・・・最近、一年近くの間、"若い人への仕事のアドバイス" を書いてこなかったのですが、久しぶりにNo.13を書きます。
以前のNo.3に、「仕事には維持と改善がある」と云うことを述べました。
云い方を変えると維持は作業的なルーチンワークで、改善と云う仕事は現状の仕事のやり方をレベルアップするための取り組みです。
・・・表題に書いた問題解決能力は仕事のうちの、改善につきものであり、その方法は仕事に取り組む人によって千差万別であります。
企業は社員の問題解決能力のレベルで、会社の効率が決まってくるものです。
したがって、企業の社員にとって一番の必要な能力は問題解決能力だと思う。
・・・大手の企業では社員全体にこの問題解決の方法をマニュアル化したものとして、TQCとか、TPMなどを社員教育に導入しています。
もともとは、QCは品質管理の英語の略で「品質」を扱う学問であったのです。
PMは同じように設備保全を扱う学問だったのが、いつの間にか言葉の最初にTをつけて企業における問題すべてを扱うというように拡大して、企業における問題解決の手段となってしまっています。
・・・これは私の考え方ですが、学問と云うのはそれが取り扱う事象を整理し体系化し、その各々から、導き出せる共通の考え方を不変の物に整理していく作業だと思います。
したがって、企業における問題解決を扱う学問としては、TQCもTPMなども、品質、設備などからスタートした企業における問題解決を扱う学問なので、営業、企画、研究、人事などの対象に人を扱うのが苦手鳴学問である。
・・・仕事が出来る人は、企業の担当分野の品質や設備などの生産関係の問題解決は勿論であるが、営業、企画、研究、人事などにおける問題解決も出来ます。
したがって、真の仕事が出来る人ということは今の学問で扱えないような課題をその人の固有の能力で問題解決できる人のことなのです。
このことから、おおくの人があるレベルの問題解決が仕事として、やれるためには、
今後、企業における生産、営業、研究開発、人事などにおける問題解決をも総合的に扱う学問が、必ず体系づけられることと思います。