ガンプラ秘密工場(仮)

ガンプラ他、プラモデルを限られた環境下(ノンシンナー)で楽しもうというブログ
 

R3 1/48 SPTレイズナー(その10)

2006年09月30日 | ガンプラ以外
 頭部の細かい作業が済んで、すっかり気が楽になった筆者です。

 腰の部分は特に難しい所は無く、サクサク組み立てが進みました。進み過ぎて途中写真を撮ってないぐらい(汗)。
 腰両サイドの、ライフルのカートリッジ収納部のフタは塗装が必要なので後回しに…。ライフルの砲身カバーや胸のロールバーと一緒に塗装する予定です。
 そうそう、尻アーマーに付くパーツG13は、まっすぐはめ込みにくいので、尻アーマーにはまり込む部分(パーツの外周)を軽くペーパーでならすとはまりやすくなります。

 続いてヒザ下のフレームですが、ここもポリキャップの向きを注意する以外は特に難しい部分はありませんでした。
 スネのフレームむき出しの状態で下半身を組み上げ、全体のバランスを見ようとしたところ、問題点が見つかりました。

 キットの足首関節の構造から予想してはいたのですが、脚を開いた状態での接地が良くないのです。比較的狭い股関節の可動範囲の開脚にも対応し切れていないぐらい…(汗)。
 デザイン上、仕方のない事ですが、足首関節の左右方向への可動部の位置が上過ぎるのです。上下に2つある可動部のうち、上の方のボールジョイントだけで左右方向への振りを担当させているのですが、この位置ではスネとの位置関係が不自然になりますし、可動範囲も自然と狭くなります(図参照)。

 濃い青が足首、水色がスネ、グレーが関節フレームです。左のように、関節の軸位置が高いと、足首とスネがズレたように見えます。関節の位置が低いと、足首とスネはちょうど良い位置関係になります。足首関節の露出は増えますが、スネの外側が長いデザインのレイズナーなら問題なく隠れると思います。
 同じ角度に曲げても、右の方はまだ余裕がありますね。

 せめてこのボールジョイントの1センチほど下にある、前後方向専門の可動部の位置で左右方向にも可動する設計なら、接地性もスネとの位置関係も良くなるのに、と思います。

 とりあえず接地性だけでもなんとかしようと、足首関節の、スネフレームと干渉する部分を削ってみました。

 写真は右足首です。削るのは脚の内側の方だけでOKです。写真の赤い線で示した削り具合より、もう少し多めに削ると良いでしょう。


 接地性が良くなったので、カトキ立ちも出来るようになりました(大河原メカですが:笑)。


 別アングルから。こうやって見ると、いかに足首の関節位置が高いかがよく分かります。ヒザ下から地面までの約半分の位置で曲がってますよ! まるでベルガ・ダラス(ギロス)みたいですねぇ…。
 あと、腕がやっぱり短いような気がします。上腕で2ミリほど延長すれば、良いバランスになりそうです。


 ここまで組み立てて、いろいろポーズを取ってみると、イマイチ迫力が無いなぁという気がしました。特に飛行ポーズが。

 原因の一つは、バックパックの下方の2枚のフィン(ムーブメントバーニア)の開きが足りないのではないかと思います。
 可動範囲が広がるように、球体部分を一部削りました。

 可動軸を取り付けたまま、時々動かして様子を見ながら球体を削っていきます。ほとんど隠れる部分なので、適当に削ってもバレませんよ(笑)。


 右側が削ったもの。角度が開いているのが分かるでしょうか? もっと広げたいのですが、あんまりやり過ぎると、球体の付け根の開口部が丸見えになってしまうので、ほどほどに……。

 今回でようやく立ち上がったレイズナー。完成が近づいてきました。でも、そろそろ次のネタ(ドクロのアレです)が気になり始めている筆者です。いいかげんペースアップしなければ…(汗)。こういう時は例のセリフですね!

 「レイ、V-MAX、発動!!」 ……ではまた。


R3 1/48 SPTレイズナー(その9)

2006年09月29日 | ガンプラ以外
 前回、できるかどうか不安だったキャノピーの窓枠にカッティングシートを貼る作業ですが、やってみると思ったよりも簡単に出来ました。では説明に入ります。

 キット付属のシールは型紙として使用します。

 シールCを型紙にしてカッティングシートをデザインナイフで切ったところ。金属製の定規を使うと、長い直線が切りやすいです。

 キットのシールは、あらかじめ手のひらとかに一度貼ってからはがして使用します。粘着力を弱めるためです。このシールをカッティングシートの青に貼り付けます。この時、カッティングシート表面に貼っても、裏面の台紙に貼っても良いのですが、それぞれに長所と短所があります。

 カッティングシートの表面にシールを貼る場合…
 *長所:ナイフで切るときに一発で切ることが出来るので、仕上がりがシャープになる。
 *短所:青いシートに青いシールを貼るので、シールが見づらい…(汗)。

 カッティングシート裏面の台紙にシールを貼る場合…(シールの粘着力を落とす必要はありません)
 *長所:シールが見やすいうえに、台紙に印刷されているマス目を利用できる。
 *短所:分厚い台紙が上に来ているので、シートが一発で切れない場合がある。もう一度ナイフで切ると、前の切り取り線からズレる場合がある。

 筆者は裏面の台紙に貼って切りました。切り込みがズレた時の修正が難しいですが、切るときの狙いを定めやすいので……。

 キャノピーの後頭部の、シールDを貼る所は、シールDを型紙にしなくても、窓枠の幅に切ったシートを使うという手もあります。

 シートのサイズが合うと、うれしくなるぐらいシャープに仕上がりますよ!
曲面にもある程度なじむので、シワになったり浮いたりすることもあまりありません。

 シールBは曲線になっていて、切るのは難しいのでそのまま使用しませんでした。シートが曲面になじむのを利用して、窓枠の細い部分の幅に、直線に切ったシートを貼り込みました。シートが直線でもきれいに貼れます。キャノピーを前後とも頭に取り付けて、キャノピーを閉じた状態で作業すると、貼る位置を決めやすいです。
 シールBの両端の太い部分だけ別パーツにして切り出し、貼り足します。
 シートはそれぞれ少し長めに切っておき、貼ってからニッパーやナイフで長さを調節すると良いですよ。

 キャノピー窓枠の前端、とがった部分は、シール状のモノを貼ったら浮きそうな面構成になっています(図参照)

 シートを貼りやすいように、図の右側、拡大図に引いてある赤い線(見づらいですが:汗)のように削ろうかとも思っていたのですが、カッティングシートを貼る作業に入ってからすっかり忘れてしまい、気付いた時にはすでにシートを貼った後でした。
 ところが、シールAを型紙にして切ったシートはキャノピー先端に違和感なくフィットしました。裏側から見ると、多少すき間はありますが…。


 窓枠の裏側とか内側はガンダムマーカーの「ガンダムブルー」で前もって塗っていたのですが、キットの成型色とシートの色、ガンダムブルーの色はほぼ同じ色ですので、うまくなじみました。

 カッティングシートを貼る方式は、塗装に比べて厚みがありますし、継ぎ目も生じます。しかし、色ハゲや透けに強く、面が非常にピシッとシャープに仕上がりますので、かなりオススメです。
 キャノピーのサイズや形にシートを切るのは多少難しいですが、何度でもやり直しが効くので、自分で納得いくまでじっくり取り掛かると良いでしょう。

 ただし、経時変化(もしくは劣化)の心配がないわけではないので、何か変化があれば報告します。


 最大の難関がクリアできたので、やっと下半身に移れます。ふう~。
とりあえず太ももとヒザ関節を組み立てました。特に難しいところはありませんが、太ももの前後外装パーツを組み合わせた部分は、合わせ目の段差が目立つので、合わせ目を消さない場合でも耐水ペーパーでならした方が良いでしょう。


 今回は頭部が完成したので、完成が近づいてきたような気がします(←エイジはやっぱり乗せへんの~?)
 ……う~ん(汗)。  ではまた…。 

隠れキャラ登場!

2006年09月28日 | 臨時ニュース・その他
 筆者が用事を済ませて帰宅すると、姉が次回ネタ(予定)の「ケロロロボ」の説明書を興味津々で見ていました。


 か「それ、作ってみる?」
 姉「ええのん?」

 こうして、プラモデル初心者の姉の挑戦が始まりました。
 姉は、過去に筆者の手伝いで「1/144HGグフカスタム」のパーツを5個ほど切り取って「難しいわぁ~」と言って、その場からドロンしたことがありました。組み立てるのは本当に初めてです。

 「オッサンのプラモ教室~」という企画にしようかとか相談していたのですが…

 再び筆者が用事から帰宅すると、

 パキン!
 「うおっ!」

 …と、何やら物音と声が聞こえてきます……。

 姉はすでにここまで組み立てていました(笑)。

 ちなみに、「パキン!」はタッチゲート式(手もぎ式)のランナーからパーツをもぎ取った音。「うおっ!」は、いきなりパーツがきれいに取れたのに驚いた姉の声です。

 「果物をもいだ時のような感動!(かめ姉・談)
 タッチゲート式のランナーは、想像以上に手軽できれいに取れるので、姉はびっくりしていました。面白くて、サクサク作業が進んだそうです。

 シールを所定の位置に合わせるのには緊張したそうですが、指でニュリニュリと貼り付けながら、作業を進めていくうちにだんだん可愛くなっていくので「ケロロ~」とうれしそうでした(笑)。

 「最近のプラモって、スゴイなぁ!」「これ、指使うから、脳の活性化になるんとちゃう?」「三日坊主の私でも、すぐに完成できるからうれしいわぁ」と興奮気味。

 最高に感動したのが、「ケロロの胴体、ニッパーで切り取ったら、すでに手足が曲がるようにできててん!」だそうです。
 バンダイ驚異のメカニズム!「システムインジェクション」の威力ですね!
 ここで姉からの提案:「このケロロ軍曹、ケータイに付けれそう!」パーツの強度が大丈夫なら、組み立て式のケータイストラップ(しかも可動!)にもイケますよ、バンダイさん!

 初めのうちはゲート跡を爪でしごいてなじませていたのですが、途中でニッパーを使うことを覚えたらしく、飛び出たゲート部分をきれいに切っていました。かめ姉のレベルがあがった!(レベル2)。

 あっという間に完成! 可愛く ハイ、ポーズ!

 ちょっとモデル立ち風に……。

 初心者でも楽しく気軽に組み立てられるバンダイのキットはスゴイですねぇ。姉は時々登場するかもしれません(笑)。ではまた……。

 

異星人のメカの表現方法って…(後編)

2006年09月27日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 前回は、異星人のメカの中でも、我々地球人にも理解可能な、地球での常識とさほど変わりなさそうな部類についてを話題にしました。
 そういえば、R3 1/48レイズナーには、グラドス文字のマーキングシールや水転写デカールが付属しています。通常型のレイズナーではグラドス文字、強化型のレイズナーでは英文字の注意書きが入るという、燃える演出になるんでしょうね。
 グラドス文字は英文字をアレンジしてデザインされたようです。それだけでなく、劇中では地球人とグラドス人はすんなり会話できています。昔のグラドス人が地球に降り立った時、グラドスの文化を多少でも地球に残して行き、グラドスの言葉をほとんどそのまま受け継いだのが英語だと解釈すれば、まあ納得できるのですが…。

 話題が模型からそれました(汗)。では、地球の常識外の異星人に話題を移しましょう。

 「重戦機エルガイム」に登場する兵器・ヘビーメタルについては、デザイナーの永野護氏がかなり具体的な話をインタビューなどでされていました。ヘビーメタルの装甲は「塩化ビニールのような素材で一体成型」とか、「A級ヘビーメタルの装甲はメタリックな光沢がある」というのは有名な話ですね。ホビージャパン誌ではMAX渡辺氏がカーモデルのメタリック塗装法を使って表現していました。特にフルスクラッチの1/100バッシュの美しさといったら……(うっとり)。
 ヘビーメタルの機械部分はオイルとか、ワケの分からない液体が多く使われているようで、液漏れ表現なんかも模型的には有効かもしれません。
 しかし、ヘビーメタルの「一体成型でメタリック」というのは巨大感を出すのには不利な気がしますねぇ…。


 「銀河漂流バイファム」の敵メカ、アストロゲーター・ラウンドバーニアン(ARV)は、材質こそ地球の兵器と変わらないような感じですが、デザインが独特です。デザイナーの大河原氏が宇宙人をイメージしながらデザインしたそうで、地球人ならこんなデザインの兵器は造らないだろうと思わせるところが見事です。
 模型的には大きなクリアーパーツの使い方がポイントになってくるかなぁとは思いますが、再販があってもARVは入手しにくいのが難点です。


 「マクロス」シリーズの敵(?)、巨大異星人種族のゼントラーディーは、地球人のような文化を持たず、戦闘に関することしか知らないそうです。メカも独特です。
 どうもゼントラーディーの兵器の装甲は金属で出来てる感じがしないんですわ。特に戦艦なんかの生物的な外観を見ると、カルシウムっぽいというか、甲殻類の甲羅っぽいというか……(甲殻類といえば、「エルガイム」の永野護氏のコミック「ファイブスター物語」の電気騎士・モーターヘッドの装甲は、甲殻類の甲羅のような材質、ネオ・キチンで出来ているそうですが、現在は設定が変更されているかも…)
 どうも作画時の線の描き方とか、色の塗り方がそういうイメージをかき立てるのだとは思いますが、そんなイメージを模型製作に盛り込んでいくのも良いかも知れませんねぇ。筆者のゼントラーディーメカのイメージは、「機械部分はヌメヌメの金属色、装甲表面はカサカサのツヤ消し」です。
 これに近いかなぁと思うのが、映画「インディペンデンス・デイ(ID4)」の異星人のメカです。特に円盤型の戦闘機は生物で、牧場で養殖してるという話をどこかで聞いたような…。この映画、賛否両論でしたが、古いものから新しいものまで、いろんなUFO/異星人ネタがちりばめられていて、筆者は大好きです。
 ゼントラーディーにはグニャグニャに動く金属の技術もあるようですね(「マクロスプラス」のYF-21)。


 最後に登場するのが、「伝説巨神イデオン」のメカです。主役メカのイデオンは、劇中の地球人の会話によれば、「第6文明人(地球人が接触した6番目の知的生命体)の遺跡」だそうで、装甲には「イデオナイト」という金属が使われています。イデオンの赤い色は、実は塗装ではなく、このイデオナイトの赤レンガ色そのままなのだという話…。白とか黄色とかは塗装のようです。

 敵側の「バッフ・クラン」は、地球人より数百年進んだ文明を持つ異星人で、独特の髪型・ファッションセンスをしています。彼らの機動兵器「重機動メカ」はこれまた独特で、「タコのような姿だ」と信じられていた頃の火星人のような姿をしているものが多いです。また、オブジェのようなものも存在します。
 重機動メカや戦艦に共通するのが「黒地にピンク色の斑点(?)があるクリアーパーツらしい部分」です。ここの表現がバッフ・クラン兵器のキモになると思います。

 
 いろいろと思い出してみましたが、どうやら「異星人の技術」っぽさを出すのは「地球には無さそう」な感じを出すしかないようです。地球にはない金属の色を考えてみたり、ダメージを受けた部分を生物っぽくしたり、「これは何?」と思うような記号を描き込んでみたり……。この辺については、これからもいろいろと研究・実験をしていこうと思っています。
 ただ、これらの技法を試そうにも、異星人ネタのキットって、現在は入手困難なものが多いんですよねぇ…(大汗)。 

R3 1/48 SPTレイズナー(その8)

2006年09月26日 | ガンプラ以外
 今回はレイズナー製作における一つの実験である「貼りモノ」の可能性についてを取り上げたいと思います。

 環境上、スプレー塗装ができない筆者にとって、均一な塗装面というのは大きな課題です。しかし、マーカーがメインの状態では、均一で美しい塗装面を得るのは簡単ではありません。そこで、「塗る」ではなく「貼る」ことによって、塗装とは違った均一な表面を模索していこうと思ったわけです。

 しかし、「貼る素材」というのは、欲しい色がなかなか手に入らないというのが現状です。とりあえず、基本となるであろう赤・青・黄色のカッティングシートをカー用品店で入手してきました。目の部分の実験でもチラッと出てきましたが…。



 それぞれ50センチ幅のものを長さ10センチずつ店員さんに切ってもらいました。各105円でした。
 裏には「アミューズ」というブランドのロゴが印刷されています。イエローハットやドライバースタンドなどで取り扱っているようです。


 この中の赤を、足首のつま先後方のノズルに使用してみました。パーツH7の後方のシャッター状のモールドをノギスで測って、カッティングシートを採寸したとおりに切り抜いていきます。

 これで片方の足の分です。ノギスの使い方は思いっきり自己流ですので、紹介できるほどのものではありませんが、要望があればそのうち……。
 一枚を切り抜いたら、目の部分で紹介した方法で量産します。


 シャッター(ルーバー?)のモールドに合わせて、一枚一枚丁寧に貼り込んでいきした。キットのモールドよりも立体感が強調されましたし、色もきれいなので、良いアクセントになると思ったのですが……


 組み立てると、半分以上隠れてしまいました…(泣)。時間のムダ……。
 かかとのパーツは要・合わせ目処理部分なので、オレンジXで接着しました。



 今までに2回、塗装に失敗したほっぺたの板ですが、落ち着いて筆に含ませるインクの量を少なめにして塗ったら成功しました。良かった、良かった。
 キャノピーの窓枠は、とりあえず下塗りとして、ガンダムマーカーの「ガンダムブルー」で塗っておきました。乾くまでは「あれっ?このままで十分かも!」と思いましたが、乾いてみると、ツヤの具合が均一になっていない(汗)。表面がボコボコしてるし…。

 「やっぱりアカンか~。インクが分離してたんやなぁ…」と、インクが完全に乾いてから耐水ペーパーでならし、試しにキット付属の窓枠用シールを貼ってみました。
 結果は、寸法はバッチリ!でも曲面にはなじんでいない(汗)惜しい!!
 ちょっとシワというか、ダブダブになってしまうんですねぇ。やっぱり当初の予定通り、カッティングシートを貼ろうか……。

 さいわい、筆者が入手したカッティングシートの青は、キットの成型色に非常に近いものでした。青は3種類あったのですが、つや消しの青を選んだら、偶然ヒットしました。
 さて、これを切り抜いて貼っていくのですが……


 難しいなぁ……。ではまた……(弱気モードに突入)。 

異星人のメカの表現方法って…(前編)

2006年09月25日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 R3 1/48レイズナーを作っていて思うこと…
 レイズナーって、グラドス星の技術で造られてるわけですが、模型的に「異星の技術」って、どう表現すればよいのかと……。

 「蒼き流星 SPTレイズナー」の劇中では、「おおっ! やっぱり異星人のメカだけあって頑丈や!!」と思うぐらい、攻撃に対するダメージが小さいシーンもあれば、「あれっ?」と思うぐらいあっけなく歩兵のバズーカやら宇宙戦闘機(たぶん米国製)のバルカン砲で撃破されているシーンがあります。まあ、演出とかストーリー上の都合もあるでしょうけどね(笑)
 レイズナーのダメージが小さいのは、エイジの技量とレイ(またはフォロン)の性能によるものということにして、SPTの骨格や装甲などの素材は地球の金属と大差ないと解釈すれば、後の地球製SPT「ドール」や「V-MAX強化型レイズナー」がグラドス製の機体と互角に戦える(接近・格闘戦までこなす)のも納得できます。レイズナーだけ、V-MAXの実験機なので特殊装甲だということも考えられますが……。
 塗装は、いくら異星人の技術の塗料といってもハゲる、かな?

 異星人のメカの劣化・ダメージ表現の偉大なる先達、「スターウォーズ」シリーズ、特に旧3部作に登場するメカは、独特な塗装ハゲや汚れなどの表現がなされています。宇宙空間や異星の過酷な環境や戦闘による損傷を表現したものですが、この表現も、現実の地球の素材の劣化・損傷を元に考えられた、観客が理解しやすい、常識的な範囲内のものといえます。

 80年代の、「レイズナー」と同じ高橋良輔監督作品である「太陽の牙ダグラム」「装甲騎兵ボトムズ」「機甲界ガリアン」も異星を舞台とした物語ですが、いずれも模型表現的には地球の素材・環境による劣化・汚れ・ダメージ表現で大丈夫と思います。「ボトムズ」のウドの街には、赤い酸の雨が降りますが…。


 ここまでが地球人の常識で対応できる範囲内です。ここから先は勝手が違ってくるのです。

 1940年代半ばの「ロズウェル」事件で発見された「未確認飛行物体の残骸の一部といわれる金属」は、体積に対して異常に軽かったり(別の話では、直径10メートルほどのUFOを数人で持ち上げることが出来たそうです)、アルミ箔状のものがハンマーでたたいても破れなかったりと、とても地球のモノとは思えなかったという伝説を残しています。今でいうプラスチックのような材質もあったといわれています。
 「プラスチックのような材質」については、第2次大戦中に、ドイツ軍がすでに使用していたという説があるのですが…。まあ、ドイツ軍といえば空飛ぶ円盤型兵器「ハウニブ(ハニブー)」を開発していたぐらいですから…。

 この辺の話の真偽はともかく、異星人のメカにはこのぐらいの無茶苦茶さがあってもいいでしょうねぇ。

 小説「ARIEL(エリアル。ソノラマ文庫・刊……懐かしい!)」の第何巻目かの中では、壊れた異星人の小型宇宙船(地球でのカモフラージュ目的で、外見はフォルクスワーゲン旧ビートル)の修理に、「耐熱耐圧ガムテープ」という、ガムテープに見た目がそっくりのテープで応急処置し、そのまま大気圏突入するというエピソードがありました(笑)。何でもありの世界ですねぇ。
 でもこの作品、説得力のあるSF描写の宝庫でもありますので、気になる方は一度読んでみてください(今でも売ってるかな?)。鈴木雅久氏(「機甲戦記ドラグナー」「逆襲のシャア」などのデザイン協力もされていました)のイラストも良いですよ!

 さて、模型での「異星人の技術」表現で、モデラーの感性が問われるのはこの後に取り上げる「伝説巨神イデオン」「マクロス」シリーズ、「重戦機エルガイム」「銀河漂流バイファム」などかなぁと思うのですが、話が長くなるので今日はこの辺で…。




 




R3 1/48 SPTレイズナー(その7)

2006年09月24日 | ガンプラ以外
 やっぱり大スケールのキットは、そのサイズのおかげもあって、いろんな部分がきちんとできていて楽しいですねぇ(小さいキットは小さいキットでまた違う楽しみがありますが)。反面、やらなければならないことも増えてきます。1/100スケールのガンプラなら、めんどくさがりの筆者はコクピット内部なんか省略することもあるのですが、1/48ともなると(しかも透明キャノピーで丸見え)省略するわけにもいかなくなります。

 でも……

 とてもよく出来てる宇宙服姿・着座姿勢のエイジ君。でもなぜフレッシュ(「肌色」は最近では使わない場合が増えてきましたねぇ…)成型なのか!? 白でいいじゃないですか!
 ためしに「カラーパレット」の「マットホワイト」で宇宙服を塗ってみたところ、せっかくの細かいモールドが埋まってしまって雪だるまみたいになりました(泣)。マーカーで白を塗るのはキツいです。
 やっぱりこのくらいのサイズのフィギュアは白成型の方が……。その点、「UCハードグラフ」は多色成型で楽ですねぇ。

 結局、筆者のレイズナーは無人になりました(大汗)。無人のままポーズを取らせてもOKなのがレイズナーの良いところ!

 シートの色はクリーム色が正解なのですが、手元にあるカラーパレットの「ライトカーキー」がシートの生地っぽくて良い色だったので使用しました。塗り分けが設定とは違いますが、気にしない、気にしない。

 メーターパネルは、キット付属のデカールを使う予定でしたが、実際に貼ってみると(ちゃんと余白を切った上に、パネルの段差に合わせてデカールを分割したのに)デカールのサイズがデカい! どうしても入らない!
 仕方がないので、メーターのモールドにガンダムマーカー「ガンダムメタブルー」を流し込み、パネル本体はカラーパレットの「エメラルドグリーン」で塗りました。
 メーター部分は、マーカーのインクが乾いてから油性ペン(コピック等)で適当に塗りました。



 頭部もあと一息で完成です。でもキャノピーの窓枠が……。


 細かい塗装作業が続くと疲れるので、別のところに移ります。

 可動範囲が狭いという報告をよく聞く股関節です。
 太もも側の股関節パーツI1の、股関節軸に干渉しそうな部分を削ってみました(上側と後ろ側)。一応、外見の見栄えを気にしながら……。

 左が加工したもの(右脚用です)。出来るだけ股関節軸に当たらないように、フチの部分はすり鉢状に削りました。

 あと、このパーツに入れるポリキャップは、まっすぐに入れるのはなかなか難しいです。ポリキャップ固定用のの四角い出っ張りのカドを軽く削った方が入りやすくなります。

 どのくらい可動範囲が広がったかを見てみました。分かりやすいように太もも前面の装甲を取り付けてあります。

 開脚。右脚(写真の左側)が加工後です。ほとんど変化なしです(汗)。うーん。


 外マタ(?)。こちらもほとんど変化なし……。 どうやらはっきり可動範囲が広がったと分かるぐらいにするには、外見に影響が出るくらいにI1を削るか、雑誌作例のように関節部を他のキットから移植しなければならないようです。

 ようやく下半身に入ることが出来ました。内部フレームの再現部位が少ないので、MGキットに比べるとパーツ数は少ないようですが、製作時間は大差ないようです。けっこう作り応えありますよ~。

 ではまた…。




 

R3 1/48 SPTレイズナー(その6)

2006年09月23日 | ガンプラ以外
 今回はレイズナー標準装備の汎用バックパック・UV-00Dの組み立てです。

 キットのバックパックには、「カッコイイのは分かるけど、違うでしょ!」という部分があります。バックパック下部左右のフィン状の可動式バーニア(確か「ムーブメントバーニア」という名前だったような…)の付け根、球状のパーツに付くノズルが巨大なものにアレンジされているのです。



 左から、問題のバーニアノズル(L1)、バックパック本体下部のメインノズル(D8)、今回使用するノズル。問題のノズルはバックパック本体下部のノズルより大きくなっています。これではあべこべです。
 いかにも機動性が高そうな感じがしますし、「これがベイブルのバックパック(SP-02D)に発展するのかなぁ」という関連性を感じさせますが、姿勢制御用のノズルがメインノズルより大きいのはマズイでしょう(汗)。

 簡単な解決法として、小さなノズルに交換することにしました。

 今回使用したのはコトブキヤ製「プラユニット」の「丸ノズル(商品名は違うかも。ランナーには『P-113』と刻印されています)」です。コップ型のいちばん小さなものを使いました。

 バックパック上部は、合わせ目の目立たない設計で、非常に助かります。1/72キットでは、バックパックの上のほうのブロックが可動式でしたが、このキットではバックパック下部が可動するようになっています。下部を可動にすると、上のブロックを固定にしないと強度が足りなくなるのかも…。

 バックパック下部は合わせ目が目立つので、瞬間接着剤で接着後、合わせ目を消します。作業しやすいように、L13のパーツは後で取り付けることにして、ポリキャップIだけ挟み込みました。L13には、バックパックから外れるのを防止するためのストッパーが付いていますが、このままでは取り付けられませんので、ストッパーを切り離しておきます。
 一段へこんだ部分の合わせ目を消すのには、精密マイナスドライバーを使いました。耐水ペーパーで仕上げる時も、ペーパーをマイナスドライバーに両面テープで貼り付けて使用しました。


 球体部分にL8の代わりにコトブキヤのノズルを取り付けるとこんな感じです。

 
 球体部分にはL1の大きさに合わせたモールドが施されていますが、ノズルが小さくなっても意外と違和感はありません(と思う)。

 球体部分にモールドされている補助ノズルは、開口部の奥行きがないので、デザインナイフをドリルのように回して穴を掘りました。

 うーん、やっぱり写真では分かりにくいですねぇ…。



 完成したバックパック。上部のノズルは「カラーパレット」の「ルビーレッド」で塗ってあります。

 このバックパック、プロポーション的に気になる部分があります。本体下部の幅が狭く感じるのです。今回はキットのままにしておきますが、いずれ強化型が出たらやりたいと思っている改修プランを書いておきます。

*バックパック下部のパーツ(G31・G32)の間に2ミリほどプラ材を挟み、幅増しします。(本体への取り付け基部はいったん切り離して、幅増し後に再接着します)

*本体下部メインノズル基部(L13)の両側にプラ板を貼って幅増しし、球体に近づけます。

*問題の大きなノズル(L1)は、バックパック本体下部のメインノズルとして使います。幅増ししたL13に接着するのです。

*赤いノズルD8はL1の代わりにバックパック左右の球体に接着します。根元の部分に角度が付いているので、まっすぐに直してから接着です。

 強化型レイズナーは、通常のレイズナーに比べ、全てのバーニアノズルが大きく描かれています。上記の改修によって、バックパックのバーニアを大型化できます。強化型レイズナーのキットが発売されても、おそらくこの部分は現行のままだと思われます。

 さて、強化型レイズナーは発売されるのでしょうか? R3シリーズの次の次ぐらいという噂があるのですが…。

R3 1/48 SPTレイズナー(その5)

2006年09月22日 | ガンプラ以外
 季節の変わり目だからでしょうか、塗料の濃度調節が難しくなっている今日この頃です。おかげで塗り直しをするハメに…(困)。

 では、気を取り直して行きましょう。

 キットの「これは違うやろ!」ポイントの一つである、「なぜかタレ目になっている目」ですが、まずパーツA2の目のモールドをナイフ・ヤスリ・耐水ペーパーできれいに削り落とします。黒く塗っておきましょう。
 
 次に先日の実験の結果、採用となった「防災蛍光テープ」を目の形に切り抜いて貼ります。なかなか左右の目を同じ大きさ・同じ形に切り抜くのは難しいですが、以下の方法でなんとか出来ました。



 図のいちばん左から。自分の好きな形・大きさ(もちろん、キットのパーツのサイズに合わせる必要がありますが…)に「蛍光テープ」を切り抜いて片方の目にします。それを厚手のビニール袋(ポリ袋)に貼り付けておきます。

 図の真ん中。目の外周の長い辺に合わせてビニール袋の裏側から別の蛍光テープを貼り付けます。このように一辺をあわせておくと、外周すべてを切り抜かなくても済むので、後でビニール袋から目をはがす時にはがしやすくなります。

 図のいちばん右。最初に切り抜いた目の形に合わせて、裏側の蛍光テープを切っていきます(図の赤い線)。上側にした目を定規にして、ナイフの刃を当て、上から押すように「ブッツリ!」と切ります。刃を引くように切るとズレますよ。これで左右の目がそろいました。

 後はビニールから目をはがしてキットのパーツに貼ります。
 この方法、厳密にいうと完全に「同寸・同形で鏡像」になるわけではありません。蛍光テープの粘着材には独特の粘りがあり、いくら気をつけても多少のズレが生じるからです。筆者のレイズナーの目も、多少ですが左右非対称です。目を切り抜いた後に、左右の目を並べて少しずつ切り、微調整したんですけどね…(汗)。



 顔面のパーツに塗装し、目を貼り付けたパーツA2を取り付けた状態です。寄り目とか離れ目にならないよう、目の貼り付け位置にも気を付けましょう。
 額のカメラ(?)は「ガンダムマーカー」の「ガンダムメタブルー」、顔の上半分は「カラーパレット」の「エメラルドグリーン」、ほっぺたの板は同じくカラーパレットの「スチールグレー」で塗装しました。いつも通りの筆塗りです。

 ここでアクシデント発生! 前もって鼻の下(?)、キャノピーの底板はガンダムマーカーの「ガンダムブルー」で塗っておいたのですが、そこの部分との塗り分けに気をとられているうちに、カラーパレットのインクが蒸発して濃くなってしまい、その濃くなったインクで塗装したらほっぺたの部分がアバタのように……(大汗)。写真ではきれいに写ってますが…。
 カラーパレットの弱点が判明しました。インクの濃度が濃くなると、溶きパテのような固さになってしまいます。これを塗ると、きれいな仕上げにはなりません。

 仕方がないので、インクが乾燥してから耐水ペーパーでならしてみましたが、完全にはきれいになりませんでした。
 カラーパレットの弱点その2。塗膜がラッカー塗料のようには硬くならず、どちらかというと壁土のような硬さになるので、耐水ペーパーでならすのは、あまり効果はありません。

 結局、ほっぺたの部分のインクをすべてはがしてしまい(ツマヨウジでこするとはがれるので便利です)、塗り直すことにしました。

 しかし、再び失敗…… OTL
 肩付け根の筒とかダクトのフチなんかはきれいに塗れたのになぁ…。


 煮詰まった時は、他の部分に取り掛かるのが良いです。
 手首を組み立てることにしました。


 最近のマスターグレード級キットでは標準になりつつある「中指・薬指・小指が一体で、切り離すと独立可動になる指」が、このレイズナーにも採用されています。エッチングソーを買わなくても、ナイフで少しずつ切っていけばちゃんと切断できます。切り離したあとの部分を耐水ペーパーできれいにならしました。指関節のモールドを指の側面に入れてやると完成度が増しますが、やらなくても大差ありませんよ~。


 やっぱり指が独立可動すると表情が豊かになりますねぇ。

 ところで、大河原氏による設定画を見ると、レイズナーをはじめ全SPT(マルチフォーム、テラーストライカーも含む)は丸指になっています。確か最終回のラストシーンで再起動し、拳を握り締めた強化型レイズナーの指は角指だったような気がしますが、とりあえずMGガンダムF91同様、丸指に加工しようかな~と思いました。
 後日、ビデオを見てみると、オープニングですでに角指に描かれていました(あれっ?)。丸指にしなくてよかった、よかった。

 ナックルショットの本体部分には、パーティングラインに沿ってモールドが付いていますが、無視してパーティングラインごと削り落としました。これ、きれいに残すのは無理ですよ。
 ナックルの突起部分はI字型にアレンジされていて、不自然かなぁと思いましたが、実際に取り付けてみるとカッコイイですよ。

 思わず画像処理で放電のスパークを描き加えたくなりますねぇ。


 
 手首から前腕につながる動力パイプは合成ゴム製で、手首を90度ひねってもついて来ます。これは素晴らしい! 今からでも遅くないので、HGUCハイザックの腕のパイプも合成ゴム製にしてくださいよ、バンダイさん!

 今回はここまでです。次回は脚にしようか、バックパックにしようか…。
 あ、そうそう、指も実は薄いグレーで塗装すべきなのですが、どうせハゲるので、知らなかったことにしておきます。ではまた…。

 

プラモデルに消費期限はあるのか?

2006年09月21日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 気にするほどのことではないかもしれませんが、ときどき気になってしまうことがあります。それは「プラモデルに消費期限はあるのか」ということです。実際、プラモデルには食品とか薬品のような消費期限は明記されていないのですが…。

 プラモデルを作っている人の中で、ほとんどの人が経験する(もしくは、これから経験する)と思うのですが、プラモデルを買ったものの、作らずに部屋の奥の方とか押入れの中にに積んでしまうということがあります。何年も前のキットが部屋の中に堆積していくのです。
 理由はそれぞれあるでしょう。「貴重なキットだから保管して、スキルが上がってからゆっくり作りたい」とか「素組み用と改造用に2つ買ったけど、結局1つしか作らなかった」とか、「高価な、しかも複雑な構造のキットだから恐くて作れない」とか……。

 あと、昔からおじいさんが一人でやってるような模型店の片隅で見かけた絶版キット。「当時は買えなかったけど、ようやく手に入れた~!」と思って箱を空けたらビックリ、とか…。

 作らずに置いておくだけでもプラモデルは古くなっていきます。長いこと保存(あるいは放置)したプラモデルはどうなるのか?

 まず最初に古くなるのが、水転写式のデカール。湿気を吸って台紙がカールしてくるだけでなく、デカールの白い部分をはじめとして、全体が黄ばんできます。こうなったら部品注文で新しいものを手に入れるしかありません。

 デカールほどではありませんが、シール類も古くなります。テトロンシール(ガンプラ付属のマーキングシールなど)の透明部分が黄ばんできますし、場合によっては粘着剤がベタベタになることもあります。筆者の手元にある「1/100ガンダムF90(初版品。16年モノ!)」のシールは、いまだに現役ですが…。

 合成ゴムで出来たパーツは、保存状態によっては、ゆがんだままになってしまいます。筆者が持っていた「PGウイングガンダム ゼロカスタム」の腹部パーツは買ってから数ヶ月のうちにゆがんだ状態が定着してしまい、熱湯につけても元に戻らなくなりました(塩ビやゴムのゆがみや曲がりは、たいてい熱湯につけると直るのですが)。

 メインの素材であるスチロール樹脂自体の経年変化も気になるところです。プラモデルと同様の素材であるタミヤのプラ材は、保存状態によっては黄色っぽく変色してきますし、模型雑誌の記事で、昔のキット(再販品ではなく、当時のモノのストック)の話になると、「プラが劣化して…」という文章を見かけることがあります。これは心配です…。

 筆者がストックしているキットの中で、いちばん古いものは「ガサラキ」シリーズの「1/35 イシュタルMk-Ⅱ」ですが、今のところ無事なようです。1998年製のキットで、それほど古くないといえば古くないのですが…。

 あと、長期間保存(放置ともいう)しているキットの箱の中には、全長1ミリほどの虫が住んでいたりするんですねぇ。筆者はこの虫の事を「湿気虫」と呼んでいます。害はあまりないようですが、ムカつきます。

 ガンプラは、基本的に絶版がほとんどない(といっても、シリーズによっては入手困難なものがありますが…)ので、作りたい時に買うのがベストだろうと思うのですが、実はそうでもないのです。
 何年も前に初版が発売されたキットが、生産を続けているうちに、金型が傷んできてパーツの表面が荒れてきたり、モールドがツブれたり、バリ(お好み焼きの外周のピラピラした部分を思い出してください。あんな感じのモノです)が生じたりするのです。これらを処理するのは、実にめんどくさい作業です。

 そういう金型トラブルを避けるには、出来るだけキットが初版に近いうちに買ってしまうのが良いのですが、それを大事に取っておくと…(→この話題の最初の方に戻る)。

 あと話題はそれますが、初版品もしくはそれに近い初期生産品の場合、「改良のための予告なき変更」が行われた場合、くやしい思いをすることがあります。最近では「MGガンダムmk-Ⅱ ver.2.0 エゥーゴカラー」がそうでしたねぇ(筆者のmk-Ⅱも腰がほとんど回りません。新規設計パーツを手に入れれば良いのですが、部品注文という手段は出来るだけ避けたいもので…)。

 ミリタリーミニチュアシリーズなどタミヤのキットは、定期的に「スポット生産」として再販されていますが、ガンプラの再販よりもサイクルが遅いようで、欲しいアイテムがなかなか手に入らないのが現状です。手に入れられても、古いアイテムはパーツの段差がスゴかったりしますが…(「T-34/76」の転輪なんかは金属加工用のヤスリで削りましたよ:汗 まあ、30年も前のキットだから仕方ないですねぇ)。

 こうして考えてみると、プラモデルを手に入れるタイミングって、けっこう難しいですねぇ。
 いちばん良い解決法は、「あまり考えずに、欲しい物を必要なときだけ買う」でしょうけど、これがなかなか難しい! モデラーは、コレクターでもある場合が多いですからねぇ……。

 ではまた…。

 

UOドワッジ改・トローペン

2006年09月20日 | 昔作ったモノ&第2秘密工場
 ホビーショップ ミドリさんのエプロンの人 模型製作日記で、懐かしいモノを見たので、こちらも格納庫から昔作ったものを引っ張り出してきました。

 バンダイ/ボークス(フュージョンワークス)の食玩「アルティメット・オペレーション」の初期~中期にかけての時期、エプロンの人さんと筆者とで某ファンサイト(残念ながら閉鎖されたようです)に投稿していました。当時、というかつい1ヶ月ほど前まで筆者はデジカメを持っていなかったので、撮影から投稿までエプロンの人にお世話になっていて、いやホンマにその節はどうもありがとうございます…m(- -)m。
 その当時の画像から…

 あら、画像が小さい(汗)。傑作ぞろいとの評判だったシリーズ第4弾の中のドム・トローペンを改造した「ドワッジ改」です。これは肩アーマーがノーマル状態の第1形態。その後、連邦軍から奪取したパーツで肩に熱核ジェットエンジンを搭載した第2形態になります(公式設定から想像したオレ設定)。製作当時はラッカー系塗料が使用可能でした。


 第2形態。またしても画像が小さいですが…。連邦軍からパクッたという設定のビームバズーカは、作ろうとした時に「武器セット」が発売されるとの情報を聞き、あっさり「その武器セットのビームバズを持たせるか…」ということに……。ドワッジ用ジャイアントバズも作ってたんですけど、いまだに完成してません(汗)。
 とりあえず投稿用にMMP-80マシンガンとクラッカーを持たせてあります。


 ジオン純正ビームバズーカを持たせた第3形態。やっぱりドム系MSはバズーカですねぇ。


 背面。改造箇所がやたら多かったですわ。前から見たらあんまり変わらんのに…。



 こちらは無改造のドム・トローペン。良い出来です。ポーズもホバー走行のスピード感がよく出ています。

 塩ビ製のフィギュアは、実はプラモデルよりも改造が簡単です(と思う)。脚を何ミリ延長というと、ガンプラの場合はノコギリでパーツを切断して…と、大変な作業になりますが、塩ビ製フィギュアの場合はナイフで切断して、塩ビの切れ端(不要部分などで十分)をはさんで瞬間接着剤で再接着すれば良いのです(接着は必ず瞬間接着剤で行いましょう)。

 パテを盛る場合は、エポキシパテが有効です。プラモデルに使う場合と同様の作業でOKです。

 ヤスリがけは、意外と目立てヤスリが使えます。ナイフで大まかな形に削ってから、目立てヤスリで面をならし、180番~400番の耐水ペーパーで仕上げます。

 塗装はラッカー系塗料を使いましょう(←って、ノンシンナーの話をしているブログでラッカーを薦めても……汗)。ソフトビニール用塗料ならモアベターよ(小森のおばちゃま風に)。
 ただし、前に書きましたが、メタリック系の色を塗った上からクリアーカラーを塗るのはやめときましょう。ベタベタになる恐れがあります。

 プラモデルのパーツを改造パーツに使うのも避けた方が良いでしょう。塩ビに含まれる可塑剤がプラスチックを溶かす恐れがあります。筆者は、不要になった他のフィギュアを切り刻んで流用パーツにしていました。

 このアルティメット・オペレーション改造は、精度をあまり気にせずに改造できるので、気楽に楽しめました。シンナー使用可能な方は、ぜひお試しください。塩ビ製フィギュアはいろんな種類が出回っていますので、ネタは豊富にありますよ。

 ではまた…。

 

R3 1/48 SPTレイズナー(その4)

2006年09月19日 | ガンプラ以外
 今回はレイズナー最大の難関、頭部に突入します。コクピットと顔の両方が存在する部位、おのずと気合が入ります。では行きましょう。

 コクピット内壁とシートの周囲の部分を「カラーパレット」の「エメラルドグリーン」で塗っていきました。マーカーのまま塗るのではなく、細部にまで塗ることができるようインクを筆で塗っていきます。

 シーンによっては、コクピット内壁はグレーに見える場合もありますが、グリーンで統一してみました。

 後頭部を組み立ててから、シートの両サイド部分のスイッチ(?)に、キットの水転写デカールを貼り込みます。スイッチの部分だけをナイフで慎重に切り抜いて貼るのですが、意外とパーツのスイッチのモールドに馴染みます。


 顔面に移ります。前回の計画通り、ひさしというか、車でいうダッシュボードの部分の形状変更を行いました。

 額の中央のカメラ(?)からこめかみに向かって目立てヤスリでスジ彫りを入れ、ひさしの前半分にあるカドを削って面構成を変更しました。この額からこめかみのラインは本来なら山折り線が正しいのでしょうが、設定画の見方によっては、このラインで別パーツに分かれているようにも見えるので、スジ彫りで済ませました。山折り線を再現しようとすれば、パテを使う必要がありそうです。

 その後、こめかみ部分にある板状のパーツを上に向かって延長すべく、プラ版を貼ってみたのですが、何となく不自然に見えたので、すぐにはがしました。ただ、オレンジXで接着したので、接着した部分が荒れてしまいました。何日か乾くのを待ってから整形しなければなりません。

 ここでちょっと休憩。

 ♪パーララッパッ、パッ!(CM前後のアイキャッチ。いろんなバリエーションがありました)

 実は、このレイズナーと同じ日に「1/35 UCハードグラフシリーズ ジオン公国軍 機動偵察セット」が発売されていて、両方買いましたが、どっちを先に記事にするか迷いました。
 「機動偵察セット」についてはホビーショップ ミドリさんの「エプロンの人 模型製作日記」の方で記事があります(9月15日)ので、参考にしてみてください。


 さて、良いものを見つけたので紹介します。

 近所の文房具屋さんで見つけた「メタリック7(レモン株式会社製、200円ぐらい)」という金属光沢のあるテープ。「ラピーテープ」と同様のものですが、200円で7色も入ってますよ! 色もいい感じです。幅が細いのが弱点ですが、カメラとかセンサーぐらいにしか使わないのでOKでしょう。

 さっそくレイズナーの目に使えるか試してみました。

 緑色のキャノピーの中ではちょっと黄色が弱いですねぇ。今回は使うのやめときますわ。

 今回はここまでです。次回ぐらいには顔面の完成まで持っていきたいですが、塗る部分が多いのでどこまで進むやら…(カラーパレットは乾くのが遅いので…)
 ではまた次回!

初期ガンプラの可動部は…

2006年09月18日 | プラモやってて思うこと&ガンプラの歴史
 今日はダルくて一日中寝てました。朝に目が覚めた時は二重まぶたになっていました。疲れてますわぁ。
 というわけで今日は製作記事はお休みにして、昔のガンプラのお話です。

 昔のガンプラが、1/60スケール以外はポリキャップ不使用の可動部であったことは前にも書きましたが、この初期のガンプラこそ、可動に対するチャレンジがもっとも盛んであったと思います。

 ガンプラ以前のロボットプラモは、ゼンマイやモーターなどが内蔵されていて歩行するものや、スプリングでミサイルまたはロケットパンチ(「マジンガーZ」とか)が発射されるという、どちらかというとトイ的なギミック(仕掛け)が装備されたものでした。
 劇中の名シーンを再現するための可動部は、おそらくガンプラ開発時に培われたものと思われます(完全再現するほどは動きませんが)。
 しかし、最初期のアイテムである1/100ガンダムは、ガンプラ以前のロボットプラモの影響が濃厚で、劇中には登場しないスプリング発射式のロケット砲が付属していました。また、コアファイター内蔵ギミックを再現したしわ寄せで、脚の付け根が固定式でした。なぜか足首も動きません。
 1/144ザクも、可動に向かないデザインのために足首はスネと一体の無可動でした。
 初期のガンプラによく見られたのは、肩の付け根の胴体との接続部分がワッシャ状のパーツになっていて、それを肩関節軸に通し、C型のリングで留め、胴体に接着するというもので、小学生のスキルでは、誤って可動軸まで接着してしまう危険性がありました。
 また、動かしているうちにユルんでしまう関節をなんとかしたいという試みはこの頃からあったようで、肩関節軸の先端に八角形のブロックが付いていて、それを胴体内部の二枚の板バネで挟みこむというものがありました。バネのテンションで回転部を保持するのですが、固定できる角度が限られる(45度刻み)という弱点がありました。
 1/144ゲルググは腰が回転できるという珍しいアイテムでしたが、肩アーマーが胸と一体の固定式で、肩の可動範囲が限られる上に、デザイン上ヒジの可動範囲も狭いものでした。

 しかし、バンダイは一作ごとに可動部の性能を向上していき、ガンプラのポーズの自由度はどんどん広がっていきました。後期に発売されたアイテムは傑作ぞろいです。
 1/100ザクでは首を上下に振ることができるようになり、確か股関節部で脚を外側に回転させる(つま先を外に開く)ことができるギミックまで採用されていたと思います(1/100グフには装備されていました)。
 1/100ゴッグではガンプラ初のモノアイ可動ギミックが装備されました。モノアイシールドにミゾがあり、そこにモノアイのパーツを差し込み裏からリング状のパーツで留めるものでした。この方式、実は最近のMG(マスターグレード)アッガイなどで踏襲されています。また、両腕が伸縮可能になっていました。
 1/100アッガイも傑作で、両腕が伸縮可能なだけでなく、両手の爪も伸縮&開閉可能になっています(設定では右だけで、両手というのが問題でしたが…)。

 筆者が当時「スゴイ!!」と思ったのが1/144旧型ザクでした。シャア専用や量産型ザクにはなかった「首の上下振り可動」「肩の付け根前後スイング」「肩アーマーが肩ブロックとは別パーツで独立可動」「手首交換可能(平手も付属)」そしてなにより「足首が可動(!)」という数々のギミックが盛り込まれていました。前の3点については、あの大きな1/60ザクにも採用されていなかったものでした。1/144という小さいサイズにこれだけのギミックを詰め込んだという凝縮感という点で、筆者は今でもこの「1/144旧型ザク(「ザクⅠ」とは言わなかった)が初代ガンプラ最高傑作だと思っています。まあ、1/100旧型ザクはヒートホーク以外の武器まで付いてモノアイ部分も別パーツの超傑作ですけどね。
 この1/144旧型ザクの可動ギミックは後の「MSV(モビルスーツ・バリエーション)」シリーズでは標準になっています。

 可動については「ド・ダイYSの付属パーツ」が面白いエピソードとして外すわけにはいかないでしょう。小学校の友人が「ド・ダイにはグフの脚の改造パーツが入ってるんやで」と言っていました。ド・ダイYSというのはジオン軍の重爆撃機(そのわりには小さい)で、グフを上に乗せて飛行できるサブ・フライト・システムとしての機能がありました。ゲターやセッターH926、最近でいうとファトゥムーの先祖でもあります(しかし、土台とか下駄とか雪駄とか、ベタなネーミングですね…)。
 このド・ダイの上にグフを乗せるには、開脚のできない1/144グフにはつらいものがあるのですが、開脚するための股関節パーツが付属しているのです。脚が開いて無事グフはド・ダイに乗ることができました。ただし足首の接地が悪いので転倒・落下して角を折るグフが出たとか出ないとか…(汗)
 この股関節の方式、後期になると採用しているキットが多いのですが、股関節軸が3ミリ丸棒の半円より少し広いぐらいの断面積で、非常に折れやすくなっています。1/100グフでも折ったぐらいの筆者ですから、やっぱり折りました。
 グフが人気があったため、ド・ダイもよく売れたという話を聞きます(といっても、ガンプラだったら何でも売れた時代でしたから…)。

 …書いているといくらでも思い出してくるのですが、今回はこの辺にしときます。
 とにかく、初代ガンプラはわりと長い間(それこそネタがなくなって劇中に登場しなかったボツメカまで発売されたぐらいですから…)展開されましたが、期間の長さに対しての進化の具合が歴代の中でいちばん大きかったと思います。初期アイテムと後期アイテムは別のシリーズかと思うぐらいです。
 CADもラピッドプロト技術もなかった時代、当時のバンダイのスタッフの皆さんがあれこれ知恵を出しあってきたからこそ、今のガンプラがあるといえます。
 「ポリキャップが入っていない」「成型色が1色しかない」と、とっつきにくいでしょうけど、若い人たちにも一度は昔のガンプラを組み立ててみてほしいと思います。でも、今のガンプラで育った人たちはがっかりするでしょうねぇ。

 次回、このコーナーでは初期ガンプラの塗装について。幻のあのキットの話もありますよ~。乞うご期待!

R3 1/48 SPTレイズナー(その3)

2006年09月17日 | ガンプラ以外
 今回はレイズナーの「緑色のキャノピーの中で黄色く光る目」の実験です。
 筆者はたとえキットに標準のモノでも電飾は組み込まない主義(と書くとたいそうですが、過去にラジコンカーの電池の液漏れを体験していて、それがトラウマになっているんです…)なので、LEDを組み込むなど、発光させる方法は採りません。
 となると、残りは目の色をなんとかする方法しかないのですが、塗料を塗るのではなく、シール類を貼ることで再現してみようと思います。
 黄色く光っているように見えるシール類をいくつか探して、様子を見てみました。

 まずはキットの付属シール。少し暗い感じです。


 「ラピーテープ」のゴールド。写真ではいい感じに黄色く光っていますが、ここまで光るための照明の当たり具合は、非常に難しいです。あと、肉眼で見ると黄色というより、やっぱりゴールドです。


 カッティングシート(カー用品店などで切り売りで売っています。筆者は幅50センチのシートを長さ10センチで切ってもらいました。105円でした)黄色が濃く見えます。


 防災蛍光テープ(ニトムズ製 20ミリ×1メートル)。かなり光って見えます。


 左がカッティングシート、右が蛍光テープ。
 今のところ蛍光テープを使おうかと思っています。

 ところで、顔の部分ですが、アニメとも設定画ともビークラフトさんの開発用画稿とも雰囲気が違います。どちらかといえば1/72キットのような温和な表情です。いや、目に関してはRX-78ガンダムのようなタレ目になってしまっています。レイズナーはツリ目でしょうに…! 眉間というか、車でいうダッシュボードの部分の面構成も違うし、こめかみ部分の板も高さが足りない……
 これはなんとかしなければ…人形は顔が命(人形のモリシゲ)ですからねぇ。


 とりあえず画像を加工しての改造プラン。ある程度でやめとかないと、パーツを切り刻んでの徹底改修になってしまいそうです(汗)。お手軽に済ませるなら、これくらいでしょうか?(あと、ほっぺたのグレーの板の下側を削るとか…)
 なんだかんだ言いつつ、やっぱり顔を整形するのは楽しみです。

 今回はここまでです。次回は…やっぱり顔はもう少し置いておいて、別のところをやるかも(いつもは顔をいじるのが好きなくせに、今回はえらく弱気です。それだけ難しいですよ、これ)…。

R3 1/48 SPTレイズナー(その2)

2006年09月16日 | ガンプラ以外
 レイズナーの続きです。

 前回改造を断念した肩アーマーですが、実際に肩に取り付けて動かしてみると、やっぱり設定どおりにしようとすると相当しんどいということが分かりました。肩アーマーの軸位置が低いので、単に肩アーマー基部(K6)を内側に寄せる(ボディーに近づける)だけでは肩にかぶさらないのです。K6の高さを増すか肩アーマーの軸を作り変える必要があります。しかも、よほど軸位置をうまく設定しないと肩を動かしたときに肩アーマーと肩の白いブロックが干渉します。
 強化型を出すときはその辺を改良してくださいね、バンダイさん!(でも、強化型もK11とJ12を変更しただけの構成になりそうです。残念。強化型は肩アーマー自体が大型化&形状変更されてるのに……)

 肩アーマー本体のパーツC7は、内部メカの部分をそれらしく塗っておけば、放熱時に見栄えが良くなるのですが、ここで注意です。シルバーなどの目立つ色を塗る場合は…↓

 赤で示した部分は塗らずに、青を残しておいた方が良いでしょう。カバーのパーツJ12を閉じたときに丸見えになるすき間の部分です。筆者はメカ部分をチタンゴールド風の色で塗ったのですが、カバーを閉じたらゴールドがすき間から丸見えで、あわててこの部分の塗料を削り落としました。あービックリした……。

 ヒジ関節は、キットのサイズに比べて少しユルいような気がします。I18・I20の軸に少しだけ瞬間接着剤を塗って乾かして、少し固めにセッティングした方がライフルを持たせたときにライフルの重さにヒジ関節が負けることがなくなると思います。
 まあ、1/72キットみたいに「ライフルがダイキャスト製」というわけではないので、そのままでも大丈夫かもしれませんけどね。

 前腕は、肩と同様、放熱時にカバーが開くようになっているのですが、カバーのパーツが若干大きいのか、閉じたときに腕のラインに段差ができています。特に、動力パイプの付く側の反対側がガタガタです。

 
 赤い斜線で示した部分をヤスリと耐水ペーパーで削るだけでも効果がありますが、結局この面全体(K16・K17も含めて)にペーパーをかけてならしました。ヒケ(製造工程でできる凹み)がスゴかったので、ついでに…。

 左が加工後、右が加工前です。写真では分かりにくいですねぇ。

 上腕のパーツは、金型のズレがあったのか、パーティングライン(生産時に金型と金型の合わさった部分にできる細い線状の出っ張り。たいやきの周りのヒラヒラと同様のモノです)というより段差になっていたので、ヤスリで丁寧にならしました。

 加工前のパーツ。スゴイ段差です。キットによっては同じようなパーツでもほとんどパーティングラインすら目立たないものがあります。


 両腕をボディーに取り付けた状態。ちょっと上腕が太短いですね。太い前腕と細い上腕によるメリハリがSPTの特徴のひとつだと思うのですが…。上腕の長さも、「上腕またはヒジ関節が長いので、ヒジ関節が腰の辺りの高さに来る最近のバンダイさん」の傾向から外れています。
 
 前回、肩の付け根の塗装がハゲたので、肩関節を引き出し気味にしていたのですが、やっぱり肩幅が広くなってしまうので、奥まで押し込みました。腕を左右に広げるときだけ肩関節を引き出すと良いようです。

 次回は、そろそろ頭を作りたくなってきたのですが、はたして……。