アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

最後の卒業生へ…アンティークマンが何を話すか?!

2014年02月10日 | Weblog
 A市に、今年度限りで閉校する小学校が2校あります。その2校と、4月からその2校を統合する小学校がありまして、その3校で、何度か合同学習をしております。
 その3小学校の6年生の最後の合同学習があるのだそうです。その合同学習で、アンティークマンに講話をお願いしたい…こういう申し出がありました。「来る者は拒まず、去る者は追わず。家中捜しても、No!という言葉が載っている辞書がない」そうゆう人格の私ですから、もちろんOKしました。

 で、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ですから、閉校する2つの小学校について調べました。ここまで真摯な対応を見せる講師…なかなかいないでしょう。自分で自分をほめるなってかぁ。

 石炭産業が隆盛を極めていた頃のA市は、人口およそ7万人。そして、今は1.1万人。隆盛時は、分校も合わせると10校以上の小学校がありました。それが、来年度から…3校になる。私がお話しをさせていただく3つの小学校の6年生の合計は、33名。

 石炭産業の衰退による人口減少。追い討ちをかけるかのような少子化。A市も、いろいろと手を尽くしているようですが、シャッター街のシャッターをこじ開けることはできないでいる。
 
 私は、学校統合賛成主義者です。目安としては、同学年で、ソフトボールの試合ができない人数になったら統合すべき。なぜかって?学校は、「教育の場」です。体育の時間に、同じ学年でソフトボールの試合ができないのであれば、「教育の場」とは言えません。「公教育」の意味からもね。
 よく耳にするのが、「学校がなくなれば地域が寂れる」…!なにをか言わんや!誰のための、何のための学校ぞ!子どものことなど、なーんも考えていない。「公教育」の意味を考えていただきたいもの。

 A市の場合、貧乏所帯なのに、今までよくぞ学校を存続させてきたと思います。私の考え方(ソフトボール、公教育)とは違いますがね。
 閉校して、市の財政負担を軽くしようというのではなく、学年で、バスケットボールの試合ができなくなるまで閉校をがまんした。いいのか悪いのか、ともかく頑張った。

 国立教育政策研究所によれば、小学校2校を1校に統合すると数千万円規模、3校以上を1校に統合すると、数億円規模の人件費削減が見込まれるという(今回のA市の場合はこれに相当します)。
 但し、人件費削減効果が期待されるのは国と都道府県だけ。市町村の人件費削減にはならない。なぜかって?公立学校のほとんどの教員や事務職員の人件費は国が3分の1、都道府県が3分の2を負担しているのですから。

 それでも学校を維持する費用はかかるわけで、A市、頑張ったなあと思うわけです。
「学校は地域の拠点であり象徴である」…冗談じゃない。象徴のために、まともに子どもの教育ができない名ばかりの学校を存続させてどーすんの!

 さてさて、6年生に対する講話ですが…日本の現状を教えて、「このような日本に生きる君達は、どう思考し、どう行動するか?」素晴らしい講話になりますよ。えっ?それって、卒業する6年生に対してじゃなくて、いつもの話と同じじゃないかって?
 クリスマスケーキだって、売れ残ったら「お正月ケーキ」にお化粧を直して再販するでしょ!それと同じですよ。私の話は、どこへ招かれても内容は大同小異。「講話してぇ!お願いっ!」というオファーが来るうちが華です。A市で人気が出ると、また講演依頼が増えるなあ!
 なお、講演料は一切いただいておりませんので!念のため。