暮れ方近くに外に出た。暮れてしまうまで草藪の草を抜いた。風があったので過ごしやすかった。硬くなった土に力を込めて手鍬を振り下ろすので、右手の親指が痛み出した。暗くなって作業を終えた。汗びっしょり掻いた。風呂場に駆け込んでシャワーを浴びた。冷水シャワーを。清々しい、いい気持ちだ。
たった30分かそこらだったけど、早朝に外へ出て、働いた。蚊に喰われないように農作業着に着替えて。左足の怪我を庇って運動靴を履いて。風呂場用の丸椅子に座って庭の小径の草取りをした。ずっと怠けを通してきた分、草は伸び放題に伸びていて、そこはもはや藪になっていた。小さな手鍬を振り下ろし、そろりそろり藪を切り開く。虫がぞろぞろ這う。日が昇って来た。汗が滲む。草はすぐに四角な籠いっぱいになった。草を抜いたところはすぐに清々しくなった。働けたということが嬉しくなった。