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多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

久々に入院した話 最終話

2023-10-07 20:18:00 | 病気あれこれ
無事退院して、荷物の整理やら留守中に溜まった家事を片づけていた。翌日からかかりつけ医をはしごして、退院の報告と今後の療養の相談に忙しかった。

後から送ると言った支払い伝票は、数日待っても届かない。入院する時に退院時に支払いをすること、後日払いたい時は事務課で手続きをすること、一定期間支払いがない時は保証人に連絡が行くとしつこく確認されたのに、こんなのでいいんですかあ?と問い合わせの電話をしたくなった。

支払い金額もわからないので、不安である。我が家から病院は離れているし、平日の昼間しか窓口は開いていない。毎日ポストを見ても病院からの郵便物は来ない。

郵便事故でも起きたかも、と思ったその日に郵便が届いた。金額を確かめ、夫に報告したら、目を回していた。無理も無い。夫は成人してから入院の経験がない。夫の家族は何度か入院したが、支払いはほとんど夫の父がしたので、夫にとっては久々の経験である。

前回私が入院した時は、日数が短かったので、支払いも今回に比べたら少額だった。前回と比べて負担が大きかったのは、医療費より食事代その他。食事の患者負担の計算方式が変わり、外食するよりは安いけれど、一食当たりの金額は予想よりも多かった。

明細をチェックしたら、その他にもあれこれ支払い項目があった。非課税世帯や後期高齢者、その他社会的弱者には請求されない項目も、私に対しては請求される。

夫も非正規とはいえ仕事に出ているし、息子達も社会人として働いているので、こうした負担が払えるのはありがたい事である。

夫と息子達が相談し、支払い分の現金を渡してくれた。振り込みしても良いとあったが、夫が休日に病院まで送ってくれると言うので、お願いした。

病院の支払い窓口に出向き、無事に支払いを済ませたが、レンタル病衣の請求書がまだ来ない。以前は病衣の利用料も一括で請求が来たが、今は病院から独立して民間業者が請け負っている。

業者の受付カウンターまで行き、先月退院したが、まだ請求書が届きませんがと尋ねてみた。カウンターのお姉さんは私の名前や利用歴を聞く事もせずに、事務処理は済んでるはずだから、そのうちに請求書が届きます。と言ってすました顔である。

私は専業主婦だし、家族が平日に休みだったりするからこうして病院に来たり銀行で振り込みしたりもできるけれど、介護や子育てで外出が難しい人や、家族全員フルタイムで働く人はこうした時に大変だろうなあと思った。

病院の請求書も病衣の請求書も、普通郵便なので土日祝日は郵便業務はお休み。事務処理も時間がかかり、郵便業務も平日のみで、予想外に遅れて届いた。

数日後にレンタル病衣の支払いを済ませてホッとしたが、使用の都度支払いができたら便利だと思った。自販機でお金かプリペイドカードを入れて、サイズを押したら受け取る仕組み。どこか実用化してくれたら良いなあ。

久々に入院した話 その9

2023-10-04 19:45:00 | 病気あれこれ
長いような短いような、二週間の入院生活も終わりに近づいた。退院の手続きの方法やおおよそのスケジュールを確認する。

退院後、いつかかりつけ医に診察を受けるか、何回も確認される。薬が足りなくなる事が無いようにしたいが、総合病院の中の薬局は入院患者や救急の患者への処方優先なので、退院する患者への追加処方は最小限にしたいそうだ。

薬はまだ少しあるし、退院の翌日か翌々日に診察に行けば薬を切らさなくてすみそうだ。入院費の支払いがいくらになるかは、病棟ではわからない。退院当日に医事課から伝票が届いて初めてわかる仕組みである。後払いを希望する時は、別な手続きがいる。金額がわからないのは不便だが、仕方ない。

後は荷物の管理。不用な物は家族に持ち帰ってもらったが、ギリギリまで使う物もある。ロッカーに入っている着替えや小物も、カバンに入れて、当日の入れ替えが少なくて済むようにした。

主治医が来て、この調子なら退院日の変更をしなくても良さそうだと言う。突然熱でも出たら、入院継続だが、多分大丈夫でしょうとニコニコしている。

当日は家族に荷物を預け、私は医事課で支払いをして、支払い完了した事を担当看護師に確認してもらい、腕にはめた患者IDバンドを外した後に退院完了となる。

そして迎えた退院の朝。体温と血圧を測り、ノートに記録。次々顔を出す看護師さんに挨拶して、同部屋の奥さん方にも挨拶。

朝食食べて、荷物をまとめた。家族が駐車場まで来ているとラインが来たので、スタッフに連絡する。まだ医事課から伝票が来ていないので、お待ち下さいと返事。とりあえず荷物だけロビーに出して、車に積んでもらう。

待つ事1時間弱。時刻は9時半を回っている。退院は10時と言われたが、支払いを済ませてないと無理なので、指示を待つ。

家族を待たせたまま、10時を回った。他の患者さんのお世話に来たスタッフが、私がまだいるのに気づいて怪訝な顔である。
「今日退院ですよね?」「支払い伝票がまだなんです」ああ、と納得して出ていった。

今度はシーツ交換のスタッフが来て、不思議そうな顔。「今日退院なんですが、支払い伝票がまだなので。外にいたほうがいいですか?荷物も出したので、ロッカーも空です」

部屋を出て、廊下を歩く。師長さんと目が合った。「お世話になりました。」「退院おめでとうございます。伝票をお待ちですか?医事課に連絡入れさせますね。」

と言うことは、伝票はまだ出来ていないわけで、まだ時間かかりそう。夫にまだ伝票待ちと連絡して、時刻は11時近くになった。

ロビーの自販機で飲み物買おうかなぁと思ったら、詰所から看護師さんが走ってきた。何事かと思ったら、
「医事課との行き違いで、まだ伝票できてないので、今日はこのまま退院なさってください。伝票はご自宅に郵送しますから、後からのお支払いで構いません。お待たせして申し訳ありません。」深々と頭を下げ、それから私の患者IDバンドをカットしてくれた。

お世話になりましたと挨拶をして、夫と息子が待つ駐車場に向かう。かなり待たせたので機嫌悪くないか心配だったが、病院の売店でそれぞれ飲み物買ったりしてて、あまり気にしていない様子で良かった。

支払いは後払いになった事を伝えたら、お金準備して来たし、お昼も近いから、ついでにどこかで外食して帰ろうと、どこに行くか相談が始まった。

普段あまり来ない場所なので、自宅に向かいながら適当な店を探す。ファミレスに立ち寄り、久しぶりに病院食ではない料理を食べた。

予定通り10時の退院だったら、お昼は食べずに帰宅になっただろうから、人間万事塞翁が馬。夫は待ち時間が長かったと言ってましたが、外来なら診察や処置が終わった時点で伝票作成、私の場合退院が確定してから医事課に連絡が行き、それから伝票作成だから、時間がかかるのも仕方がない。多分退院確定の連絡が、うまくいってなかったんだろうなあ。

患者はたくさんだしスタッフは三交代勤務で引き継ぎがうまくいかない時もあるだろうなあ。どこも人手不足ですが、病院の人手不足も深刻なようでした。ナースコールが鳴っても、皆仕事中で、即駆けつけられる時ばかりではないので、同室の奥様はいつもイライラしてました。「一人で歩くな、ブザーならせと言う癖に、誰も来ない!」

詰所に人がいないことも多く、他の仕事を中断して駆けつけるわけにもいかず、大変そうでした。

今後は地元のかかりつけ医で診察を受けるので、この病院ともお別れです。入院前より薬が減ったし状態が良いので、このまま維持できるように頑張ります。

久々に入院した話 その8

2023-10-03 15:44:00 | 病気あれこれ
入院生活にも慣れ、治療も進んで、体重はなかなか減らないものの、食事療法と運動の成果が出てきた。見た目も体重も変わらないが、データ上は改善されていて、主治医もスタッフも笑顔である。

これ以上長く入院しても、できる治療がないし、あとはかかりつけ医にバトンタッチという結論になった。退院まであと数日。

あまりストレスが溜まらない程度に食事に気をつけて、できれば運動を続けてほしいと主治医からも看護師からもリハビリスタッフからも要望があった。

私は自転車に乗れない。昔は乗っていたが、今は無理である。家でできる運動と言われても、思いつかない。通院や買い物がある日は移動中に結構歩くけれど、一日家にいる日はあまり動かない。

「ご近所に、公共施設とかないですか?公民館や体育館。」と言われたが、市の体育館ははるか彼方、公民館には小さな広場があるけれど、運動できるスペースはない。

「やっぱりお家で工夫するしかないですね」とあれこれ体操を勧められたが、もともと運動が好きではないのて、気が進まない。

関節に難があるので、負担がかかるのも困る。結局ラジオ体操でもいいし、自己流で手足バタバタでも何でもいいから、とにかく動いてくださいね、という事になった。

リハビリで一緒になった方たちは、退院したらジムに通うだの、公民館の体操教室に申し込むだの、しっかりプランを練っている。

適当に返事をすれば、解放されるのだろうが、私はこういう時にごまかしができない。毎日「退院後の運動、大丈夫ですか?」と聞かれ、「やる気はあるけどできません」と返答して、みなさん困った顔である。

退院後もこの病院の外来でケアをしてもらえば、リハビリ室を利用できるそうだが、ただでさえ大混雑の外来より、かかりつけ医のほうが気楽だし、家から近い。バスと電車を乗り継いで、ここに通うのは時間も交通費もかかる。

そのうちに「運動を継続して欲しいですねー」と会う人すべてに言われるようになり、げんなりしたので「頑張ります」という返事をすることにした。

退院の日取りも決まり、息子達が面会に来てくれた。面会時間は15分。慌ただしく退院の日の段取りを決め、使わなくなった荷物を持ち帰ってもらった。幸い退院日の希望が出せたので、夫と長男の休みに合わせた。

入院生活も残りわずか。体脂肪が少し減り、代わりに脚の筋肉が増えたとリハビリの先生が教えてくれました。体重は変わらず、見た目も変化なし。

「…母ちゃん、ちっとも痩せないね」と次男。二週間で劇的に痩せたら、それは怖いですよ。

入院中に減ったものは、体脂肪と内服薬。下がったのは中性脂肪と血圧。上がったのは脚の筋力と握力。まずまずの結果だと、主治医から合格点が出ました。退院後も結果を維持するのが私の目標だそうです。

久々に入院した話 その7

2023-09-28 07:57:00 | 病気あれこれ
入院生活ではあるが、闘病生活ではないお気楽な患者の私。主治医はじめ、私に関わるスタッフも皆さんお気楽そうである。

発作が起きるとか、転倒注意、トイレ介護必須、誤嚥注意、そういう事が何もないので、のんびりした様子になるのも納得である。

ここは大病院。「スタッフや学生の研修の為、患者様にご協力をお願いする事があります」と張り紙がしてある。

入院の時に、同意書書いたし、病院のHPのリンクに色んな病気の治療データがたくさんあったので、治験までいかなくてもあれこれやらされるだろうなあと覚悟はしていた。

生活全般に細かい指示があり、運動や食事、血圧体温血糖値、その他諸々すべて記録される。

入院して数日後、薬を切り替えると言われた。いいですよ、と承諾して食後に飲んだ。1時間くらいしてから、気分が悪くなった。薬のせいかなぁと思いながらナースコール。看護師さんに様子を伝えて、主治医の指示を待つ。

主治医が忙しいので他の先生に診察してもらい、結果薬の副作用なので、また以前のに戻しますということに。

新しい薬の効果を見たかったのでしょうが、私には合わなかったので、仕方ない。
よく効く薬が自分に合うかはわからないし、飲み合わせもあるし。

そんなことがあった翌日、「よくわかるお薬の話」の勉強をした。患者数名、会議室に集めて勉強開始。

現在処方されている薬の主な作用、副作用、どういう病状にどの薬を処方するか、医師と薬剤師から説明があった。

普段医師や薬剤師から、こんなに長時間話す機会はないので、私は単純に知識が増えて楽しかったが、他の患者さんは視点が違った。新薬の説明に目の色が変わり、最後に質問があったらどうぞと言われて我先に手を挙げていた。

すべての質問が、大体同じ。

新薬を処方してもらうにはどうしたらよいか、なぜ自分の主治医は新薬を使ってくれないのか。

先生も診察しないで薬の処方はできないし、単なるお薬講座で個々の病気に関する質問には答えられないのだが、皆さんヒートアップしてて、先生も大変そうだった。

「それぞれの担当医にご相談ください!」と連呼する先生、お疲れ様でございます。



久々に入院した話 その6

2023-09-25 18:09:00 | 病気あれこれ
入院生活は毎日慌ただしい。検温血圧体重血糖値、時には心拍数、あれこれ測って記録しなければならない。

主治医に副主治医、研修医に看護師、栄養士に看護学生、もう何がなんだかわからないくらい、私の担当者は多い。

病室や検査室、リハビリ室、外来、ありとあらゆる場所であれこれ聞かれるので、メモ必須である。

とある場所でここならいいだろうと油断していたら、出会ったスタッフに、「ここに来る直近の〇〇を教えてください」と言われてさすがに答えられなかった。うーむ。

私は自分の患者IDは、空で言える。後から「私のIDはコレコレですから、電子カルテ開いてくれたら記録が見られるはずですよ」と言えばよかったと気づき、あー、しまった!とがっくりした。

一日中スケジュールが決まっていて、あれこれ指示される生活、なんかこの雰囲気は…と考えて、ああ、学校にそっくりだ、と気づいた。

学校なら夕方帰れるが、今回は外泊はもちろん、外出もだめ。面会も制限付きで、厳しく言われた夫は、荷物すらなかなか持ってきてはくれず、私は困ってしまった。

必要最低限の物はあるけれど、趣味娯楽がない。病室にTVはあるが、元々好きではないので、電源すら入れていない。

本を数冊持ってきたが、すぐに読んでしまい、代わりがない。病院の売店には雑誌や漫画、ほんの少しの書籍があるが、読みたい物がない。家族が買ってきてくれれば助かるが、夫は活字より映像の人なので、本を選んで欲しいと言っても困惑するだけだろう。長男は私とは読書の趣味が違うので、変なのを勧めてきそうである。次男は夫と同じく、活字より映像派。

仕事と家事で忙しい夫と息子に本を買ってきてと頼むのも酷な気がして、読書をしない生活を続けた。スマホでニュース見たりするが、つまらない。

本のない生活がまだまだ続く。せめて活字が見たくて、「糖尿病患者のための無理のない食事療法」やら「高血圧はこんなにリスクが!あなたは大丈夫?」だの病院の健康教室で配られたテキストを何回も読んだりする。

食事療法や運動療法、朝早く起きて夜も早く寝る生活がつらい患者さんは、退院したその足で焼肉やらラーメンやら食べに行く事もあるそうだが、私は退院したら、まず書店に寄って新しい本を買いたいなあと思いました。

衣食住も大切ですが、本を読めない生活が私には一番つらいと改めて感じました。活字中毒、恐るべし。