アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

命の水を守る 

2014年02月02日 | Weblog
 20数年前、ペルーで80万人がコレラに罹患し、7千人近くが死亡するという事件がありました。原因は、水道水の塩素消毒をやめてしまったから。なぜやめたか?米国の環境保護局が、塩素処理で生成される発がん物質を規制しようとしているのを知ったペルー政府が、そのリスクをゼロにしようと塩素消毒を中止した。その結果、コレラがまん延し多くの犠牲者が出たのです。

 「水」…命の源ですから、安心して飲めるものでなければなりません。で、浄化しなくても安心して飲める水を供給している例が!

 ミュンヘンは、訪れる度に、「また来たいな」と、思わせる街です。このところ行っていませんがね。ミュンヘンへ行く楽しみの一つが、「ホーブロイハウス」。行けば必ず地元の客が、ビールをおごってくれます。ビール、今は高齢のせいか頑張っても1リットルぐらいしか飲めませんが、数年前までは3~4リットルは大丈夫でした。
 家族で行ったときも、地元のオバサマが「飲め飲め」と、おごってくれました。ミュンヘンの人は、日本人が好き。日本人と見るや、喜ばせようと、ビールをおごってくれる。

 閑話休題。昨秋、鹿児島大学で、農業関係の国際シンポジウムが行われました。ドイツから参加したのは、ミュンヘンの養豚業の若き経営者。
 ミュンヘンでは、豚にビールを飲ませているという話だろうって?違います!

 若き養豚家の発表は…
 1 ミュンヘン市は飲料水を守っている・・・そうだろう、そうだろう!飲料水が汚染されていたら、安心して飲めるビールができません。
 2 水を守るため、農家に有機農業を勧めている・・・なるほど、農家が化学肥料や農薬を使うと残留成分で水が汚染されます。
 3 水源地近くの農場には、1ヘクタール当たり約3万円の補助金が支払われている・・・そこまでやるかミュンヘン市!これは、日本ではマネできない。もっとも、汚染された水を浄化するコストより補助金の方が安いのだそうで…。いいじゃないですか!税を無駄に使わない。それよりも何よりも、一度汚染させておいて、お金をかけて浄化するなんてのはバカのやることです。さすが、日本人の次にIQが高いドイツ人のやることです。
 4 ミュンヘン市は、水源地の周辺の森も有機認証した・・・良いことのスパイラルってことですね。

 やはり、ドイツは凄いですね。やることが違う。「水」ですよ!命の水です。
 ところで、若き養豚家と、この水にかかわる報告はどう繋がるんだって?農業関係のシンポジュウムということで、養豚でも養鶏でも小麦農家でも何でもいいのです。