書けない。今日はブログがちっとも書けない。
書けるときがいずれまたその内来るだろう。
何かがあったわけでもない。
分かった。反省に入っているんだ。
いいものが書けてないなあという反省は、そのまま、力を削いでしまうようだ。
書けない。今日はブログがちっとも書けない。
書けるときがいずれまたその内来るだろう。
何かがあったわけでもない。
分かった。反省に入っているんだ。
いいものが書けてないなあという反省は、そのまま、力を削いでしまうようだ。
心中(しんちゅう)に長く音なく積もれるがふいに落下す 石の音のす 薬王華蔵
*
長く音なく積もりに積もっていたのはわたしのこころの中の煩悩の芥ども。それが夜中に不意に落下した。軽い芥と思っていたのに堅い重たい石のような音がした。
落下した石をわたしは手の平に拾ってみた。はたして石でそれは動かなかった。
わたしの8月の詩 「目を瞑(つむ)る」 薬王華蔵
わたしが見えなくなった時
その時にそこで初めて
わたしの目に見えてくる
そういうものがあるだろう
でも見えているときには
それは何にも見えていない
目というのはいつもある
見えているときにあるし
見えていないときにもある
生きていても死んだ後でも
死んで目を瞑ると
目は外を見ることができず
内を見るようになる
そこではじめて
生きて来た我々の物質界の
内部に満ちる力や
力が外に放つはたらきを
見ることができる
そのすべてが
秩序と調和に満ちている
それをそこで発見できる
それを思って嬉しくなって
生きている今夜の目を瞑る
*
生きているときのわたしの目に見えている風景も美しい。十分に美しい。でも、生きていられなくなったときのわたしの目に見えてくる新しい風景も、それはそれでまた美しいものだろう。そういう期待を抱く。
「自然界」 薬王華蔵
西瓜の果肉には
正義という圧力がない
そこがいいなあ
さらりさらりしている
野菜瓜の蔓には
平天下の夢焦げがない
そこがいいなあ
のんびりしている
南瓜の花は
博愛中の旗を立てない
そこがいいなあ
うっとり匂っている
苦瓜の髭は
義務に巻き付かない
そこもいいなあ
おっとりとしている
自然界は自然が流儀
ぎこちなく
わざとらしく
力んでいなくていい
真夏の僕は畑にいる
夜明けの1時間だけ
朝露に濡れて農作業だ
*
此の作品が今日のs新聞の、読者文芸詩部門、1席となっていた。小松選で。久々の入選だった。嬉しい。
痩せ細った胸と背中にべっとり、汗。真夜中。2時。暑い。熱帯夜。昼は灼熱地獄、夜は炎熱地獄。生き身を焙(あぶ)られる。まるで烏賊と鯣(するめ)じゃないか。アイスノンなんて効かない。もう一段冷房の温度を低める。廊下の突き当たりの厠まで杖を突きつつとぼとぼ歩く。我ながらの無様。小窓から熱風が吹き込んで来る。アメリカ大陸カリフォルニア州は50度を越えた。森林火災が相次いでいるようだ。道理で暑いのだ。
8月3日になっている。金曜日だ。このところ米中貿易摩擦がエスカレートして行く。ブーメランの投げ合いのような。世界経済は両国の我が儘に振り回される。輸入品に一挙に25%もの関税を掛けて脅しつける。相手もそうする。さらにまた25%の追い打ちを掛ける。相手の首を絞めたつもりが己の首が絞まっている。
悪いのはお前だ。いや、お前の方だ。世界をリードする大国が詰(なじ)り合う。そうすることが国家の正義だと喚(わめ)き散らす。イランもこれに同調する。米国を敵として激しく罵り合う。ホルムズ海峡封鎖をつらつかせる。カンボジアまたしかり。大統領選挙で相手候補を逮捕して、一党独裁へ舵を取って国内紛争の道を選択したようだ。覇権を狙う中国。
地獄の様相は異常気象ばかりではないようだ。自縄自縛の、排他欲望の、火の車が回り回る。生きづらい世になって行く。住み難い地球になって行く。我が物顔をする人間たちの粗暴横暴。暴を以て暴に換えるばかり。火の手は消えそうにない。もはや対岸の火事ではなくなって来た。我愛エゴの己の、縮図だ。我をよしとする我愛の、自縄自縛の灼熱地獄、わたしの中の炎熱地獄。