準備運動

　若いころ、ずっと運動部だったのだが、準備運動、入念なアップ、というのにあまり熱心ではなかった。
準備運動は、結構苦しい。平常時の状態から、戦闘態勢に切り替える、のだから、まあ当然だ。
それでも、割と体は丈夫なほうだったので、大きなけがもしなかった。

　今は、歳をとって、大きなけがをしなかったのは、体が丈夫というよりも、単にラッキーだったにすぎない、ということが分かった。

　逆に言えば、入念な準備をすれば、結構大きな負荷に耐えうる、ということでもある。負荷を好んで引き受けたいわけではないが、避けられない場合もある。挑んだほうがよい場合もある。年寄りの冷や水、といわれても、よく準備してから挑戦するようにしたい。