アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

たかが1円玉、されど…

2014年02月13日 | Weblog
「♪一円玉の旅がらすー ひとりぼっちでぇー どっこへゆくぅー…ああ出世街道ぉおおお どこへぇゆぅく…一円だって 一円だって 恋もしたけりゃ 夢もある ああ出世街道 どこへゆく・・・」

 1円玉が落ちていた。拾うべきか?放置すべきか?こんなバカげたクイズみたいな問がありました。正解として用意されていた内容は、「1円玉を拾うという行為に使うエネルギーは、1円以上なので、拾うと赤字になる」…お金というものを知らない奴の発想でしょう。
 1円足りなくて、電車に乗れないんですよ。電車会社もなかなかけちで、1円ですらおまけしてくれない。郵便局も、80円切手を79円では売ってくれない。世知辛い世の中…と、いうことではなく、1円がなくて困ることがあるということなのですがね。拾ってネコババしろってことでもないですがね。私の母の口癖は、「1円を笑う者は1円に泣く」というものでした。

 で、今1円玉にスポットライトが当たっています。
 財務省が、1円硬貨の製造を4年ぶりに再開した。1円玉は、流通が減っていました。「電子マネー」「プリペイドカード」「クレジットカード」等の決済が増えたため、おつり等での小銭のやりとりが減ってきていたため。ところが、4月から消費税率を5%から8%に引き上げるため、1円玉の使用が増えると予想したのでしょう。えっ?カード類での決済は続くだろうから、それほど使用は増えないだろうって?そう思えますが、前例がありまして…消費税を導入した1989年度には1円玉が大量に不足しました。経験した人もおられると思いますが、1円玉がなくなったんだから!政府は、あわてて28億枚を発行しました。今回は、1年間に、約1億6千万枚を製造するという事ですので、1989年度に比べると、かなり控えめ。
 大幅な1円玉の不足にはならないかも知れませんが、転ばぬ先の杖ってところでしょうか。

 私は、「1円札」が流通していた世代の人間。お札は、有難味がありました。それが、水に浮くアルミの「1円玉」になったのが、1955年。デザインは「若木」。「伸びゆく日本」を象徴しているのだと。あれからすでに60年近くも経っていますから…若木は、日本の経済とともに歩んできた…そう考えると、急に有難味が出てきますがね。そういえば、1円玉は現行の貨幣の中で最も古い。頑張ってきたんだね、1円玉!

 消費税増税…来年10月には10%へのアップが予定されている。まさか、1円玉の流通を減らすために、端数が出にくい10%に?そんな理由で消費税を値上げされてはたまらん!コチトラ、年金と僅かな蓄えで暮らしているんですから、消費税増税はもろに家計を直撃するのです。たかが1円玉、されど1円玉…大切にしなければ…。