが、腰正面ブロックの連邦軍エンブレムはスタークジェガンのように黄色のランナーから削り出そうかと思ったのですが、面倒くさかったのでやめました。HGUCパワード・ジムと同様、キットのモールドに金色塗装で仕上げてあります。
さて、今回は脚周りの追加工作です。前回の足首関節の改修により、さらに脚が短く見えるようになりました。やはり脚を延長するしかありません。全塗装する場合なら、太ももを途中で切断してプラ板を数㎜挟んで延長することが可能ですが、無塗装の場合はそういうわけにはいきません(泣)。関節部などの目立たない部分で延長するのが最善と思われます。
ジム改の設定画を見ると、キットと比べて太ももが長いのが印象的です。ひざ関節や足首関節を延長するよりも、腰フレームの股関節軸の位置を下げることによって脚の長さを調節するのが良いと判断しました。そうはいっても、キットの股関節軸は腰フレームの下側ギリギリの部分に生えています。どうする、オッサン!?
ある程度股関節部の見栄えを犠牲にしてでも、脚が長く見えるのを優先することにしました。
写真左:腰フレームを下側から見たところです。矢印で示した部分にデザインナイフや目立てヤスリで切れ目を入れ…
写真右:エッチングソー(ノコギリ)で股関節軸周辺を切断しました。エッチングソーは、刃が直線になっているものと丸くカーブしているものがありますが、切る部分によって使い分けると良いです。
刃が丸くカーブしているノコギリ(写真の下から2番目)は、忍者が使う「しころ」と呼ばれるノコギリと同様、平面に切れ目を入れることが可能ですよ!
写真左:腰フレームと切り離した股関節軸部分との間に、適当な長さに切った1㎜角プラ棒を2本挟み込み、再接着します。腰フレームはABS樹脂製であるため、接着剤は瞬間接着剤を使用しました。接着部分のすき間を埋めるため、瞬間接着剤は多めに付けておきます。
写真右:丸1日放置して瞬間接着剤が完全に硬化した後、ヤスリや耐水ペーパーで表面を仕上げました。
フレーム全体をガンダムマーカーのグレーで塗装し、作業が完了しました。腰フレームの底面の一部が盛り上がっているため、見栄えが悪くなりましたが、股関節が2㎜下方向に移動したため、脚を2㎜延長したのと同様の効果が得られます。
この工作により、アクションベース(別売り)との接続部が使えなくなりました。股関節軸周辺を切り取る時、もう少し切断位置を考えた方が良かったかもしれません(汗)。
とりあえず脚が短く見える問題は改善しました、と思う(ちょっと弱気)…。
キットの太ももは、股関節との接続部周辺に切り欠きがあります。そのため、太もも内側のラインが分断され、実際の長さ以上に太ももが短く見えるようです。股関節を下方向に移動したことにより、この切り欠きがかなり目立つ結果になってしまいました(写真左側)。
この切り欠きを埋めるとどうなるか、画像加工で検証してみました(写真右側)。太ももが長くなったように見えるでしょうか? 見えるといいなぁ…。
このような、「視覚的効果によって実際の寸法よりも長く見える」ということについては、ファッション関係、例えば「着こなしのコツ」とか「脚が長く見えるスーツ」などが応用できそうです。あと、色彩関連についても研究してみると良いと思います。
写真左:太ももの後ろ側の切り欠きを埋めると可動範囲に影響が出そうですので、前側だけ埋めます。
写真右:使用するのはキットのランナーです。切り欠きに合わせて切り出したランナーを瞬間接着剤で接着しました。接着位置は、脚付け根のポリキャップにかぶさらないように注意します。接着部分にすき間ができてしまうので、ランナーを削った時に出るプラスチック粉を瞬間接着剤を塗った上から盛り、パテ代わりにしました。
写真左:瞬間接着剤が完全に硬化した後、ニッパーでランナーを太もも装甲の上端近くまで切り、ナイフで大まかにランナーを削り出します。
写真右:ヤスリと耐水ペーパーで仕上げました。接着部分のすき間を埋めた部分は、黒っぽいスジになってしまいました(汗)。リモネン系などの、プラスチックを溶かすタイプの接着剤を使えば、接着部分は目立たなくなりますが、後で変色する恐れがありますので、最近は瞬間接着剤を主に使用しています。
HGUCパワード・ジムの時は太もも上部のフレーム部分をグレー塗装していましたが、今回は塗らないでおくことにしました。腰の各アーマーのすき間から見える太もも上部がグレーの場合とボディ同色の場合では、ボディ同色の方が太ももが長く見えるはずです。
さて、次は足首関節のアキレス腱周辺部です。設定画では描かれているボディ同色のカバー状パーツがキットでは省略されているため、自作します。
写真左:材料はキットのランナーのタグ板です。文字の部分を削り取って、表面全体を耐水ペーパーで均一な色になるまで削ってから使用します。
写真右:足首関節とかかととのすき間にタグ板を差し込んで、様子を見ているところです。キットのままではすき間がほとんど無いため、タグ板がうまく入りません。
足首関節のアキレス腱付近の下側(オレンジ色で示した部分)を削り、タグ板製アキレス腱カバーが入り込むためのスペースを稼ぎます(写真右側)。
カバーの正面と側面となる各パーツをランナータグから切り出します。特に、カバーの側面となるパーツは同形・同サイズのものを4枚切り出す必要があります。切り出す方法についてはジム・ストライカーの記事やブシドー専用アヘッドの記事をお読みください。
カバー側面部は、くるぶし部分のアンクルサポートアーマー基部と干渉しないように、一部を丸くえぐる必要があります。色鉛筆に耐水ペーパーを両面テープで貼り付けたものを使って削りました。
写真左:切り出した各パーツを「コ」の字型に接着します。側面パーツが正面パーツに対して垂直になるように注意する必要がありましたが、足首関節の底面をゲージ代わりに利用するとうまくいきました。アキレス腱カバーの各パーツを足首関節に接着してしまわないように、リモネン系接着剤を使用しました。リモネン系接着剤はABS樹脂を溶かさないため、使える技です。
写真右:接着剤が乾いたら、取り付け予定位置にアキレス腱カバーが入るかどうかをチェックします。
接着剤が完全に固まった後、各部のエッジをC面に削ったり、中央部にミゾを彫ったりして整形し、耐水ペーパーで仕上げました。
アキレス腱カバーは足首関節にではなく、靴部分のかかと側に接着しました。
写真左:かかと周辺のスカスカ感が改善されたと思います。
写真右:足首関節を斜め上方向に動かした際のすき間も目立たなくなりました。
改修が終わったHGUCジム改です。この後、部分塗装したりスミ入れしたり、マーキングやバトルダメージを施したりという作業が控えていますが、いったん製作記事を中断したいと思います。完成状態をご覧になりたい読者の皆様には申し訳ありませんが、次のキットが作りたくてしょうがないので…(笑)。
写真は右側が予定していた改修を行なった場合の完成予想画像です。
1.ひじ関節から「マルイチ」を切り取り、上側ひじ関節軸の中心と同軸の部分に再接着。
2.上腕部に「マルイチ」がはまるように、丸くえぐる。
3.前腕部を「MGゼータプラス」や「MG Sガンダム」のような前腕装甲の分割方式に切り分け、前腕の側面部を中央で切断し、2㎜~2.5㎜延長
……以上のような工作により、腕全体の長さを変えることなくひじ関節を上方向に移動させ、設定画のイメージに近付けるつもりだったのですが、時間が掛かる上に失敗した場合のダメージが大きいと予想したため、断念しました(汗)。
もう一つ、前々回の記事で書き忘れたことですが、腰正面ブロックの連邦軍エンブレムはスタークジェガンのように黄色のランナーから削り出そうかと思ったのですが、面倒くさかったのでやめました。HGUCパワード・ジムと同様、キットのモールドに金色塗装で仕上げてあります。
さて、今回は脚周りの追加工作です。前回の足首関節の改修により、さらに脚が短く見えるようになりました。やはり脚を延長するしかありません。全塗装する場合なら、太ももを途中で切断してプラ板を数㎜挟んで延長することが可能ですが、無塗装の場合はそういうわけにはいきません(泣)。関節部などの目立たない部分で延長するのが最善と思われます。
ジム改の設定画を見ると、キットと比べて太ももが長いのが印象的です。ひざ関節や足首関節を延長するよりも、腰フレームの股関節軸の位置を下げることによって脚の長さを調節するのが良いと判断しました。そうはいっても、キットの股関節軸は腰フレームの下側ギリギリの部分に生えています。どうする、オッサン!?
ある程度股関節部の見栄えを犠牲にしてでも、脚が長く見えるのを優先することにしました。
写真左:腰フレームを下側から見たところです。矢印で示した部分にデザインナイフや目立てヤスリで切れ目を入れ…
写真右:エッチングソー(ノコギリ)で股関節軸周辺を切断しました。エッチングソーは、刃が直線になっているものと丸くカーブしているものがありますが、切る部分によって使い分けると良いです。
刃が丸くカーブしているノコギリ(写真の下から2番目)は、忍者が使う「しころ」と呼ばれるノコギリと同様、平面に切れ目を入れることが可能ですよ!
写真左:腰フレームと切り離した股関節軸部分との間に、適当な長さに切った1㎜角プラ棒を2本挟み込み、再接着します。腰フレームはABS樹脂製であるため、接着剤は瞬間接着剤を使用しました。接着部分のすき間を埋めるため、瞬間接着剤は多めに付けておきます。
写真右:丸1日放置して瞬間接着剤が完全に硬化した後、ヤスリや耐水ペーパーで表面を仕上げました。
フレーム全体をガンダムマーカーのグレーで塗装し、作業が完了しました。腰フレームの底面の一部が盛り上がっているため、見栄えが悪くなりましたが、股関節が2㎜下方向に移動したため、脚を2㎜延長したのと同様の効果が得られます。
この工作により、アクションベース(別売り)との接続部が使えなくなりました。股関節軸周辺を切り取る時、もう少し切断位置を考えた方が良かったかもしれません(汗)。
とりあえず脚が短く見える問題は改善しました、と思う(ちょっと弱気)…。
キットの太ももは、股関節との接続部周辺に切り欠きがあります。そのため、太もも内側のラインが分断され、実際の長さ以上に太ももが短く見えるようです。股関節を下方向に移動したことにより、この切り欠きがかなり目立つ結果になってしまいました(写真左側)。
この切り欠きを埋めるとどうなるか、画像加工で検証してみました(写真右側)。太ももが長くなったように見えるでしょうか? 見えるといいなぁ…。
このような、「視覚的効果によって実際の寸法よりも長く見える」ということについては、ファッション関係、例えば「着こなしのコツ」とか「脚が長く見えるスーツ」などが応用できそうです。あと、色彩関連についても研究してみると良いと思います。
写真左:太ももの後ろ側の切り欠きを埋めると可動範囲に影響が出そうですので、前側だけ埋めます。
写真右:使用するのはキットのランナーです。切り欠きに合わせて切り出したランナーを瞬間接着剤で接着しました。接着位置は、脚付け根のポリキャップにかぶさらないように注意します。接着部分にすき間ができてしまうので、ランナーを削った時に出るプラスチック粉を瞬間接着剤を塗った上から盛り、パテ代わりにしました。
写真左:瞬間接着剤が完全に硬化した後、ニッパーでランナーを太もも装甲の上端近くまで切り、ナイフで大まかにランナーを削り出します。
写真右:ヤスリと耐水ペーパーで仕上げました。接着部分のすき間を埋めた部分は、黒っぽいスジになってしまいました(汗)。リモネン系などの、プラスチックを溶かすタイプの接着剤を使えば、接着部分は目立たなくなりますが、後で変色する恐れがありますので、最近は瞬間接着剤を主に使用しています。
HGUCパワード・ジムの時は太もも上部のフレーム部分をグレー塗装していましたが、今回は塗らないでおくことにしました。腰の各アーマーのすき間から見える太もも上部がグレーの場合とボディ同色の場合では、ボディ同色の方が太ももが長く見えるはずです。
さて、次は足首関節のアキレス腱周辺部です。設定画では描かれているボディ同色のカバー状パーツがキットでは省略されているため、自作します。
写真左:材料はキットのランナーのタグ板です。文字の部分を削り取って、表面全体を耐水ペーパーで均一な色になるまで削ってから使用します。
写真右:足首関節とかかととのすき間にタグ板を差し込んで、様子を見ているところです。キットのままではすき間がほとんど無いため、タグ板がうまく入りません。
足首関節のアキレス腱付近の下側(オレンジ色で示した部分)を削り、タグ板製アキレス腱カバーが入り込むためのスペースを稼ぎます(写真右側)。
カバーの正面と側面となる各パーツをランナータグから切り出します。特に、カバーの側面となるパーツは同形・同サイズのものを4枚切り出す必要があります。切り出す方法についてはジム・ストライカーの記事やブシドー専用アヘッドの記事をお読みください。
カバー側面部は、くるぶし部分のアンクルサポートアーマー基部と干渉しないように、一部を丸くえぐる必要があります。色鉛筆に耐水ペーパーを両面テープで貼り付けたものを使って削りました。
写真左:切り出した各パーツを「コ」の字型に接着します。側面パーツが正面パーツに対して垂直になるように注意する必要がありましたが、足首関節の底面をゲージ代わりに利用するとうまくいきました。アキレス腱カバーの各パーツを足首関節に接着してしまわないように、リモネン系接着剤を使用しました。リモネン系接着剤はABS樹脂を溶かさないため、使える技です。
写真右:接着剤が乾いたら、取り付け予定位置にアキレス腱カバーが入るかどうかをチェックします。
接着剤が完全に固まった後、各部のエッジをC面に削ったり、中央部にミゾを彫ったりして整形し、耐水ペーパーで仕上げました。
アキレス腱カバーは足首関節にではなく、靴部分のかかと側に接着しました。
写真左:かかと周辺のスカスカ感が改善されたと思います。
写真右:足首関節を斜め上方向に動かした際のすき間も目立たなくなりました。
改修が終わったHGUCジム改です。この後、部分塗装したりスミ入れしたり、マーキングやバトルダメージを施したりという作業が控えていますが、いったん製作記事を中断したいと思います。完成状態をご覧になりたい読者の皆様には申し訳ありませんが、次のキットが作りたくてしょうがないので…(笑)。