佐々木先生は、乳幼児健診から帰ってきた奥様が、「今日健診で発育良好と言われたわ」と言っていたその直後に、「いや、大丈夫じゃないんだよ、その子は障害があるんだよ」と告げられ、奥様は大ショックを受けられたそうです。他の医者に言われたのなら まだ逃げ場があるけれど、「日本の自閉症の権威」かつ「自分の夫」に言われたら逃げ場がないでしょう。
診断うけてショックを受ける親が多数なのに、奥様がその後どうやってお子さん方を育てていかれたのか、多分ご苦労がおありだったと思います。
佐々木先生は「叱らない子育て」を貫かれ、奥様は3人の男の子の育児で ただでさえ 目が回る忙しさなのに、夫は「高学歴 高収入」ではあるけれど、自分の身辺自立ができていない人。
佐々木先生は「叱らずゆっくり見守れば 良い子に育ちます」を実践なさったわけですが、奥様のお考えはどこまで反映されたのか。「育児ほど大切な仕事を私は知らない」とおっしゃっていましたが、その「大切な育児」の方針に母親の意志が反映されないとすれば、それはかなりお気の毒だったと思います。
ある講演先で「佐々木先生の奥様、何か一言」とマイクを渡された奥様が、「佐々木の子育ては失敗でした。佐々木が何を立派に話しても 佐々木家の子育ては順調ではないです。これを皆さんにお伝えしたいです」と発言され、会場はくすくす笑いに満ちましたが、空気が読めない私でも、(これは 笑うところじゃないだろう)と思いました。
奥様は冗談ではなく、本気で ご自分の夫と 夫の信者、会場にいる子育て中の保護者の方に、真剣にそれを伝えておかなければ、と思われたんでしょう。
ある会場で 佐々木先生の末の息子さんを見かけました。私が佐々木先生に「息子たちから小遣いをもらってここに来ました」と告げた時に聞いていた息子さんの顔色が変わりました。「働かなくていいんだよ」「無理しないでいいんだよ」が 我が家ルールでしかない事を 知って、ショックだったのだと思います。
育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば (小学館文庫) | |
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